Metaが本物ほんものの写真しゃしんに「Made with AI」ラベル表示ひょうじ、写真しゃしん家からが指摘してき

　「Facebook」や「Instagram」の運営うんえい会社かいしゃMetaは、人工じんこう知能ちのう（AI）によって生成せいせいまたは加工かこうされたソーシャルメディアの投稿とうこうを検出けんしゅつするのに苦戦くせんしており、本物ほんものの写真しゃしんを誤あやまってラベル付らべるつけしてしまうことがあると報ほうじられている。Metaは4月がつ、AIによって生成せいせいまたは加工かこうされたと検出けんしゅつされた投稿とうこうへのラベル付らべるつけを5月に開始かいしすると発表はっぴょうした。しかし、TechCrunchとPetaPixelの報道ほうどうによると、一部いちぶの人ひとの投稿とうこうが実際じっさいにはそうではないにもかかわらず「Made with AI」とラベル付らべるつけされているという。

提供ていきょう：James Martin/CNET

　元もとホワイトハウス写真しゃしん家かのPete Souza氏しはTechCrunchに対たいし、Adobeのトリミング機能きのうでは、画像がぞうをJPEGとして保存ほぞんする前まえにフラット化かする必要ひつようがあり、その動作どうさが原因げんいんでAI生成せいせい画像がぞうとして検知けんちされたのではないかと語かたった。またPetaPixelは、生成せいせいAIツールを使つかって写真しゃしんから不要ふようなオブジェクトを削除さくじょしただけでもラベルが追加ついかされたという、別べつの写真しゃしん家かの声こえを伝つたえている。

　Metaの広報こうほう担当たんとう者しゃはTechCrunchに対たいし、ラベル付らべるつけに関かんする検証けんしょうを続つづけ、AIの利用りよう度合どあいが反映はんえいされるようにするとコメントしている。

　この報道ほうどうは、他たのユーザーやその投稿とうこうの本質ほんしつを判断はんだんしやすくするためにソーシャルメディア企業きぎょうが果はたす役割やくわりについて、疑問ぎもんを投なげかけるものだ。技術ぎじゅつが進化しんかし、特とくにAIツールが広ひろく提供ていきょうされ使つかいやすくなったことで、何なにが真実しんじつなのかを見分みわけることがますます難むずかしくなっている。

　歴史れきし上じょう、他人たにんの作品さくひんを自分じぶんの作品さくひんとして発表はっぴょうしたり、作品さくひんを加工かこうして実際じっさいとは異ことなるように見みせかけたりする人ひとは後ごを絶たたない。急速きゅうそくに発展はってんするAIの時代じだいにおいて、こうした嘘うそはかつてないほど早はやく、簡単かんたんに広ひろまっているように見みえる。業界ぎょうかいウォッチャーは、AIを利用りようしたソーシャルメディアアカウントが実在じつざいの人物じんぶつを装よそおっている例れいも確認かくにんしている。

　この問題もんだいへのMetaの対応たいおうは、テクノロジー業界ぎょうかい全体ぜんたいにわたる取とり組くみの一環いっかんだ。OpenAIは5月、同社どうしゃのAIツールによってロシア、中国ちゅうごく、イラン、イスラエルとつながりのあるソーシャルメディアの偽にせ情報じょうほうキャンペーンを妨害ぼうがいしたと発表はっぴょうした。Appleは先頃さきごろ、新あらたなAI機能きのう群ぐん「Apple Intelligence」でもAI生成せいせい画像がぞうにメタデータを追加ついかすると述のべた。

　「改変かいへんされたことが分わかるように、生成せいせい画像がぞうのメタデータをマークアップする」と、Appleのソフトウェアエンジニアリング担当たんとうシニアバイスプレジデント、Craig Federighi氏しは最近さいきんのポッドキャストで述のべた。OpenAI、TikTok、Google、Microsoft、Adobeも同様どうようの動うごきを発表はっぴょうしている。

　それでもなお、AIによって作成さくせいまたは加工かこうされた投稿とうこうを正確せいかくに特定とくていすることはますます難むずかしくなり、AI生成せいせいの誤あやま情報じょうほうを表あらわす「slop」という新あたらしい用語ようごが広ひろまっている。メディアの専門せんもん家からは、2024年ねん11月の米べい大統領だいとうりょう選せんに向むけて、この問題もんだいがさらに深刻しんこく化かする可能かのう性せいが高たかいと警告けいこくしている。