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新宿警察(しんじゅくけいさつ)は、藤原審爾による日本の警察小説のシリーズ、また、それを原作とするテレビドラマ。
東京・新宿にある警察署を舞台に、根来刑事を初めとする刑事たちの活躍を描いた警察小説『新宿警察』を第1作とする一連のシリーズ作品。昭和30年代から30年にわたって書き続けられ、長編『夜だけの恋』『あたしにも殺させて』2作の他、100編を越える[1]作品がある。エド・マクベインの87分署シリーズのように複数の刑事達の行動が並行して描かれるスタイルで、「日本の87分署」とも、「日本の警察小説の先駆的作品」[2]とも言われる。執筆当初は実際には新宿の警察署は淀橋警察署という名前で、新宿警察署というのは実在しない架空の警察署だった。自身では「ある時会った所轄の刑事たちが〜燃えるような情熱をもっていることを知って、わたしはそれにうたれた」のを契機に書き始めたと述べている[1]。
- 『若い刑事』 彌生書房 1960年(短編集) - 表題作「若い刑事」のみシリーズ作品(シリーズ第1作)
- 『新宿警察』 報知新聞社 1968年(短編集) - 非シリーズ作品を含む
- 『新宿広場』 報知新聞社 1969年(短編集)
- 『新宿その暗黒の恋』 実業之日本社 1970年(長編)
- 『マリファナ』 双葉社 1972年(短編集)
- 『新宿真夜中ソング』 桃園書房 1974年 (短編集)
- 『新宿警察』 双葉社 1975年(短編集) - 報知新聞社版とは収録作品が異なる
- 『続新宿警察』 双葉社 1975年(短編集)
- 『愛しながら殺せ』 グリーンアロー出版社 1975年(短編集)
- 『マリファナ殺人事件』 実業之日本社 1977年(短編集)
- 『新宿心中』 実業之日本社 1978年(短編集)
- 『真夜中の狩人』 実業之日本社 1978年(短編集)
- 『真夜中の狩人』 角川文庫 1981年(短編集) - 実業之日本社版とは収録作品が異なる
- 『あたしにも殺させて』 双葉社 1984年(長編)
- 『新宿警察』『慈悲の報酬』『所轄刑事』『新宿生餌』 双葉文庫 2009年(短編集) - 双葉社版『新宿警察』『続新宿警察』を分冊化したもの
これ以外にもシリーズ作品を収録した短編集が存在する他、非シリーズ作品である『女の性の精』(1970年)『わが国おんな三割安』(1970年)『よるべなき男の仕事・殺し』(1975年)の舞台も「新宿署」の管轄で、シリーズ中の刑事が登場する。
フジテレビ、東映の制作により、テレビドラマ化。フジテレビ系で放送された。
新宿の裏社会の人間模様と、それに挑む警視庁角筈(つのはず)警察署(架空の署)の刑事たちの活躍を描く。
当初は1975年の4月から放映を開始する予定で製作が進められていたが、諸事情により放送開始が約5か月遅れた[3][4]。
- 放送データ
※出演はクレジットタイトルの表記順。
話数 |
放送日 |
サブタイトル |
脚本 |
監督
|
1 |
1975年9月6日 |
新宿・24時 |
江里明 |
真船禎
|
2 |
9月13日 |
地下水道 |
尾中洋一 |
竹本弘一
|
3 |
9月20日 |
新宿ろくでなし |
永原秀一 |
真船禎
|
4 |
9月27日 |
銀行ギャング・わが夢 |
池田一朗 |
江崎実生
|
5 |
10月4日 |
華麗なる用心棒 |
真船禎 |
真船禎
|
6 |
10月11日 |
純情無頼 |
永原秀一 |
江崎実生
|
7 |
10月18日 |
帰らざる街 |
尾中洋一 塩田千種 |
真船禎
|
8 |
10月25日 |
汗まみれの逆転 |
永原秀一 峯尾基三 |
斎藤武市
|
9 |
11月1日 |
新宿はやり唄 |
尾中洋一 真田喜助
|
10 |
11月8日 |
一発の銃弾 |
尾中洋一 |
原田雄一
|
11 |
11月15日 |
殺しの録音テープ |
江里明 |
村山新治
|
12 |
11月22日 |
娼婦の罠 |
広沢栄 |
斎藤武市
|
13 |
11月29日 |
新宿マリーの怨み節 |
永原秀一 |
長谷部安春
|
14 |
12月6日 |
再会 |
佐伯孚治
|
15 |
12月13日 |
脅迫電話 |
池田一朗 |
原田雄一
|
16 |
12月20日 |
理由なき殺人 |
永原秀一 |
長谷部安春
|
17 |
12月27日 |
新宿哀歌 |
永原秀一 佐治乾 |
吉川一義
|
18 |
1976年1月3日 |
お茶汲み刑事 |
江里明 |
原田雄一
|
19 |
1月10日 |
新宿 エロチカ |
尾中洋一 |
真船禎
|
20 |
1月17日 |
ひとりぼっちの追跡 |
池田一朗 |
原田隆司
|
21 |
1月24日 |
新宿心中 |
尾中洋一 |
真船禎
|
22 |
1月31日 |
新宿・初恋 |
原田雄一
|
23 |
2月7日 |
その暗黒の恋 |
田上雄 藤森隆明 |
原田隆司
|
24 |
2月14日 |
青い目の傷痕 (きずあと) |
池田一朗 |
原田雄一
|
25 |
2月21日 |
さよならも言わないで… |
野上龍雄 猪又憲吾 |
原田隆司
|
26 |
2月28日 |
長くて暑い日曜日 |
池田一朗 |
佐藤純弥
|
2015年12月・2018年1月より東映チャンネルで全話が再放送された。
オープニング曲はレコード化もされ、レコードバージョンは後にオムニバスアルバム『テレビ狂時代 Vol.1 '69〜'77』(徳間ジャパン、2003年1月22日発売)などに収録されている。
- ^ a b 『真夜中の狩人』作者のことば(双葉社 1980年)
- ^ 細谷正充「私と藤原審爾」(『新宿警察』双葉文庫、2009年)
- ^ 朝日新聞 1975年9月6日付テレビ欄の番組紹介より。
- ^ 週刊TVガイド 1975年9月5日号 p.168
フジテレビ系 土曜22時台 【当番組より国産ドラマ枠】 |
前番組 |
番組名 |
次番組 |
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新宿警察
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