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陸軍りくぐん技術ぎじゅつ本部ほんぶ

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大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん
中央ちゅうおう官衙かんが
主要しゅよう兵力へいりょく
歴史れきし・伝統でんとう
その他た

陸軍りくぐん技術ぎじゅつ本部ほんぶ（りくぐんぎじゅつほんぶ）は、陸軍りくぐん兵器へいき及および兵器へいき材料ざいりょうの審査しんさ、制式せいしき統一とういつ、検査けんさを行おこない、また陸軍りくぐん技術ぎじゅつの調査ちょうさ研究けんきゅう、試験しけんを実施じっしし、その改良かいりょう進歩しんぽを図はかる日本にっぽん陸軍りくぐんの機関きかん。第だい一いち次じ世界せかい大戦たいせんにおける兵器へいき技術ぎじゅつの進歩しんぽに対応たいおうするため、陸軍りくぐん技術ぎじゅつ審査しんさ部ぶを発展はってんさせたものである。この項こうでは、陸軍りくぐん砲兵ほうへい会議かいぎから技術ぎじゅつ本部ほんぶに至いたる前史ぜんしも扱あつかうものとする。

前史ぜんし[編集へんしゅう]

砲兵ほうへい会議かいぎ[編集へんしゅう]

陸軍りくぐん卿きょうの諮詢しじゅんを受うけ兵器へいき技術ぎじゅつ、砲兵ほうへい用よう設備せつびに関かんして会議かいぎ研究けんきゅうする機関きかんで、1876年ねん4月がつ26日にち、「砲兵ほうへい会議かいぎ概がい則そく」（陸軍りくぐん省しょう達たち第だい71号ごう達たち）により設置せっちされた。議長ぎちょうは少将しょうしょうである陸軍りくぐん省しょう第だい3局長きょくちょう（砲兵ほうへい局長きょくちょう）が兼務けんむした。当初とうしょは砲兵ほうへい教育きょういくのための操典そうてん、教範きょうはんなどの編纂へんさんに係かかわる必要ひつようから、1887年ねん5月、監かん軍部ぐんぶ（後ごの教育きょういく総監そうかん部ぶ）に属ぞくすることになったが、1891年ねん6月がつに再ふたたび陸軍りくぐん大臣だいじんに属ぞくすることとなる。1898年ねん7月がつ19日にち、東京とうきょう市し小石川こいしかわ東京とうきょう砲兵ほうへい工廠こうしょう構内こうないの新築しんちく庁舎ちょうしゃに移転いてんした[1]。

議長ぎちょう在任ざいにん者しゃ[編集へんしゅう]

  • 原田はらだ一道いちどう 少将しょうしょう：1881年ねん7月がつ6日にち - 1886年ねん2月がつ5日にち
  • （心得こころえ）大築おおつき尚志ひさし 砲兵ほうへい大佐たいさ：1886年ねん2月がつ5日にち - 12月23日にち
  • 大築おおつき尚志ひさし 少将しょうしょう：1886年ねん12月23日にち - 1887年ねん6月がつ4日にち
  • 江間えま孚まこと通どおり 砲兵ほうへい大佐たいさ：1888年ねん5月がつ21日にち - 1889年ねん11月22日にち
  • （兼けん）黒田くろだ久ひさ孝こう 砲兵ほうへい大佐たいさ：1889年ねん12月30日にち - 1890年ねん10月がつ1日にち
  • 竹橋たけばし尚文なおふみ 砲兵ほうへい大佐たいさ：1890年ねん10月がつ15日にち -
  • （兼けん）牧野まきの毅あつし 少将しょうしょう：1891年ねん6月がつ8日にち -
  • 和田わだ由ゆかり旧きゅう 砲兵ほうへい大佐たいさ：1893年ねん12月18日にち - 1895年ねん3月がつ26日にち
  • 柴野しばの義広よしひろ 砲兵ほうへい大佐たいさ：1895年ねん7月がつ19日にち - 1896年ねん10月がつ19日にち
  • （兼けん）中村なかむら雄次郎ゆうじろう 砲兵ほうへい大佐たいさ：1896年ねん10月がつ29日にち - 1898年ねん1月がつ14日にち
  • 桜井さくらい重寿しげとし 少将しょうしょう：1898年ねん1月がつ26日にち - 1900年ねん4月がつ25日にち
  • 有坂ありさか成章しげあき 少将しょうしょう：1900年ねん4月がつ25日にち -

工兵こうへい会議かいぎ[編集へんしゅう]

陸軍りくぐん大臣だいじんの諮詢しじゅんを受うけ、器材きざい、築城ちくじょう、工兵こうへい隊たい編制へんせい及および教育きょういく、官衙かんが兵営へいえいに関かんして会議かいぎ研究けんきゅうする機関きかん。1883年ねん1月がつ31日にち、陸軍りくぐん省しょう達たち乙おつ第だい13号ごう達たちにより設置せっちされ、同どう日付ひづけで「工兵こうへい会議かいぎ条例じょうれい」（陸軍りくぐん省しょう達たち乙おつ第だい14号ごう達たち）が制定せいていされた。議長ぎちょうには少将しょうしょうが当あてられた。当初とうしょは砲兵ほうへい会議かいぎと同様どうように、工兵こうへい教育きょういくのための操典そうてん、教範きょうはんなどの編纂へんさんに係かかわる必要ひつようから、1887年ねん5月がつ、監かん軍部ぐんぶに属ぞくすることになったが、1891年ねん6月がつに再ふたたび陸軍りくぐん大臣だいじんに属ぞくすることとなる。

議長ぎちょう在任ざいにん者しゃ[編集へんしゅう]

技術ぎじゅつ審査しんさ部ぶ[編集へんしゅう]

砲兵ほうへい会議かいぎと工兵こうへい会議かいぎに分わかれて陸軍りくぐんの兵器へいきについて担当たんとうすることは統一とういつ性せいが欠かけるとの意見いけんが強つよくなり、1903年ねん4月がつ、両りょう会議かいぎを合併がっぺいして陸軍りくぐん技術ぎじゅつ審査しんさ部ぶが設置せっちされた。同年どうねん5月がつ1日にち、技術ぎじゅつ審査しんさ部ぶは東京とうきょう市し小石川こいしかわ区く小石川こいしかわ町まち1番地ばんち東京とうきょう砲兵ほうへい工廠こうしょう構内こうないで事務じむを開始かいしした[2]。

歴代れきだい部長ぶちょう[編集へんしゅう]

技術ぎじゅつ本部ほんぶ[編集へんしゅう]

「陸軍りくぐん技術ぎじゅつ本部ほんぶ令れい」（大正たいしょう8年ねん4月がつ14日にち勅みことのり令れい第だい106号ごう）により、1919年ねん4月がつ15日にち、技術ぎじゅつ本部ほんぶは技術ぎじゅつ審査しんさ部ぶを改組かいそして東京とうきょう市し小石川こいしかわ区く小石川こいしかわ町まちに設置せっちされ[3]、陸軍りくぐん科学かがく研究所けんきゅうじょを管下かんかに置おいた。同時どうじに、陸軍りくぐん大臣だいじんへ陸軍りくぐん技術ぎじゅつの重要じゅうよう事項じこうを審議しんぎし諮問しもんする陸軍りくぐん技術ぎじゅつ会議かいぎが設置せっちされた。1941年ねん6月がつ、組織そしきの改編かいへんが行おこなわれ、第だい1部ぶから第だい6部ぶと陸軍りくぐん科学かがく研究所けんきゅうじょの見直みなおしにより、第だい1から第だい9の技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょが設置せっちされ、技術ぎじゅつ本部ほんぶ長ちょうの管轄かんかつとなった。1942年ねん10月、陸軍りくぐん兵器へいき行政ぎょうせい本部ほんぶの設置せっちに伴ともない廃止はいしとなった。

組織そしきの変遷へんせん[編集へんしゅう]

（当初とうしょ）

  • 本部ほんぶ
    • 総務そうむ部ぶ
    • 第だい1部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの兵器へいき）
    • 第だい2部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの器材きざい）
    • 第だい3部ぶ（光学こうがく・音響おんきょう兵器へいき）
  • 陸軍りくぐん科学かがく研究所けんきゅうじょ（基礎きそ科学かがく研究けんきゅう）

（1938年ねん8月がつ）

  • 本部ほんぶ
    • 総務そうむ部ぶ
    • 第だい1部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの兵器へいき）
    • 第だい2部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの器材きざい）
    • 第だい3部ぶ（光学こうがく・音響おんきょう兵器へいき）
    • 第だい4部ぶ（通信つうしん・電波でんぱ兵器へいき）
  • 陸軍りくぐん科学かがく研究所けんきゅうじょ（基礎きそ科学かがく研究けんきゅう）

（1940年ねん8月がつ）

  • 本部ほんぶ
    • 総務そうむ部ぶ
    • 第だい1部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの兵器へいき）
    • 第だい2部ぶ（他た部ぶ所掌しょしょう外がいの器材きざい）
    • 第だい3部ぶ（光学こうがく・音響おんきょう兵器へいき）
    • 第だい4部ぶ（通信つうしん・電波でんぱ兵器へいき）
    • 第だい5部ぶ（戦車せんしゃ・自動車じどうしゃ）
    • 第だい6部ぶ
  • 陸軍りくぐん科学かがく研究所けんきゅうじょ（基礎きそ科学かがく研究けんきゅう）

（1941年ねん6月がつ）

  • 本部ほんぶ
    • 総務そうむ部ぶ
    • 第だい1部ぶ
    • 第だい2部ぶ
    • 第だい3部ぶ
  • 技術ぎじゅつ研究所けんきゅうじょ
    • 第だい1（鉄砲てっぽう）
    • 第だい2（情報じょうほう、気球ききゅう、測量そくりょう）
    • 第だい3（工兵こうへい器材きざい）
    • 第だい4（車両しゃりょう）
    • 第だい5（通信つうしん器材きざい）
    • 第だい6（化学かがく兵器へいき）
    • 第だい7（物理ぶつり兵器へいき）
    • 第だい8（爆薬ばくやく）
    • 第だい9（秘密ひみつ兵器へいき）

歴代れきだい技術ぎじゅつ本部ほんぶ長ちょう[編集へんしゅう]

脚注きゃくちゅう[編集へんしゅう]

  1. ^ 『官報かんぽう』第だい4518号ごう、明治めいじ31年ねん7月がつ22日にち。
  2. ^ 『官報かんぽう』第だい5947号ごう、明治めいじ36年ねん5月がつ2日にち。
  3. ^ 『官報かんぽう』第だい2014号ごう、大正たいしょう8年ねん4月がつ23日にち。
  4. ^ 『官報かんぽう』第だい2408号ごう、大正たいしょう9年ねん8月がつ11日にち。
  5. ^ 『官報かんぽう』第だい3013号ごう、大正たいしょう11年ねん8月がつ16日にち。

参考さんこう文献ぶんけん[編集へんしゅう]

  • 佐山さやま二郎じろう『日にち露ろ戦争せんそうの兵器へいき』光人みつひと社しゃ〈光人みつひと社しゃNF文庫ぶんこ〉、2005年ねん。
  • 秦はた郁いく彦編へん『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん総合そうごう事典じてん』第だい2版はん、東京大学とうきょうだいがく出版しゅっぱん会かい、2005年ねん。
  • 原はら剛つよし・安岡やすおか昭男あきお編へん『日本にっぽん陸海りくかい軍ぐん事典じてんコンパクト版ばん（上うえ）』新人物往来社しんじんぶつおうらいしゃ、2003年ねん。
  • 『官報かんぽう』
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