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恐怖きょうふのミイラ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
恐怖きょうふのミイラ
ジャンル テレビドラマ
原作げんさく 高垣たかがき眸ひとみ
脚本きゃくほん 御ご手て俊治しゅんじ
監督かんとく 田村たむら正蔵しょうぞう
船床ふなとこ定男さだお
出演しゅつえん者しゃ 松原まつばら緑郎ろくろう
三条さんじょう魔子まこ
バブ・ストリックランド
製作せいさく
制作せいさく 日本にほんテレビ
放送ほうそう
放送ほうそう国こく・地域ちいき日本の旗 日本にっぽん
放送ほうそう期間きかん1961年ねん7月がつ4日にち - 10月3日にち
放送ほうそう時間じかん火曜かよう19:30 - 20:00
放送ほうそう分ぶん30分ふん
回数かいすう14
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『恐怖きょうふのミイラ』（きょうふのミイラ）は、日本にほんテレビ系列けいれつで1961年ねん7月がつ4日にちから同年どうねん10月3日にちまで毎週まいしゅう火曜日かようびの19:30 - 20:00に放送ほうそうされていた連続れんぞくテレビ映画えいが。

森下仁丹もりしたじんたんの一いち社しゃ提供ていきょう[1]。

概要がいよう

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日本にっぽんのテレビホラーの先駆さきがけ的てき作品さくひん[2]。夏期かきの納涼のうりょう番組ばんぐみを意図いとしており[注釈ちゅうしゃく 1][2][3][4][5][6]、大人おとなの視聴しちょう者しゃにも恐怖きょうふを与あたえたとされる[2]。

原作げんさくは宣せん弘ひろ社しゃが映像えいぞう化かした『豹ひょうの眼め』と同おなじく高垣たかがき眸ひとみの小説しょうせつである[5][注釈ちゅうしゃく 2]。しかし同どう作品さくひんは数すうページの短編たんぺんであったため、本ほん作品さくひんでは大幅おおはばに脚色きゃくしょくされほぼオリジナルの内容ないようとなっている[5]。脚本きゃくほんを担当たんとうした御ご手て俊治しゅんじはプロデューサー西村にしむら俊一しゅんいちの筆名ひつめいであるが、監督かんとくの田村たむら正蔵しょうぞうは実際じっさいには伊上いがみ勝まさるが執筆しっぴつしており、伊上いがみの名なでは資金しきんが出だせないための措置そちであったことを証言しょうげんしている[7]。

制作せいさく時期じきが新しん東宝とうほうの倒産とうさんと重かさなるため、同社どうしゃに所属しょぞくしていた俳優はいゆうが多おおく出演しゅつえんしている[注釈ちゅうしゃく 3][5]。

ミイラ役やくのバブ・ストリックランドは京都きょうとでクラブのバーテンダーをしていたところ、体躯たいくの良よさを見込みこまれてスカウトされた[4][5]。しかし、スケジュールの都合つごうがつかずに前半ぜんはんで降板こうばんした後のち、スタッフが代役だいやくを務つとめていたとされる[4][5]。ミイラの目玉めだまはピンポン球だまを加工かこうして作つくられている[4]。

視聴しちょう率りつが好調こうちょうであったため継続けいぞくを望のぞむ声こえもあったが、宣せん弘ひろ社しゃ社長しゃちょうの小林こばやし利雄としおは「秋冬あきふゆにホラーをやっても寒さむいだけだ」としてこれを断ことわった[3]。

あらすじ

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大学だいがくで法医学ほういがくを学まなんでいる野々宮ののみや雄作ゆうさくは、姉あねの家いえへ同居どうきょすることになる。義兄ぎけいである姉あねの夫おっと・板野いたの博士はかせは考古学こうこがくの権威けんいで、家族かぞくにも内緒ないしょで助手じょしゅの牧村まきむらと共ともに研究けんきゅう室しつに閉とじこもって毎晩まいばん遅おそくまで秘密ひみつの研究けんきゅうをしていた。その研究けんきゅうとは、エジプトで発掘はっくつして持もち帰かえった古代こだい4000年ねん前まえのミイラを生いき返かえらせるというものであった。ある夜よる、ついに2人ふたりの研究けんきゅうが完成かんせいしてミイラは蘇生そせいするが、ミイラは博士はかせを殺害さつがいして研究所けんきゅうじょから姿すがたを消けす。

放映ほうえいリスト

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参照さんしょう岩佐いわさ陽一よういち 2001, p. 126, 「恐怖きょうふのミイラ ON AIR LIST」、石橋いしばし春海しゅんかい 2014, p. 41

  1. 闇やみに光ひかる眼め（1961年ねん7月がつ4日にち）
  2. 幽鬼ゆうきの眼め（7月がつ11日にち）
  3. ミイラの秘密ひみつ（7月がつ18日にち）
  4. 墓地ぼちの怪人かいじん（7月がつ25日にち）
  5. 恐怖きょうふの定期ていき便びん（8月がつ1日にち）
  6. 間違まちがえられた男おとこ（8月がつ8日にち）
  7. 恐怖きょうふのビル街がい（8月がつ15日にち）
  8. 雷雨らいうに消きえた女おんな（8月がつ22日にち）
  9. 実験じっけん台だいのミイラ（8月がつ29日にち）
  10. 瀕死ひんしの逃亡とうぼう者しゃ（9月がつ5日にち）
  11. 迫せまり来くる足音あしおと（9月がつ12日にち）
  12. 姿すがたなき恐怖きょうふ（9月がつ19日にち）
  13. 秘薬ひやくの調合ちょうごう（9月がつ26日にち）
  14. ミイラの最後さいご（10月がつ3日にち）

スタッフ

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出演しゅつえん

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放送ほうそう局きょく

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特筆とくひつなしは、火曜かよう 19:30 - 20:00に同時どうじネット。

第だい1話わ放送ほうそう当日とうじつの『読売新聞よみうりしんぶん』に掲載けいさいされた本ほん作さく広告こうこくでは25局きょくネットと明記めいきされている[1]。

漫画まんが版ばん

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楠くすのき高治たかじによるコミカライズ版はんが『少年しょうねんクラブ』1961年ねん9月がつ号ごうから12月がつ号ごうに連載れんさいされた[12]。

ライターの猫ねこ目めユウは、ウェブサイト「おたくま経済けいざい新聞しんぶん」に寄よせたレビューの中なかで、「単たんに蘇よみがえったミイラが超ちょう人的じんてきな力ちからで街まちを恐怖きょうふに陥おとしいれるというだけではない、哀愁あいしゅうを帯おびた展開てんかいがあるのもこの作品さくひんのミソ」と評価ひょうかしており、原作げんさく者しゃが戦前せんぜんから人気にんきのあった高垣たかがき眸ひとみであることでストーリーに深ふかみが出でたのではないかと推測すいそくしている[12]。

また、猫ねこ目めは楠くすのきがかつて桑田くわた次郎じろうのアシスタントを務つとめていた点てんについても触ふれ、作画さくがが初期しょきの桑田そうでんと酷似こくじしているとしつつも、「人物じんぶつの描写びょうしゃ（特とくにポーズや表情ひょうじょう）などに漫画まんが的てきな画一かくいつ的てきなものがあって二に次元じげん的てき。ただコマ割わりやテンポなどはよく、中なかだるみなく一気いっきに読よめる」と述のべている。その一方いっぽう、猫ねこ目めはミイラから汀なぎさを守まもる板野いたの博士はかせの妻つまの弟おとうと・雄作ゆうさくとの関係かんけいが説明せつめい不足ふそくであると指摘してきしている[12]。

映像えいぞうソフト

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  • 1999年ねん4月がつ25日にちに発売はつばいトランスワールドエンタテインメント・発売はつばい協力きょうりょくニューライン・販売はんばいビームエンタテインメントより全ぜん話はなし収録しゅうろくのレーザーディスクが発売はつばいされた[13]。
  • 2000年ねん12月22日にちに発売はつばいマクザム・販売はんばいパイオニアLDCから、全ぜん話はなしを収録しゅうろくした2枚まい組ぐみDVDが発売はつばいされた[14]。
  • 2011年ねんにアネックから、全ぜん話はなしを収録しゅうろくした全ぜん4巻かんのDVDが発売はつばい。
  • 2015年ねん8月がつにTCエンタテインメントからブルーレイ版ばん（1巻かん）が発売はつばい。

脚注きゃくちゅう

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注釈ちゅうしゃく

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  1. ^ 第だい1話わ当日とうじつの『読売新聞よみうりしんぶん』に掲載けいさいされた本ほん作品さくひん広告こうこくでは、「仁丹じんたんがお送おくりする「真夏まなつのスリラー」のキャッチコピーとともに「電気でんきを消けして、ごらんください」のフレーズが明記めいきされている[1]。
  2. ^ 両りょう作品さくひんで企画きかくを担当たんとうした西村にしむら俊一しゅんいちは、父親ちちおやが講談社こうだんしゃの雑誌ざっし『少年しょうねん倶楽部くらぶ』の編集へんしゅう者しゃであったことから、同誌どうしに掲載けいさいされていた高垣たかがきの作品さくひんに幼少ようしょう期きから親したしんでいたとされる[5][6]。
  3. ^ 松原まつばら緑郎ろくろう、三条さんじょう魔子まこ、若杉わかすぎ嘉津子かつこ、舟橋ふなばし元はじめ、三原みはら葉子ようこ、川部かわべ修おさむ詩し、泉田いずみだ洋志ひろし、高松たかまつ政雄まさお。
  4. ^ 『シルバー仮面かめん アイアンキング レッドバロン大全たいぜん』では第だい6話わから第だい9話わは田村たむらと船床ふなどこの両りょう名なが監督かんとくであったとしているが[8]、『伝説でんせつの昭和しょうわ特撮とくさつヒーロー』では田村たむらが全ぜん話はなしの監督かんとくを担当たんとうしたとしている[5]。

出典しゅってん

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  1. ^ a b c 『読売新聞よみうりしんぶん』1961年ねん7月がつ4日にち付づけ朝刊ちょうかん5面めん、本ほん作さく広告こうこくより。
  2. ^ a b c 『全ぜん怪獣かいじゅう怪人かいじん』 上巻じょうかん、勁文社しゃ、1990年ねん3月がつ24日にち、pp.66 - 67頁ぺーじ。ISBN 4-7669-0962-3。C0676。 
  3. ^ a b 岩佐いわさ陽一よういち 2001, pp. 124126, 「恐怖きょうふのミイラの世界せかい」
  4. ^ a b c d 石橋いしばし春海しゅんかい『'60年代ねんだい 蘇よみがえる昭和しょうわ特撮とくさつヒーロー』コスミック出版しゅっぱん〈COSMIC MOOK〉、2013年ねん12月5日にち、70-71頁ぺーじ。ISBN 978-4-7747-5853-4。 
  5. ^ a b c d e f g h 石橋いしばし春海しゅんかい 2014, pp. 41–43, 「1961 恐怖きょうふのミイラ」
  6. ^ a b 宣せん弘ひろ社しゃフォトニクル 2015, p. 15, 「恐怖きょうふのミイラ」
  7. ^ 宣せん弘ひろ社しゃフォトニクル 2015, p. 19.
  8. ^ 岩佐いわさ陽一よういち 2001, p. 126, 「恐怖きょうふのミイラ ON AIR LIST」.
  9. ^ (Bob Strickland)[1]
  10. ^ a b 『福島ふくしま民みん報ほう』1961年ねん7月がつ4日にち付づけ朝刊ちょうかんテレビ欄らん。
  11. ^ a b 『北國きたぐに新聞しんぶん』1961年ねん7月がつ4日にち付づけ朝刊ちょうかん、テレビ欄らん。
  12. ^ a b c “【うちの本棚ほんだな】182回かい 恐怖きょうふのミイラ／楠くすのき 高治たかじ（原作げんさく・高垣たかがき 眸ひとみ）”. おたくま経済けいざい新聞しんぶん. シー・エス・ティー・エンターテインメント (2013年ねん9月がつ18日にち). 2021年ねん9月がつ23日にち閲覧えつらん。
  13. ^ 「'99TV・映画えいが 特撮とくさつDVD・LD・ビデオ&CD」『宇宙船うちゅうせんYEAR BOOK 2000』朝日あさひソノラマ〈宇宙船うちゅうせん別冊べっさつ〉、2000年ねん4月がつ20日はつか、62頁ぺーじ。雑誌ざっしコード：01844-04。 
  14. ^ 「2000TV・映画えいが 特撮とくさつDVD・LD・ビデオ&CD」『宇宙船うちゅうせんYEAR BOOK 2001』朝日あさひソノラマ〈宇宙船うちゅうせん別冊べっさつ〉、2001年ねん4月がつ30日にち、66頁ぺーじ。雑誌ざっしコード：01844-04。 

参考さんこう文献ぶんけん

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日本にほんテレビ系けい 火曜かよう19時じ台だい後半こうはん 森下仁丹もりしたじんたん一いち社しゃ提供ていきょう枠わく
前ぜん番組ばんぐみ 番組ばんぐみ名めい 次じ番組ばんぐみ
恐怖きょうふのミイラ
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