漣さざなみ健児けんじ

さざなみ けんじ 漣さざなみ 健児けんじ
生年月日せいねんがっぴ	(1931-02-04) 1931年ねん2月がつ4日にち
没ぼつ年月日ねんがっぴ	(2005-06-06) 2005年ねん6月6日にち（74歳さい没ぼつ）
本名ほんみょう	草野くさの 昌一しょういち
別名べつめい	新田にった宣夫のりお
出身しゅっしん地ち	東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し牛込うしごめ区く （現げん・東京とうきょう都と新宿しんじゅく区く）
国籍こくせき	日本にっぽん
学歴がくれき	早稲田大学わせだだいがく第だい一いち商学部しょうがくぶ
職業しょくぎょう	作詞さくし家か、訳詞やくし家か
活動かつどう期間きかん	1951年ねん - 2005年ねん
父ちち	草野くさの貞二ていじ
兄弟きょうだい	草野くさの浩二こうじ（実弟じってい）
子こ	草野くさの夏なつ矢や

漣さざなみ 健児けんじ（さざなみ けんじ、1931年ねん2月がつ4日にち - 2005年ねん6月6日にち）は、日本にっぽんの作詞さくし家か、訳詞やくし家か。本名ほんみょう：草野くさの 昌一しょういち（くさの しょういち）。本名ほんみょう名義めいぎで編集へんしゅう者しゃ、実業じつぎょう家かとして活動かつどうし『ミュージック・ライフ』編集へんしゅう長ちょう、シンコーミュージック・エンタテイメント会長かいちょうを務つとめた。

来歴らいれき・人物じんぶつ

東京とうきょう府ふ東京とうきょう市し牛込うしごめ区く（現げん・東京とうきょう都と新宿しんじゅく区く）出身しゅっしん。早稲田大学わせだだいがく第だい一いち商学部しょうがくぶ在学ざいがく中ちゅうの1951年ねん9月がつ、父ちち・草野くさの貞二ていじが経営けいえいする新興しんこう音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ（現げん：シンコーミュージック・エンタテイメント）から雑誌ざっし『ミュージック・ライフ』を復刊ふっかんし（貞二ていじが1938年ねんに創刊そうかんした『歌うたの花はな籠かご』をベースとし、1946年ねんに創刊そうかんされた『ミュージック・ライフ』の復活ふっかつ）初代しょだい編集へんしゅう長ちょうを務つとめた。

1958年ねん4月がつ、新興しんこう楽譜がくふ出版しゅっぱん社しゃ専務せんむ取締役とりしまりやくに就任しゅうにん。以来いらい、同社どうしゃ社長しゃちょう、会長かいちょうに就任しゅうにん後ごも終生しゅうせい「センム」の愛称あいしょうで通とおした。

日本にっぽんの音楽おんがく出版しゅっぱんビジネスの先駆せんく者しゃであり、1960年ねんに音楽おんがく出版しゅっぱん業務ぎょうむを開始かいし。1965年ねんには、音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃとして日本にっぽんで初はじめて原盤げんばん制作せいさくを行おこなう（マイク真木まき「バラが咲さいた」）。また同年どうねん、音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃから初はじめてJASRAC理事りじに就任しゅうにん。

1966年ねん、アメリカ・テネシー州しゅう知事ちじから、ビートルズの全米ぜんべい公演こうえん同行どうこう取材しゅざい中ちゅうの長谷部はせべ宏ひろしと星加ほしかルミ子るみことともに「テネシー州しゅう名誉めいよ市民しみん証しょう」を授与じゅよされた。

1973年ねんには音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃの統一とういつ団体だんたい・音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ協会きょうかい（MPA）設立せつりつ（それまで新興しんこうなど出版しゅっぱん社しゃ系けいが所属しょぞくする日本にっぽん音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ協会きょうかい（NOSK）と、日音にちおん、PMP（現げんフジパシフィック音楽おんがく出版しゅっぱん）など放送ほうそう局きょく系けいが所属しょぞくする全日本ぜんにほん音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ連盟れんめい（JAMP）の2つの団体だんたいがあった）に尽力じんりょく。

1978年ねん、カントリー・ミュージック協会きょうかい国際こくさい委員いいんとしてホワイトハウスに招待しょうたいされる。日本にっぽんの音楽おんがく関係かんけい者しゃでは草野くさのが唯一ゆいいつである。1980年ねんにはMPA会長かいちょうに就任しゅうにん。1998年ねんに日本にっぽんレコード大賞たいしょう功労賞こうろうしょう、1999年ねんに藍綬らんじゅ褒章ほうしょう、日本音楽著作権協会にほんおんがくちょさくけんきょうかい60周年しゅうねん特別とくべつ賞しょう、2003年ねんに音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ協会きょうかい30周年しゅうねん功労賞こうろうしょうを受うける。

2005年ねん6月がつ6日にち、膵臓すいぞう癌がんのため文京ぶんきょう区く内うちの病院びょういんで死去しきょ。74歳さい没ぼつ。葬儀そうぎは近親きんしん者しゃだけで行おこなわれたが、同年どうねん7月がつ12日にち、都内とないのホテルで「お別わかれの会かい」が営いとなまれ、田辺たなべ靖雄やすお・九重ここのえ佑たすく三子みつご夫妻ふさい、湯川ゆかわれい子こ、小林こばやし克也かつや、チューリップの財津ざいつ和夫かずお、森山もりやま良子りょうこ、あべ静江しずえ、山下やました達郎たつお・竹内たけうちまりや夫妻ふさい、元もとプリンセス・プリンセスメンバー全員ぜんいんなど、多数たすうが出席しゅっせきした。

実弟じっていの草野くさの浩二こうじは東芝とうしばEMIの名物めいぶつディレクター。長男ちょうなん、草野くさの弓彦ゆみひこ、次男じなんの草野くさの夏なつ矢やは現げんシンコーミュージック・エンタテイメント社長しゃちょう。

訳詞やくし家か・漣さざなみ健児けんじ

1959年ねんには「新田にった宣夫のりお」名義めいぎで「赤鼻あかばなのトナカイ」などの訳詞やくしを手てがけていたが、漣さざなみ健児けんじ名義めいぎで初はじめて訳詞やくしを手てがけたのは、坂本さかもと九きゅう「ステキなタイミング」（1960年ねん）。その他た代表だいひょう作さくとしては、飯田いいだ久ひさ彦「ルイジアナ・ママ」、ナット・キング・コール「L-O-V-E」、中尾なかおミエ「可愛かわいいベイビー」など、総数そうすうは400を越こえる。ただし、ザ・カーナビーツの「オブラディ・オブラダ」に代表だいひょうされるように、訳詞やくしというよりは超ちょう訳わけと表現ひょうげんされるものも多おおい。（他たには朝日あさひのあたる家いえ）

また、「みナみカズみ」というペンネームは、当時とうじシンコー・ミュージックがコントロールしており、草野くさの昌一しょういち、安井やすいかずみを始はじめとし、複数ふくすうの人ひとがこの名前なまえで訳詞やくしをしていたという。後のちに、安井やすいかずみがこの名前なまえを引ひき継つぎ訳詞やくし家かとして活躍かつやくすることとなる。

参考さんこう文献ぶんけん

• 『漣さざなみ流りゅう 日本にっぽんのポップスの源流げんりゅうを作つくり出だしたヒットメーカー 草野くさの昌一しょういち×漣さざなみ健児けんじ』（2009年ねん、音楽おんがく出版しゅっぱん社しゃ）
• 赤尾あかお美香みか、長谷部はせべ宏ひろし『ロックンロール・フォトグラフィティ 長谷部はせべ宏ひろしの仕事しごと』シンコーミュージック、初版しょはん、2013年ねん4月がつ19日にち。351頁ぺーじ。ISBN 978-4-401-63805-5。

関連かんれん項目こうもく

• 渡邊わたなべ美佐みさ - 1950年代ねんだいから親交しんこうがあり、草野くさのの後任こうにんとしてMPA会長かいちょうに就任しゅうにん。
• 堀ほり威夫たけお - 草野くさの、渡邊わたなべとともに草創そうそう期きの日にち劇げきウエスタンカーニバルに携たずさわる。
• 田辺たなべ靖雄やすお・九重ここのえ佑たすく三子みつご - 1960年代ねんだいからの付つき合あいだが、亡なくなる数すう年間ねんかんに密度みつどの高たかい繋つながりを持もった。漣さざなみの遺作いさくとなった「いっしょ」は、体調たいちょうの悪わるい中なか、九重ここのえ佑たすく三子みつごとFAXのやり取とりで完成かんせい。曲きょくが出来上できあがった時ときにはこの世よから去さっていたが、お別わかれの会かいの時ときに田辺たなべ・九重ここのえが「いっしょ」を初はつ披露ひろうした。
• 湯川ゆかわれい子こ - 草野くさのに誘さそわれ、1966年ねんから3年間ねんかん300万まん円えんの契約けいやく金きんで『ミュージック・ライフ』と専属せんぞく契約けいやくした。
• 朝妻あさづま一郎いちろう - 湯川ゆかわ同様どうよう、草野くさのから専属せんぞく契約けいやくを持もちかけられていたが断ことわっている。2004年ねん、朝妻あさづまのフジパシフィック音楽おんがく出版しゅっぱんはフジテレビジョン（現げんフジ・メディア・ホールディングス）と共同きょうどうでシンコーからSBKカタログ、および子会社こがいしゃのシンコーミュージック・パブリッシャーズを買収ばいしゅう。
• チューリップ - シンコー初はつのプロダクション所属しょぞくアーティスト。
• 高こう護まもる - 漣さざなみ健児けんじ再さい発見はっけんの仕掛しかけ人じん。
• 浜はま圭介けいすけ - 専属せんぞく作家さっか第だい1号ごう
• プリンセスプリンセス - お別わかれの会かいで数すう年ねん振ふりにメンバー全員ぜんいんが集あつまり、それを機きにメンバー全員ぜんいんが定期ていき的てきに集あつまるようになった。なお、ボーカルの岸谷きしたに香かおりはその後ごリリースしたアルバムにて彼かれを偲しのぶ内容ないようの曲きょくも書かいている。

外部がいぶリンク

• 漣さざなみ健児けんじオフィシャルサイト