R8C/Tiny

R8C/TINY

R8C/Tinyシリーズとはルネサス テクノロジ（現げん：ルネサス エレクトロニクス）の開発かいはつしたマイクロプロセッサでM16Cファミリの1シリーズである。R8C の R はルネサス エレクトロニクス、C は CISCを表あらわす。R8CのCPUコアはM16Cファミリと同一どういつであるが、周辺しゅうへんバスを8ビット化かするなどの機能きのう省略しょうりゃく化かにより、Tinyシリーズ(ルネサス エレクトロニクスでは、外部がいぶバスを持もたないマイクロプロセッサ製品せいひん群ぐんをTinyシリーズと位置いちづけている)に特とく化かしている。メモリ空間くうかんは1MB。

概要がいよう

全ぜん製品せいひん、プログラム用ようメモリとしてフラッシュメモリを内蔵ないぞうしている。また、グループの多おおくはデータフラッシュ(ユーザーデータ格納かくのう用ようとして、書かき込こみ・消去しょうきょ回数かいすうを向上こうじょうさせたフラッシュメモリ)の有ゆう・無むをペアとしたラインナップとなっていて、例たとえばR8C/15は、R8C/14にデータフラッシュを追加ついかした点てんのみが差異さいとなっている。その他た、パワーオンリセット回路かいろ、電圧でんあつ低下ていか検出けんしゅつ回路かいろ、低てい・高速こうそくオンチップオシレータなどを内蔵ないぞうし、外そと付づけ回路かいろを削減さくげんした回路かいろ設計せっけいを可能かのうとしている。また、オンチップ・デバッキングインターフェースを内蔵ないぞうしている。専用せんようエミュレータであるE8との通信つうしんは、R8C/14,15以降いこうの品種ひんしゅでは、デバッグ通信つうしん専用せんようの端子たんし1本ほんのみで行おこなうので、他たの機能きのうピンが占有せんゆうされることはない。（最初さいしょ期き品ひんであるR8C/10,11,12,13は、デバッガとの通信つうしんにシリアルポートを使用しようする）

ルネサス エレクトロニクスでは、統合とうごう前まえの日立製作所ひたちせいさくしょの半導体はんどうたい部門ぶもんが開発かいはつしたH8ファミリおよびSuperHファミリも並行へいこうして展開てんかいしているが、三菱電機みつびしでんきの半導体はんどうたい部門ぶもんが開発かいはつしたM16Cファミリの流ながれを汲くむR8Cとはバイナリの互換ごかん性せいはない。H8とR8Cを比較ひかくしたとき、前者ぜんしゃはビッグエンディアンであるのに対たいし後者こうしゃはリトルエンディアンであること、純正じゅんせいのCコンパイラでのビットフィールドの扱あつかいが前者ぜんしゃはMSBファーストであるのに対たいして後者こうしゃはLSBファーストであることなど、コードの移植いしょく性せいに関かんしては注意ちゅういすべき点てんがいくつもある。しかし、元もとはH8およびSuperH向むけの統合とうごう開発かいはつ環境かんきょうであったHEWをR8Cの開発かいはつにも使用しようできるようになったり、逆ぎゃくにR8C専用せんようエミュレータであったE8をH8/Tinyシリーズのデバッグでも使用しようできるようになるなど、プロセッサの選択せんたくがより柔軟じゅうなんに行おこなえるような環境かんきょうが整ととのいつつある。

当初とうしょは、H8/Tinyシリーズがカバーしていない32ピン以下いかの少しょうピンパッケージのラインナップが特徴とくちょうであったが、52ピン以上いじょうのグループも加くわわっており、今後こんごは80ピン以上いじょうのグループも予定よていされている。

グループ

R8C には以下いかのようなグループが存在そんざいする。

• R8C/1xシリーズ（R8C/10, R8C/11, R8C/12, R8C/13, R8C/14, R8C/15, R8C/16, R8C/17, R8C/18, R8C/19, R8C/1A, R8C/1B）
• R8C/2xシリーズ（R8C/20, R8C/21, R8C/22, R8C/23, R8C/24, R8C/25, R8C/26, R8C/27, R8C/28, R8C/29, R8C/2A, R8C/2B, R8C/2C, R8C/2D, R8C/2E, R8C/2F, R8C/2G, R8C/2H, R8C/2J, R8C/2K, R8C/2L）
• R8C/Mxシリーズ
• R8C/3xシリーズ
• R8C/5xシリーズ
• R8C/Lxシリーズ

外部がいぶリンク

R8Cファミリ

関連かんれん項目こうもく

• M16C
• H8