(Translated by https://www.hiragana.jp/)
STIR/STING - Wikipedia コンテンツにスキップ

STIR/STING

出典しゅってん: フリー百科ひゃっか事典じてん『ウィキペディア（Wikipedia）』
STIR
中華民国ちゅうかみんこく海軍かいぐん「蘭らん陽ひ」の艦橋かんきょう構造こうぞう物上ぶつじょうに搭載とうさいされたSTIR-1.8
種別しゅべつ 追尾ついびレーダー
目的もくてき 射撃しゃげき指揮しき
開発かいはつ・運用うんよう史し
開発かいはつ国こく オランダの旗 オランダ
送信そうしん機き
周波数しゅうはすう X/Kバンド
パルス幅はば 0.29 マイクロ秒びょう
パルス繰く返かえし数すう 1,800 / 3,600 pps
送信そうしん尖とんが頭あたま電力でんりょく 220 kW（Xバンド）
20 kW（Kバンド）
アンテナ
形式けいしき パラボラアンテナ
（STIR：⌀1.8 m
STING：⌀1.2 m
STIR 240：⌀2.4 m）
ビーム幅はば 1.4度ど（Xバンド）
0.3度ど（Kバンド）
その他た諸しょ元もと
重量じゅうりょう 1,700 kg（アンテナ）
テンプレートを表示ひょうじ

STIR（英えい: Signaal Tracking and Illuminationg Radar）は、オランダのシグナール（Signaal: 現げん タレス・ネーデルランド）社しゃが開発かいはつした射撃しゃげき指揮しきレーダー。また、小型こがた艦かん向むけに小型こがた化かされたSTINGも開発かいはつされた[1][2][注ちゅう 1]。

概要がいよう

[編集へんしゅう]

本ほん機きは、WM-20シリーズをもとに卵たまご型がたのレドームを廃止はいしして追尾ついびレーダーを独立どくりつさせる形かたちで開発かいはつされた。基本きほん型がたはSTIR 1.8（STIR-180）と称しょうされており、カセグレンアンテナは1.8メートル径みちに大型おおがた化かされた。また更さらに大型おおがたの2.4メートル径みちのアンテナを採用さいようしたSTIR 2.4（STIR-240）もある。これによりSTIRシリーズは、艦かん砲ほうや個こ艦かん防空ぼうくうミサイル（PDMS）だけでなく、より長ちょう射程しゃていのスタンダードMR艦隊かんたい防空ぼうくうミサイルの射撃しゃげき指揮しきにも用もちいることができるようになった[1]。なお目標もくひょう追尾ついびだけでなく、セクター走査そうさや高角こうかく測定そくてい、弾たま着ぎ観測かんそく（splash spotting）、水上みずかみ目標もくひょうに対たいする修正しゅうせい射撃しゃげき、また直線ちょくせん軌道きどう予測よそくだけでなく曲線きょくせん軌道きどう予測よそくにも対応たいおうしている[2]。

本ほん機きでは、低てい高度こうど性能せいのうの向上こうじょうや鏡面きょうめん反射はんしゃの排除はいじょのため、XバンドとKバンドの二に周波しゅうはによる追尾ついびが行おこなわれており、より先進せんしん的てきなデジタル信号しんごう処理しょりも導入どうにゅうされた。送信そうしん機きとしては、当初とうしょはマグネトロンが用もちいられており[1]、尖とんが頭あたま電力でんりょくはXバンドでは2.2キロワット、Kバンドでは30キロワット、Xバンド連続れんぞく波は照射しょうしゃ時じの平均へいきん電力でんりょくは5キロワット以上いじょうであった[2]。またSTIR 2.4では、パルス圧縮あっしゅくのため、同社どうしゃのゴールキーパーCIWS用ように開発かいはつされた進行しんこう波は管かん（TWT）も導入どうにゅうされ、STIR 1.8にもバックフィットされた。これにより、1平方へいほうメートルのレーダー反射はんしゃ断だん面積めんせきをもつ目標もくひょうであれば140キロメートル以上いじょうの距離きょりでも追尾ついびできるようになった[1]。また各かくシステムには、連続れんぞく波は照射しょうしゃ、電子でんし光学こうがく追尾ついび装置そうち（可視かし光こうおよび赤外線せきがいせん）、各種かくしゅの移動いどう目標もくひょう指示しじ（MTI）装置そうちや電子でんし防護ぼうご措置そち、パイロットトーン処理しょりなどが組くみ込こまれている。動作どうさは全ぜん自動じどう、半はん自動じどうおよび全ぜん手動しゅどうで行おこなうことができる[2]。

STIRは、下記かきのような武器ぶきシステムの管制かんせいに使用しようできる[2]。

採用さいよう国こくと搭載とうさい艦かん

[編集へんしゅう]

 アルゼンチン海軍かいぐん

 カナダ海軍かいぐん

※HCM/FELEX改修かいしゅうによりCEROS 200へ後日ごじつ換かわ装そう。

 チリ海軍かいぐん

 コロンビア海軍かいぐん

 ドイツ海軍かいぐん

 ギリシャ海軍かいぐん

 大韓民国だいかんみんこく海軍かいぐん

 オランダ海軍かいぐん

 ナイジェリア海軍かいぐん

 ブルネイ海軍かいぐん

 ペルー海軍かいぐん

 ポルトガル海軍かいぐん

 台湾たいわん海軍かいぐん

 タイ海軍かいぐん

 トルコ海軍かいぐん

 オマーン海軍かいぐん

脚注きゃくちゅう

[編集へんしゅう]

注釈ちゅうしゃく

[編集へんしゅう]
  1. ^ なお、WM-20シリーズの系譜けいふに属ぞくするアメリカ合衆国あめりかがっしゅうこくのMk.92 FCSもSTIR（Separate Target Illumination Radar）と称しょうするレーダーを有ゆうするが、これは本ほん機きとは関係かんけいなく、アメリカ国産こくさんのAN/SPG-60の派生はせい形がたである[3]。

出典しゅってん

[編集へんしゅう]
  1. ^ a b c d Friedman 1997, pp. 320–321.
  2. ^ a b c d e Streetly 2005, pp. 164–165.
  3. ^ Streetly 2005, p. 178.

参考さんこう文献ぶんけん

[編集へんしゅう]
  • Streetly, Martin (2005). Jane's Radar and Electronic Warfare Systems 17th Edition. Janes Information Group. ISBN 978-0710627049 
  • Friedman, Norman (1997). The Naval Institute guide to world naval weapon systems 1997-1998. Naval Institute Press. ISBN 9781557502681 
  • Thales (2008年ねん). “STIR-IK Mk2” (PDF) (英語えいご). 2009年ねん11月6日にち閲覧えつらん。
「https://ja.wikipedia.org/w/index.php?title=STIR/STING&oldid=94050274」から取得しゅとく