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硫酸 りゅうさん ストロンチウム (りゅうさんストロンチウム、Strontium sulfate)は組成 そせい 式 しき SrSO4 で表 あらわ される、ストロンチウム の硫酸 りゅうさん 塩 しお である。天然 てんねん には結晶 けっしょう 性 せい の天 てん 青石 あおいし として産出 さんしゅつ する。
水酸化 すいさんか ストロンチウム水溶液 すいようえき と希 のぞみ 硫酸 りゅうさん による中和 ちゅうわ 反応 はんのう により沈殿 ちんでん する。
また塩化 えんか ストロンチウム あるいは硝酸 しょうさん ストロンチウム など水 みず に可溶性 かようせい のストロンチウム塩 しお 水溶液 すいようえき に、希 まれ 硫酸 りゅうさん または硫酸 りゅうさん 塩 しお 水溶液 すいようえき を加 くわ えると白色 はくしょく 沈殿 ちんでん として得 え られる[ 2] 。濃厚 のうこう 溶液 ようえき の場合 ばあい は初期 しょき に嵩張 かさば った含水塩 しお の針 はり 状 じょう 結晶 けっしょう が析出 せきしゅつ することがあるが、これは次第 しだい に無 む 水物 みずもの に変化 へんか する[ 3] 。
Sr
2
+
(
aq
)
+
SO
4
2
−
(
aq
)
⟶
SrSO
4
{\displaystyle {\ce {Sr^{2+}(aq)\ + SO4^{2-}(aq) -> SrSO4}}}
無色 むしょく 結晶 けっしょう または白色 はくしょく 粉末 ふんまつ で直方 のうがた 晶 あきら (斜 はす 方 かた 晶 あきら )系 けい に属 ぞく し、格子 こうし 定数 ていすう はa=8.31Å 、b=5.34Å、c=6.84Åである[ 3] 。
白色 はくしょく 粉末 ふんまつ または無色 むしょく の結晶 けっしょう 。水 みず には難 なん 溶であるが硫酸 りゅうさん バリウム よりは溶解 ようかい 度 ど が大 おお きく、その溶解 ようかい 度 ど 積 せき は以下 いか の通 とお りである[ 4] 。
SrSO
4
⇄
Sr
2
+
(
aq
)
+
SO
4
2
−
(
aq
)
,
{\displaystyle {\ce {SrSO4\ \rightleftarrows \ Sr^{2+}(aq)\ +SO4^{2-}(aq)\ ,}}}
K
s
p
=
7.6
×
10
−
7
{\displaystyle K{\rm {{sp}=7.6\times 10^{-7}}}}
酸 さん 、アルカリ にはほとんど溶 と けないが、濃 こ 硫酸 りゅうさん には硫酸 りゅうさん 水素 すいそ ストロンチウム,Sr(HSO4 )2 を生成 せいせい して溶 と ける。また濃 こ 塩酸 えんさん に対 たい しても溶解 ようかい 度 ど は増大 ぞうだい する。
SrSO
4
+
H
+
⇄
Sr
2
+
(
aq
)
+
HSO
4
−
(
aq
)
{\displaystyle {\ce {{SrSO4}+H^{+}\ \rightleftarrows \ {Sr^{2+}(aq)}+HSO4^{-}(aq)}}}
^ D.D. Wagman, W.H. Evans, V.B. Parker, R.H. Schumm, I. Halow, S.M. Bailey, K.L. Churney, R.I. Nuttal, K.L. Churney and R.I. Nuttal, The NBS tables of chemical thermodynamics properties, J. Phys. Chem. Ref. Data 11 Suppl. 2 (1982).
^ 日本 にっぽん 化 か 学会 がっかい 編 へん 『新 しん 実験 じっけん 化学 かがく 講座 こうざ 無機 むき 化合 かごう 物 ぶつ の合成 ごうせい II』 丸善 まるぜん 、1977年 ねん
^ a b 『化学 かがく 大 だい 辞典 じてん 』 共立 きょうりつ 出版 しゅっぱん 、1993年 ねん
^ H. Freiser, Q. Fernando共著 きょうちょ 、藤永 ふじなが 太一郎 たいちろう 、関戸 せきと 栄一 えいいち 共 とも 訳 やく 『イオン平衡 へいこう -分析 ぶんせき 化学 かがく における-』 化学 かがく 同人 どうじん 、1989年 ねん