K239 (多連装たれんそうロケット)

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K239
種類しゅるい 多連装たれんそうロケットほう
はら開発かいはつこく 韓国かんこく
運用うんよう
配備はいび期間きかん 2015-現在げんざい
配備はいびさき 大韓民国の旗 大韓民国だいかんみんこく陸軍りくぐん
大韓民国の旗 大韓民国だいかんみんこく海兵かいへいたい
開発かいはつ
開発かいはつしゃ 国防こくぼう科学かがく研究所けんきゅうじょ (大韓民国だいかんみんこく)発射はっしゃ装置そうち
ハンファグループ(ロケット)
斗山とさんインフラコア(K239L 車輛しゃりょう
開発かいはつ期間きかん 2009-2013
製造せいぞう業者ぎょうしゃ ハンファグループ
製造せいぞう期間きかん 2014-現在げんざい
製造せいぞうすう 218[1]
しょもと
重量じゅうりょう 31 t (34ショートトン)
全長ぜんちょう 9 m (30 ft)
全幅ぜんぷく 2.9 m (9 ft 6 in)
ぜんこう 3.3 m (11 ft)
要員よういんすう 3

口径こうけい 131 mm 20×2 (K33)
230 mm 6×2 (KM26A2)
239 mm 6×2 (GPS支援しえん INS)
発射はっしゃ速度そくど 6はつ/30びょう
射程しゃてい 36 km (K33)
45 km (KM26A2)
80 km (GPS支援しえん INS)
精度せいど 15 m以内いない

エンジン ディーゼルエンジン
推力すいりょく 450 hp
燃料ねんりょうタンク容量ようりょう 250 L (66 U.S. gal)
行動こうどう距離きょり 450 km (280 mi)
速度そくど 80 km/h (50 mph)
誘導ゆうどう方式ほうしき GPS支援しえん INS
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K239 チョンム (ハングル: '천무';漢字かんじ: 'てん天武てんむ';英語えいご:'Chunmoo') は、老朽ろうきゅうしたK136後継こうけいとして2013 ねん開発かいはつされた韓国かんこくぐんロケットほうシステムである。韓国かんこくほか、UAEおよびポーランドにて採用さいようされている。

設計せっけい開発かいはつ[編集へんしゅう]

K239は、複数ふくすうことなる誘導ゆうどうまたは誘導ゆうどうロケットだん発射はっしゃできる239mmはししき多連装たれんそうロケットほう(MRL)である。

K239は、既存きそんのK136はし多連装たれんそうロケットほう使用しようされているK30、K37、K38などの130mmロケットをのぞき、K33 131mmロケットの発射はっしゃ可能かのうである。発射はっしゃ装置そうちには3種類しゅるいのロケットだん搭載とうさいできる発射はっしゃポッドを2搭載とうさいしている。K136に搭載とうさいされていたK33 131mm誘導ゆうどうロケットだん20はつ射程しゃてい36km、けい40はつ)、韓国かんこく陸軍りくぐん運用うんようされていたM270 MLRS使用しようされていたM26 227mm誘導ゆうどうロケットをもと改良かいりょうしたKM26A2 230mmロケットだん6はつ射程しゃてい45km、けい12はつ)、239mm誘導ゆうどうロケットだん6はつ射程しゃてい80km、けい12はつ)である。239mmロケットだん全長ぜんちょう3.96m、GPS/INS誘導ゆうどうしきで、対人たいじんよう衝撃しょうげき爆発ばくはつとバンカーを破壊はかいする遅延ちえん爆発ばくはつの2つの動作どうさモードがある。韓国かんこく陸軍りくぐん要求ようきゅうとして、この誘導ゆうどうロケットに貫通かんつう弾頭だんとうをつけて、武装ぶそう地帯ちたい多数たすう存在そんざいするバンカーにたいする「バンカーバスター」として使用しようされることがもとめられた。2種類しゅるいのロケットポッドをいち搭載とうさいすることができ、モジュラーコンテナは素早すばやさい装填そうてんすることができる。

車体しゃたいハンファの8×8トラックのシャシーをベースに、3にん乗組のりくみいんNBC対策たいさくとともにしょう火器かき砲弾ほうだん破片はへんから保護ほごする装甲そうこうキャブをそなえている。発射はっしゃは、4つのさい装填そうてんポッドを搭載とうさいしたおなじトラックシャーシを使用しようする弾薬だんやく支援しえんしゃたいになっている。韓国かんこく陸軍りくぐんのK239は、18りょう車両しゃりょう構成こうせいされ、指揮しきしゃとしてK200A1使用しようされている[2][3]

K239の開発かいはつは2009ねんはじまり、2013ねんまつ完了かんりょうした。韓国かんこく国防こくぼう技術ぎじゅつ品質ひんしついんがK136 の後継こうけい作成さくせいするプロジェクトに1,314おくウォン(やく1おく1240まんドル)をとうじて、2014ねん8がつ最初さいしょ生産せいさんおこなわれた。2014ねん10がつ韓国かんこくはK-MLRS58だい購入こうにゅう発表はっぴょうした。2015ねん8がつ韓国かんこく陸軍りくぐんはK239の配備はいび開始かいしした[4][5]

2022ねん6がつ国防こくぼう科学かがく研究所けんきゅうじょ (大韓民国だいかんみんこく)は、K239の239mmロケットの射程しゃていを200kmにばすみをあきらかにした。これにより、北朝鮮きたちょうせんの300mm KN-09 (多連装たれんそうロケット)英語えいごばん同等どうとう射程しゃていられることになる。研究けんきゅう開発かいはつでは、外部がいぶ空気くうき吸収きゅうしゅうする空気くうきこう燃焼ねんしょうようのガス発生はっせいわせておおきな推力すいりょくすダクテッド・ロケット推進すいしん技術ぎじゅつや、操縦そうじゅうのためにガスのながれを制御せいぎょするバルブなどの評価ひょうかおこなっている[6]

運用うんよう[編集へんしゅう]

2022ねん10がつ19にち、ポーランドはかねてよりHIMARSの導入どうにゅう計画けいかく推進すいしんしていたものの納期のうきが2025ねん以降いこうおそくなることから、早期そうき兵器へいき納入のうにゅう実績じっせきのある韓国かんこくよりK239を並行へいこうして調達ちょうたつすること決定けってい、288導入どうにゅうする枠組わくぐ協定きょうてい調印ちょういんした。2023ねん最初さいしょの18納入のうにゅうされる予定よていである。ポーランドけK239はポーランド国産こくさん車体しゃたいにポーランド国産こくさんのトパーズ砲兵ほうへい指揮しきシステムを統合とうごうしたカスタム仕様しようとなり、K239よう各種かくしゅ弾薬だんやくもポーランド国内こくないでライセンス生産せいさんされることとなる[9][10][11]

出典しゅってん[編集へんしゅう]

関連かんれん項目こうもく[編集へんしゅう]