豹ひょうの眼め

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『豹ひょうの眼め』（ジャガーのめ）は、高垣たかがき眸ひとみの小説しょうせつ作品さくひん、およびこれを原作げんさくとする映画えいが、テレビドラマのタイトル。

概要がいよう[編集へんしゅう]

『少年しょうねん倶楽部くらぶ』に連載れんさいされた伝記でんき冒険ぼうけん小説しょうせつ[1][2]。1927年ねん（昭和しょうわ2年ねん）1月がつ号ごう～12月がつ号ごうに連載れんさいされた[3]。諸しょ本ほんに大だい日本にっぽん雄弁ゆうべん講談社こうだんしゃ（1927年ねん）、東光とうこう出版しゅっぱん社しゃ（1947年ねん）、普通ふつう社しゃ（名作めいさくリバイバル全集ぜんしゅう、1962年ねん）、講談社こうだんしゃ（少年しょうねん倶楽部くらぶ文庫ぶんこ、1975年ねん）、国書刊行会こくしょかんこうかい（復刻ふっこく、1985年ねん）、『高垣たかがき眸ひとみ全集ぜんしゅう』2（桃源とうげん社しゃ、1970年ねん）がある[3]。

映画えいが版ばん[編集へんしゅう]

豹ひょうの眼め
監督かんとく 鈴木すずき重吉しげよし
脚本きゃくほん 鈴木すずき重吉しげよし
中井なかい新一しんいち
製作せいさく 大映だいえい
出演しゅつえん者しゃ 北原きたはら義郎よしお
藤田ふじた佳子けいこ
伏見ふしみ和子かずこ
佐々木ささき孝丸たかまる
羅ら門かど光三郎こうざぶろう
南みなみ弘二こうじ
音楽おんがく 伊藤いとう宣せん二に
撮影さつえい 宗そう川がわ信夫しのぶ
配給はいきゅう 大映だいえい
公開こうかい 日本の旗 1956年ねん1月がつ29日にち
上映じょうえい時間じかん 41分ふん
製作せいさく国こく 日本の旗 日本にっぽん
言語げんご 日本語にほんご
次つぎ作さく 豹ひょうの眼め　青あお龍りゅうの洞窟どうくつ
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製作せいさくは大映だいえい。1956年ねん1月がつ29日にち公開こうかいの『豹ひょうの眼め』（前編ぜんぺん）、1956年ねん2月がつ5日にち公開こうかいの『豹ひょうの眼め　青あお龍りゅうの洞窟どうくつ』（後編こうへん）、前後ぜんご編へん完結かんけつの児童じどう向むけ映画えいが。

水泳すいえい選手せんしゅから映画えいが界かい入いりした浜口はまぐち喜博よしひろが、主人公しゅじんこうの杜夫もりおを助たすける王おう大人おとな役やくで活躍かつやくしているほか、戦前せんぜんの剣劇けんげきスター、羅ら門かど光三郎こうざぶろうが豹ひょうの部下ぶかの龍りゅうの役やくで出演しゅつえんしている。

キャスト[編集へんしゅう]

テレビドラマ版ばん[編集へんしゅう]

豹ひょうの眼め
ジャンル テレビドラマ
原作げんさく 高垣たかがき眸ひとみ
企画きかく 西村にしむら俊一しゅんいち
脚本きゃくほん 御ご手て俊治しゅんじ、森もり利夫としお、伊上いがみ勝まさる
監督かんとく 船床ふなとこ定男さだお
出演しゅつえん者しゃ 大瀬おおせ康一やすいち
製作せいさく
プロデューサー 小林こばやし利雄としお
制作せいさく KRT
放送ほうそう
放送ほうそう国こく・地域ちいき日本の旗 日本にっぽん
放送ほうそう期間きかん1959年ねん7月がつ12日にち - 1960年ねん3月がつ27日にち
放送ほうそう時間じかん日曜にちよう19:00 - 19:30
放送ほうそう分ぶん30分ふん
回数かいすう38
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1959年ねん7月がつ12日にちから1960年ねん3月27日にちまでラジオ東京とうきょうテレビ（KRT、現げん・TBSテレビ）系けいで毎週まいしゅう日曜にちよう19時じ - 19時じ30分ふんに放送ほうそうされた。モノクロ作品さくひん（全ぜん38回かい放送ほうそう）。

作品さくひん概要がいよう[編集へんしゅう]

『月光げっこう仮面かめん』に続つづくタケダアワーの第だい2作さく[2]。

第だい一部いちぶ・大陸たいりく編へん[注釈ちゅうしゃく 1]、第だい二に部ぶ・日本にっぽん編へんに分わかれ[2]、ジンギスカンの血ちをひく日本人にっぽんじん・黒田くろだ杜夫もりお（モリー）と清きよし王朝おうちょう再興さいこうを目指めざす秘密ひみつ結社けっしゃ「青あお竜りゅう党とう」の娘むすめ・錦にしき華はなが、悪あくのジャガーが率ひきいる秘密ひみつ結社けっしゃ“豹ひょうの眼め”とのジンギスカンの隠かくし財宝ざいほう争奪そうだつ戦せんに挑いどむ。モリーと錦にしき華はなが危機ききに陥おちいると、正体しょうたい不明ふめいの正義せいぎのジャガーが現あらわれ2人にんを助たすけてくれる。

モリーが持もつフビライの矢や、ジャガーが持もつダッタンの的てき、錦にしき華はなが持もつオルコンの弓ゆみを合あわせると隠かくされたジンギスカンの巨きょ万まんの財宝ざいほうのありのがわかると言いわれている。

第だい一部いちぶは海外かいがい編へんを舞台ぶたいにした異国いこく情緒じょうちょが人気にんきとなった。撮影さつえいは鳥取砂丘とっとりさきゅうや伊豆いず半島はんとうや伊豆いず大島おおしまで行おこなわれた。書籍しょせきなどでは正義せいぎのジャガーと覆面ふくめん姿すがたの悪あくのジャガーが大おおきく取とり上あげられるが、登場とうじょうは第だい1部ぶ終盤しゅうばんの2回かいのみである[4]。

第だい二に部ぶの日本にっぽん編へんでは、原作げんさくの高垣たかがき眸ひとみの代表だいひょう作さくである「快かい傑すぐる黒くろ頭巾ずきん」の黒装束くろしょうぞくを白装束しろしょうぞくに変かえ、額がくに村上むらかみ源はじめ氏しの紋章もんしょうを付つけた「笹ささりんどう（ささりんどう）」を名乗なのるモリーと、ジャガー一味いちみの戦たたかいを描えがいた。序盤じょばんでは小海線こうみせん、後半こうはんでは八十二銀行はちじゅうにぎんこう野沢のざわ支店してんなどでロケが行おこなわれた[4]。

前ぜん番組ばんぐみ『月光げっこう仮面かめん』から引ひき続つづき大瀬おおせ康一やすいちが主演しゅえんを務つとめ[5][2]、そのほかのスタッフ・キャストも『月光げっこう仮面かめん』から継続けいぞくして参加さんかしている者ものが多おおい[2]。ヒーロー番組ばんぐみとしては初はじめてクレーンを使用しようしたり、船上せんじょうでの撮影さつえいを行おこなうなど大掛おおがかりな撮影さつえいが行おこなわれた[5][6][2]。

『シルバー仮面かめん アイアンキング レッドバロン大全たいぜん』では、内容ないようが複雑ふくざつ化かしたため人気にんきが得えられず終了しゅうりょうしたと記述きじゅつしている[7]。

スタッフ[編集へんしゅう]

初回しょかい放映ほうえい時じ、キー局きょく名めいは一貫いっかんして「ラジオ東京とうきょう（KRT）」だったが、その後ごの再さい放送ほうそうなどではオープニングにおける企画きかく者しゃクレジットが「企画きかく TBS」（1991年ねん9月29日にちまで使用しようされた筆記ひっき体たいロゴ）に差さし替かえられている。

主題歌しゅだいか[編集へんしゅう]

キャスト[編集へんしゅう]

エピソード[編集へんしゅう]

  • 笹ささりんどうの乗馬じょうばシーンは『月光げっこう仮面かめん』でバイクスタントを担当たんとうした野木のぎ小四郎こしろうが務つとめた[9]。しかし、野木のぎは乗馬じょうば経験けいけんがなく、ロケ先さきの長野ながので練習れんしゅうしたものの、本番ほんばんでは路面ろめんが凍結とうけつしていたため転倒てんとうした[9]。馬うまの借かり賃ちんが高たかかったため、この時ときに野木のぎは監督かんとくの船床ふなとこ定男さだおから「お前まえが死しんでもいいから馬うまは殺ころすな」と言いわれたという[9]。このシーンでは宿泊しゅくはく先さきの女中じょちゅうが近藤こんどう圭子けいこの吹替を務つとめた[9]。
  • 第だい24話わ「死神しにがみの正体しょうたい」のクライマックスで村むら祭まつりの踊おどりに興きょうじて黒田くろだ杜夫もりおが扮装ふんそうしてジャガーに接近せっきんするシーンがあり、踊おどりながらジャガーに殺陣さつじんを決きめる動うごきを杜もり夫役ぶやくの大瀬おおせ康一やすいちは出来できなかったため、船床ふなとこ定男さだおの夫人ふじんが大瀬おおせの吹替を務つとめている[10]。
  • 王おう役やくの三田みた隆たかしは、このころアルコール依存いぞん症しょうとなっており、体力たいりょくがなく、アフレコ中ちゅうに吐血とけつしたこともあったという[9]。三田みたは本ほん作品さくひん終了しゅうりょうの1年ねん後ごに37歳さいで死去しきょした[9]。
  • 小海線こうみせんでの撮影さつえいは、予算よさんがないため貸切かしきりではなく、一般いっぱんの乗客じょうきゃくも乗のっている運行うんこう中ちゅうの列車れっしゃで行おこなわれた[9]。屋根やねの上うえでの立たち回まわりでは、トンネルが迫せまると助監督じょかんとくの合図あいずで避さけながら撮影さつえいしていたという[9]。

映像えいぞうソフト化か[編集へんしゅう]

  • 2002年ねん12月がつ20日はつか〜2003年ねん1月がつ24日にちにDVD-BOXが発売はつばい。全ぜん3巻かん。13話わまでが「大陸たいりく編へん」、14話わ〜25話わまでが「日本にっぽん編へんI」、26話わ〜最終さいしゅう回かいが「日本にっぽん編へんII」と分わかれている。日本にっぽん編へん2本ほんは同時どうじ発売はつばいされている。「大陸たいりく編へん」のオープニングはオリジナルのものではなく「日本にっぽん編へん」のものを流用りゅうようしている[4]。
KRT系けい 日曜にちよう19:00 - 19:30枠わく
前ぜん番組ばんぐみ 番組ばんぐみ名めい 次じ番組ばんぐみ
豹ひょう(ジャガー)の眼め

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく[編集へんしゅう]

  1. ^ 『伝説でんせつの昭和しょうわ特撮とくさつヒーロー』では「アジア編へん」[4]、『宣せん弘ひろ社しゃフォトニクル』では「海外かいがい編へん」[2]と記述きじゅつしている。
  2. ^ プロデューサーの西村にしむら俊一しゅんいちの変名へんめい[8]。
  3. ^ 脚本きゃくほんの伊上いがみ勝まさるの変名へんめい[8]。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

  1. ^ 石橋いしばし春海しゅんかい『'60年代ねんだい 蘇よみがえる昭和しょうわ特撮とくさつヒーロー』コスミック出版しゅっぱん〈COSMIC MOOK〉、2013年ねん12月5日にち、44頁ぺーじ。ISBN 978-4-7747-5853-4。 
  2. ^ a b c d e f g 宣せん弘ひろ社しゃフォトニクル 2015, p. 11, 「豹ひょうの眼め」
  3. ^ a b 藤沢ふじさわ毅あつし「高垣たかがき眸ひとみ作品さくひん研究けんきゅう序説じょせつ」『尾道おのみち市立しりつ大学だいがく地域ちいき総合そうごうセンター叢書そうしょ』第だい6巻かん[尾道おのみち､まちと人ひと]、尾道おのみち市立しりつ大学だいがく地域ちいき総合そうごうセンター、2013年ねん3月がつ、71-56頁ぺーじ、CRID 1390009222762089088、doi:10.18899/chi.06.05、ISSN 2187-1205。 
  4. ^ a b c d 石橋いしばし春海しゅんかい 2014, pp. 20–23, 「1959 豹ひょうの眼め」
  5. ^ a b 『全ぜん怪獣かいじゅう怪人かいじん』 上巻じょうかん、勁文社しゃ、1990年ねん3月がつ24日にち、pp.50 - 51頁ぺーじ。ISBN 4-7669-0962-3。C0676。 
  6. ^ 竹たけ書房しょぼう/イオン編へん 編へん『超人ちょうじん画が報ほう 国産こくさん架空かくうヒーロー40年ねんの歩あゆみ』竹たけ書房しょぼう、1995年ねん11月30日にち、43頁ぺーじ。ISBN 4-88475-874-9。C0076。 
  7. ^ 岩佐いわさ陽一よういち 編へん 編へん「宣せん弘ひろ社しゃヒーローグラフィティ」『シルバー仮面かめん・アイアンキング・レッドバロン大全たいぜん―宣せん弘ひろ社しゃヒーローの世界せかい』双葉社ふたばしゃ、2001年ねん8月がつ10日とおか、3頁ぺーじ。ISBN 978-4575292626。 
  8. ^ a b 石橋いしばし春海しゅんかい 2014, p. 24, 「宣せん弘ひろ社しゃ伝説でんせつを生うんだ男おとこ2 プロデューサー・脚本きゃくほん家か 西村にしむら俊一しゅんいち」
  9. ^ a b c d e f g h 石橋いしばし春海しゅんかい 2014, pp. 22–23, 「制作せいさく現場げんば 「豹ひょうの眼め」2 あのとき私わたしは 野木のぎ小四郎こしろう（元もとスタント&制作せいさく進行しんこう）」
  10. ^ 樋口ひぐち尚文なおふみ『「月光げっこう仮面かめん」を創つくった男おとこたち』平凡社へいぼんしゃ〈平凡社へいぼんしゃ新書しんしょ〉、2008年ねん9月がつ16日にち、119-120頁ぺーじ。ISBN 978-458-285435-0。 

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

TBS系列けいれつ タケダアワー（日曜にちよう19時じ台だい前半ぜんはん）
前身ぜんしん
1955年ねん
1957年ねん
1950年代ねんだい
1958年ねん
1959年ねん
1960年代ねんだい
1960年ねん
1961年ねん
1962年ねん
1965年ねん
1966年ねん
1967年ねん
1968年ねん
1969年ねん
1970年代ねんだい
1971年ねん
1972年ねん
1973年ねん
1974年ねん
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