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論理学において、正規様相論理(せいきようそうろんり、normal modal logic)とは、以下の条件を満たす様相論理式(modal formulas)の集合 L である。
- 命題論理のすべての恒真式を含む。
- クリプキスキーマ()のすべてのインスタンスを含む。
- 以下の規則の下で閉じている。
- 分離規則(モーダスポネンス): ならば 。
- 必然化規則: ならば 。
上記の条件を満たす最小の論理はKと呼ばれる。今日一般的に使用されている(哲学的な動機付けを持つ)様相論理のほとんど、例えばC・I・ルイスのS4やS5(英語版)は、正規である(したがってKの拡張である)。しかし、いくつかの義務論理や認識論理は、クリプキスキーマを放棄することがあるため、正規ではない。
すべての正規様相論理は正則(英語版)であり、したがって古典的(英語版)である。
一般的な正規様相論理[編集]
次の表は、一般的な正規様相システムをいくつか示したものである。表記法は、クリプキ意味論 § 一般的な様相公理スキーマ(英語版)の表を参照のこと。いくつかのシステムのフレーム条件は簡略化されている。つまり論理は表に示されたフレームクラスに対して健全かつ完全であるが、より大きなフレームクラスに対応する可能性がある。
名前 |
公理 |
フレーム条件
|
K
|
—
|
すべてのフレーム
|
T
|
T
|
反射的
|
K4
|
4
|
推移的
|
S4
|
T, 4
|
前順序
|
S5
|
T, 5 または D, B, 4
|
同値関係
|
S4.3
|
T, 4, H
|
全擬順序 (total preorder。推移関係や完全関係も参照)
|
S4.1
|
T, 4, M
|
前順序,
|
S4.2
|
T, 4, G
|
有向前順序
|
GL, K4W
|
GL または 4, GL
|
有限な狭義の半順序
|
Grz, S4Grz
|
Grz または T, 4, Grz
|
有限な半順序
|
D
|
D
|
連続的
|
D45
|
D, 4, 5
|
推移的、連続、かつユークリッド的
|
- Alexander Chagrov and Michael Zakharyaschev, Modal Logic, vol. 35 of Oxford Logic Guides, Oxford University Press, 1997.