田村たむら善藏ぜんぞう

田村たむら 善藏ぜんぞう
生誕せいたん	1922年ねん4月がつ6日にち 東京とうきょう府ふ荏原えばら郡ぐん入にゅう新井あらい町まち
死没しぼつ	(2008-06-08) 2008年ねん6月8日にち（86歳さい没ぼつ） 東京とうきょう都と大田おおた区く山王さんのう
国籍こくせき	日本にっぽん
研究けんきゅう分野ぶんや	分析ぶんせき化学かがく・病院びょういん薬学やくがく
研究けんきゅう機関きかん	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
出身しゅっしん校こう	東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく
博士はかせ課程かてい 指導しどう教員きょういん	石いし館たて守三もりぞう
主おもな業績ぎょうせき	スモン患者かんじゃ排泄はいせつ物ぶつからのキノホルムの発見はっけん
主おもな受賞じゅしょう歴れき	日本にっぽん薬やく学会がっかい学術がくじゅつ賞しょう
プロジェクト:人物じんぶつ伝でん

田村たむら 善藏ぜんぞう（たむら ぜんぞう、1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）4月がつ6日にち - 2008年ねん（平成へいせい20年ねん）6月8日にち）は、日本にっぽんの薬学やくがく者しゃ、分析ぶんせき化学かがく者しゃ。薬学やくがく博士はかせ、東京大学とうきょうだいがく名誉めいよ教授きょうじゅ。薬理やくり学者がくしゃの田村たむら憲けん造づくりは父ちち、農芸のうげい化学かがく者しゃの田村たむら学まなぶ造づくりは弟おとうとである。

略歴りゃくれき

1922年ねん（大正たいしょう11年ねん）4月がつ6日にち、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医科いか大学だいがく助教授じょきょうじゅ（当時とうじ）の田村たむら憲けん造づくりの長男ちょうなんとして生うまれる。東京とうきょう高等こうとう師範しはん学校がっこう附属ふぞく中学校ちゅうがっこうから、旧制きゅうせい第一高等学校だいちこうとうがっこうへ進すすみ、東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医科いか大学だいがく薬学やくがく科かへ入学にゅうがくする。薬学やくがく科かへ進すすんだのは、父ちち・憲けん造づくりの共同きょうどう研究けんきゅう者しゃであった石いし館たて守三もりぞうが新設しんせつされた薬品やくひん分析ぶんせき化学かがく講座こうざの教授きょうじゅをしており、憲けん造づくりからの勧すすめがあったからだという。1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）4月がつ、決戦けっせん教育きょういく措置そち要綱ようこうにより授業じゅぎょう停止ていしとなり、賀茂かも海軍かいぐん衛生えいせい学校がっこうへ学徒がくと勤労きんろう動員どういんとなった。しかし本土ほんど近海きんかいの制海権せいかいけんすら喪失そうしつした状況じょうきょうで衛生えいせい兵へいとしての任務にんむに赴おもむくこともなく終戦しゅうせんを迎むかえた。石いし館かんの勧すすめに従したがい大学院だいがくいんに残のこり、薬品やくひんや環境かんきょう物質ぶっしつだけでなく生体せいたい成分せいぶんの分析ぶんせきにも取とり組くむ。石いし館かんの後任こうにんとして教授きょうじゅとなった後のち、スモンの病因びょういん解明かいめいに関与かんよすることとなる。慣例かんれい的てきに薬学部やくがくぶの教授きょうじゅが併任へいにんしていた東大とうだい附属ふぞく病院びょういんの薬剤やくざい部長ぶちょうとなり、薬剤やくざい部長ぶちょうが医学部いがくぶの教授きょうじゅ職しょくになったことで医学部いがくぶ教授きょうじゅが本務ほんむとなる。以降いこうは病院びょういんにおける薬剤師やくざいしの職務しょくむに関かんする仕事しごとが主おもになる。

• 1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）9月がつ - 東京とうきょう帝国ていこく大学だいがく医科いか大学だいがく薬学やくがく科かを卒業そつぎょう、同どう大学院だいがくいんに特別とくべつ研究けんきゅう生せいとして在籍ざいせき
• 1950年ねん（昭和しょうわ25年ねん）6月がつ - 東京大学とうきょうだいがく医学部いがくぶ薬やく学科がっか助手じょしゅ
• 1955年ねん（昭和しょうわ30年ねん）7月がつ - 薬学やくがく博士はかせ
• 1957年ねん（昭和しょうわ32年ねん）6月がつ - 同どう助教授じょきょうじゅ（1958年ねんより薬学部やくがくぶ薬やく学科がっかとなる）
• 1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）4月がつ - 東京大学とうきょうだいがく薬学部やくがくぶ教授きょうじゅ（薬品やくひん分析ぶんせき化学かがく講座こうざ）
• 1964年ねん（昭和しょうわ39年ねん）3月がつ - アメリカ国立こくりつ衛生えいせい研究所けんきゅうじょ臨床りんしょうセンターへ留学りゅうがく（1年間ねんかん）
• 1974年ねん（昭和しょうわ49年ねん）5月がつ - 東京大学とうきょうだいがく医学部いがくぶ附属ふぞく病院びょういん薬剤やくざい部長ぶちょうを併任へいにん
• 1977年ねん（昭和しょうわ52年ねん）6月がつ - 東京大学とうきょうだいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅ（附属ふぞく病院びょういん薬剤やくざい部長ぶちょう）に配置はいち換かえとなり薬学部やくがくぶ教授きょうじゅを併任へいにん
• 1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）
  • 4月がつ - 停年ていねん退官たいかん
  • 5月 - 東京とうきょう大学だいがく名誉めいよ教授きょうじゅ
  • 7月がつ - 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく病院びょういん薬局やっきょく長ちょう（1986年ねんより薬剤やくざい部長ぶちょうに改称かいしょう）
  • 8月がつ - 慶應義塾大学けいおうぎじゅくだいがく医学部いがくぶ教授きょうじゅを兼任けんにん
• 1988年ねん（昭和しょうわ63年ねん）3月がつ - 慶應大学けいおうだいがくを定年ていねん退職たいしょく。昭和大学しょうわだいがく薬学部やくがくぶ客員きゃくいん教授きょうじゅ
• 1998年ねん（平成へいせい10年ねん）3月がつ - 昭和大学しょうわだいがくを退職たいしょくし名誉めいよ研究けんきゅう員いんとなる

受賞じゅしょう・顕彰けんしょう

• 1972年ねん9月がつ - 日本にっぽん分析ぶんせき化か学会がっかい学会がっかい賞しょう
• 1979年ねん8月がつ - 日本にっぽん薬やく学会がっかい学術がくじゅつ賞しょう「病態びょうたい解析かいせきのための化学かがく分析ぶんせきに関かんする研究けんきゅう」
• 1983年ねん6月がつ - 日本にっぽん病院びょういん薬剤師やくざいし会かい病院びょういん薬学やくがく賞しょう
• 1991年ねん10月がつ - 日本薬剤師会にほんやくざいしかい賞しょう
• 1998年ねん5月がつ - 勲くん三さん等とう旭日きょくじつ中ちゅう綬章じゅしょう

参考さんこう文献ぶんけん

• 田村たむら善藏ぜんぞう『世紀せいきを越こえる : 田村たむら善藏ぜんぞう随筆ずいひつ集しゅう』田村たむら善藏ぜんぞう、2002年ねん。 NCID BA5666991X。