UVR8

検索けんさく
構造こうぞう	Swiss-model
ドメイン	InterPro

UV-B resistance 8 (UVR8)
	UVR8の結晶けっしょう構造こうぞう
識別子しきべつし
由来ゆらい生物せいぶつ	シロイヌナズナ
3文字もじ略号りゃくごう	UVR8
Entrez（英語えいご版ばん）	836506
PDB	4DNW More structures
RefSeq (mRNA)	NM_125781
RefSeq (Prot)	NP_201191
UniProt（英語えいご版ばん）	Q9XHD7
他たデータ
染色せんしょく体たい	5: 25.55 - 25.56 Mb
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ドメイン	InterPro

UV-B RESISTANCE LOCUS 8 (UVR8)は、植物しょくぶつにおいて紫外線しがいせんのうちUV-Bの受容じゅよう体たいとしてはたらくタンパク質たんぱくしつである^[2]^[3]。波長はちょう280-315 nmの紫外線しがいせんを受容じゅようして、植物しょくぶつのストレス応答おうとうを開始かいしする役割やくわりを担になっている。UV-Bの下限かげん波長はちょうに近ちかい波長はちょう285 nmで最もっとも感度かんどが高たかい。UVR8は植物しょくぶつのUV-B応答おうとうにおける必須ひっすの調節ちょうせつ因子いんしとして、モデル植物しょくぶつのシロイヌナズナArabidopsis thaliana において初はじめて同定どうていされた。この時とき、UVR8に突然変異とつぜんへんいが起おきたシロイヌナズナでは、UV-BによるDNA損傷そんしょうの影響えいきょうを受うけやすいことが発見はっけんされた^[4]。植物しょくぶつにおける他たの光ひかり受容じゅよう体たいと異ことなるUVR8の特徴とくちょうとして、発色はっしょく団だんとなる補助ほじょ的てきな小しょう分子ぶんしを必要ひつようとせず、タンパク質たんぱくしつ自体じたいに光ひかり受容じゅようの能力のうりょくが備そなわっていることが挙あげられる^[5]。タンパク質たんぱくしつ中ちゅうに存在そんざいする3つ組くみのトリプトファン残ざん基もとが発色はっしょく団だんとしてUV-Bセンサーの機能きのうを果はたしていると考かんがえられている^[2]^[6]。

進化しんか

これまでに全ぜんゲノムが解読かいどくされた被子植物ひししょくぶつの中なかでも、バイオインフォマティクスの解析かいせきから多おおくのUVR8オーソログが存在そんざいすることが示唆しさされている。UVR8中ちゅうの重要じゅうようなアミノ酸あみのさん残ざん基もとの数かずや位置いちは被子植物ひししょくぶつの間あいだではもちろん、例たとえばクラミドモナスChlamydomonas reinhardtii やボルボックスVolvox carteri といったその他たの植物しょくぶつや藻類そうるいにおいてもよく保存ほぞんされている。したがって、UVR8は維管束たば植物しょくぶつの出現しゅつげんよりも前まえに緑色みどりいろ植物しょくぶつの系統けいとうで獲得かくとくされていたことが示唆しさされる。このことは、当時とうじの地球ちきゅうではオゾン層そうが十分じゅうぶんに発達はったつしておらず地表ちひょうに届とどくUV-Bの量りょうが現在げんざいよりも多おおかったため、UV-Bへの防御ぼうぎょと馴化じゅんかが非常ひじょうに重要じゅうようであったと推測すいそくできることを考かんがえると、合理ごうり的てきだと言いえる^[7]。

構造こうぞう

UVR8はβべーたプロペラ構造こうぞうをとるタンパク質たんぱくしつで、7つの羽根はね状じょうのβべーたシート構造こうぞうをもつ。ヒトのRCC1（英語えいご版ばん）タンパク質たんぱくしつといった、哺乳類ほにゅうるいでクロマチンの凝集ぎょうしゅうを制御せいぎょしているタンパク質たんぱくしつとアミノ酸あみのさん配列はいれつ上うえの相あい同性どうせいを示しめす。暗くら状態じょうたいではUVR8はホモ二に量りょう体からだを形成けいせいし細胞さいぼう質しつに局在きょくざいするが、UV-B照射しょうしゃを受うけるとUVR8二に量りょう体たいは解離かいりし、モノマーとなって核かくへ移行いこうする^[8]。暗くら状態じょうたい下かでのUVR8の二に量りょう体たいは塩しお橋きょう構造こうぞうによって安定あんてい化かされている^[2]。

機能きのう

UV-Bの照射しょうしゃを受うけると、その光ひかりはUVR8のトリプトファン残ざん基もとに吸収きゅうしゅうされる。トリプトファン残ざん基もとは暗くら状態じょうたいでは隣となり合あうアルギニン残ざん基もととの間あいだで塩しお橋きょうをつくってUVR8二に量りょう体からだを安定あんてい化かしているが、光ひかりの吸収きゅうしゅうによってこの塩しお橋きょうが解消かいしょうされ、UVR8の単たん量りょう体からだ化かが誘導ゆうどうされると考かんがえられている^[2]^[3]。単たん量りょう体からだ化かしたUVR8は核かくに蓄積ちくせきし、CONSTITUTIVELY PHOTOMORPHOGENIC 1 (COP1) タンパク質たんぱくしつと相互そうご作用さようする。COP1は通常つうじょうE3ユビキチンリガーゼとして、光ひかり形態けいたい形成けいせいに関かかわる転写てんしゃ因子いんしをユビキチン化かし、プロテアソームでの分解ぶんかいへと導みちびく役割やくわりを果はたしている。しかしながら、UVR8と相互そうご作用さようした際さいCOP1は、UVR8を介かいしたUV-Bストレス応答おうとうにおける正せいの制御せいぎょ因子いんしとしてはたらいている^[9]。UV-B照射しょうしゃ後ごはUVR8はCOP1のC末端まったんにあるWD40リピートを介かいしてCOP1と核かく内ないで相互そうご作用さようし^[10]、UV-B応答おうとうにおいて鍵かぎ転写てんしゃ因子いんしとしてはたらいているELONGATED HYPOCOTYL 5 (HY5) タンパク質たんぱくしつの発現はつげんを誘導ゆうどうする。HY5はUV-B応答おうとうに関かかわるいくつかの遺伝子いでんしの発現はつげんを誘導ゆうどうする。この過程かていにより最終さいしゅう的てきにはフラボノイドやアントシアニンといった紫外線しがいせん捕捉ほそく剤ざいとして機能きのうする分子ぶんしの生なま合成ごうせいなどが誘導ゆうどうされ、UV-Bへの馴化じゅんかが達成たっせいされることになる^[6]^[11]。

出典しゅってん

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