特攻とっこう服ふく

暴走ぼうそう族ぞくの服装ふくそうイメージ（コスプレ）

特攻とっこう服ふく（とっこうふく）とは、暴走ぼうそう族ぞくやヤンキーなどが着用ちゃくようする服ふくである。彼かれらのハレの日ひ（卒業そつぎょう式しきなどの特別とくべつな日ひ）に着用ちゃくようされるほか、チーム自体じたいのユニフォームと化かしている場合ばあいもある。

俗ぞくに「マトイ」（“身みに纏まとう”から。火消ひけしの「纏まとい」と同義どうぎ）と呼よばれる場合ばあいがある他ほか、省略しょうりゃくして「とっぷく」と呼よばれる場合ばあいもある。

歴史れきし

• 右翼うよく団体だんたいが着きていた隊たい服ふくを暴走ぼうそう族ぞくが取とり入いれたものである。そのため、初期しょきの特攻とっこう服ふくには「憂国ゆうこく烈士れっし」など右翼うよく系けいの言葉ことばがしばしば刺繍ししゅうされている。
• 第だい二に次じ世界せかい大戦たいせん中なかに日本にっぽんが行おこなった「特攻とっこう」関係かんけい者しゃが着きていた軍服ぐんぷく、戦闘せんとう服ふくの類るいとは全まったく関係かんけいはなく、特攻隊とっこうたい員いんが着きていたのは従来じゅうらいからあった飛行ひこう服ふくや陸戦りくせん服ふくである。

服ふくの特徴とくちょう

• 当初とうしょは、白しろや黒くろであったが、1990年代ねんだいから赤あかや青あおなどカラーバリエーションが増ふえた。外観がいかんも、長ちょうラン然しかとしたものがほとんどであったが、カラーバリエーションが増ふえると共ともにセパレート式しきの体型たいけいを細ほそく見みせる仕様しようも出現しゅつげんした。
• 上着うわぎには「喧嘩けんか上等じょうとう」など、当あて字じを用もちいたさまざまな語句ごく、心情しんじょうを披露ひろうする文章ぶんしょう、グループ名めいが刺繍ししゅうされている。裾すそは地下足袋じかたびやブーツにインして着きこなすのが主流しゅりゅうである。
• チームによっては特別とくべつな日ひ(引退いんたい式しき・喧嘩けんか)に腕章わんしょう・タスキを付つけるチームも存在そんざいする。
• 暴走ぼうそう族ぞく風ふうの当あて字じによる文句もんくには、縁起えんぎを担かついだ選せん字じの他ほかに一般人いっぱんじんでは殆ほとんど意味いみの分わからない難読なんどく字じも当あて字じとして使つかわれている。

製造元せいぞうもと

• 一般いっぱんの学生がくせい服ふくを作つくっている町中まちなかの小ちいさな衣類いるいメーカーが多おおい。2002年ねん頃ごろ、広島ひろしま市し内うちでは特攻とっこう服ふくを着用ちゃくようする暴走ぼうそう族ぞくの勢力せいりょくが拡大かくだい。手てを焼やいた広島ひろしま県けん警察けいさつが当時とうじの県警けんけい本部ほんぶ長ちょう竹花たけはな豊ゆたかの主導しゅどうで業者ぎょうしゃに製造せいぞう・販売はんばいしないように呼よびかけたこともあったが、製造元せいぞうもとが大だい企業きぎょうではないこと、全国ぜんこく的てきに通販つうはんを展開てんかいしている店みせも多おおいことなどから効果こうかは薄うすかった。

その他た

特攻とっこう服ふくに不安ふあんを感かんじる人ひともいる

かつては矢沢やざわ永吉えいきちのファンに暴走ぼうそう族ぞくが多おおく、そのため、コンサートでは「特攻とっこう服ふく及および周囲しゅういを威圧いあつする服装ふくそうでの入場にゅうじょうをお断ことわりします」というルールがあった。また、現在げんざいでは氣き志こころざし團だんのファンの中なかに特攻とっこう服ふくを着用ちゃくようする者ものもいるが、こちらは特とくに規制きせいされていない。

2024年ねんに横浜よこはまDeNAベイスターズが『YOKOHAMA STAR☆NIGHT 2024 Supported by 横浜銀行よこはまぎんこう』で着用ちゃくようするイベント限定げんていデザインのユニフォーム（浮世絵うきよえ風ふうの波なみ模様もようを象かたどり、背せネームは漢字かんじ表記ひょうきになっている）を発表はっぴょうした際さい、SNSでは特攻とっこう服ふくのようなデザインだと評ひょうする声こえが上あがった。

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