阿部あべ賢一けんいち

阿部あべ賢一けんいち

人物じんぶつ情報じょうほう
生誕せいたん	(1890-08-28) 1890年ねん8月がつ28日にち 日本にっぽん・徳島とくしま県けん板野いたの郡ぐん大山おおやま村むら大字だいじ神宅かんやけ村むら
死没しぼつ	(1983-07-26) 1983年ねん7月がつ26日にち（92歳さい没ぼつ） 日本にっぽん
出身しゅっしん校こう	同志社どうししゃ普通ふつう学校がっこう 早稲田大学わせだだいがく大学だいがく部ぶ政治せいじ経済けいざい学科がっか
配偶はいぐう者しゃ	久子ひさこ（徳富とくとみ蘇峰そほう三さん女じょ）
学問がくもん
研究けんきゅう機関きかん	同志社大学どうししゃだいがく 早稲田大学わせだだいがく
主おもな受賞じゅしょう歴れき	勲一等くんいっとう瑞宝章ずいほうしょう

阿部あべ 賢一けんいち（あべ　けんいち、1890年ねん（明治めいじ23年ねん）8月がつ28日にち - 1983年ねん（昭和しょうわ58年ねん）7月がつ26日にち）は、日本にっぽんの経済けいざい学者がくしゃ・ジャーナリスト。第だい8代だい早稲田大学わせだだいがく総長そうちょう。

経歴けいれき

徳島とくしま県けん板野いたの郡ぐん大山おおやま村むら大字だいじ神宅かんやけ村むら（現在げんざいの上板かみいた町まち）生うまれ。1903年ねん（明治めいじ36年ねん）から1908年ねん（明治めいじ41年ねん）までの5年間ねんかんを同志社どうししゃ普通ふつう学校がっこうで学まなぶ。同窓どうそうには湯浅ゆあさ八郎はちろうがいた。同志社どうししゃを出でた後のち早稲田大学わせだだいがく大学だいがく部ぶ政治せいじ経済けいざい学科がっかに進学しんがく。1912年ねん（明治めいじ45年ねん）同どう学科がっかを首席しゅせき卒業そつぎょう。同年どうねん専門せんもん学校がっこう令れいにより設立せつりつされた同志社大学どうししゃだいがくに講師こうしとして赴任ふにんし、さらに1916年ねんから2年間ねんかんアメリカに留学りゅうがくする。

1922年ねん、田中たなか穂積ほづみに請こわれて早稲田大学わせだだいがくに移籍いせき。1935年ねん（昭和しょうわ10年ねん）まで政治せいじ経済学部けいざいがくぶで教鞭きょうべんをとる。その一方いっぽうでジャーナリストとしても活躍かつやく。岳父がくふ徳富とくとみ蘇峰そほうが主宰しゅさいする『国民こくみん新聞しんぶん』記者きしゃ、『東京日日新聞とうきょうにちにちしんぶん』論説ろんせつ委員いいん、主筆しゅひつなどを歴任れきにんした。戦後せんご公職こうしょく追放ついほうとなり、追放ついほう解除かいじょ後ごは早稲田大学わせだだいがくに復帰ふっき。1951年ねん（昭和しょうわ26年ねん）から1961年ねん（昭和しょうわ36年ねん）まで講師こうし、常任じょうにん理事りじ、評議ひょうぎ員いん会かい会長かいちょう。1966年ねん（昭和しょうわ41年ねん）5月がつには総長そうちょう代行だいこうとして再ふたたび復帰ふっき、同年どうねん9月がつ総長そうちょう就任しゅうにん。大学だいがく紛争ふんそうの解決かいけつに粉骨砕身ふんこつさいしんし、機動きどう隊たいの手てに委ゆだねることなく封鎖ふうさ解除かいじょを成なし遂とげることに成功せいこうした。1971年ねん（昭和しょうわ46年ねん）4月がつ、勲一等くんいっとう瑞宝章ずいほうしょう受章じゅしょう。

1983年ねん7月がつ26日にち、老衰ろうすいのため死去しきょ。享年きょうねん92歳さい。9月8日にち、大隈おおくま講堂こうどうで追悼ついとう式しきが行おこなわれる。

親族しんぞく

妻つまは徳富とくとみ蘇峰そほうの三さん女じょの久子ひさこ。

著書ちょしょ

単たん著ちょ

• 『財政ざいせい学がく講義こうぎ』 上巻じょうかん、明善あきよし堂どう、1922年ねん8月がつ。NDLJP:971202。 
• 『財政ざいせい学がく講義こうぎ』 下巻げかん、明善あきよし堂どう、1923年ねん2月がつ。NDLJP:971203。 
• 『財政ざいせい学がく』明善あきよし社しゃ、1924年ねん6月がつ。NDLJP:982624。 
  • 『財政ざいせい学がく』（改訂かいてい版ばん）明善あきよし社しゃ、1934年ねん4月がつ。NDLJP:1272880。 
• 『経済けいざい学がく原論げんろん』 上じょう、明善あきよし社しゃ、1925年ねん2月がつ。NDLJP:982728。 
• 『租税そぜいの理念りねんと其分配ぶんぱい原理げんり』早稲田大学わせだだいがく出版しゅっぱん部ぶ、1926年ねん1月がつ。NDLJP:982852。 
• 『生活せいかつ問題もんだいと経済けいざい思想しそう』民みん友とも社しゃ〈国民こくみんパンフレット〉、1928年ねん1月がつ。NDLJP:1279363。 
• 『常識じょうしき経済けいざい学がく』雄お風ふう館かん書房しょぼう〈現代げんだい公民こうみん講座こうざ〉、1930年ねん12月。NDLJP:1268726。 
  • 『常識じょうしき経済けいざい学がく』（改訂かいてい版ばん）雄お風ふう館かん書房しょぼう、1936年ねん4月がつ。NDLJP:1271402。 
• 『常識じょうしき経済けいざい学がく』雄お風ふう館かん書房しょぼう、1931年ねん7月がつ。NDLJP:1272010。 
• 『重畳ちょうじょうせる非常時ひじょうじ諸相しょそうの検討けんとう』中央ちゅうおう教化きょうか団体だんたい聯合れんごう会かい〈国民こくみん更生こうせい叢書そうしょ 第だい12編へん〉、1934年ねん2月がつ。 
• 『非常時ひじょうじ財政ざいせい読本とくほん』中央公論社ちゅうおうこうろんしゃ、1934年ねん3月がつ。NDLJP:1272867 NDLJP:1445830。 
• 『赤字あかじ公債こうさいと増税ぞうぜい』日本にっぽん工業こうぎょう倶楽部くらぶ経済けいざい研究けんきゅう会かい〈経済けいざい研究けんきゅう叢書そうしょ 第だい65輯〉、1935年ねん2月がつ。 
• 『経済けいざい時事じじ問題もんだいに就て』京都きょうと経済けいざい会かい、1937年ねん1月がつ。NDLJP:1437810。 
• 『青年せいねんの力ちから』大だい新堂しんどう、1941年ねん6月がつ。 
• 『徳富とくとみ蘇峰そほう』時事通信社じじつうしんしゃ、1963年ねん11月。 
• 『新聞しんぶんと大学だいがくの間あいだ 学究がっきゅう・記者きしゃ・早大そうだい紛争ふんそう』毎日新聞社まいにちしんぶんしゃ、1975年ねん12月。 

編集へんしゅう

• 『新聞しんぶん経済けいざい記事きじの基礎きそ知識ちしき』栗田くりた書店しょてん、1932年ねん12月。 
  • 『新聞しんぶん経済けいざい記事きじの基礎きそ知識ちしき』（改訂かいてい増補ぞうほ版ばん）栗田くりた書店しょてん、1935年ねん4月がつ。NDLJP:1272061 NDLJP:1462681。 
• 『最新さいしん商業しょうぎょう経済けいざい辞典じてん』同文どうぶん館かん、1937年ねん1月がつ。 

共著きょうちょ

• 青木あおき得二とくじ、阿部あべ賢一けんいち『各国かっこく経済けいざい政策せいさくと我国わがくに非常時ひじょうじ財ざい政策せいさく』英文えいぶん通信つうしん社しゃ、1933年ねん12月。 

外部がいぶリンク

• 早稲田わせだ人名じんめいデータベース 阿部あべ賢一けんいち