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けんりゅうけい

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可動かどうコイルがたけんりゅうけい
D'Arsonval/Weston ammeter movement from about 1900
8 mm自動じどう露出ろしゅつにも使用しようされている。 ムービーカメラ設置せっちされたガルバノメーター機構きこう (中央ちゅうおう)とCdS ひかり抵抗ていこう素子そし かってひだり

けんりゅうけいけんりゅうけい、ガルバノメータとも)は電流でんりゅう検出けんしゅつし、測定そくていするための機器ききである。コイル貫流かんりゅうする電流でんりゅうおうじて、指針ししん(ポインター)が回転かいてんして偏向へんこうつくして円弧えんことおして測定そくていりょうしめ電気でんき機械きかい変換へんかんトランスデューサー指示しじ電気でんき計器けいき)のひとつである。

概要がいよう

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もっともよくられ、使用しようされているけんりゅうけいは、メーターかた可動かどうコイルがた指示しじ計器けいき)とばれるアナログ測定そくてい(アナログ指示しじ)。それは電気でんき回路かいろとおって直流ちょくりゅう電荷でんかながれ)を測定そくていするために使用しようされる。そのような装置そうち永久えいきゅう磁石じしゃくによる磁場じばにワイヤーによるちいさな回転かいてんするコイル可動かどうコイル)とてられる。コイルは目盛めもり(スケール)のられたスケールを横断おうだんするうす指針ししんけられる。ちいさなばね(つるきバネ)はゼロの位置いちにコイルと指針ししんる(制御せいぎょりょく)。いくつかのメーターはばねとおな効果こうかるために、磁場じばてつへん影響えいきょうさせる。(可動かどう鉄片てっぺんがたアナログ指示しじ計器けいき

直流ちょくりゅう(DC)がコイルをとおしてながれるとき、コイルは磁場じば発生はっせいさせる。この磁場じばは、永久えいきゅう磁石じしゃくとともに作用さようする。磁場じばはばねをして、コイルが旋回せんかいし、指針ししんうごく(駆動くどうりょく)。指針ししん電流でんりゅうしめすスケールをしめす。有用ゆうようなメーターは、指針ししんなめらかに、余分よぶん振動しんどうをせず(不足ふそく制動せいどう)に電流でんりゅう追従ついしょうする(臨界りんかい制動せいどう)ために、可動かどうコイルおよび指針ししん機械きかい共鳴きょうめいよわめるため準備じゅんびふくんでいる(制動せいどうりょく)。(ぎゃく振動しんどう制動せいどうするちからおおきすぎる状態じょうたい制動せいどうという。可動かどうコイルがた電流でんりゅうけいのステップ応答おうとう。)制動せいどうりょく負荷ふかするいちれいとして電磁でんじ制動せいどうがある。

ていかくよりもおおきな電流でんりゅう測定そくていしたい場合ばあいのために、そのおおきさの電流でんりゅうめるようなメーターの目盛めもりが複数ふくすうある。(測定そくてい可能かのう範囲はんい変更へんこう)このように、よりおおきい電流でんりゅう測定そくていするために分流ぶんりゅう(エアトン分流ぶんりゅうレンジ方式ほうしき分流ぶんりゅうなどがある)とばれる回路かいろ使用しようする。メーターは直流ちょくりゅう電圧でんあつけいとしてコイルの抵抗ていこうにフル・スケールのながれを発生はっせいさせるために必要ひつよう電圧でんあつ計算けいさん(オームの法則ほうそく)によってあらかじめっていれば、電圧でんあつけい目盛めもりをけることができる。ていかく以上いじょう電圧でんあつむためには、回路かいろ倍率ばいりつばれる抵抗ていこう挿入そうにゅうすることで可能かのうとなる。抵抗ていこうレンジで構成こうせいすることにより、数種類すうしゅるいのレンジがつくれる。そして、測定そくていてきしたレンジを使用しようしゃ選択せんたくする。

メーターの指針ししんは、メーターの目盛めもりにあるちいさい間隔かんかくあいだ場合ばあいもあり、このような場合ばあい測定そくていしゃ視差しさによる誤差ごさしょうじることがある。これを解消かいしょうするため、いくつかのメーターには目盛めもりに沿ってかがみ設置せっちされている。指針ししん頭部とうぶかがみうつ指針ししん反射はんしゃ一直線いっちょくせんじょうならぶような場所ばしょで、目盛めもりをことで、視差しさによる誤差ごさ影響えいきょう最小限さいしょうげんにすることができる。

種類しゅるい

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非常ひじょう敏感びんかん測定そくていをする設備せつびとして、指針ししんわりにかがみもちいたかがみけんりゅうけい以前いぜん使用しようしていた。かがみから反映はんえいされたひかりのビームは、なが質量しつりょうがないポインターの役割やくわりをした。そのような道具どうぐは、たとえば、大西おおにしひろし横断おうだんはや電信でんしん通信つうしんシステムのための受信じゅしん(レシーバー)として使用しようされた。

けんりゅうけいのメカニズムはアナログ・チャートしき記録きろくけいのペンの位置いちめるために使用しようされ、心電図しんでんずつくるために使用しようされた。(ストリップチャートレコーダー

仕様しよう

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けんりゅうけいデジタル計器けいきのためにAD変換へんかん(ADC)がりつけられた。 たとえば、パネルようデジタル計器けいき(DPMs)とばれ、伝統でんとうてきなアナログのメーター機能きのうえて利用りよう可能かのうにする、デジタル測定そくていのシステムがある。

正接せいせつけんりゅうけい

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Tangent galvanometer: TG。けんりゅうけい一種いっしゅ。これは磁気じき正接せいせつ法則ほうそくもとづいて作用さようしている。

構造こうぞう

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正接せいせつけんりゅうけい円形えんけい磁気じきのフレームのうえげされた被覆ひふくどうせん円形えんけいコイルからる。フレームは基礎きそもとづいた水平すいへいになるねじととも提供ていきょうされる水平すいへい基礎きそ垂直すいちょくけられる。コイルは、その中心ちゅうしんとおけるたてじくじょう回転かいてんすることができる。方位ほうい磁針じしんはこ円形えんけいのスケールの中心ちゅうしん水平すいへい取付とりつけられる。方位ほうい磁針じしんはこ円形えんけいをしている。それは、コイルの中心ちゅうしん旋回せんかいじくじょうかれたちいさく強力きょうりょく磁針じしんからる。磁針じしんは、水平面すいへいめんなか自由じゆう回転かいてんすることができる。円形えんけいのスケールは4つのよんふんえん分割ぶんかつされる。かくよんふんえんは0°から90°まで目盛めもりをけられる。ながうすいアルミニウムポインターはその中心ちゅうしんにおいて、それにたいして直角ちょっかく指針ししんけられる。視差しさによる誤差ごさけるために、平面へいめんきょう磁針じしんしたけられる。

理論りろん

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電流でんりゅう正接せいせつけんりゅうけいとおけるとき、磁界じかいによってあたえられたかく作成さくせいされる。(I[A]:電流でんりゅう、n[まき]:コイルのすう、r[m]:コイルの半径はんけい正接せいせつけんりゅうけいが、コイルの平面へいめん磁気じき子午線しごせん沿っているような場所ばしょかれれば、すなわちBは垂直すいちょくになり(地球ちきゅう磁界じかい水平すいへい分力ぶんりょく)、はり結果けっか沿って静止せいしする。

正接せいせつ法則ほうそくより、 、すなわち

または

または

(Kは「Reduction Factor of the TG」とばれる)

地磁気ちじき分野ぶんや測定そくてい

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地球ちきゅう磁場じば水平すいへい分力ぶんりょくおおきさを測定そくていするのに正接せいせつけんりゅうけい使用しようすることができる。

歴史れきし

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ガルバノメータ(galvanometer)のルイージ・ガルヴァーニ(Luigi Galvani)にちなむ。ガルヴァーニが発明はつめいしたカエルもちいたけんりゅう電気でんきがく研究けんきゅう初期しょきひろもちいられていた。ウィリアム・トムソン(ケルヴィンきょう)はけんりゅうけい発明はつめいされた初期しょき応用おうようについておおくの業績ぎょうせきがあり、多数たすう記録きろくのこしている。最初さいしょけんりゅうけいは1820ねん9がつ16にちハレ大学だいがくのヨハン・シュヴァイガーが発明はつめいした。アンドレ=マリ・アンペールけんりゅうけい発明はつめい貢献こうけんしている。

用途ようと

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もっとおお用途ようと計測けいそく分野ぶんやである。直流ちょくりゅう電流でんりゅう測定そくていもちいられる。ムービングコイルがたとムービングマグネットがたがある。ムービングマグネットがたほう慣性かんせい質量しつりょうちいさいため、メーターのはり敏感びんかん反応はんのうする。コアレスモータに構造こうぞうている。

ホイートストンブリッジわせて微弱びじゃく電流でんりゅう測定そくていにも使用しようされる。

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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