部分ぶぶん溶融ようゆう

部分ぶぶん溶融ようゆう（ぶぶんようゆう、英えい：Partial melting）は、火山かざん現象げんしょうの1つ。岩石がんせきのような多おおくの化学かがく成分せいぶんを持もつ物質ぶっしつが、溶とけて溶岩ようがんになる際さい、全体ぜんたい的てきに溶とけるのではなく、溶とけやすい化学かがく成分せいぶんの部分ぶぶんだけが溶融ようゆうする現象げんしょうである。

固体こたいの一部いちぶのみが溶融ようゆうするときに発生はっせい。異ことなる鉱物こうぶつを含ふくむ岩石がんせきや固溶体こようたいを示しめす鉱物こうぶつなどの混合こんごう物質ぶっしつの場合ばあい、この溶融ようゆう物ぶつは固体こたいのバルク組成そせいとは異ことなる可能かのう性せいがあり、固かた相しょう線せんと液えき相しょう線せんの温度おんどが異ことなる場合ばあいに発生はっせい。単一たんいつの鉱物こうぶつの場合ばあい、たとえば鉄てつとマグネシウムの間あいだのかんらん石いしで固溶体こようたいを示しめすときに発生はっせいする可能かのう性せいがあり、異ことなる鉱物こうぶつでできている岩石がんせきでは、いくつかは他たよりも低ひくい温度おんどで溶解ようかいする。

マントルの部分ぶぶん溶融ようゆう

マグマの生成せいせいにつながる地球ちきゅう内部ないぶの物理ぶつり的てきプロセスを示しめす図ず。 AからDは異ことなるプレートテクトニクス設定せっていです。上うえのプロットは、地球ちきゅうの地熱じねつ勾配こうばいの圧力あつりょくと温度おんどに生しょうじる摂動せつどうを示しめしています。

圧力あつりょく

C _Bのバルク組成そせい物ぶつ、固溶体こようたいを示しめす物質ぶっしつの融解ゆうかい。以下いかのように、温度おんどが上昇じょうしょうし、固体こたいは、青色あおいろの経路けいろをたどる、と始はじまる溶融ようゆう温度おんどT _Aに。生成せいせいされた最初さいしょの液体えきたいの組成そせいは_CLであり、その組成そせいは赤あかい経路けいろをたどります。温度おんどT _Bで全ぜん固体こたいが溶とけました。