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MorphOS

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
MorphOS
開発かいはつしゃ MorphOS開発かいはつチーム
OSの系統けいとう AmigaOSけい
開発かいはつじょうきょう 開発かいはつ進行しんこうちゅう
ソースモデル クローズドソース
初版しょはん 2000ねん
最新さいしん安定あんていばん 3.13 / 2020ねん2がつ7にち (4ねんまえ) (2020-02-07)
プラットフォーム Pegasos, Amiga一部いちぶ機種きしゅ, EFIKA, Macintosh
カーネル種別しゅべつ Micro/pico[1]
既定きていUI Ambient
ライセンス プロプライエタリとオープンソースの混合こんごう
ウェブサイト www.morphos-team.net
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MorphOSオペレーティングシステム (OS)の一種いっしゅプロプライエタリ部分ぶぶんオープンソース部分ぶぶんわせて構成こうせいされたOSで、PegasosというPowerPCプロセッサベースのコンピュータ、PowerPCアクセラレータを搭載とうさいしたAmigaコンピュータ、EFIKAmobileGTなどの Genesi ファームウェアを搭載とうさいしたボードで動作どうさする。中核ちゅうかくはQuarkマイクロカーネルばれるプロプライエタリなソフトウェアだが、ライブラリや部分ぶぶんにはオープンソースも活用かつようしている(たとえばAmbientデスクトップインタフェース)。

特徴とくちょうとバージョン

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フリースケールIBM開発かいはつしたPowerPCけに開発かいはつされたOSで、MC680x0けのAmigaOSようアプリケーションは独自どくじのタスクベースのエミュレータ動作どうささせ、AmigaOneなどのPowerPCばんAmigaOSようアプリケーションはAPIラッパー経由けいゆ動作どうささせる。APIは AmigaOS 3.1 互換ごかんで、GUIMUIをベースとしている。

Pegasos で動作どうさするバージョン以外いがいに、AmigaにPhase5せいのPowerPCアクセラレータカード PowerUP を装備そうびしたマシンけのバージョンもある。このバージョンは無料むりょう利用りよう可能かのうだが、登録とうろくしていないと2あいだごと動作どうさ低速ていそくになる。登録とうろく無料むりょうである。PowerUP MorphOS の最新さいしんばん2006ねん2がつ23にちにリリースされているが、Pegasosばん以上いじょう機能きのう提供ていきょうしていない[2]

EFIKAけのMorphOSもある。EFIKAはフリースケールせい MPC5200B PowerPC を搭載とうさいした小型こがたてい消費しょうひ電力でんりょく基板きばんで、ドイツ公開こうかいされた[3]。EFIKAは MorphOS 2.0 以降いこうでサポートされている。

コンポーネント

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  • ABox - APIモジュール。68kとのバイナリ互換ごかんせいJITエミュレーションモジュール Trance を使用しよう)とPowerPCばんAmigaとのバイナリ互換ごかんPowerUPWarpOS)を提供ていきょう。ABoxの一部いちぶAROSもとづいている。
  • AHI - オーディオシステム
  • Ambient desktop - デフォルトのデスクトップ環境かんきょう
  • CyberGraphX - グラフィックスシステム
  • Magic User Interface - しゅたるGUIツールキット
  • TinyGL - OpenGL実装じっそうとWarp3Dエミュレーション
  • Trance JIT - 68kアプリケーションようJITコードトランスレータ
  • Quark - ハードウェアにちか部分ぶぶん管理かんり

歴史れきし

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このプロジェクトは1999ねん、Quarkマイクロカーネルをベースとしてはじまった。初期しょきのバージョンは68kばんAmigaにPowerPCアクセラレータカードを搭載とうさいしたマシンでのみ動作どうさし、完全かんぜん機能きのうさせるにはAmigaOS一部いちぶ必要ひつようとした。2002ねん、bPlan と Thendic-France という企業きぎょう協業きょうぎょうにより、MorphOSとLinuxが動作どうさするPegasosコンピュータが完成かんせい。2003ねんにはラスベガスのCESなど世界せかい各地かくち展示てんじかいやコンベンションでの公開こうかいおこなわれた。Thendic-France は財政ざいせい問題もんだいによりつぶれたが、協業きょうぎょう関係かんけいあらたにGenesi名称めいしょう継続けいぞくされた。

2003ねんから2004ねんにかけてMorphOS開発かいはつチームないはげしい論争ろんそうき、ある開発かいはつしゃがGenesiから給料きゅうりょう支払しはらわれないという理由りゆう同社どうしゃ告訴こくそするという事態じたい発展はってんした。結果けっかとして Ambient デスクトップインタフェースはGPLでリリースされることになり、現在げんざい独立どくりつしたチームが活発かっぱつ開発かいはつつづけている。GPLでは商用しょうよう利用りよう禁止きんしできないので、Ambientはいま商用しょうようのMorphOS製品せいひんふくまれている。MorphOSようデスクトップの代替だいたいとしてScalosがある[4]

2008ねん4がつ1にち、MorphOS 2.0 が2008ねんだい2四半期しはんきにリリースされることが発表はっぴょうされた。実際じっさいに MorphOS 2.0 がリリースされたのは同年どうねん6がつ30にちの23:59(CET)で、ぎりぎりで約束やくそくまもった。このしんバージョンには、前回ぜんかいのリリースで脱落だつらくしたネイティブのTCP/IPスタック、ウェブブラウザSputnikの更新こうしんAltiVecサポート、GUIよう3Dレイヤ、USBコンポーネントの更新こうしん、マルチメディア関連かんれん強化きょうかなどがふくまれていた。また、EFIKA、Pegasos I、Pegasos II をサポート。MorphOS 2.0 は1だいあたり150EUR販売はんばいされた(リリース直後ちょくご2週間しゅうかん特別とくべつ価格かかく111.11EUR)。ぜん機能きのう有効ゆうこうなデモばんもダウンロード可能かのうだが、登録とうろくしない場合ばあい30ふん経過けいかすると使つかえないほどに低速ていそくになる。

2008ねん9月5にち、MorphOS 2.1 がリリースされた。多数たすうバグ修正しゅうせいされ、EFIKAのオーディオ機能きのうをサポートしている。同年どうねん12月20にち、MorphOS 2.2 がリリースされた。多数たすうのバグ修正しゅうせいともに、TrueCrypt互換ごかんのディスク暗号あんごうスイートといくつかの機能きのう追加ついかされた。

MorphOSにはネイティブのTCP/IPスタック (Netstack) とウェブブラウザ (Sputnik) がある。Sputnik は Cascading Style Sheets (CSS) をサポートするなど最近さいきん機能きのうれた部分ぶぶんはあるが、Flash対応たいおうしていないなど、一般いっぱんてきなウェブブラウザにくらべるとおとめんおおい。Sputnikはコミュニティでの開発かいはつ補助ほじょきん制度せいど対象たいしょうとされた[5]ほかにもたとえばフリーなべつのTCP/IPスタック MOSNet も補助ほじょきん制度せいど開発かいはつされた。SputnikはKHTMLブラウザの移植いしょくであり、S60 Webkit をベースとしている。最初さいしょのSputnikは2006ねん11月11にちにリリースされ、MorphOS 2.0 に最新さいしんばんどうこりされた。

関連かんれん項目こうもく

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脚注きゃくちゅう出典しゅってん

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  1. ^ Basic Kernel Information”. MorphOS Home Page. 2007ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  2. ^ Thom Holwerda (August 24, 2005). “MorphOS 1.4.5 Released for Classic Amiga”. OSNews. 2007ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  3. ^ Thom Holwerda (October 17, 2006). “MorphOS 1.5 Running on EFIKA to Be Shown”. OSNews. 2007ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  4. ^ Chris Haynes (March 21, 2007). “Scalos - The Amiga Desktop Replacement”. 2007ねん3がつ21にち閲覧えつらん
  5. ^ Morph Bounties”. MorphZone. 2007ねん3がつ12にち閲覧えつらん

外部がいぶリンク

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