熾火おきびかおる

熾火おきびかおる（おきびかおる）は日本にっぽんのロリータ官能かんのう小説しょうせつ作家さっか、ロリータポルノ小説しょうせつ家か。

概要がいよう[編集へんしゅう]

1997年ねん3月がつ5日にち発売はつばいの月刊げっかん誌し「小説しょうせつアリス」（綜合そうごう図書としょ）に掲載けいさいされた『悪戯いたずら好すきの美び妖精ようせい』にてデビュー。同年どうねん8月がつより「小説しょうせつアリス」に連載れんさい開始かいしされた7歳さいの少女しょうじょを主人公しゅじんこうとする『舞坂まいさかゆかり』シリーズで、ロリータ官能かんのう小説しょうせつ作家さっかの地位ちいを確立かくりつする。また、このシリーズと翌年よくねん1998年ねん2月がつに辰巳たつみ出版しゅっぱんの関連かんれん会社かいしゃである蒼あおい竜りゅう社しゃから発売はつばいされた『幼よう嬢じょう偏愛へんあい記きまなみ』によって「おにいちゃまとわたし」小説しょうせつの原型げんけいを作つくり上あげた。

作者さくしゃ自身じしんの嗜好しこうについては、「舞坂まいさかゆかり」シリーズ開始かいしのあとがきのなかで「少女しょうじょを愛あいする人ひとに、悪人あくにんはいない」と明言めいげんし、幼おさない少女しょうじょのような「純粋じゅんすいなものを好このむ人ひとというのは、一般いっぱんの人々ひとびとに比くらべて、より抽象ちゅうしょう的てきなエロスのほうに敏感びんかんな人間にんげんだ」と間接かんせつ的てきに述のべるにとどまっている。

1999年ねんに児童じどうポルノ禁止きんし法ほうが成立せいりつしたが、その前まえ々年としあたりから、出版しゅっぱん業界ぎょうかいにおいて、アニメや漫画まんがやゲームソフトのみならず、小説しょうせつに対たいしても、俗ぞくに言いわれる「児こポ法ほう」が適用てきようされるのではないかという危惧きぐがうまれ、それが自主じしゅ規制きせいの波なみへとひろがっていった。そのためロリータ小説しょうせつ誌しはヒロインの年齢ねんれいを高たかく設定せっていした従来じゅうらいの官能かんのう小説しょうせつ誌しあるいはポルノ小説しょうせつ誌しへと鞍替くらがえするかして存続そんぞくを図はかろうとした。しかし、その内容ないようが固定こていファンの嗜好しこうとは相容あいいれなかったためか、自然しぜん消滅しょうめつする雑誌ざっしも少すくなくなかった。「小説しょうせつアリス」も例外れいがいではなく、1999年ねん7月がつには廃刊はいかんとなった。

作風さくふう[編集へんしゅう]

淡々たんたんとした読よみやすい文章ぶんしょうでありながら濃厚のうこうなエロティシズムをかもしだす文体ぶんたいを特徴とくちょうとする。業界ぎょうかいでは「目めに見みえる文体ぶんたい」と呼よばれていたらしい^{[要よう出典しゅってん]}。

ヒロインの少女しょうじょが身みにつけているブルマーやヘアバンドやカチューシャなどに関かんするディテールが、非常ひじょうに丹念たんねんに書かきこまれているあたりに、この作者さくしゃ独特どくとくのこだわりとフェティシズムが垣間見かいまみられる^{[要よう出典しゅってん]}。

また、熾火おきびかおるの作品さくひんでは、官能かんのう小説しょうせつやポルノ小説しょうせつにおいて常套じょうとうの手法しゅほうともなっている暴力ぼうりょく・陵辱りょうじょくシーンは見みあたらない^{[要よう出典しゅってん]}。そのかわりに、この作者さくしゃは、わざわざ乳児にゅうじ用ようの直腸ちょくちょう体温計たいおんけいを使用しようして少女しょうじょを検温けんおんしたりするような、いわば日常にちじょう生活せいかつのなかでの「さりげない変態へんたい行為こうい」を好このんで描えがく傾向けいこうが強つよい^{[要よう出典しゅってん]}。

アダルトビデオの業界ぎょうかいなどで使用しようされている「美よし妖精ようせい」の他ほかにも「幼よう嬢じょう」や「美よし幼よう嬢じょう」など漢字かんじの「幼よう」を使つかった造語ぞうごを多おおく生うみ出だした^{[要よう出典しゅってん]}。

作品さくひんリスト[編集へんしゅう]

書籍しょせき

『サファイア・プリンセス邪淫じゃいん都市とし美び妖精ようせい秘伝ひでん』 1997年ねん5月がつ5日にち蒼あおい竜りゅう社しゃ
『幼よう嬢じょう偏愛へんあい記きまなみ』 1998年ねん2月がつ1日にち蒼あおい竜りゅう社しゃ

雑誌ざっし掲載けいさい「小説しょうせつアリス」綜合そうごう図書としょ掲載けいさい

『悪戯いたずら好すきの美び妖精ようせい』 1997年ねん3月がつ5日にち
『カリフォルニアの青空あおぞらに』 1997年ねん4月がつ5日にち
『美よし妖精ようせいは誘惑ゆうわく魔ま』 1997年ねん7月がつ5日にち

舞坂まいさかゆかりシリーズ

『舞坂まいさかゆかりの冒険ぼうけん』 1997年ねん8月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりの誘惑ゆうわく』 1997年ねん9月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりの悦楽えつらく』 1997年ねん10月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりの失恋しつれん』 1997年ねん11月5日にち
『舞坂まいさかゆかりと真夜中まよなかの宴うたげ』 1997年ねん12月5日にち
『舞坂まいさかゆかりの妖あやしい秘密ひみつ』 1998年ねん1月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりは目撃もくげき者しゃ』 1998年ねん3月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりの密みつ戯おどけ』 1998年ねん4月がつ1日にち
『舞坂まいさかゆかりのためらい』 1998年ねん5月がつ5日にち
『舞坂まいさかゆかりの旅立たびだち』 1998年ねん6月がつ10日とおか

『ヴィーナスの思惑おもわく』 1998年ねん11月5日にち
『美よし幼よう嬢じょうまどかの逃避行とうひこう』 1999年ねん1月がつ5日にち

舞坂まいさかゆかりシリーズ（アマゾンKindle版ばん）

『舞坂まいさかゆかりの秘密ひみつ』 2018年ねん4月がつ10日とおか
『舞坂まいさかゆかりの誘惑ゆうわく』 2018年ねん4月がつ28日にち
『舞坂まいさかゆかりの悦楽えつらく』 2018年ねん6月がつ20日はつか
『舞坂まいさかゆかりの失恋しつれん』 2018年ねん7月がつ23日にち

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