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焼灼しょうしゃく止血しけつほう

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
焼灼しょうしゃく止血しけつほうきコテ(1624ねん)

焼灼しょうしゃく止血しけつほう(しょうしゃくしけつほう、Cauterization)とは出血しゅっけつめんくことで蛋白質たんぱくしつねつ凝固ぎょうこ作用さようによって止血しけつする方法ほうほうである。

概要がいよう[編集へんしゅう]

近代きんだい以前いぜんに、四肢しし切断せつだんなどの重傷じゅうしょう場合ばあい有効ゆうこう止血しけつほうとして世界せかい各地かくちもちいられた。傷口きずぐちしょうコテでくという非常ひじょう原始げんしてき苦痛くつうともな方法ほうほうであったが、特別とくべつ技術ぎじゅつ器具きぐ薬品やくひんもちいず安価あんかおこなえるためひろおこなわれてきた。

しかし止血しけつするわりに熱傷ねっしょうわせるという外傷がいしょう取引とりひきのような治療ちりょうほうであるため、適切てきせつ焼灼しょうしゃくとその火傷かしょう処置しょちおこなわれないとぎゃく悪化あっかさせる結果けっかになる。 たとえば16世紀せいきごろまでのヨーロッパでは銃創じゅうそう治療ちりょう沸騰ふっとうさせたあぶら傷口きずぐちそそぐという方法ほうほうもちいられていたが、この方法ほうほう重度じゅうど火傷かしょうこし、止血しけつはしても火傷かしょうからの感染かんせんしょういのちとしかねない危険きけん処置しょち方法ほうほうでもあった。こうした現場げんばでの外傷がいしょう止血しけつ方法ほうほうのちアンブロワーズ・パレによって血管けっかん結紮けっさつほうへとえられていくことになる。

医学いがく医療いりょう進歩しんぽともない、人間にんげんたいしてしょうコテが使つかわれることはなくなったが、家畜かちくなどにたいしておこなわれるれいはある。また、電気でんきメス医療いりょうようレーザーマイクロ凝固ぎょうこなどの機器ききさんなどの薬剤やくざいもちいた治療ちりょう止血しけつ方法ほうほう焼灼しょうしゃく止血しけつほう原理げんり着眼ちゃくがんしたものである。これらは現代げんだい日本にっぽんでは医師いし適切てきせつ方法ほうほうおこなうべき医療いりょう行為こういであり、一般人いっぱんじんおこなうのは違法いほうである。医師いし以外いがいおこな外傷がいしょうたいする応急おうきゅう処置しょちとしては、おおくの場合ばあいにおいて直接ちょくせつ圧迫あっぱく止血しけつほう適切てきせつである。

その[編集へんしゅう]

  • るいした日本にっぽん俗信ぞくしんとして、毒蛇どくへび咬傷こうしょうかんする治療ちりょうにおいて、「マッチって、傷口きずぐち周囲しゅういまわす」(新潟にいがたけん)、「マッチの傷口きずぐちく」(愛知あいちけん)、「傷口きずぐちててこする」(長野ながのけん)、「傷口きずぐち煙硝えんしょうこなすこせて、パッとをつける」(石川いしかわけん)などがある(鈴木すずき棠三 『日本にっぽん俗信ぞくしん辞典じてん 動物どうぶつへん角川かどかわソフィア文庫ぶんこ 2020ねん p.687.マッチは近代きんだい以降いこう俗信ぞくしんであり、煙硝えんしょうこな鉄砲てっぽう伝来でんらいられる。)。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]