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5.8×42mmDBP87

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
5.8×42mm
DBP87だん
種類しゅるい 小銃しょうじゅうだん
はら開発かいはつこく 中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく
使用しよう
使用しようしゃ地域ちいき 中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん
製造せいぞう歴史れきし
設計せっけいしゃ 中国ちゅうごく人民じんみん解放かいほうぐん
設計せっけい時期じき 1979ねん〜1987ねん
生産せいさん期間きかん 1987ねん現代げんだい
派生はせいひん 5.8×42mm DBP-87
5.8×42mm DBP-95
5.8×42mm DVP-88 じゅうだん
5.8×42mm DBP10
5.8×42mm DBP191
特徴とくちょう
もとモデル None
薬莢やっきょう形状けいじょう おこりえん、ボトルネック[1]
弾丸だんがんみち 6.00 mm (0.236 in)
くびみち 6.65 mm (0.262 in)
かたみち 9.35 mm (0.368 in)
底面ていめんみち 10.40 mm (0.409 in)
リムみち 10.42 mm (0.410 in)
リムあつ 1.42 mm (0.056 in)
薬莢やっきょうちょう 42.2 mm (1.66 in)
全長ぜんちょう 58 mm (2.3 in)
弾丸だんがん性能せいのう
弾頭だんとう重量じゅうりょう/種類しゅるい 初速しょそく エネルギー
4.15 g (64 gr) DBP87/95 FMJ 930 m/s (3,100 ft/s) 1,795 J (1,324 ft⋅lbf)
5 g (77 gr) DVP88 FMJ 870 m/s (2,900 ft/s) 1,892 J (1,395 ft⋅lbf)
4.6 g (71 gr) DBP10 FMJ 915 m/s (3,000 ft/s) 1,926 J (1,421 ft⋅lbf)
算出さんしゅつ銃砲じゅうほうながさ: 557mm
出典しゅってん: Anthony Williams[2][3]

5.8x42mmDBP87とは中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく開発かいはつされた小銃しょうじゅうよう弾薬だんやくである。

ほん弾薬だんやく中国ちゅうごく独自どくじしょう口径こうけい小銃しょうじゅうよう弾薬だんやくである。

5.56x45mm NATOだん5.45x39mmだんといったほかしょう口径こうけい高速こうそくだんよりもおも弾頭だんとうこう初速しょそくことにより、これらのたまよりもすぐれた性能せいのうっていると人民じんみん解放かいほうぐんでは評価ひょうかしている。

中国ちゅうごくにちちゅう戦争せんそう相対あいたいした大日本帝国だいにっぽんていこく陸軍りくぐん運用うんようするさんはちしき実包じっぽうが、自軍じぐん運用うんようする7.92x57mmモーゼルだんよりもしょう口径こうけいであるためてい反動はんどうかつていしんする弾道だんどうにより発揮はっきするたか命中めいちゅう精度せいどたか評価ひょうかしていたが、つづ朝鮮ちょうせん戦争せんそうソ連それんから供与きょうよされたモシン・ナガンなどの兵器へいきにより、弾薬だんやく体系たいけい小銃しょうじゅうだん口径こうけいがモーゼルだん大差たいさソ連それんしきあらためることとなった。

1970ねん中国ちゅうごくベトナム戦争せんそうアメリカぐん運用うんようしたM16自動じどう小銃しょうじゅう5.56x45mm NATOだん相対あいたいし、またしてもしょう口径こうけい弾薬だんやく脅威きょういとして認識にんしきすることとなるとともに、軽量けいりょう小銃しょうじゅうしょう口径こうけい高速こうそくだんわせによりられる、たか命中めいちゅう精度せいどほか資源しげん節約せつやく携行けいこう弾薬だんやく増加ぞうかといったほかのメリットも注目ちゅうもくされ、中国ちゅうごくぐんみずからもしょう口径こうけい高速こうそくだん要求ようきゅうすることとなった。 しかし当時とうじソ連それんふくめた東側ひがしがわ諸国しょこくにおいて5.56x45mm NATOだんのようなしょう口径こうけい高速こうそくだん実用じつようされておらず、またちゅうあいだ政治せいじてき関係かんけい劇的げきてきんでいたため東側ひがしがわ諸国しょこく共同きょうどう開発かいはつ出来でき下地したじもなく、中国ちゅうごく独自どくじしょう口径こうけい高速こうそくだん開発かいはつすることとなり、ほん弾薬だんやく誕生たんじょうした。

経緯けいい

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1971ねん中国ちゅうごく独自どくじ開発かいはつするしょう口径こうけい高速こうそくだん要求ようきゅう仕様しよう以下いかのようにまとめられた[4]

  • 口径こうけい : 6mm前後ぜんこう
  • 初速しょそく : 1000m/s前後ぜんご
  • 腔圧 : 3200kg/cm2以下いか
  • 有効ゆうこう射程しゃてい : 400m
  • 威力いりょく : 600m以内いない殺傷さっしょう能力のうりょく装甲そうこう貫通かんつう能力のうりょく56しき7.62mm普通ふつうだん以上いじょう
  • 射撃しゃげき精度せいど : フルオート射撃しゃげき63しき自動じどうやり以上いじょう
  • 弾道だんどう特性とくせい : 400m射撃しゃげきにおいて弾道だんどう高低こうてい0.4m以下いか
  • 弾頭だんとう : 普通ふつうだんのみならずとおるかぶと曳光弾えいこうだん焼夷弾しょういだん設計せっけい考慮こうりょすること。
  • じゅう重量じゅうりょう : 3.2kg以下いか
  • じゅう特性とくせい : 構造こうぞう簡単かんたんで、生産せいさんせい経済けいざいせい操作性そうさせいわるすぐれ、ぐん作戦さくせん要求ようきゅう適合てきごうすること

これらの要求ようきゅうしたがい、中国ちゅうごく各地かくち研究所けんきゅうじょ工廠こうしょうぐんの3しゃによるさん結合けつごうによる予備よび研究けんきゅう検証けんしょうはじまり、最終さいしゅうてきには3つの研究所けんきゅうじょ、2つの学院がくいん、27つの工廠こうしょう、1つのぐん基地きち関連かんれんするぐん部隊ぶたい参加さんかし、5.6mm、5.8mm、5.81mm、5.98mm、6mmといった各種かくしゅ様々さまざま口径こうけい弾薬だんやく試作しさくされ検証けんしょうされた。

1978ねん、5.8mmと6mmの2つの口径こうけい要求ようきゅうたせること確認かくにんされ、それぞれにことなった長所ちょうしょがあったものの、5.8mm口径こうけい採用さいようされることとなった。

これにより、1979ねんに5.8mm口径こうけい弾薬だんやく小銃しょうじゅう開発かいはつはじまり、1987ねんに5.8x42mm DBP87と87しき自動じどうやりとして完成かんせいした。

しかし、87しき自動じどうやり性能せいのうぐん満足まんぞくしなかったため、5.8x42mmだん配備はいび56しき7.62mmだん更新こうしん95しき自動じどうやり完成かんせい配備はいびまでおくれることとなった。

以降いこう、5.8x42mmだんはDBP95、DBP10と改良かいりょうつづけられ、現在げんざいはDBP191が最新さいしん改良かいりょうがたとなっている。

5.8x42mmだんは、以前いぜんからつづいていたしょう口径こうけい軽量けいりょうこう初速しょそくされた軍用ぐんよう弾薬だんやくという国際こくさいてき傾向けいこういちれいであった。アメリカせいの5.56×45mm NATOだんソ連それんせいの5.45x39mmだんのような弾薬だんやくは、よりだい口径こうけいおもたい従来じゅうらい銃弾じゅうだん比較ひかくし、どう重量じゅうりょうという条件じょうけんならば兵員へいいんはもっと多量たりょう弾薬だんやく携行けいこうできた。またちょう射程しゃていにおける弾道だんどうていしんせいすぐれ、ボルトへくわわる圧力あつりょく射手しゃしゅつたわる反動はんどうひくてんは、軽量けいりょう銃器じゅうき設計せっけい自動じどう火器かき精度せいどにおいてこのまれた[2]

性能せいのう

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弾丸だんがん重量じゅうりょう4.15gのDBP87/95弾薬だんやくを、95しき自動じどうやりの463mmちょう標準ひょうじゅんてき銃身じゅうしんからちだしたさい銃口じゅうこう初速しょそくは930m/sである。また銃身じゅうしんちょう557mmの95しきはんようやりからちだしたさいには940~960m/sである。100mの距離きょりで8~10mmの鋼板こうはん貫通かんつうする。これはおな距離きょりで6~8mmの鋼板こうはん貫通かんつうする56しき7.62mm普通ふつうだんよりもすぐれている。コスト抑制よくせい指示しじにより、いくつかの妥協だきょうはかられた。とくに、弾薬だんやくケースははがねせいで、真鍮しんちゅうせいよりも安価あんかである。腐食ふしょく可能かのうせいらすため、薬莢やっきょうはダークブラウンの防護ぼうご塗装とそうによるうすそうおおわれている。はがね真鍮しんちゅうよりも柔軟じゅうなんせいけるため、発砲はっぽうくすり室内しつない間隙かんげき充分じゅうぶんふさぐことができず、真鍮しんちゅうせい薬莢やっきょうくらべて性能せいのうとす。燃料ねんりょう効率こうりつたか無煙むえん発射はっしゃやく腐蝕ふしょくせい雷管らいかんがDBP-87よう採用さいようされている[5]

DVP88じゅうだんは88しき汎用はんよう機関きかんじゅうや88しき狙撃そげきやり使用しようするため遠距離えんきょりでの射撃しゃげき精度せいど威力いりょく向上こうじょうさせた派生はせいがたである。 弾丸だんがん重量じゅうりょう5gで、銃身じゅうしんちょう557mmの95しきはんようやりからの銃口じゅうこう初速しょそくは870m/sである。また 銃身じゅうしんちょう620mmの88しき狙撃そげきやりからの銃口じゅうこう初速しょそくは895m/sである。有効ゆうこう射程しゃていは800mであり、85mの距離きょり16mmじゅうろくみり、1000mの距離きょりで3.5mmの鋼板こうはん貫通かんつうする。また射程しゃてい600mにおいて非常ひじょう良好りょうこう精度せいどつと報告ほうこくされている[6][7]。 このDVP88を95しき自動じどうやり使用しようするとじゅう寿命じゅみょういちじるしくそこなってしまう。ぎゃくにDBP87/95を88しき汎用はんよう機関きかんじゅうや88しき狙撃そげきやり使用しようした場合ばあいじゅう寿命じゅみょうそこなうことはないがDVP88ほどの遠距離えんきょり性能せいのうられない。

DBP10は、それまで別々べつべつ弾薬だんやく使つかっていた小銃しょうじゅう狙撃そげきじゅう機関きかんじゅう弾薬だんやく共用きょうようできるように設計せっけいされている。また、弾丸だんがん形状けいじょうどうジャケットの材料ざいりょう改良かいりょうすることで、銃身じゅうしん摩耗まもう過熱かねつ抑制よくせいさせ、射撃しゃげき精度せいど向上こうじょうさせている。

DBP191は191しき自動じどうやりとも開発かいはつされ、射程しゃてい銃身じゅうしんたい用命ようめいすう向上こうじょうさせている。

人民じんみん解放かいほうぐん陸軍りくぐんは、5.8x42mmだんが5.56x45mm NATO SS109だんや5.45x39mm 7NGだんよりもすぐれると主張しゅちょうしている。この弾薬だんやくは300mの距離きょりでより弾道だんどうていのばしており、10mmというより装甲そうこう貫通かんつうりょくつ。またこの距離きょり従来じゅうらいよりもおおきな速度そくどとエネルギーを保持ほじする、としている[2]新型しんがたDBP10はん弾丸だんがん重量じゅうりょうが4.6g、また銃口じゅうこう初速しょそくが915m/sで、この弾薬だんやくは5.8x42mm弾薬だんやく使用しようするすべての現行げんこう銃器じゅうき適合てきごうするよう設計せっけいされている。この弾薬だんやく従来じゅうらいのDBP87/95だんおよびDVP88 5.8x42mmだんすべ代替だいたいする予定よていである。おおきな改善かいぜんてん弾丸だんがん形状けいじょうながれせん形状けいじょうにし、たい腐食ふしょくせい雷管らいかん採用さいようはがねしん直径ちょっけい縮小しゅくしょうしたこと、どう被覆ひふくしたはがねせい薬莢やっきょうどう合金ごうきん弾丸だんがんジャケットがふくまれる。弾薬だんやくには燃焼ねんしょう効率こうりつ向上こうじょうさせた発射はっしゃやく使つかわれており、発砲はっぽう銃器じゅうき内部ないぶ残滓ざんしのこさない。また質量しつりょうが4.6gだんへと増大ぞうだいされたDBP10は、装甲そうこうばんかた目標もくひょうたいしてより貫通かんつうりょく発揮はっきする。従来じゅうらいのDBP87/95 5.8mmだん試験しけんさいには、これらの弾薬だんやく人体じんたいたいして重大じゅうだい損傷そんしょうこしそうにはないことが指摘してきされていたが、この問題もんだいあたらしいDBP10だんでも追及ついきゅうされなかった[8][9][10]

たましゅ

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  • DBP87 普通ふつうだん
  • DBP95 普通ふつうだん
  • DBP10 普通ふつうだん(ベルダンがた雷管らいかん
  • DBP10A 普通ふつうだん(ボクサーがた雷管らいかん
  • DBP191 普通ふつうだん
  • DBX87 曳光弾えいこうだん
  • DBX95 曳光弾えいこうだん
  • DBX10 曳光弾えいこうだん
  • DVP88 じゅうだん
  • DVC88 じゅうとおるきのえだん
  • DVC12 じゅうとおるきのえだん
  • DVX88 じゅう曳光弾えいこうだん
  • DVX12 じゅう曳光弾えいこうだん
  • DBU141 狙撃そげきようだか精度せいどだん
  • DBK01 空砲くうほう
  • DBF07 ゴムだん

採用さいようれい

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参考さんこう文献ぶんけん

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外部がいぶリンク

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