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笠間かさましょう

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展示てんじ販売はんばいされている笠間かさましょう
茨城いばらきけん笠間かさま回廊かいろうギャラリーもん、2019ねん9がつ
茨城いばらきけん笠間かさま国道こくどう50ごう沿いにあるかさあいだしょうだいつぼ(2011ねん8がつ撮影さつえい
笠間かさましょう陶器とうき
茨城いばらきけんつくば、2010ねん11月)

笠間かさましょう(かさまやき)は、茨城いばらきけん笠間かさま周辺しゅうへん産地さんちとする陶器とうき

概要がいよう[編集へんしゅう]

江戸えど時代じだい中期ちゅうき安永やすなが年間ねんかん1770年代ねんだい)からつくられはじめた。箱田はこだむら名主なぬし久野くのはんみぎ衛門えもんどうのべはじめた「箱田はこだしょう」と山口やまぐち勘兵衛かんべえはじめた「宍戸ししどしょう」がかさあいだしょう源流げんりゅうわれている[1]のちに、笠間かさまはん牧野まきのさだ牧野まきのさだじき窯業ようぎょう重要じゅうようし、生産せいさん増加ぞうかすえわざ後世こうせい継承けいしょうする目的もくてき御用ごようかま仕法しほうかま」が指定していされ[1]すりばちなどの日用にちようざつつくられた[2]幕末ばくまつから明治めいじにかけては江戸えど東京とうきょう)にちか利点りてんから大量たいりょう生産せいさん機会きかいて、技術ぎじゅつしゃ従事じゅうじしゃ飛躍ひやくてきえた。とくに、陶器とうきしょう田中たなか友三郎ともさぶろう活躍かつやくかさあいだしょう販路はんろひろげる役割やくわりたした[1]以後いご時代じだい転換てんかんにともなって生産せいさんひん変化へんかなどをて、現在げんざいでは300にんちか陶芸とうげい作家さっか窯元かまもとのいる窯業ようぎょう産地さんちとなっている。関東かんとう地方ちほうでは、益子ましこならおおきな窯業ようぎょう産地さんちとしてられている。

1992ねん平成へいせい4ねん)に経済けいざい産業さんぎょうしょうより、「伝統でんとうてき工芸こうげいひん産業さんぎょう振興しんこうかんする法律ほうりつ」にもとづく経済けいざい産業さんぎょう大臣だいじん指定していけた工芸こうげいひん指定していされている[3]。また、地域ちいき団体だんたい商標しょうひょうにも指定していされている[4]

関東かんとうロームそうから出土しゅつどする笠間かさま粘土ねんどによってつくられる。笠間かさま粘土ねんど笠間かさま地区ちくから筑波つくばさんにかけて産出さんしゅつする花崗岩かこうがん御影石みかげいし)が風化ふうか堆積たいせきしてしょうじた粘土ねんどであり、粘土ねんどねばりがつよく、成形せいけいしやすいだけでなく、てつふくむため焼成しょうせいには有色ゆうしょくとなる特徴とくちょうがある[5]

特徴とくちょうがないのが特徴とくちょう」とわれているが、これは太平洋戦争たいへいようせんそう先人せんじん仕事しごと尊重そんちょうしつつも伝統でんとうにこだわらない自由じゆう作品さくひんつくれるかさあいだ気風きふうもとめて、各地かくちからわか陶芸とうげいたちがあつまったためである[1]現在げんざいでは安価あんか実用じつようてき水瓶みずがめ徳利とっくりから、芸術げいじゅつてき斬新ざんしんなデザインのオブジェまで多種たしゅ多様たようものかれている。

笠間かさましょうはイノベーションの成功せいこうれいとしてたか評価ひょうかされている。「差別さべつこう付加ふか価値かち」による競争きょうそう優位ゆうい形成けいせいし、産地さんち競争きょうそうりょくたかめたてんや、企業きぎょうすう増加ぞうか生産せいさんがく増加ぞうか観光かんこうきゃく増加ぞうかなどをつうじて地域ちいき経済けいざい産業さんぎょう活性かっせい貢献こうけんしたてん作家さっか中心ちゅうしんとなったイベントやまつりなどを契機けいきとして地域ちいきコミュニティの再生さいせい地域ちいき文化ぶんか創造そうぞうなどといった地域ちいき活性かっせいにも寄与きよしたてん評価ひょうかされている[6]

イベント・施設しせつ[編集へんしゅう]

笠間かさましょう観光かんこう資源しげんにもなっている。はるおこなわれるすええんさい(ひまつり)にはやく50まんにん[7]あきおこなわれる陶器とうきである笠間かさま浪漫ろうまんにもおおくの観光かんこうきゃくあしはこぶ。

JR笠間かさまえき東側ひがしがわにある「笠間かさま芸術げいじゅつもり公園こうえん」はすええんさい会場かいじょう使つかわれるほか、茨城いばらきけん陶芸とうげい美術館びじゅつかん、「笠間かさま工芸こうげいおか KASAMAクラフトヒルズ」、作品さくひん野外やがい展示てんじエリア「すえもり」、茨城いばらきけん工業こうぎょう技術ぎじゅつ技術ぎじゅつセンター 窯業ようぎょう指導しどうしょたくみ工房こうぼう笠間かさま」がある[8]芸術げいじゅつもり公園こうえん笠間かさまえきには「笠間かさまやきもの散歩道さんぽみち[9]整備せいびされているほか、陶芸とうげい体験たいけんれる窯元かまもともある[10]

著名ちょめい作家さっか[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ a b c d 笠間かさましょうとは|笠間かさましょう協同きょうどう組合くみあい The Cooperative of Kasamayaki”. 笠間かさましょう協同きょうどう組合くみあい The Cooperative of Kasamayaki. 2020ねん6がつ14にち閲覧えつらん
  2. ^ 最新さいしんばん日本にっぽん地理ちり5 関東かんとう地方ちほう』15ぺーじ
  3. ^ 伝統でんとうてき工芸こうげいひん指定してい品目ひんもく一覧いちらん” (PDF). 経済けいざい産業さんぎょうしょう (2018ねん11月7にち). 2019ねん4がつ18にち閲覧えつらん
  4. ^ 商標しょうひょう登録とうろくだい5082726ごう 笠間かさましょう(かさまやき)”. www.jpo.go.jp. 経済けいざい産業さんぎょうしょう特許庁とっきょちょう (2020ねん3がつ16にち). 2023ねん1がつ31にち閲覧えつらん
  5. ^ 日本にっぽんのやきもの/笠間かさましょう”. www.ceramic.or.jp. 2020ねん6がつ14にち閲覧えつらん
  6. ^ 熊坂くまさか敏彦としひこ地場じば産業さんぎょう産地さんち競争きょうそうりょくとイノベーション 笠間かさましょう産地さんち事例じれい中心ちゅうしんに」『産業さんぎょう学会がっかい研究けんきゅう年報ねんぽうだい21かん産業さんぎょう学会がっかい、2006ねん、109-120ぺーじdoi:10.11444/sisj1986.2006.109 
  7. ^ 入場にゅうじょうしゃすうもっとおおかったのはかさあいだすええんさいで、前年ぜんねん2まんにんぞうの48まん8せんにん. 産経新聞さんけいしんぶん. (2014ねん5がつ10日とおか). https://www.sankei.com/article/20140510-L54T6FEXKVJZHOQ44V24K5IKCM/ 
  8. ^ 笠間かさま芸術げいじゅつもり公園こうえん 施設しせつ紹介しょうかい 2018ねん10がつ1にち閲覧えつらん
  9. ^ 笠間かさまやきもの散歩道さんぽみち 2018ねん10がつ1にち閲覧えつらん
  10. ^ 【おでかけスポット】広大こうだいものさと 茨城いばらきけん笠間かさま窯元かまもと見学けんがく体験たいけん 大人おとな陶芸とうげい遠足えんそく日本経済新聞にほんけいざいしんぶん夕刊ゆうかん2018ねん7がつ13にち(くらしナビめん) 2018ねん10がつ1にち閲覧えつらん

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]