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PANAM (レコードレーベル)

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア(Wikipedia)』
PANAM
親会社おやがいしゃ日本にほんクラウン
設立せつりつ1967ねん
販売元はんばいもと日本にほんクラウン
ジャンルJ-POPフォークソング
ニューミュージック
くに日本の旗 日本にっぽん
公式こうしきサイト日本にほんクラウン・PANAM公式こうしきサイト

PANAM(パナム)とは日本にほんクラウンによるポップスけいのレコードレーベルである。

おもフォークニューミュージックけいのレーベルとしてひろられるが、もともとが(ジャンルとしての)流行りゅうこうたいしての、ポップスけいのレーベルであるがゆえ、傘下さんかにはアイドルけいやロックけい数多かずおおふくまれており、その守備しゅび範囲はんい意外いがい幅広はばひろい。

なお、その端緒たんしょ1967ねん和製わせいポップスけに同社どうしゃ新設しんせつしたレーベル「PWばん」である。

がい[編集へんしゅう]

1967ねんあきおりからのブーム(当時とうじとくグループ・サウンズ頭角とうかくあらわしたころである)にって、日本にほんクラウンも和製わせいポップスの製作せいさくすことになった。当時とうじ、これらの和製わせいポップスは、かくレコード会社かいしゃ洋楽ようがくレーベルをつうじてリリースされるのが主流しゅりゅうとなっていたが、同社どうしゃはそもそも洋楽ようがくレーベルをっていなかった。そこで「流行りゅうこう」のレーベルの「クラウンレコード」とはべつに、あらたにポップス専用せんようのレーベル「クラウン和製わせいポップスシリーズ(仮称かしょう)」を発足ほっそくさせたものである(これとほぼどう時期じきに、同様どうよう経緯けいい出来できた、いわば「擬似ぎじてきようばん」としてつくられたポップスけいのレーベルには、東芝とうしばの「エキスプレス」、コロムビアの「Pばん」、ビクターの「VPばん」などがある)。 なお、当時とうじ洋楽ようがくレーベルのシングルばんは370えんだったが、日本にっぽんクラウンではこのレーベルのシングルばんを330えん流行りゅうこうみの価格かかくおさえた。

「PWばん」のだいいちだん(「PWばんたい」としてのだい1ごう=レコード番号ばんごう「PW-1」)は、いずみアキザ・レインジャーズ(演奏えんそう・コーラス)の「こいはハートで」。1967ねん10がつ発売はつばい

これとどう時期じきにザ・レインジャーズ(単独たんどくデビュー、のちに「ザ・レンジャーズ」に改称かいしょう)、ザ・クーガーズ、そしてよく1968ねんにはザ・ジェノバといったグループ・サウンズがとうレーベルからデビューしている。このうち当時とうじ一般いっぱんそうにまでられたのは「サハリンのえず」をヒットさせたザ・ジェノバのみだったが、後年こうねんかれらのレコードは、そのカルトないちめん稀少きしょう価値かちゆえに、コレクターのあいだでは「クラウンをせいするものはGSをせいする」とまでわれ、さらにそれが「BきゅうGS」「カルトGS」というかたちながらも、かれらのさい評価ひょうかへとつながっていった。

一方いっぽうで、同社どうしゃ代表だいひょうする歌手かしゅ西郷さいごう輝彦てるひこがポップスしょく作品さくひんさいは、このレーベルを使用しようした(「つきのしずく」「ガラスのなみだ」)。

また、当初とうしょグループ・サウンズとしてデビューしたリンガースが、ムードコーラスグループ・山岸やまぎし英樹ひできとサムソナイツ転身てんしんしてさいデビューしたさいには、そのままこの「PWばん」に残留ざんりゅうし、さいデビューきょくこころがわり」をリリースしている。

なお「クラウンレコード」の音源おんげんでの伴奏ばんそうしゃは、一部いちぶのぞき「クラウン・オーケストラ」とクレジットされていたが、「PWばん」の場合ばあい伴奏ばんそうしゃ名義めいぎは「クラウン・ニューサウンズ・オーケストラ」となっていた。

1970ねん3がつ正式せいしきに「PANAM」というレーベルめいけてさい発足ほっそくする(ただしシングルばんのレコード番号ばんごうは、そのまま「PWばんたい」をいだ)。

ここからみなみ高節こうせつとかぐやひめはじめ、フォークけいのアーティストが数多かずおおくデビューし、フォークけい主要しゅようレーベルとしての地位ちい確固かっこたるものにする。ただし「PANAM」は、あくまでポップスけいのレーベルという位置付いちづけのため、クラウンレコードでは数少かずすくないアイドル歌手かしゅや、あるいは鈴木すずきしげるとうロックけいアーティストの大半たいはんも「PANAM」から作品さくひんをリリースしている(なお「ORPLID」「A SERIES」などといった、「PANAM」以外いがいのフォーク・ポップス・ロックけいレーベルもあったが、いずれも短期間たんきかん存在そんざいしたのみである)。1970年代ねんだい後期こうきには細野ほその晴臣はるおみティン・パン・アレー)やムーンライダーズなどが在籍ざいせきしていた。

ちなみに、「PANAM」としてさい発足ほっそくしたばかりのころは、レコードばんでの曲名きょくめいやアーティストめい表記ひょうきマ字まじ使用しようし、これを併記へいきしていた(れい:「神田かんだがわ」=「KANDAGAWA」、「みなみこうせつとかぐやひめ」=「K.MINAMI & HIS KAGUYAHIME」)。

2006ねん10がつしんレーベル「CROWN GOLD」「CROWN STONES」が発足ほっそくし、ポップス・ロックけいレーベルの主力しゅりょくはこれらにうつったが、PANAMレーベル自体じたい現存げんそんしている。

2023ねん4がつ5にち、シティポップバンド「GOOD BYE APRIL」がどうレーベルからメジャーデビュー。PANAMレーベルとしては8ねん7ヶ月かげつぶりのしんアーティストとなる[1][2]。また4がつ9にちには、PANAMレーベルの公式こうしきYouTubeチャンネルを開設かいせつした[3]

備考びこう[編集へんしゅう]

1990ねんから1992ねんまで、たま日本にっぽんクラウンを販売元はんばいもととしたレコード会社かいしゃ「アクシック(axec)」に所属しょぞくしていたが、再発さいはつばんはこのレーベルからされている。なおたまの『さよなら人類じんるい/らんちう』などのミュージックテープ当時とうじのクラウンレコード所属しょぞく演歌えんか歌手かしゅのテープとデザインや文字もじはほとんどおなじでありオレンジしょく、「カラオケづけシングルカセット」シリーズであったがおおきなちがいとしてはドルビーシステム録音ろくおんでリリースされていた。

出典しゅってん[編集へんしゅう]

外部がいぶリンク[編集へんしゅう]