構内こうない交換こうかん

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構内こうない交換こうかん

構内こうない交換こうかん(こうないこうかんき)とは、公衆こうしゅう交換こうかん電話でんわもう多数たすう構内こうない電話機でんわき接続せつぞくする電話でんわ交換こうかんことである。一般いっぱんてきPBXえいPrivate Branch eXchange)という略称りゃくしょうもちいられることおおい。回線かいせん切替きりかえ内線ないせん集約しゅうやく装置そうち内線ないせん交換こうかんともばれる。公衆こうしゅう回線かいせん接続せつぞくされず、内線ないせん電話でんわ同士どうしでの通話つうわのみを目的もくてきとした構内こうない交換こうかん限定げんていして、PAX(えいPrivate Automatic eXchange)としょうする場合ばあいもある。

ビジネスフォンホームテレホン内線ないせん通話つうわ機能きのうISDNターミナルアダプタVoIPアダプタとは、収容しゅうようできる外線がいせん内線ないせん回線かいせんすうおよび保守ほしゅ対応たいおう区分くぶんされる。電気でんき通信つうしん事業じぎょうしゃ局内きょくないまたは構外こうがいもちいられる交換こうかん事業じぎょうようとして区別くべつされる。

構内こうない交換こうかん構成こうせい[編集へんしゅう]

2000年代ねんだい以降いこう必要ひつようなユニットをわせて19インチラックに搭載とうさいするものがおおくなっている。

電源でんげんは、停電ていでん保証ほしょう時間じかんによってことなる。なが場合ばあいべつ電源でんげん装置そうち交流こうりゅう200Vみじか場合ばあいはチャージャ装置そうち交流こうりゅう100Vを供給きょうきゅうする。

構内こうない交換こうかん役割やくわり[編集へんしゅう]

構内こうない交換こうかん機能きのうは、機種きしゅ内線ないせん構築こうちくじょうきょうによって様々さまざまだが、おも外線がいせんからのはつ着信ちゃくしん制御せいぎょ内線ないせん同士どうし通話つうわ機能きのう基本きほんとなる。外線がいせん着信ちゃくしん制御せいぎょとしてダイヤルイン外線がいせん発信はっしん制御せいぎょとしてはLeast Cost Routing (LCR) 機能きのうっているものがおおい。

だい規模きぼ構内こうない交換こうかんは、あらかじめプログラムしてある一定いってい基準きじゅんおうじて、構内こうない電話機でんわきへの着信ちゃくしん選択せんたく制御せいぎょ (ACD)おこない、公衆こうしゅう回線かいせん外線がいせん)をかいしたわせにも効率こうりつてき対応たいおうできるようにしたものがおおい。そうした場合ばあいもちいられる構内こうない交換こうかんはunPBXともばれ、コンピュータ構内こうない交換こうかん機能きのう付加ふかさせたものである。unPBXは、ソフトウェア組替くみかえること柔軟じゅうなん制御せいぎょおこなえ、より効率こうりつてき対応たいおうおこなえるため、おも家電かでんメーカーのサポート窓口まどぐちなど、コールセンターけに積極せっきょくてき導入どうにゅうされている。大型おおがたのunPBXには自動じどう音声おんせい応答おうとう機能きのうゆうするものもある。

おもなメーカー[編集へんしゅう]

(50おとじゅん

NTTが、各社かくしゃのOEM製品せいひん販売はんばい[1]

導入どうにゅう方法ほうほうなど[編集へんしゅう]

情報じょうほう漏洩ろうえい通信つうしん不能ふのう防止ぼうしのため、空調くうちょう設備せつびととのった通信つうしん設備せつび専用せんよう施錠せじょうされた部屋へや設置せっちすることがのぞましい。また、定額ていがくせい保守ほしゅ契約けいやくむすぶことが一般いっぱんてきである。製造せいぞう停止ていしから年月としつきったものは、保守ほしゅ不能ふのう場合ばあいがある。工事こうじさいは、電気でんき通信つうしん設備せつび工事こうじ担任たんにんしゃ監督かんとく必要ひつようである。

構内こうない交換こうかん歴史れきし[編集へんしゅう]

構内こうない交換こうかん歴史れきし
とし 方式ほうしき メーカ 制御せいぎょ方式ほうしき 外線がいせん電話でんわ回線かいせん 内線ないせん電話でんわ回線かいせん 内線ないせん端末たんまつ 備考びこう
アナログ ISDN ひかりIP電話でんわ 有線ゆうせん 無線むせん 有線ゆうせん 無線むせん
パルス トーン 標準ひょうじゅん電話機でんわき 専用せんようボタン電話機でんわき IP電話機でんわき PHS DECT 無線むせんIP電話機でんわき
1902ねん 手動しゅどう交換こうかん 日本電信電話にほんでんしんでんわ公社こうしゃ 交換こうかんしゅ - - - ともでんしき - - - - - 加入かにゅう電話でんわ私設しせつ電話でんわとの接続せつぞく可能かのうとなる
1940年代ねんだい ステップバイステップ交換こうかん   - - - アナログ・パルス - - - - - 内線ないせん相互そうご通話つうわのダイヤル自動じどう外線がいせんとの相互そうご接続せつぞく交換こうかんしゅ
1950年代ねんだい クロスバー交換こうかん クロスバースイッチ - - - - - - - 内線ないせんからの外線がいせん発信はっしん自動じどう外線がいせんから内線ないせんへの通話つうわ中継ちゅうけいだい経由けいゆまたは、着信ちゃくしんきょくせん表示ひょうじばん表示ひょうじ特番とくばん応答おうとうする方式ほうしき
1960年代ねんだい 事業じぎょうしょ集団しゅうだん電話でんわ - - アナログ・パルス・トーン - - - - - 外線がいせんから内線ないせんへの直接ちょくせつ着信ちゃくしん可能かのうとなった
1970年代ねんだい後半こうはん 電子でんし交換こうかん NTT 蓄積ちくせきプログラム方式ほうしき - - - - - - - 代表だいひょうダイヤルインサービス対応たいおう
1980年代ねんだい後半こうはん デジタル交換こうかん 蓄積ちくせきプログラム・分割ぶんかつスイッチ交換こうかん方式ほうしき そとけアダプタ デジタルバス配線はいせん マルチゾーンコードレス電話でんわ マイクロプロセッサ内蔵ないぞう - - ビジネスフォンとは、回線かいせんすう設置せっち場所ばしょ保守ほしゅ対応たいおうのみの
2000年代ねんだい デジタルスター配線はいせん - - 小規模しょうきぼのものは、端末たんまつ共通きょうつうしたどういちメーカーのビジネスフォンにえられるようになった。
2010年代ねんだい IP-PBX SIP・IPルーティング 直接ちょくせつ収容しゅうよう IP回線かいせんによる遠隔えんかく端末たんまつ直接ちょくせつ接続せつぞく可能かのう - ソフトフォン・スマートフォンアプリケーションによる内線ないせん接続せつぞく可能かのう

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]