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田螺たにし長者ちょうじゃ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』

田螺たにし長者ちょうじゃ(たにしちょうじゃ)は、日本にっぽんとぎばなしひとつ。べつだい田螺たにし息子むすこ(たにしむすこ)。来歴らいれき不明ふめい

あらすじ

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子供こどものない老夫婦ろうふうふ子供こどもめぐんでくださるようむらはずれの観音かんのんさまいのると、老婆ろうば子供こどもができた。しかし、まれた子供こども人間にんげんではなく田螺たにしだった。それでもろう夫婦ふうふ観音かんのんさまからのさずかりものとして、大切たいせつそだてることにした。

ある、ふとしたきっかけで、田螺たにしうま耳元みみもと(あるいはみみなか)からうまささやくことで、自在じざいうまあやつ才能さいのうがあることがかり、以後いごうまによるはこびを手伝てつだうようになる。そのことが評判ひょうばんになりむら庄屋しょうやはなしるようになった。

庄屋しょうや田螺たにし出自しゅつじると、観音かんのんさまのご利益りやくにあやかりたいとおもい、田螺たにし自分じぶんむすめ夫婦ふうふにする。信心しんじんふかむすめは、田螺たにしとの結婚けっこんいやがることもなく、円満えんまんらしはじめる。

その、あるなつまつりの夫婦ふうふ観音かんのんさまにおまいりにったかえりに、がらすおそわれる。そのはずみでかられてしまうが、ちゅうから普通ふつうおおきさの人間にんげんおとこになった(もと田螺たにしあらわれる。それから(もと田螺たにし夫婦ふうふ老夫婦ろうふうふ末永すえながしあわせにらしたという。

ちいさい

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田螺たにしからはいった、無口むくちちいさい人間にんげんだったという異説いせつ存在そんざいする。

意地悪いじわるあね

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田螺たにしとの縁談えんだんいもうとけたあねが、幸福こうふくそうないもうと様子ようす嫉妬しっとしてがらすをけしかけたとする異説いせつ存在そんざいする。

そのせつ

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田螺たにしほうからびかけるれいになるべき田螺たにし野外やがい偶然ぐうぜん発見はっけんするれいなど。また田螺たにしでなくカタツムリ新潟にいがた群馬ぐんまカエル九州きゅうしゅうサザエ鳥取とっとり岡山おかやまナメクジ島根しまね)などのれい存在そんざいする。また人間にんげんへの変化へんかから破壊はかいまたはみずによる変化へんか参詣さんけいによる変化へんかなどがある。 いずれにせよ水神すいじんてき性格せいかく田螺たにしのシンボルからの変異へんいであり一寸法師いっすんぼうしにもはなしである。婚姻こんいんによるとみつぎ人間にんげんへの転化てんかはかるなど、つねにまずしさを克服こくふくとみ希求ききゅうするテーマがつらぬかれている。

参考さんこう文献ぶんけん

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  • 昔話むかしばなし伝説でんせつしょう事典じてん 野村のむら純一じゅんいち編著へんちょ みずうみ書房しょぼう 154ぺーじ ISBN 4838031084

関連かんれん項目こうもく

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