第だい39師団しだん (日本にっぽん軍ぐん)

第だい39師団しだん
創設そうせつ	1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）6月30日にち
廃止はいし	1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）
所属しょぞく政体せいたい	大日本帝国だいにっぽんていこく
所属しょぞく組織そしき	大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん
部隊ぶたい編制へんせい単位たんい	師団しだん
兵種へいしゅ/任務にんむ/特性とくせい	歩兵ほへい
所在地しょざいち	中ちゅう支ささえ-満州まんしゅう
編成へんせい地ち	広島ひろしま
通称つうしょう号ごう/略称りゃくしょう	藤ふじ（ふじ）
補充ほじゅう担任たんにん	第だい5師し管かん・広島ひろしま師し管かん・広島ひろしま師し管区かんく
最終さいしゅう上級じょうきゅう単位たんい	第だい30軍ぐん
最終さいしゅう位置いち	吉林きつりん省しょう四よん平たいら
主おもな戦歴せんれき	日にち中ちゅう-太平洋戦争たいへいようせんそう
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第だい39師団しだん（だいさんじゅうきゅうしだん）は、大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐんの師団しだんの一ひとつ。

沿革えんかく[編集へんしゅう]

盧溝橋ろこうきょう事件じけん後のち華北かほくから華中かちゅう・華南かなんへと戦線せんせんが拡大かくだいし日にち中ちゅう戦争せんそうが泥沼どろぬま化かするなかで、占領せんりょう地ちの警備けいびや治安ちあん維持いじを目的もくてきとして1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）6月30日にちに新設しんせつされた歩兵ほへい三さん個こ連隊れんたい編制へんせい師団しだんの一ひとつであり、同時どうじに第だい38師団しだん・第だい40師団しだん・第だい41師団しだんが新設しんせつされた。また同年どうねん2月がつ7日にちには第だい32師団しだん・第だい33師団しだん・第だい34師団しだん・第だい35師団しだん・第だい36師団しだん・第だい37師団しだんが新設しんせつされた。

編成へんせい後ご、同年どうねん10月がつに華中かちゅうに進駐しんちゅう、第だい11軍ぐんの指揮しき下かに入はいり警備けいびに当あたる一方いっぽう、ほかの治安ちあん師団しだんと同様どうようさまざまな治安ちあん作戦さくせんに参加さんかした。

1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）、宜むべ昌あきら作戦さくせんに参加さんかし白河しらかわ渡河とか戦闘せんとうで激戦げきせんを行おこなった。同年どうねん11月がつには漢かん水すい作戦さくせんに参加さんかした。1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）2月がつには予よ南みなみ作戦さくせんに参加さんか、西部せいぶ大だい洪ひろし山さん掃討そうとう作戦さくせん、江北こうほく作戦さくせん、第だい二に次長じちょう沙すな作戦さくせんなどに参加さんかした。その後ご、宜むべ昌あきら地区ちくの警備けいびに従事じゅうじ、現地げんちで中国ちゅうごく軍ぐんと対峙たいじした。1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）7月がつ、第だい34軍ぐんに編入へんにゅう。

その後ご、1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）3月がつに老ろう河口かこう作戦さくせんに参加さんかした。この作戦さくせんで師団しだんの上級じょうきゅう部隊ぶたいである第だい34軍ぐんの任務にんむは、第だい12軍ぐんの河南かなん方面ほうめん作戦さくせんに策応さくおうするのだった。この作戦さくせん当時とうじ、湖北こほく省しょう一帯いったいの日本にっぽん軍ぐん占領せんりょう地域ちいきの制空権せいくうけんは、連合れんごう国こく軍ぐんの手中しゅちゅうに入はいっていた。師団しだん主力しゅりょくは、3月21日にちに荊門を出発しゅっぱつ、独立どくりつ歩兵ほへい第だい5・第だい11旅団りょだんと共ともに中国ちゅうごく軍ぐん第だい5戦せん区くの防衛ぼうえい地区ちくを向むけて北進ほくしんを開始かいし、桐木きりき嶺みね、塩池しおいけ廟びょう一帯いったいで中国ちゅうごく軍ぐん第だい59軍ぐんの一部いちぶと交戦こうせんした。3月23日にちには自じ忠ただ県けんを攻撃こうげき、同地どうちを占領せんりょうした。続つづいて3月がつ26日にち、欧おう家か廟びょう、武家ぶけ堰せきと八はち都と河かわ一帯いったいで中国ちゅうごく軍ぐん第だい59軍ぐん主力しゅりょく及および第だい69軍ぐんと激戦げきせんを行おこなった。以後いご、師団しだん主力しゅりょくは襄じょう陽ひと樊城へ向むけ北進ほくしんして、同地どうちを占領せんりょうした。

同年どうねん4月がつに連合れんごう軍ぐんが沖縄おきなわに上陸じょうりくするなど戦局せんきょくの変化へんかにより、上海しゃんはい地区ちく防衛ぼうえいのため湖北こほく省しょうから上海しゃんはい方面ほうめんに向むけ移動いどうを開始かいしした。しかし、同年どうねん5月がつ30日にちに関東軍かんとうぐん戦闘せんとう序列じょれつに編入へんにゅうされ、満まん洲しゅうへ転進てんしんを開始かいしした。この時とき捜索そうさく第だい39連隊れんたいが徒歩とほ編制へんせいへ改編かいへん、解散かいさんされ師団しだんの一部いちぶ兵力へいりょくとともに現地げんちに残留ざんりゅうした。これら残留ざんりゅう部隊ぶたいは、第だい68師団しだんの残留ざんりゅう部隊ぶたいとともに第だい132師団しだんへ増強ぞうきょう改編かいへんされた。満まん洲しゅうに到着とうちゃくした師団しだん主力しゅりょくは、7月がつ30日にち付づけへ編成へんせいが発令はつれいされた第だい30軍ぐんの戦闘せんとう序列じょれつに編入へんにゅうされ、吉林きつりん省しょう四よん平たいらに駐屯ちゅうとんした。以後いご、現地げんちでソ連それん軍ぐんの侵攻しんこうに備そなえて防禦ぼうぎょ陣地じんちの構築こうちくなどの防衛ぼうえい体制たいせいの整備せいびを行おこなっていたが、ソ連それん軍ぐんと戦闘せんとうを交まじえることなく終戦しゅうせんを迎むかえた。

師団しだん概要がいよう[編集へんしゅう]

歴代れきだい師し団長だんちょう[編集へんしゅう]

村上むらかみ啓あきら作さく中将ちゅうじょう：1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）10月がつ2日にち - 1941年ねん9月がつ1日にち^[1]
澄田すみた𧶛四郎しろう中将ちゅうじょう：1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）9月がつ3日にち - 1944年ねん11月22日にち^[2]
佐々ささ真之助しんのすけ中将ちゅうじょう：1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）11月22日にち - 終戦しゅうせん^[3]

参謀さんぼう長ちょう[編集へんしゅう]

専せん田た盛もり寿ひさし騎兵きへい大佐たいさ：1939年ねん（昭和しょうわ14年ねん）10月がつ2日にち - 1940年ねん10月がつ5日にち^[4]
平瀬ひらせ亨とおる彦中佐ちゅうさ：1940年ねん（昭和しょうわ15年ねん）10月がつ5日にち^[5] - 1941年ねん7月がつ11日にち
山崎やまざき正男まさお大佐たいさ：1941年ねん（昭和しょうわ16年ねん）7月がつ11日にち - 1942年ねん12月1日にち^[6]
浅海あさみ喜久雄きくお大佐たいさ：1942年ねん（昭和しょうわ17年ねん）12月1日にち - 1944年ねん5月がつ16日にち^[7]
佐治さじ直ただし影かげ大佐たいさ：1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）5月がつ16日にち - 1944年ねん7月がつ27日にち戦死せんし^[8]
草野くさの二郎じろう中佐ちゅうさ：1944年ねん（昭和しょうわ19年ねん）7月がつ29日にち^[9] - 1945年ねん5月がつ5日にち
三品みしな隆たかし以中佐ちゅうさ：1945年ねん（昭和しょうわ20年ねん）5月がつ5日にち - 終戦しゅうせん^[10]

最終さいしゅう所属しょぞく部隊ぶたい[編集へんしゅう]

歩兵ほへい第だい231連隊れんたい（広島ひろしま）：福永ふくなが勇吉ゆうきち大佐たいさ
歩兵ほへい第だい232連隊れんたい（浜田はまだ）：山田やまだ正吉まさきち大佐たいさ
歩兵ほへい第だい233連隊れんたい（山口やまぐち）：富永とみなが一いち大佐たいさ
野砲やほう兵へい第だい39連隊れんたい：佐野さの芳蔵よしぞう大佐たいさ
工兵こうへい第だい39連隊れんたい：今井いまい洸こう中佐ちゅうさ
輜重しちょう兵へい第だい39連隊れんたい：山田やまだ曻三さん大佐たいさ
第だい39師団しだん通信つうしん隊たい：大橋おおはし庸太郎ようたろう大尉たいい
第だい39師団しだん兵器へいき勤務きんむ隊たい：瀧沢たきざわ勇雄いさお少佐しょうさ
第だい39師団しだん野戦やせん病院びょういん：城島じょうしま実みのる軍医ぐんい少佐しょうさ
第だい39師団しだん病びょう馬うま廠しょう：井上いのうえ繁義しげよし獣医じゅうい大尉たいい

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』272頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』309頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』372頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』423頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』451頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』447頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』410頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』425頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』454頁ぺーじ。
^ 『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』472頁ぺーじ。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

外山とやま操みさお・森松もりまつ俊夫としお編著へんちょ『帝国ていこく陸軍りくぐん編制へんせい総覧そうらん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、1987年ねん。
秦はた郁いく彦編『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん総合そうごう事典じてん』第だい2版はん、東京とうきょう大学だいがく出版しゅっぱん会かい、2005年ねん。
福川ふくかわ秀樹ひでき『日本にっぽん陸軍りくぐん将官しょうかん辞典じてん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、2001年ねん。
外山とやま操みさお編へん『陸海りくかい軍ぐん将官しょうかん人事じんじ総覧そうらん陸軍りくぐん篇へん』芙蓉ふよう書房しょぼう出版しゅっぱん、1981年ねん。