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青年せいねん

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音楽おんがくいている2人ふたり青年せいねん

青年せいねん(せいねんき、Adolescence)は、人生じんせいにおける『こども』と『おとな』の境界きょうかいせんを、微視的びしてき拡大かくだい表現ひょうげんした言葉ことば青年せいねんは、社会しゃかい文化ぶんかてき歴史れきしてきカテゴリーである[1]当然とうぜん個体こたい世代せだい年代ねんだい存在そんざいし、主観しゅかん左右さゆうされる概念がいねんであるため、定義ていぎづけがむずかしい。そのため、ここではその一部いちぶ表記ひょうきする。

概要がいよう

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エリク・H・エリクソン発達はったつ段階だんかいろんによればおよそ13さいから20さいごろあたりまでの時期じきにあたる[2]性的せいてき成熟せいじゅくにともなう急激きゅうげき身体しんたいてき変化へんかあらわれ、心理しんりてきには内省ないせいてき傾向けいこう自我じが意識いしきたかまりがみられる時期じき不安ふあん・いらだち・反抗はんこうなど精神せいしん動揺どうよういちじるしい。思春期ししゅんきばれる前半ぜんはんでは身体しんたいてき性的せいてき成熟せいじゅくし、後半こうはんでは、自我じが意識いしき社会しゃかいてき意識いしき発達はったつする[よう出典しゅってん]

ルソーはこれを「だい誕生たんじょう」とび、ホールは「疾風しっぷう怒濤どとう時代じだい」、レヴィンは「境界きょうかいじん」(マージナル=マン)とんだ(この用語ようご文化ぶんか人類じんるいがくにおいて民族みんぞく境界きょうかいきる人々ひとびとすケースがあり、社会しゃかいがく領域りょういきでも散見さんけんされるため、使用しようには配慮はいりょようす)。

研究けんきゅう

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ホールが著書ちょしょ青年せいねんいちその心理しんり、および生理学せいりがく人類じんるいがく社会しゃかいがくせい犯罪はんざい宗教しゅうきょう教育きょういくとの関係かんけいいち』(1904) において、はじめて青年せいねん心理しんりがくてき研究けんきゅうした[3]

文化ぶんか

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いま成熟せいじゅくしていない(未熟みじゅく)』が、肉体にくたいてきにも精神せいしんてきにも活動かつどうてきであるという青年せいねん特性とくせい文化ぶんかを、青年せいねん文化ぶんか若者わかもの文化ぶんかしょうする。 おおむね、近視眼きんしがん短慮たんりょ刹那せつな無責任むせきにん、などとうえ世代せだいひょうされる[よう出典しゅってん] が、かれらもかつては青年せいねんであったこと間違まちがいない。

アルコールや違法いほう薬物やくぶつ使用しよう

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米国べいこくにおいては、青年せいねんにおける違法いほう薬物やくぶつ使用しよう増加ぞうかしている。アルコール以外いがいくわえて、大麻たいまもっと青年せいねん乱用らんようされがちである。米国べいこく国立こくりつ薬物やくぶつ乱用らんよう研究所けんきゅうじょ(NIDA)は、2007-2011ねんあいだ大麻たいま使用しようりつは、8学年がくねんでは5.7%から7.2%、10学年がくねんでは14.2%から17.6%、12学年がくねんでは18.8%から22.6%まで増加ぞうかしているという[4]くわえてMDMAが増加ぞうか傾向けいこうにあり、2010-2011ねんあいだ高校こうこう上級生じょうきゅうせいにおいて、1.4から2.3%に増加ぞうかした [4]

青年せいねんにおける薬物やくぶつ乱用らんよう増加ぞうかには、処方しょほうやく入手にゅうしゅのしやすさが背景はいけいにある。 これには注意ちゅうい欠陥けっかんどうせい障害しょうがい(ADHD)の診断しんだんすう増加ぞうかバイコディンアデラール娯楽ごらく使用しようがあり、高校こうこう上級生じょうきゅうせいの15.2%は、前年ぜんねん処方しょほうやく乱用らんよう経験けいけんがあると申告しんこくしている[4]

10代のアルコール使用しようは、現在げんざいではつねひくいものであった。調査ちょうさでは、前月ぜんげつすくなくとも1かい飲酒いんしゅしたと申告しんこくしたのは、8学年がくねんでは4.4%、10学年がくねんでは13.7%、12学年がくねんでは25%であった[4]。さらにくわえて、タバコは米国べいこく中高生ちゅうこうせいあいだではもはや一般いっぱんてきではなくなっている。現在げんざいのデータでは、10代の青年せいねんはタバコよりもマリファナを喫煙きつえんしているとしめされており、最近さいきん調査ちょうさではマリファナが15.2%、タバコが11.7%であった[4]

脚注きゃくちゅう

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  1. ^ ひゃくごうくさ禎二ていじ, 2007 & pp.87.
  2. ^ B.J.Kaplan; V.A.Sadock『カプラン臨床りんしょう精神せいしん医学いがくテキスト DSM-5診断しんだん基準きじゅん臨床りんしょうへの展開てんかい』(3はん)メディカルサイエンスインターナショナル、2016ねん5がつ31にち、Chapt.4。ISBN 978-4895928526 
  3. ^ 中谷なかたに智一ともかず 2017.
  4. ^ a b c d e [1], National Institute of Drug Abuse. (2012, July). "Drugfacts: High school and youth."

参考さんこう文献ぶんけん

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  • ひゃくごうくさ禎二ていじ「アイデンティティ概念がいねんは、現代げんだい若者わかものの<せい実感じっかん>をつたえきれるのか?(<特集とくしゅう2>アイデンティティ概念がいねん有効ゆうこうか)」『心理しんり科学かがくだい28かんだい1ごう心理しんり科学かがく研究けんきゅうかい、2007ねん、p85-95、doi:10.20789/jraps.28.1_85 



関連かんれん項目こうもく

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