空母くうぼ戦記せんき

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空母くうぼ戦記せんき
ジャンル ウォー・シミュレーション
対応たいおう機種きしゅ PC-9801
DOS/V
Windows 95
プレイステーション
開発元かいはつもと ジェネラルサポート
発売はつばいもと ジェネラルサポート
アンバランス(プレイステーション)
デザイナー 阿部あべ隆史たかし
人数にんずう 1人ひとり
メディア FD / CD-ROM
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空母くうぼ戦記せんき(くうぼせんき)は、ジェネラル・サポートから1993ねん発売はつばいされたウォー・シミュレーションゲームおよびそのシリーズ。

1941ねん - 1945ねんにかけて、日本にっぽんアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくあいだたたかわれた太平洋戦争たいへいようせんそう空母くうぼせんをシミュレートしたゲームである。デザイナーは阿部あべ隆史たかし

1995ねんDOS/Vはんが、1999ねんプレイステーションはんが(アンバランスしゃ)、2005ねんWindowsはんの『空母くうぼ戦記せんき2』が発売はつばいされている。

ゲームの内容ないよう[編集へんしゅう]

太平洋たいへいよう戦線せんせんにおける日米にちべいあいだ空母くうぼ同士どうしたたかいをシミュレートしたゲームである。 勝敗しょうはいは1より24までの24あいだあらそわれ、1あいだごとに命令めいれい発行はっこうする。空母くうぼせんあつかっているため、ゲームはおも軍用ぐんよう航空機こうくうきあつか処理しょり進行しんこうしていく。また、自由じゆう艦隊かんたい編成へんせい出来できるセットアップモードも搭載とうさいされている[1]

フェイズ[編集へんしゅう]

1ターンは1あいだであり、さらフェイズ分割ぶんかつされる。艦隊かんたい移動いどうプロットフェイズ、索敵さくてきフェイス、攻撃こうげきたいフェイズ…などを日米にちべい交代こうたい処理しょりしていくかたちとなっている。

航空機こうくうき運用うんよう[編集へんしゅう]

航空機こうくうき通常つうじょう武装ぶそう状態じょうたい開始かいしされ、このままではことはできない。まず武装ぶそう変更へんこうフェイズで武装ぶそうほどこし、昇降しょうこうフェイズで格納庫かくのうこから飛行ひこう甲板かんぱんげ、つぎのターンに攻撃こうげき直衛なおえおこない、さらつぎのターンで帰投きとうする。帰投きとうした航空機こうくうき武装ぶそう状態じょうたいもどるので、格納庫かくのうころし、開始かいし同様どうよう武装ぶそうからやりなおす。空母くうぼ飛行ひこう甲板かんぱんひろさは有限ゆうげんであるため、一度いちど(ゲームないで1あいだ)に搭載とうさいすべてをはつかんもしくはちゃくかんさせることは不可能ふかのうである(一部いちぶ例外れいがい存在そんざいする)[2]。なお、水上すいじょう昇降しょうこう手間てま不要ふようであり、比較的ひかくてき容易ようい運用うんよう可能かのうである(ただし水上すいじょう記事きじ確認かくにん可能かのうであるが、構造こうぞうじょう通常つうじょう軍用ぐんようくらべて性能せいのうてきにはおとる)。

艦船かんせん[編集へんしゅう]

激闘げきとう!ソロモン海戦かいせんシリーズと同様どうようのブロックけがなされている。このゲームにおいての主人公しゅじんこう空母くうぼであり、空母くうぼ甲板かんぱん破壊はかいすることてき航空機こうくうき運用うんよう支障ししょうきたし、戦力せんりょくおおきく減退げんたいする。また、ゲームの勝敗しょうはい戦果せんかポイントであらそわれ、これはかんしゅとブロック総数そうすうによって前後ぜんごするが、対象たいしょう撃沈げきちんした場合ばあい、およそ正規せいき空母くうぼで180前後ぜんこう戦艦せんかんで150前後ぜんこう巡洋艦じゅんようかんで100前後ぜんこうのポイントをことができる[3]

艦隊かんたい[編集へんしゅう]

艦隊かんたい輪形りんけいじんをとり、中央ちゅうおうエリア、および、円周えんしゅうを4分割ぶんかつしたA,B,C,Dエリアに、各々おのおの最大さいだい4せきまでの艦船かんせん配備はいびできる。空母くうぼ配備はいびできるのは中央ちゅうおうエリアのみであり、1艦隊かんたいちゅう空母くうぼ総数そうすう最大さいだい4せき制限せいげんされる。

航空こうくう攻撃こうげき[編集へんしゅう]

攻撃こうげきたい通常つうじょう空母くうぼ1せきごとに編成へんせいされる(空母くうぼ戦記せんき2では攻撃こうげき方法ほうほうおな攻撃こうげきたいは、はつかん空中くうちゅう集合しゅうごうして攻撃こうげきおこなことができる。ただし集合しゅうごう燃料ねんりょう消費しょうひするという設定せっていのため、航続力こうぞくりょく低下ていかする)。攻撃こうげき方法ほうほうには降下こうか爆撃ばくげき(こう高度こうど比較的ひかくてき安全あんぜん命中めいちゅうりつたかいがけい爆撃ばくげきしかおこなえない)、水平すいへい爆撃ばくげき(ちゅう高度こうどばくそう可能かのうなあらゆる機体きたい可能かのうだが命中めいちゅうりつひく若干じゃっかん危険きけん)、航空こうくう雷撃らいげき(威力いりょくたかいが非常ひじょう危険きけん)がる。てき飛行場ひこうじょうもしくは索敵さくてき艦隊かんたいたいしてのみ、攻撃こうげき可能かのうである。空母くうぼ戦記せんき2では条件じょうけんきで、索敵さくてき状態じょうたい敵艦てきかんたいへの攻撃こうげき可能かのうとなっている。

空母くうぼ戦記せんき2では搭乗とうじょういんがデータされている。搭乗とうじょういんは1単位たんい管理かんりされ、各々おのおの固有こゆうたびつ。たびたか搭乗とうじょういんはやはり優秀ゆうしゅうであるか人数にんずうかぎられているため、とく後述こうじゅつするキャンペーンゲームにおいては貴重きちょう存在そんざいである。

直衛なおえ[編集へんしゅう]

自艦じかんたい上空じょうくう戦闘せんとう防衛ぼうえいする。高度こうど指定していでき、該当がいとうする高度こうどてき攻撃こうげきたい迎撃げいげき可能かのうである。また、直衛なおえたいよりてい高度こうどてき攻撃こうげきたいには、くだして攻撃こうげきすること可能かのうである。ただし、降下こうか上昇じょうしょうすることはできない[4]

海戦かいせん[編集へんしゅう]

双方そうほう艦隊かんたい接近せっきんすると発生はっせいする。簡単かんたん命令めいれいあたえるだけで自動的じどうてき進行しんこうする。彼我ひが艦隊かんたい編成へんせい次第しだいによっては、有効ゆうこう攻撃こうげきとなる場合ばあいがある。戦闘せんとうはラウンドせいとなっているが、彼我ひが選択せんたくによって、かなら最終さいしゅうラウンドまでおこなわれる「遭遇そうぐうせん」と、彼我ひが艦隊かんたい速度そくどによって最終さいしゅうラウンドが変化へんかする「追撃ついげきせん」のいずれかがえらばれる[5]

キャンペーン[編集へんしゅう]

日本にっぽん本土ほんどからハワイ諸島しょとうまでの連続れんぞくしたマップで太平洋戦争たいへいようせんそうたたかくゲームモード。プレイできるのは日本にっぽんがわのみ。マップあいだ艦隊かんたい航空こうくうたい編成へんせい航空機こうくうき生産せいさん増援ぞうえんなどがおこなえる。米国べいこく工業こうぎょうりょく対空たいくう砲火ほうかVT信管しんかんやレーダー射撃しゃげきなど)は非常ひじょう強力きょうりょくで、手応てごたえのある仕上しあがりとなっている。ちなみに日本にっぽんがわ駆逐くちくかん米国べいこくがわ比較ひかくすると非常ひじょう対空たいくう攻撃こうげきりょくひくく、このてんもハンデとなっている。

空母くうぼ戦記せんき2[編集へんしゅう]

搭乗とうじょういん集合しゅうごう攻撃こうげき索敵さくてき攻撃こうげきなどのしん要素ようそ追加ついか登場とうじょう艦船かんせん航空機こうくうき増加ぞうか大幅おおはば操作性そうさせいわる向上こうじょうなどがなされた。前作ぜんさくのPC-9801はんやDOS/Vばんよりも操作性そうさせいわる向上こうじょうしている。LANやインターネット接続せつぞくによる対戦たいせんモードにも対応たいおうしている。

発売はつばい当初とうしょBGM効果こうかおん実装じっそうされていないなど、異常いじょう完成かんせいひく状態じょうたいであったが、そのパッチ改善かいぜんされた。

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 『ガイドブック』 p.6, p.10, p.62
  2. ^ 『ガイドブック』 pp.10 - 11
  3. ^ 『ガイドブック』 p.14
  4. ^ 『ガイドブック』 p.11
  5. ^ 『ガイドブック』 p.64

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • ジェネラル・サポート(監修かんしゅう)、根上ねあがり広行ひろゆきへん)、1999、『空母くうぼ戦記せんきオフィシャルガイドブック』、勁文しゃ (プレイステーションばんようガイドブック)

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]