IBM PowerPC 601 マイクロプロセッサー PPC601FD-080-2
IBM PowerPC 601+ マイクロプロセッサー PPCA601v5FE1002
IBM PowerPC 601 マイクロプロセッサー PPC601FF-090a-2
PowerPC (パワーピーシー、英 えい : P erformance o ptimization w ith e nhanced R ISC - P erformance C omputing )は1991年 ねん にApple Computer 、IBM 、モトローラ の提携 ていけい (AIM連合 れんごう )によって開発 かいはつ された、RISC タイプのマイクロプロセッサー である。
PowerPCはIBM のPOWER アーキテクチャーをベースに開発 かいはつ され、Apple のMacintosh やIBMのRS/6000 などで採用 さいよう された。ゲーム機 き をはじめとした組 く み込 こ みシステム 、スーパーコンピューター で広 ひろ く使 つか われている。POWER3 以降 いこう は、POWERファミリー自体 じたい がPowerPCアーキテクチャーに準拠 じゅんきょ している。
アーキテクチャーとして、動作 どうさ のベースとなる命令 めいれい セット や基本 きほん 的 てき なレジスタ セット、メモリーアドレッシング 、キャッシュ モデルなどを規定 きてい しているが、それらをどのように実装 じっそう すべきかまでは規定 きてい していない。
そのため実際 じっさい に製造 せいぞう されるモデルは高速 こうそく 化 か のためにアーキテクチャレベルでは規定 きてい されていない機構 きこう (L2、L3キャッシュや関連 かんれん レジスタなど)を備 そな えているのが普通 ふつう である。
性能 せいのう の割 わり に低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく でダイサイズも小 ちい さいという特性 とくせい から、ゲーム機 き やハイエンドのルーター などのネットワーク機器 きき 、レーザープリンター などの分野 ぶんや で広 ひろ く使 つか われており、高性能 こうせいのう な組 く み込 こ みシステム向 む けプロセッサーとしてよく使 つか われる。FPGA 用 よう のIPコア として提供 ていきょう されているものもある。もともとはAIMプラットフォームのCPU という意味 いみ で開発 かいはつ されたものだが、CPU以外 いがい は開発 かいはつ されなかったため、今日 きょう まで残 のこ る同 どう プロジェクト唯一 ゆいいつ の成果 せいか 物 ぶつ でもある。
デスクトップコンピューター用 よう としては、Apple のPower Macintosh およびPower Mac に採用 さいよう されていたほか、IBM の一部 いちぶ のワークステーション 、サーバー やBlueGene/L をはじめとするスーパーコンピューター にも採用 さいよう されている。その他 た 、2005年 ねん - 2006年 ねん に発売 はつばい された主要 しゅよう 据 す え置 お き型 がた ゲーム機 き 三 さん 機種 きしゅ (Wii 、PLAYSTATION 3 、Xbox 360 )は、いずれもPowerPCアーキテクチャーを採用 さいよう している。
現在 げんざい 、PowerPCプロセッサーはモトローラから半導体 はんどうたい 部門 ぶもん を分離 ぶんり して設立 せつりつ されたフリースケール・セミコンダクター (現在 げんざい はNXP )とIBM が開発 かいはつ ・製造 せいぞう を行 おこな っており、PowerPC派生 はせい 品種 ひんしゅ のCell プロセッサーはIBMと東芝 とうしば セミコンダクター が設計 せっけい ・製造 せいぞう している。また、4xxのシリーズ(組込 くみこ み系 けい CPUコア)はAMCC に売却 ばいきゃく されている。しかし実際 じっさい は4xxシリーズでもハイエンドクラスの製造 せいぞう はIBMしか行 おこな えないため、開発 かいはつ の中心 ちゅうしん はIBMのままである。
PowerPCはRISC の思想 しそう で作 つく られており、スーパースカラー 方式 ほうしき で命令 めいれい を実行 じっこう する。
ベースにしたPOWER の特徴 とくちょう に、さらにいくつかの変更 へんこう を加 くわ えた。
POWERアーキテクチャー のうち、複雑 ふくざつ なものを省 はぶ いた命令 めいれい セット。RISCプロセッサーとしては、比較的 ひかくてき 複雑 ふくざつ な命令 めいれい も含 ふく む。
バイエンディアン(ビッグエンディアン およびリトルエンディアン のサポート。G5を除 のぞ く)
単精度 たんせいど 浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん に倍精度 ばいせいど 浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん の追加 ついか
32ビット 命令 めいれい と完全 かんぜん 下位 かい 互換 ごかん の64ビット命令 めいれい セット
32個 こ のGPR(汎用 はんよう レジスタ )と32個 こ のFPR(浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん レジスタ)
サブルーチン の呼出 よびだし 規約 きやく は一般 いっぱん 的 てき なRISCチップとは異 こと なりスタック渡 わた し である。実際 じっさい は10個 こ の引数 ひきすう までレジスタ渡 わた し が行 おこな われるが、データのビット数 すう によっては使用 しよう 可能 かのう なレジスタ数 すう が減少 げんしょう したり、非 ひ 揮発 きはつ 性 せい レジスタ(r13 - r31[ 1] )の退避 たいひ などを行 おこな う必要 ひつよう がある。
1本 ほん のカウントレジスタ。専用 せんよう の分岐 ぶんき 命令 めいれい などと組 く み合 あ わせてループのカウントなどに利用 りよう する。
複雑 ふくざつ な命令 めいれい など一部 いちぶ を除 のぞ き、命令 めいれい は基本 きほん 的 てき にハードワイヤード (Hard-Wired) ロジック で実装 じっそう (一部 いちぶ マイクロコード で実装 じっそう )
G4(第 だい 4世代 せだい )シリーズでは128ビット単位 たんい でベクトル演算 えんざん を行 おこな う『AltiVec (IBMはVMX、AppleではVelocity Engineと表現 ひょうげん している)』を採用 さいよう 。付随 ふずい する専用 せんよう のレジスタは32本 ほん 。
8本 ほん の4ビット条件 じょうけん レジスタ(いわゆるステータスレジスタ やフラグレジスタと呼 よ ばれるもの)。詳細 しょうさい はステータスレジスタの項 こう を参照 さんしょう 。
原則 げんそく として、現在 げんざい のスタックのメモリーアドレスを指 さ すベースポインター を持 も たない。代 かわ りに汎用 はんよう レジスタの一 ひと つを用 もち いる。この規則 きそく はABI に依存 いぞん するが、大抵 たいてい の場合 ばあい そのレジスタは1番 ばん の汎用 はんよう レジスタである。また、0番 ばん の汎用 はんよう レジスタは、命令 めいれい によってはゼロレジスタの代用 だいよう として用 もち いられることがある。
静的 せいてき な分岐 ぶんき 予測 よそく を命令 めいれい 単位 たんい で設定 せってい できる。
条件 じょうけん 分岐 ぶんき 命令 めいれい は8×32×17=4352通 とお り(分岐 ぶんき 予測 よそく を含 ふく む)の条件 じょうけん を組 く み合 あ わせることが可能 かのう である。
1998年 ねん のPOWER3以降 いこう は、POWERも64ビットPowerPC仕様 しよう に準拠 じゅんきょ したアーキテクチャーを採用 さいよう している。
PowerPC の歴史 れきし は70年代 ねんだい 後半 こうはん のジョン・コック のRISC アイデアを使用 しよう した米 べい IBM の801 プロトタイプ ・チップで始 はじ まった。801を基 もと にしたコアは数々 かずかず のIBM製 せい 組 く み込 こ み用 よう 製品 せいひん に採用 さいよう され、最終 さいしゅう 的 てき には16本 ほん のレジスタ を持 も つROMP プロセッサー、IBM RT にまで発展 はってん した。しかし、RTプロセッサーの性能 せいのう は十分 じゅうぶん とは言 い えなかったため、IBMは「アメリカ・プロジェクト」と呼 よ ばれる、市場 いちば で最 もっと も高速 こうそく なプロセッサーを開発 かいはつ する計画 けいかく を始動 しどう させた。その結果 けっか 開発 かいはつ されたのがPOWERアーキテクチャーであり、1990年 ねん 初頭 しょとう にRISC System/6000 と共 とも に発表 はっぴょう された。
本来 ほんらい のPOWERマイクロプロセッサーは、スーパースケーラーを実現 じつげん した最初 さいしょ のプロセッサーの一 ひと つであり、高性能 こうせいのう でマルチプロセッサー に対応 たいおう していた。IBMがRS/6000の製品 せいひん 群 ぐん をローエンド 向 む けからハイエンド 向 む け製品 せいひん にまで拡大 かくだい するにあたって、POWERプロセッサーからいくつかの機構 きこう を取 と り除 のぞ き、シングルチップ・プロセッサーにする必要 ひつよう が生 しょう じたため、IBMはRISC Single Chip (RSC)の開発 かいはつ に着手 ちゃくしゅ した。RSCは開発 かいはつ の初期 しょき 段階 だんかい から、工業 こうぎょう 向 む けに幅広 はばひろ く使 つか える可能 かのう 性 せい を秘 ひ めた高機能 こうきのう なプロセッサーになるであろうと考 かんが えられていた。
1991年 ねん 、IBMはAppleに接近 せっきん し、共同 きょうどう でPOWERアーキテクチャーをベースとしたシングルチップ・マイクロプロセッサーの開発 かいはつ を行 おこ なう事 こと で合意 ごうい した。その直後 ちょくご 、当時 とうじ 据 す え置 お き型 がた コンピュータ用 よう プロセッサーに関 かん してモトローラ社 しゃ 最大 さいだい の顧客 こきゃく であったApple Computerは、長年 ながねん の協力 きょうりょく 関係 かんけい を考慮 こうりょ して、モトローラにマイクロプロセッサー開発 かいはつ に加 くわ わるよう打診 だしん した。モトローラには、マイクロプロセッサー開発 かいはつ における豊富 ほうふ な経験 けいけん の活用 かつよう と、セカンドソース としての役割 やくわり が期待 きたい された。こうしてIBM、Apple、モトローラはAIM連合 れんごう と呼 よ ばれる協力 きょうりょく 関係 かんけい を組織 そしき するに至 いた った。
1991年 ねん 、PowerPCはAIM連合 れんごう における最大 さいだい 要素 ようそ の一 ひと つとなった。当時 とうじ のパーソナルコンピューター 市場 いちば ではマイクロソフト がWindows を開発 かいはつ 中 ちゅう であり、インテル 製 せい プロセッサーはその支配 しはい を強 つよ めつつあった。また、CISC アーキテクチャーのインテル80386 及 およ び80486 が大半 たいはん のコンピューターに採用 さいよう されており、後継 こうけい のPentium プロセッサーの開発 かいはつ も順調 じゅんちょう に進 すす んでいた。PowerPCプロセッサーは冒険 ぼうけん 的 てき な要素 ようそ を含 ふく んでいたものの、拡大 かくだい するマイクロソフトとインテル による支配 しはい に対抗 たいこう するため、開発 かいはつ が進 すす められた。
モトローラにとって、POWER系 けい プロセッサーの開発 かいはつ に加 くわ わる事 こと は、またとないチャンスであった。この時点 じてん でモトローラは既 すで に自社 じしゃ 製 せい のRISCプロセッサーMC88000 を市場 いちば に投入 とうにゅう していた。しかし、このプロセッサーは貧弱 ひんじゃく な設計 せっけい 手法 しゅほう と製造 せいぞう 上 じょう の問題 もんだい により市場 いちば での評価 ひょうか は低 ひく く、販売 はんばい は低迷 ていめい していた。このためモトローラは、MIPS やSPARC といった競合 きょうごう 製品 せいひん に市場 いちば で並 なら ぶ機会 きかい を失 うしな いつつあった。しかし、新型 しんがた POWER系 けい プロセッサーの開発 かいはつ に参加 さんか すれば、キャッシュ部分 ぶぶん を設計 せっけい するだけで、広 ひろ くテストされた高性能 こうせいのう RISCプロセッサーを販売 はんばい する事 こと が可能 かのう になるため、RISCプロセッサー市場 いちば での巻 ま き返 かえ しが期待 きたい された。また、68000 系 けい 以来 いらい の重要 じゅうよう な顧客 こきゃく であるAppleとの関係 かんけい の改善 かいぜん や、IBMに簡略 かんりゃく 化 か バージョンを供給 きょうきゅう できる可能 かのう 性 せい もあった。
その低 てい 評価 ひょうか の一方 いっぽう で、MC88000プロセッサーは既 すで に生産 せいさん されており、Appleは既 すで にこのプロセッサーを利用 りよう したプロトタイプのコンピューターを動作 どうさ させていた。このため、開発 かいはつ 中 ちゅう のPOWERアーキテクチャー・シングルチップのバスにハードウェアの段階 だんかい でMC88000のバスとの互換 ごかん 性 せい を持 も たせれば、ロジックボード を再 さい 設計 せっけい する事 こと なく、より迅速 じんそく に新型 しんがた プロセッサーを市場 いちば に投入 とうにゅう する事 こと が可能 かのう であった。最終 さいしゅう 的 てき に、新型 しんがた プロセッサーPowerPCはこういった要求 ようきゅう を含 ふく んだ設計 せっけい となった。
PowerPCが市場 いちば に投入 とうにゅう される直前 ちょくぜん 、大 おお きな動 うご きがあった。Apple Computerに加 くわ えてIBMとモトローラの両社 りょうしゃ は、PowerPCプロセッサーに対応 たいおう したシステムを提案 ていあん した。マイクロソフトはモトローラのPowerPCサーバー向 む けのWindows NT 3.51を発表 はっぴょう 、サン・マイクロシステムズ もSolaris のPowerPC版 ばん を発表 はっぴょう した。またIBMは、自社 じしゃ のAIX を移植 いしょく し、OS/2 の移植 いしょく も計画 けいかく していた。1994年 ねん には組込 くみこ み用途 ようと 向 む けに PowerPC 403 を発表 はっぴょう 、後継 こうけい のPowerPC 401、440などは機器 きき 制御 せいぎょ 用途 ようと やネットワーク機器 きき を中心 ちゅうしん に広 ひろ く普及 ふきゅう した。また同年 どうねん にPowerPCの64ビット 版 はん であるPowerPC 620が完成 かんせい 、同 どう チップは出荷 しゅっか されず普及 ふきゅう はしなかったが、その設計 せっけい はPOWER3以降 いこう のPOWERファミリーの礎 いしずえ となった。
1994年 ねん にはPowerPCをベースとしたコンピューターの仕様 しよう であるPReP 、1995年 ねん には後継 こうけい のCHRP が発表 はっぴょう された。また1994年 ねん にはPowerPC搭載 とうさい のMacintosh (Power Macintosh ) が登場 とうじょう した。
しかしこれらの動 うご きはわずかな期間 きかん で終 お わり、結局 けっきょく PowerPCという新型 しんがた アーキテクチャーに期待 きたい されていた理想 りそう が実現 じつげん する事 こと はなかった。Windows、OS/2、そしてサンの顧客 こきゃく はPowerPC用 よう ソフトウェアの不足 ふそく を理由 りゆう に、PowerPCプロセッサーはほとんど顧 かえり みなかった。これらのOSの後継 こうけい が市場 いちば に投入 とうにゅう される事 こと はなく、PowerPCから完全 かんぜん に離 はな れていった。またBeOS も最初 さいしょ のバージョンはPowerPC向 む けに開発 かいはつ されたが、その後 ご x86系 けい プロセッサーに移行 いこう していった。最終 さいしゅう 的 てき にはPowerPC向 む けの商用 しょうよう のデスクトップOSは、AppleのClassic Mac OS とMac OS X のほかは、AmigaOS などのみが残 のこ った。
1990年代 ねんだい 中頃 なかごろ 、PowerPCプロセッサーはベンチマークにおいて、最速 さいそく のx86 系 けい プロセッサーと同等 どうとう または凌駕 りょうが する性能 せいのう を発揮 はっき した。90年代 ねんだい 末 まつ に登場 とうじょう したG4ではAltiVec を搭載 とうさい し、当時 とうじ の他 ほか のCPUに比較 ひかく して大幅 おおはば に高速 こうそく なSIMD 処理 しょり を実現 じつげん した。PowerPCは高性能 こうせいのう でありながら低 てい コスト・低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく といった特徴 とくちょう をもち、AppleはPowerPC603およびG3・G4を採用 さいよう することによって、同 どう 時期 じき のPC/AT互換 ごかん ノートパソコンの性能 せいのう を凌駕 りょうが するPowerBook や、ファンレス のiMac 、Power Mac G4 Cube といった独創 どくそう 的 てき な製品 せいひん を作 つく ることが可能 かのう になった。しかしPowerPCの性能 せいのう あたりの消費 しょうひ 電力 でんりょく の低 ひく さは、組 く み込 こ み向 む けとしては高 たか く評価 ひょうか されたものの、デスクトップで勢力 せいりょく を拡大 かくだい するための決 き め手 て にはならなかった。
2002年 ねん にはPOWER4をベースとした64ビット のPowerPC 970 (G5)が登場 とうじょう 、高性能 こうせいのう 化 か に伴 ともな いG4から大幅 おおはば に消費 しょうひ 電力 でんりょく が増大 ぞうだい したものの、同 どう 時期 じき のPentium 4 と比較 ひかく するとほぼ同等 どうとう の性能 せいのう でありながら低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく であり、IBM・Appleのサーバー製品 せいひん のほか、Power Mac G5・iMac G5で採用 さいよう された。
2004年 ねん はPowerPC系 けい CPU にとって激動 げきどう の年 とし になった。まず、モトローラが、半導体 はんどうたい 部門 ぶもん をスピンオフし、『フリースケール・セミコンダクター 』を設立 せつりつ 。次 つぎ に、2005年度 ねんど のE3 において発表 はっぴょう された各社 かくしゃ の次世代 じせだい (第 だい 7世代 せだい )ゲーム機 き であるレボリューション(コードネーム、現在 げんざい のWii )、PLAYSTATION 3 、Xbox 360 のCPUがすべてPowerPC系 けい アーキテクチャーのものになった。一方 いっぽう で、これまでPowerPCを採用 さいよう していたAppleのMacintosh が、2006年 ねん からインテル のCPUに全面 ぜんめん 的 てき に切 き り替 か えていく事 こと が発表 はっぴょう された。2006年 ねん 中 ちゅう にAppleのハードウェアは完全 かんぜん にインテルアーキテクチャーへの切 き り替 か えが完了 かんりょう し、Apple社内 しゃない でPowerPC向 む けチップセット の開発 かいはつ を行 おこな っていた設計 せっけい チームはApple A4 の開発 かいはつ に転 てん じた。2009年 ねん にはセキュリティアップデートを除 のぞ いてPowerPC向 む けソフトウェアの開発 かいはつ も終了 しゅうりょう した。
ゲーム機 き においてはWiiの後継 こうけい 機種 きしゅ である2012年 ねん 発売 はつばい のWii U が引 ひ き続 つづ きPowerPC系 けい のアーキテクチャーを採用 さいよう したものの、2013年 ねん 発売 はつばい のPlayStation 4 、XBOX One の両 りょう 陣営 じんえい はx86系 けい のプロセッサーを採用 さいよう し、Wii Uの実質 じっしつ 的 てき な後継 こうけい 機種 きしゅ である2017年 ねん 発売 はつばい のNintendo Switch はArm系 けい のプロセッサーを採用 さいよう したため2019年 ねん 現在 げんざい は使 つか われていない。
現在 げんざい ではサーバーやスーパーコンピューターに採用 さいよう されている。プリンター・ルータ・ネットワークスイッチ等 とう の組 く み込 こ み用途 ようと にも積極 せっきょく 的 てき に採用 さいよう されていたが、より省 しょう 電力 でんりょく かつ低 てい コストなARM系 けい プロセッサーの台頭 たいとう により2019年 ねん 現在 げんざい は新規 しんき 採用 さいよう されるケースは減 へ っている。
PowerPCファミリーを立 た ち上 あ げる為 ため に、IBMの既存 きそん のPOWER プロセッサー をベースに設計 せっけい された。その為 ため 、正式 せいしき にはPowerPCのジェネレーション・ナンバーを持 も っていない。1994年代 ねんだい より流通 りゅうつう 。
XPC603EFE100LF
XPC603PRX200LC
アルミ配線 はいせん の603、604がG2第 だい 1世代 せだい 。第 だい 2世代 せだい については、IBMによる銅 どう 配線 はいせん の603eと604e全 すべ てが該当 がいとう するとする文献 ぶんけん と、同 どう シリーズで250MHz以上 いじょう のものとする文献 ぶんけん が散見 さんけん され、はっきりしない。どちらも完全 かんぜん バス互換 ごかん であったため、区別 くべつ が重要 じゅうよう でなかったこともその理由 りゆう である。PowerPC 603は大変 たいへん 消費 しょうひ 電力 でんりょく が少 すく なく、デスクトップと同様 どうよう の仕様 しよう のチップがノートパソコンに搭載 とうさい されたほか、組 く み込 こ み向 む けに広 ひろ く使 つか われた。PowerPC 604は4つの演算 えんざん ユニットを並列 へいれつ 動作 どうさ させることができ、パーソナルコンピューター向 む けとしては当時 とうじ 最高 さいこう レベルの演算 えんざん 性能 せいのう を持 も っていた。浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん は特 とく に強力 きょうりょく であった。
PowerPC 603 - 低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく
PowerPC 603e - 低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく 、高速 こうそく 版 ばん
PowerPC 603ev - PowerPC 603eの高速 こうそく 版 ばん
PowerPC 604 - SMP 対応 たいおう 、インラインL2キャッシュ、高速 こうそく な浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん
PowerPC 604e - 604の低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく 、小型 こがた 高速 こうそく 版 ばん
PowerPC 604ev - 604eの低 てい 消費 しょうひ 電力 でんりょく 、小型 こがた 高速 こうそく 版 ばん
PowerPC 615 (英語 えいご 版 ばん ) - x86 とPowerPC命令 めいれい の両立 りょうりつ を目指 めざ したプロセッサー。Pentium 互換 ごかん ソケットに装着 そうちゃく 可能 かのう 。x86プロセッサーとしては当時 とうじ のPentiumなどに対抗 たいこう できる性能 せいのう を有 ゆう すと見込 みこ まれたが、命令 めいれい の切 き り替 か えの際 さい の性能 せいのう の低下 ていか が激 はげ しい、ダイサイズが330mm2 とPowerPC系 けい にしては大 おお きい、MinixとOS/2が移植 いしょく されていたものの[ 2] マイクロソフトなどが(WindowsのPowerPCモードを[ 2] )サポートしない公算 こうさん が大 おお きかったなどの理由 りゆう により開発 かいはつ 中止 ちゅうし になった。
PowerPC 620 - 64ビット版 ばん 。その設計 せっけい はPOWER3に引 ひ き継 つ がれる
PPC750CXEHP55-3
GEKKO 45L8926ESD (PPCDBK-EFB486X3)
Appleが出資 しゅっし していたExponential Technology によるバイポーラトランジスター 型 かた の論理 ろんり 回路 かいろ を使 つか う消費 しょうひ 電力 でんりょく の大 おお きなハイパフォーマンスなCPUとして発表 はっぴょう された、1996年 ねん 当時 とうじ の他 ほか のCPUに比 くら べ大幅 おおはば な高速 こうそく クロック動作 どうさ を実現 じつげん するとしていたPowerPCアーキテクチャーの予定 よてい 製品 せいひん であった。試作 しさく 品 ひん が搭載 とうさい された次期 じき Power Macintosh プロトタイプ[ 3] が展示 てんじ 会 かい でAppleによって公開 こうかい された[ 4] [ 5] 。しかし、1997年 ねん 5月 がつ のWWDC時 じ 、安価 あんか なPowerPC 750やPowerPC 604evとの性能 せいのう 差 さ がないとして、Power Macintoshへの採用 さいよう が中止 ちゅうし された為 ため にX704は量産 りょうさん 化 か されずに終 おわ った[ 6] [ 7] 。
G3(第 だい 3世代 せだい )以降 いこう は、PowerPC採用 さいよう の代表 だいひょう 的 てき 製品 せいひん であるPower Macintosh シリーズでAppleがジェネレーション・ナンバーを前面 ぜんめん に押 お し出 だ したため、PowerPCの世代 せだい 区分 くぶん が一般 いっぱん に明確 めいかく となった。性能 せいのう 比 ひ での消費 しょうひ 電力 でんりょく が低 ひく いことが特徴 とくちょう で、現在 げんざい では主 おも に組 く み込 こ み用途 ようと に用 もち いられる。なお、パイプラインは浅 あさ く、603と変 か わらない4段 だん にすぎない。
PowerPC 75x,74x - PowerPC G3シリーズ と呼 よ ばれる。603eの発展 はってん 系 けい 。
PowerPC 75xにはバックサイドキャッシュ を採用 さいよう
整数 せいすう 演算 えんざん ユニットを2基 き に
PowerPC 750L -750の銅 どう 配線 はいせん 版 ばん
PowerPC 750CX/CXe -256KB L2キャッシュを内蔵 ないぞう
PowerPC 750FX/FL -130nm SOI で製造 せいぞう 、L2キャッシュ512KB
PowerPC 750GX -90nm SOIで製造 せいぞう 、〜1.1GHz、200MHz FSB対応 たいおう 、L2キャッシュ1MB
PowerPC 750CL -L2キャッシュ256KB、400MHz〜1GHz、PowerPC 750GXの約 やく 半分 はんぶん まで省 しょう 電力 でんりょく 化 か されている
Gekko - ニンテンドーゲームキューブ 用 よう に開発 かいはつ されたもの。PowerPC 750CXeをベースに、浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん が強化 きょうか され、SIMD 命令 めいれい が追加 ついか されている
Broadway - 90nm SOIで製造 せいぞう 、任天堂 にんてんどう のWii 用 よう に開発 かいはつ されたもの。Gekko互換 ごかん であり、PowerPC 750CLがベースと思 おも われるが詳細 しょうさい は非公開 ひこうかい 。
Espresso - 45nm SOIで製造 せいぞう 、任天堂 にんてんどう のWii U 用 よう に開発 かいはつ されたもの。専用 せんよう GPUとのMCMに対応 たいおう したマルチコアCPUで、Broadwayがベースと思 おも われるが詳細 しょうさい は非公開 ひこうかい 。
XPC7400
XPC7455
G3をベースに浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん 機能 きのう を強化 きょうか 、SIMDと対称 たいしょう 型 がた マルチプロセッサー機能 きのう を追加 ついか したもの。CPUバスは従来 じゅうらい の60xバスに加 くわ え、より高度 こうど な制御 せいぎょ 機能 きのう をもったMPXバスにも対応 たいおう している。MPC 7450 でマイクロアーキテクチャーを刷新 さっしん したため、MPC 745x・MPC 744x は、G4+ とも呼 よ ばれる。
MPC 74xx - G4シリーズ と呼 よ ばれる。モトローラ およびフリースケール・セミコンダクター が開発 かいはつ 。
AltiVec (Velocity Engine) 搭載 とうさい
CPUバス にMPXバス (MaxBus) 採用 さいよう
SMP対応 たいおう
浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん を強化 きょうか
MPC 7400
MPC 7410 - 省 しょう 電力 でんりょく 版 ばん 。180nmプロセスで製造 せいぞう 。
MPC 7450 - L2キャッシュ256KB内蔵 ないぞう 、L3キャッシュ対応 たいおう 、整数 せいすう 演算 えんざん ユニットを4基 き に、パイプライン を7段 だん に多段 ただん 化 か し、高 こう クロック化 か
MPC 7451 - 省 しょう 電力 でんりょく 版 ばん
MPC 7445 - 7455のL3キャッシュインターフェイス省略 しょうりゃく タイプ。
MPC 7455 - 180 nmプロセス、SOIを採用 さいよう 。クロックは1GHzに到達 とうたつ 。
MPC 7457 - 130nm プロセス、L2キャッシュを512KBに
MPC 7447 - 7457のL3キャッシュインターフェイス省略 しょうりゃく タイプ。省 しょう 電力 でんりょく 。
MPC 7448 - 90nmプロセスで製造 せいぞう 、1MBのL2キャッシュ、e600コアを採用 さいよう 。
MPC 8641 - e600コアを採用 さいよう 。メモリコントローラー、PCI Express コントローラーを内蔵 ないぞう 。
MPC 8641D - MPC 8641のデュアルコア版 ばん 。
64ビットPowerPCアーキテクチャーに準拠 じゅんきょ し、設計 せっけい を全面 ぜんめん 的 てき に刷新 さっしん している。
IBMがAppleと共同 きょうどう 開発 かいはつ し、POWER4ベースに設計 せっけい 。G5 と呼 よ ばれる。
64ビット 化 か
パイプラインを大幅 おおはば に多段 ただん 化 か し高 だか クロック 動作 どうさ (最高 さいこう 2GHz以上 いじょう 、パイプライン段数 だんすう 16〜25段 だん )
CPUバスを大幅 おおはば に高速 こうそく 化 か (1GHz超 ちょう )
2基 き のFPU (G4までは1基 き )を搭載 とうさい し、高速 こうそく な浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 演算 えんざん (スカラー4GFLOPS +単精度 たんせいど ベクタ8GFLOPS[1GHz動作 どうさ 時 じ ])
AltiVec互換 ごかん のVMXを搭載 とうさい
2基 き のロード/ストアユニット(G4までは1基 き )
複雑 ふくざつ な命令 めいれい をマイクロコード として実装 じっそう
フル精度 せいど の平方根 へいほうこん をハードウェア命令 めいれい として実装 じっそう (G4はソフトウェア関数 かんすう )。
リトルエンディアン 非 ひ 対応 たいおう
90nmプロセス、高速 こうそく 化 か 。省 しょう 電力 でんりょく 機能 きのう 「PowerTune」を搭載 とうさい 。
デュアルコア 、各 かく コアにL2キャッシュ1MB内蔵 ないぞう 。最高 さいこう 2.5GHz。
PowerPC 970FXの後継 こうけい モデルで、970MP同等 どうとう の性能 せいのう でシングルコア・省 しょう 電力 でんりょく を実現 じつげん した。最高 さいこう 2.5GHz。
P.A. Semi (2008年 ねん にAppleに買収 ばいしゅう された)が設計 せっけい した、64ビット対応 たいおう のG5互換 ごかん 製品 せいひん 。
徹底的 てっていてき なクロックゲーティング (チップ全体 ぜんたい を2万 まん 5340の要素 ようそ に分 わ けてクロック の供給 きょうきゅう を行 おこな う)により、省 しょう 電力 でんりょく (2GHz、2コアで平均 へいきん 消費 しょうひ 電力 でんりょく 13W)を実現 じつげん
マルチコア 接続 せつぞく 用 よう のCONEXIUMバスを搭載 とうさい
AltiVec互換 ごかん のVMXを搭載 とうさい
バイエンディアンに対応 たいおう
PowerPC Processor Elementの略称 りゃくしょう 、SCE・ソニー・IBM・東芝 とうしば の4社 しゃ 連合 れんごう によって開発 かいはつ 。PowerPC互換 ごかん ではあるが、どのベースにも属 ぞく さないフロムスクラッチ。Cell/B.E. およびPowerXCell 8i に使用 しよう されている。
VMX拡張 かくちょう 付 つ き64ビットのPOWERアーキテクチャーを継承 けいしょう した2命令 めいれい 同時 どうじ 発行 はっこう のRISCプロセッサー
深 ふか いパイプラインとインオーダー実行 じっこう など回路 かいろ を簡略 かんりゃく 化 か することにより高 こう クロック 動作 どうさ (最高 さいこう 4GHz以上 いじょう 、パイプライン段数 だんすう 19段 だん 以上 いじょう )
PowerPC ISA v.2.02に準拠 じゅんきょ
2スレッドの同時 どうじ マルチスレッディング
仮想 かそう 化 か 機構 きこう のサポート
リアルタイム性 せい を保障 ほしょう するL2キャッシュ
リトルエンディアン にはハードウェア変換 へんかん で対応 たいおう
Xbox 360 用 よう にIBMがマイクロソフトと共同 きょうどう 開発 かいはつ した64ビットのPowerPC互換 ごかん プロセッサー。XCPUと呼 よ ばれる。後 のち にGPU「Xenos」を統合 とうごう したXCGPU、更 さら にeDRAMを統合 とうごう したObanに発展 はってん した。
3つの対称 たいしょう 型 がた マルチコアプロセッサー
ゲームやグラフィックス用 よう に拡張 かくちょう されたVMX128
1MBの共有 きょうゆう L2キャッシュ
21.6GB/sのFSB
最初 さいしょ から組込 くみこ み向 む けとしてIBMが開発 かいはつ 。現在 げんざい はAMCC が権利 けんり を持 も つ。単体 たんたい のマイクロプロセッサーとしてではなく、ASIC のCPUコアとして組 く み込 こ まれることが多 おお い。2005年 ねん 頃 ごろ より流通 りゅうつう 。
405 シリーズ
PowerPC NPe405H
PowerPC 405EP
PowerPC 405EX
PowerPC 405EXr
PowerPC 405GP
PowerPC 405GPr
440 シリーズ
PowerPC 440EP
PowerPC 440EPx
PowerPC 440GR
PowerPC 440GRx
PowerPC 440GX
PowerPC 440SP
PowerPC 440SPe
460 シリーズ
PowerPC 460EX
PowerPC 460GT
PowerPC 460SX
PowerPC 460GTx
2009年 ねん 9月 がつ 24日 にち に発表 はっぴょう された470シリーズは、それまでの400シリーズと比較 ひかく して性能 せいのう を2倍 ばい 以上 いじょう に引上 ひきあ げた。ソフトウェアは400シリーズと共通 きょうつう であるが、464FPと比較 ひかく してパイプラインが7段 だん から9段 だん へ増 ふ えており、out-of-order、倍精度 ばいせいど 浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 数 すう 演算 えんざん 対応 たいおう SIMDと、PowerPC G3 (PowerPC750) シリーズの後継 こうけい シリーズとしての位置 いち づけとなっている。
PowerPC 476FP 12S -45nm SOIで製造 せいぞう 。1.6GHz時 じ に1.6Wで動作 どうさ する。倍精度 ばいせいど 浮動 ふどう 小数点 しょうすうてん 数 すう 演算 えんざん 対応 たいおう SIMD命令 めいれい 、単精度 たんせいど 2並列 へいれつ SIMD命令 めいれい に対応 たいおう 。最高 さいこう 2GHz。
2010年 ねん 2月 がつ 9日 にち にISSCC2010で発表 はっぴょう されたプロセッサ[ 8] 。1コアあたり4スレッドで16コア1チップで構成 こうせい されている。L1キャッシュ16KB+16KB。L2キャッシュ2MB。1.6GHz時 じ 55W、204.8Gflops。最高 さいこう 2.3GHz、65Wで稼動 かどう する。スーパーコンピューター Blue Gene /Q(ブルージーンQ)のコアCPUに採用 さいよう されている。