神経しんけい芽め細胞腫さいぼうしゅ

神経しんけい芽め細胞腫さいぼうしゅ（しんけいがさいぼうしゅ、neuroblastoma）は、小児しょうにがんの組織そしき型がたの一種いっしゅ。現在げんざいは神経しんけい芽め腫しゅと呼よばれる。小児しょうにがんにおいては白血病はっけつびょうについで患者かんじゃ数すうが多おおい。神経しんけい堤つつみ細胞さいぼうに由来ゆらいする悪性あくせい腫瘍しゅようで、主おもに副腎ふくじん髄質ずいしつや交感神経こうかんしんけい幹みきから発生はっせいする。副腎ふくじんから発生はっせいする腫しゅ瘤こぶとして発見はっけんされる。転移てんい先さきとして肝臓かんぞう、骨ほね、骨髄こつづいが多おおい。

乳幼児にゅうようじに多おおく発見はっけんされる。そのため、以前いぜんは新生児しんせいじのスクリーニングテストが行おこなわれていたが、新生児しんせいじの場合ばあいはがんが、そのまま縮小しゅくしょうしてなくなるケースがあり、過剰かじょうな治療ちりょうを行おこなってしまうとの批判ひはんから、今いまでは行おこなわれなくなっている。

尿にょう中ちゅう腫瘍しゅようマーカーはVMAとHVA。血清けっせいNSEが高値たかねを示しめす。遠隔えんかく転移てんい診断しんだんは骨ほねシンチ及およびMIBGシンチによる。

一般いっぱんに18か月げつまでに発症はっしょうする場合ばあいは予よ後ごが良よいことが多おおいが、18か月げつ以降いこうの場合ばあいは予よ後ご不良ふりょうが多おおい。また、神経しんけい節ぶしに生しょうじた腫瘍しゅようは予よ後ご良好りょうこう。腫瘍しゅよう遺伝子いでんしN-mycの増幅ぞうふくや染色せんしょく体たい重複じゅうふくがあると予よ後ご不良ふりょう。日本にっぽんでは年間ねんかん150例れい発生はっせいする。

「過剰かじょう診断しんだん#神経しんけい芽め細胞腫さいぼうしゅ」も参照さんしょう

研究けんきゅう

2009年ねん3月がつ17日にちから、千葉ちば県けんがんセンターと千葉大学ちばだいがくの連携れんけいによる「ファイト!小児しょうにがんプロジェクト」が世界せかい最大さいだい規模きぼの分散ぶんさんコンピューティングWorld Community Grid（BOINC）で開始かいしされている。