決闘けっとう! 高田馬場たかだのばば

『決闘けっとう! 高田馬場たかだのばば』（けっとうたかだのばば）は、三谷幸喜みたにこうき作さく・演出えんしゅつによる日本にっぽんの歌舞伎かぶき作品さくひん。2006年ねん3月、PARCO劇場げきじょうで初演しょえん。

概要がいよう[編集へんしゅう]

中山なかやま安兵衛やすべえ（のちの堀部ほりべ安兵衛やすべえ）の「高田馬場たかだのばばの決闘けっとう」を題材だいざいにしたオリジナル歌舞伎かぶき。三谷幸喜みたにこうきにとって初はつの歌舞伎かぶき作品さくひん書かき下おろしとなる。通常つうじょうの歌舞伎かぶきにはみられない鳴なり物ものや、三谷みたに特有とくゆうの喜劇きげき要素ようそも取とり入いれた演出えんしゅつとなっている。また、主演しゅえん級きゅうの染五郎そめごろう・亀治郎かめじろう・勘太郎かんたろうはそれぞれ早変はやがわりで一人ひとり二に役やく・三さん役やくをこなした。

ストーリー[編集へんしゅう]

時ときは元禄げんろく七なな年ねん、泰平たいへいの世よ。剣術けんじゅつの達人たつじんであり、近隣きんりん住民じゅうみんにも慕したわれている「喧嘩けんか安兵衛やすべえ」こと中山なかやま安兵衛やすべえではあったが、仕官しかんも働はたらきもせず、喧嘩けんかの仲裁ちゅうさいによって恵めぐんでもらった金かねで酒さけを飲のんだくれるという堕落だらくした毎日まいにちを過すごしていた。幼馴染おさななじみの小野寺おのでら右京うきょうが説教せっきょうしても、安兵衛やすべえは自虐じぎゃく的てきに嘆なげくのみで真面目まじめに取とり合あわない。そんなある日ひ、村むら上庄かみしょう左衛門さえもんと中津川なかつがわ祐ゆう範はんの策略さくりゃくにはめられた叔父おじの菅野かんの六郎ろくろう左衛門さえもんが、高田馬場たかだのばばで多勢たぜいに無勢ぶぜいの決闘けっとうに追おい込こまれる。これを知しった安兵衛やすべえらは、いざ高田馬場たかだのばばへ助太刀すけだちにと走はしる！走はしる！走はしる！