虚空蔵山きょくうぞうやま (兵庫ひょうご県けん)

虚空蔵山きょくうぞうやま
	南東なんとうから望のぞむ虚空蔵山きょくうぞうやま
標高ひょうこう	596.0 m
所在地しょざいち	兵庫ひょうご県けん丹波たんば篠山しのやま市し、三田みた市し
位置いち	北緯ほくい34度ど59分ふん7秒びょう東経とうけい135度ど8分ふん20秒びょう / 北緯ほくい34.98528度ど東経とうけい135.13889度ど
山系さんけい	丹波高地たんばこうち
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	プロジェクト山やま
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虚空蔵山きょくうぞうやま（こくぞうさん）は兵庫ひょうご県けん丹波たんば篠山しのやま市し・三田みた市しにある標高ひょうこう596mの山やまである^[1]。加古川かこがわ水系すいけいと武庫川むこがわ水系すいけいの分水嶺ぶんすいれい。登山とざん道どうの途中とちゅうには虚空蔵こくぞう寺てらが現存げんそんしている。ふるさと兵庫ひょうご50山やま及およびふるさと兵庫ひょうご100山やまに選定せんていされている。

概要がいよう[編集へんしゅう]

虚空蔵山きょくうぞうやま（こくぞうさん）は、兵庫ひょうご県けん丹波たんば篠山しのやま市しと三田みた市しの境さかいをなす標高ひょうこう596mの山やまで、むかしは「岩いわ辻山つじやま」と呼よばれていた。推古天皇すいこてんのう時代じだい、聖徳太子しょうとくたいしが夢ゆめのお告つげによって三田みた市し側がわの中腹ちゅうふくに虚空蔵こくぞう堂どうを建立こんりゅうしたことから、虚空蔵こくぞう堂山どうやまと呼よばれるようになった。盛時せいじは本堂ほんどうの他ほかに毘沙門堂びしゃもんどう、薬師堂やくしどう、仁王門におうもんなどの七堂伽藍しちどうがらんがあったという。天正てんしょう7年ねん(1579)明智あけち光秀みつひでの「丹波たんば攻ぜめ」の際さい、兵火へいかに焼やかれ焼亡しょうぼうしたが幸さいわい御ご本尊ほんぞん虚空蔵菩薩こくうぞうぼさつ像ぞうは難なんを逃のがれ、三村みつむら但馬たじま守まもる等とうなどにより再ふたたび伽藍がらんは復興ふっこうしたが、豊臣とよとみ時代じだいには寺領じりょうを没収ぼっしゅうされ衰退すいたい、明治めいじ時代じだいの廃仏毀釈はいぶつきしゃくにより僅わずかに仏閣ぶっかくを留とめるだけとなっていたが、今いまでも虚空蔵こくぞう堂どうが残のこり歴史れきしを感かんじる造つくりになっており聖徳太子しょうとくたいしゆかりの寺てらを参拝さんぱいできる。

虚空蔵山きょくうぞうやまへはJR西日本にしにほん福知山線ふくちやません藍本あいもと駅えきから酒さけ垂たれ神社じんじゃを経へて虚空蔵こくぞう堂どうに至いたる表参道おもてさんどうと、藍本あいもと駅えきの北側きたがわより登のぼる裏うら参道さんどうがある。東北とうほく方かたの草野くさの駅えきから登のぼる道みち、また西方せいほう立たて杭くい焼しょうで有名ゆうめいな今田こんだ町まちから登のぼる道みちなどがある。なお、表参道おもてさんどうは往時おうじの石畳いしだたみや石段いしだん、参拝さんぱい者しゃが手てを清きよめたという石舟いしふねなどが残のこる。また酒さけ垂たれ神社じんじゃは9～10世紀せいきに蔓延まんえんした疫病えきびょうを治なおしたという酒さけが付近ふきんから湧わき出でたということで、時ときの後こう朱雀すざく天皇てんのうからその社しゃ号ごうを授さずかったとのいわれがある。

標高ひょうこうは596.0mで山頂さんちょうからは開あけた景色けしきが楽たのしめ、北摂ほくせつの山々やまやま、六甲山ろっこうざん系けいから淡路島あわじしまなどの眺望ちょうぼうが広ひろがるほか、登山とざん道どうの尾根おねからの見晴みはらしも大変たいへん良よく、案内あんない板ばんや道標どうひょうも整備せいびされた歩あるきやすい登山とざん道どうで週末しゅうまつには多おおくの登山とざん客きゃくで賑にぎわう。紅葉こうようや新緑しんりょくが美うつくしく交通こうつうの便びんも良よいことから都市とし近郊きんこうからの登山とざん客きゃくも多おおい。また毎年まいとし初日はつひの出でを迎むかえるため焚火たきびがたかれて登山とざん客きゃくを迎むかえ、同おなじ三田みた市しの羽はね束たば山やまとともに新年しんねん初日はつひの出で登山とざんが恒例こうれいな山やまである。近畿きんき自然しぜん歩道ほどうにも指定していされている。