正接せいせつ定理ていり

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三角さんかくほうにおける正接せいせつ定理ていり(せいせつていり)とは、三角形さんかっけいの2つのかくと2つのあたり関係かんけいしめした定理ていりである。

公式こうしき[編集へんしゅう]

1:αあるふぁ, βべーた, γがんま の3つのかくと a, b, c の3へん三角形さんかっけい

1 において以下いかしきつ。

正接せいせつ定理ていり正弦せいげん定理ていり余弦よげん定理ていりほど一般いっぱんてきではないが、三角形さんかっけいの2つのかくと2へんながさのうちどれか1つが不明ふめい場合ばあい正弦せいげん定理ていりわりにこの定理ていり使用しようしてものこりのすことができる。

球面きゅうめんじょう三角形さんかっけいにおける正接せいせつ定理ていりは、13世紀せいきナスィールッディーン・トゥースィー著書ちょしょ Treatise on the Quadrilateral言及げんきゅうしている[1][2]

証明しょうめい[編集へんしゅう]

この定理ていり証明しょうめいは、正弦せいげん定理ていりからはじまる。

く。変形へんけいすると

および

となる。

定理ていり左辺さへん代入だいにゅうする。

ここで、以下いかかずつもる公式こうしき使用しようする。

最終さいしゅうてき以下いかのようになる。

この証明しょうめい変形へんけいして以下いかしきみちびくことができる。

応用おうよう[編集へんしゅう]

正接せいせつ定理ていりは、三角形さんかっけいの2へん a, b とそのあいだかく あたえられているときにあたりかくもとめるために使用しようできる。 より もとめることができ、かるのでかくもとめることができる。のこったあたり c の正弦せいげん定理ていりなどですことができる。余弦よげん定理ていり使用しようして とすることもできるが、コンピューターで計算けいさんする場合ばあいには が0にちか もほぼひとしいときにけた危険きけんせいがあるため正接せいせつ定理ていりのほうが都合つごうがよい。

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ Marie-Thérèse Debarnot (1996). “Trigonometry”. In Rushdī Rāshid, Régis Morelon. Encyclopedia of the history of Arabic science, Volume 2. Routledge. p. 182. ISBN 0-415-12411-5. https://books.google.co.jp/books?id=cPGRYLlwbrEC&pg=PA182&redir_esc=y&hl=ja 
  2. ^ Q. Mushtaq, JL Berggren (2002). “Trigonometry”. In C. E. Bosworth, M.S.Asimov. History of Civilizations of Central Asia, Volume 4, Part 2. Motilal Banarsidass Publ.. p. 190. ISBN 81-208-1596-3. https://books.google.co.jp/books?id=ELrRr0L8UOsC&pg=PA190&redir_esc=y&hl=ja 

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]