班はん昭あきら

班はん昭あきら・『晩ばん笑わらい堂どう竹荘たけしょう畫が傳でん』より

班はん 昭あきら（はん しょう、45年ねん? - 117?）は、中国ちゅうごく・後こう漢かんの著作ちょさく家か。中国ちゅうごく初はつの女性じょせい歴史れきし家か。和かず帝みかど朝あさに仕つかえる女官にょかん。一いち名めいは姫ひめ。字じは恵めぐみ姫ひめ、または恵めぐみ班はん。

略歴りゃくれき

右みぎ扶風安やす陵りょう県けんの人ひと。歴史れきし家かの班はん彪あやの娘むすめとして生うまれ、同おなじく歴史れきし家かの班はん固かたと、西域せいいきで活躍かつやくした武将ぶしょうである班はん超ちょうは兄あにである。班はん勇いさむは甥おい（班はん超ちょうの三男さんなん）。

14歳さいで曹世叔に嫁とついだが、世よ叔は早はやくに死しに、彼女かのじょの才ざい名めいを聞きいた和わ帝みかどが召めし出だして宮中きゅうちゅうに入いれ、後宮こうきゅう后妃こうひの師範しはんとした。人々ひとびとは敬けいして曹大家か（そうたいこ）と称しょうした。

兄あにの班はん固かたが『漢書かんしょ』を未み完成かんせいのまま亡なくなったので、八はち表ひょう・天文てんもん志こころざしの稿こうを書かき継ついで完成かんせいさせた。その他たの著ちょとして、『女おんな誡』7章しょう、『続ぞく列れつ女おんな伝でん』2巻かんも彼女かのじょが選定せんていしたものと伝つたえられる。辞じ賦ふに長ながじて、父ちちの班はん彪あやの『北きた征せい賦ふ』に対たいして『東征とうせい賦ふ』を作つくり、『文選ぶんせん』に収おさめられ、漢かん代だい女流じょりゅう作家さっかの第一人者だいいちにんしゃに数かぞえられる。ほぼ安やす帝みかどの時代じだいで元もと初はつ年間ねんかん（114年ねん - 119年ねん）に没ぼっしている。享年きょうねん70余あまりという。『後こう漢書かんしょ』にその伝つてがある。

著作ちょさくの日本語にほんご訳やく

• 『女おんな誠まこと』は『後こう漢書かんしょ』列れつ女おんな伝でん中ちゅうの斑まだら昭あきら伝でんに、また『列れつ女おんな伝でん』にも付録ふろくとして収録しゅうろくされている。
  • 「列れつ女おんな伝でん」『中国ちゅうごくの古典こてんシリーズ３ 漢書かんしょ・後こう漢書かんしょ・三国志さんごくし』1973年ねん平凡社へいぼんしゃ
  • 東洋文庫とうようぶんこ689『列れつ女おんな伝でん（3）』2001年ねん平凡社へいぼんしゃ

• 「東征とうせい賦ふ」『新釈しんしゃく漢文かんぶん大系たいけい80　文選ぶんせん（賦ふ篇へん）中ちゅう』1994年ねん明治めいじ書院しょいん