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かたかぶとこつ

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
ほね: かたかぶとこつ
ヒトの左肩ひだりかたかぶとこつ
名称めいしょう
日本語にほんご かたかぶとこつ
英語えいご shoulder blade
ラテン語らてんご scapula
関連かんれん構造こうぞう
上位じょうい構造こうぞう かたたい
画像がぞう
アナトモグラフィー さん次元じげんCG
関連かんれん情報じょうほう
MeSH Scapula
グレイ解剖かいぼうがく 書籍しょせきちゅう説明せつめい英語えいご
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かたかぶとこつ(けんこうこつ、英名えいめい: shoulder blade、めい: scapula、pl. scapulae、肩胛骨けんこうこつとも)は、四肢しし動物どうぶつかたたい構成こうせいするほねひとつである。日本語にほんごで「かいがらぼね」[1]「かいがね」[2]ともいった。

ヒトのかたかぶとこつかたいちたいあり、後方こうほうから肋骨あばらぼねおおっている三角形さんかっけいじょうをした大型おおがたほねである。

構造こうぞう

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表面ひょうめん

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肋骨あばらぼねめん (前面ぜんめん)

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肋骨あばらぼねめんあるいは前面ぜんめん1)は凹面になっていて、かたかぶと窩(けんこうかか)とばれる[3]

かたかぶと窩の内側うちがわ3ぶんの2には、外側そとがわかってななめにうえぎょうするすうほん稜線りょうせんはしる。この稜線りょうせんからはかたかぶとすじけんおこりはじめして、稜線りょうせんあいだ貝殻かいがらめんじょうになっている。かたかぶと窩の外側そとがわ3ぶんの1はなめらかでかたかぶとすじ線維せんいおおわれている。

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1 : ヒト左肩ひだりかたかぶとこつ肋骨あばらぼねめん。1.かたかぶと窩 2.外側そとがわかくおよび
関節かんせつ窩 3.烏口からすぐち突起とっき 4.かたほう 5.うええん 6.かたかぶときりこん 7.上角うえすみ 8.うち
がわえん 9.下角したすみ 10.外側そとがわえん 11.関節かんせつ結節けっせつ
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2 : ヒト左肩ひだりかたかぶとこつ側面そくめん。1.とげじょう窩 2.かたかぶととげ 3.とげ
4.うええん 5.上角うえすみ 6.内側うちがわえん 7.下角したすみ 8.外側そとがわえん 9.外側そとがわかく 10.かたほう
11.烏口からすぐち突起とっき 12.大円だいえんすじおこりはじめ 13.しょうえんすじおこりはじめ
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3 : ヒト左肩ひだりかたかぶとこつ外側そとがわめん
あさくぼんだ関節かんせつ窩の周囲しゅういかこむように関節かんせつくちびるばれる組織そしきがあり(うえGLENOID LIG.とある部分ぶぶん)、上腕じょうわんとうすじけんつながっている

かたかぶと窩の上部じょうぶにはおちい凹部がよこそうし、ここからほね直角ちょっかくがっているようにえ、関節かんせつ窩までつづいている。この構造こうぞうがしっかりとしたかく形成けいせいしており(かたかぶと下角したすみばれる)、アーチがたのこの構造こうぞうによってかたかぶとこつ脊柱せきちゅうかたほうささえられるだけのちからしている。

側面そくめんこうめん

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側面そくめん2)は上下じょうげ方向ほうこうにアーチを形成けいせいしており、かたかぶととげ(けんこうきょく)によって不等ふとう二分にぶん[3]される。かたかぶととげより上方かみがたとげじょう窩(きょくじょうか)、下方かほうとげ窩(きょくかか)という[3]

  • とげじょう窩は上方かみがたのよりせま部分ぶぶんなめらかな凹面をなし、脊椎せきついそく上腕じょうわんこつがわよりもひろい。内側うちがわ3ぶんの2はとげうえすじおこりはじめである。
  • とげ窩はとげじょう窩よりもかなりひろく、上部じょうぶでは脊椎せきついがわえんにかけてかすかな凹面をなしているが、中央ちゅうおうではあきらかに凸面とつめんとなり、腋窩えきかちかえんではふかみぞ上部じょうぶから下部かぶかって走行そうこうしている。とげ窩の内側うちがわ3ぶんの2はとげすじおこりはじめであり、外側そとがわ3ぶんの1はとげすじおおわれている。

側面そくめん目立めだ構造こうぞう腋窩えきかがわえんにある隆起りゅうき関節かんせつ窩下から下方かほうに、また脊椎せきついがわえんにむけて内側うちがわ方向ほうこう走行そうこうし、下角したすみやく2.5cm上方かみがた部分ぶぶんまでたっしている。この隆起りゅうきには線維せんいせい隔壁かくへき付着ふちゃくし、とげすじ大円だいえんすじおよびしょうえんすじ分離ぶんりしている。

この隆起りゅうき腋窩えきかがわえん内側うちがわえん)にはさまれた部分ぶぶんのうち上方かみがた3ぶんの2は細長ほそながく、その中央ちゅうおうにはかたかぶとこつ回旋かいせん動静どうせいみゃくがはしり、またここはしょうえんすじおこりはじめになっている。

そのした3ぶんの1の部分ぶぶんはややひろ三角形さんかっけいかたちをしており、大円だいえんすじおこりはじめである。またそのうえこう背筋せすじ走行そうこうしており、しばしばこう背筋せすじのうちのある線維せんいはこの部分ぶぶんおこりはじめがある。

この腋窩えきかがわのせまい上下じょうげふたつの部分ぶぶん腋窩えきかえんから下方かほう内側うちがわかたはすぎょうする隆起りゅうきによってへだてられ、この隆起りゅうきにも線維せんい隔壁かくへき付着ふちゃくしていて大円だいえんすじしょうえんすじ分離ぶんりしている。

周縁しゅうえん

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かたかぶとこつにはみっつの周縁しゅうえんがある。

  • うええんもっとみじかうすい。凹面で上角うえすみから烏口からすぐち突起とっきまでつづいている。ヒト以外いがい動物どうぶつではあたまがわえん相当そうとうする。
  • 腋窩えきかがわえんあるいは外側そとがわえんもっとあつい。関節かんせつ窩のしもえんはじまり、なな下方かほう後方こうほうはし下角したすみわる。動物どうぶつではがわえん相当そうとうする。
  • 脊椎せきついがわえんあるいは内側うちがわえんもっとながく、上角うえすみから下角したすみつづく。動物どうぶつがわえん相当そうとうする。

かたほう

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かたほう(けんぽう)はかたもっとうえ部分ぶぶんとなるおおきくやや三角さんかくがたあるいは楕円だえんがた突起とっきである。前方ぜんぽうくにつれひらたくなり、関節かんせつ窩をおおうかのようにはじめは外側そとがわに、やがて前方ぜんぽうおよび上方かみがた曲面きょくめんえがいている。

発生はっせい

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かたかぶとこつだい部分ぶぶんまくせいほねによって形成けいせいされる[4]周囲しゅうい部分ぶぶんには出生しゅっしょうには軟骨なんこつであり、その軟骨なんこつないほねによって形成けいせいされるものがある[5]

突起とっきほねあつ部分ぶぶん内部ないぶ海綿かいめんこつ組織そしきふくむが、その部分ぶぶん緻密ちみつこつうすそうのみで形成けいせいされている。

とげじょう窩の中央ちゅうおうおよびとげ窩の上部じょうぶとく前者ぜんしゃはヒトでは通常つうじょう非常ひじょううすはん透明とうめいになっていて、ときとしてほねかけしっし、隣接りんせつするすじぐん線維せんい組織そしきのみでへだてられていることもある。

かたかぶとこつ関節かんせつするほね

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かたかぶとこつ位置いちあか部分ぶぶん

かたかぶとこつかたほう鎖骨さこつ関節かんせつかたくさり関節かんせつをなし、上腕じょうわんこつ関節かんせつかた関節かんせつをなす。

かたかぶとこつからおこりはじめするすじ

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かたかぶとこつ停止ていしする筋肉きんにく

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脚注きゃくちゅう

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参考さんこう文献ぶんけん

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  • 原著げんちょ もり於菟おと 改訂かいてい もりとみほねがく」『分担ぶんたん解剖かいぼうがく1』(だい11はんだい20さつ金原出版かねはらしゅっぱん東京とうきょう文京ぶんきょう、2000ねん11がつ20日はつか、19-172ぺーじISBN 978-4-307-00341-4 
  • medcyclopaedia
  • bartleby.com

関連かんれん項目こうもく

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外部がいぶリンク

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  • かたかぶとこつ - 慶應けいおう医学部いがくぶ解剖かいぼうがく教室きょうしつ 船戸ふなと和弥かずや