RADIO K.A.O.S.

『Radio K.A.O.S.』
ロジャー・ウォーターズ の スタジオ・アルバム
リリース	1987年ねん6月15日にち
ジャンル	ロック プログレッシブ・ロック
時間じかん	41分ふん24秒びょう
レーベル	EMI（英国えいこく） コロムビア・レコード（米国べいこく）
プロデュース	ロジャー・ウォーターズ イアン・リッチー ニック・グリフィス
チャート最高さいこう順位じゅんい
25位い（英国えいこく） 50位い（米国べいこく）
ロジャー・ウォーターズ アルバム 年表ねんぴょう
ヒッチハイクの賛否さんぴ両論りょうろん (1984年ねん) Radio K.A.O.S. (1987年ねん) ザ・ウォール〜ライブ・イン・ベルリン (1990年ねん)

『Radio K.A.O.S.』（レディオ・ケイオス）は、1987年ねんに発表はっぴょうされたロジャー・ウォーターズのアルバム。前年ぜんねんの1986年ねんにはアニメ映画えいが『風ふうが吹ふくとき』のサウンドトラックを手掛てがけているが、本ほん作さくは1984年ねん発表はっぴょうの『ヒッチハイクの賛否さんぴ両論りょうろん』に続つづくセカンド・ソロ・アルバムと位置いちづけられている。

概要がいよう

架空かくうのラジオ局きょく「Radio KAOS」を舞台ぶたいとしたコンセプト・アルバムで、前作ぜんさくと同様どうように難解なんかいなストーリーになっている。アルバムを通とおして聴きいただけでは内容ないようが理解りかいできないため、ウォーターズによる“あらすじ”も書かき添そえられている。

主人公しゅじんこうのビリーは身体しんたい障害しょうがい者しゃという設定せっていである。ある日ひ、世界中せかいじゅうを漂ただようラジオ電波でんぱ（Radio Waves）と交信こうしんするという超ちょう能力のうりょくを得える。様々さまざまな電波でんぱと交信こうしんしている中なかで、電波でんぱを通つうじて人々ひとびとをコントロールしようと企くわだてている権力けんりょく者しゃの存在そんざいに気きづく。ビリーはこの動うごきを何なにとか阻止そししようと、革新かくしん的てきな試こころみを行おこなっているラジオ局きょく「Radio KAOS」にコンタクトを取とる。そして、DJのジムと共ともに世界せかいに向むけて平和へいわのメッセージを投なげかけていく。

既存きそんのマスメディアを批判ひはんすると共ともに、「Radio KAOS」という独自どくじの媒体ばいたいを通とおして様々さまざまな社会しゃかい的てきメッセージが込こめられたアルバムになっている。ピンク・フロイド在籍ざいせき時じのラスト・アルバム『ファイナル・カット』（1983年ねん）に続つづいて、マーガレット・サッチャーやロナルド・レーガンが実名じつめいで非難ひなんされている。また、核兵器かくへいき廃絶はいぜつも中心ちゅうしんテーマになっている。ラストの「流ながれが変かわる時とき〜ライブ・エイドが終おわって〜」では平和へいわ的てきで暖あたたかなメッセージが歌うたわれている。

アルバム・リリース後ごにはツアーも開催かいさいされたが、デヴィッド・ギルモア率ひきいる新生しんせいピンク・フロイドと日程にっていが重かさなり、各地かくちでバトルを展開てんかいする。しかし、アルバムの売上うりあげやツアーの観客かんきゃく動員どういんではフロイド側がわの圧勝あっしょうに終おわる。このときの経験けいけんから、ウォーターズはなかなかツアーに出でる決意けついを持もてず、次つぎのツアーは1999年ねんまで待まつこととなる。

収録しゅうろく曲きょく

1. ラジオ・ウェイヴ - "Radio Waves"
2. 誰だれがそんな情報じょうほうを必要ひつようとしてるんだい? - "Who Needs Information?"
3. 彼かれか、もしくは私わたしが… - "Me Or Him"
4. 予知よち能力のうりょく - "The Power That Be"
5. サンセット通どおりにて - "Sunset Strip"
6. ホーム〜誰だれにでも国くには存在そんざいする〜 - "Home"
7. 4分間ふんかんのシミュレーション・ゲーム - "Four Minutes"
8. 流ながれが変かわる時とき〜ライブ・エイドが終おわって〜 - "The Tide Is Turning (After Live Aid)"