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中納言(チュウナゴン)とは? 意味や使い方 - コトバンク

中納言ちゅうなごんみ)チュウナゴン

デジタル大辞泉だいじせん中納言ちゅうなごん」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

ちゅう‐なごん【中納言ちゅうなごん

律令制りつりょうせいで、太政官だじょうかんだいじょうかん次官じかんすけれいそとりょうげかん大納言だいなごんぐもので、職掌しょくしょうだい納言なごんとほぼおなじ。したがえさん相当そうとうせいけんごんとがある。なかのものもうすつかさ。

なか‐の‐ものもうすつかさ〔‐ものまうすつかさ〕【なかおさめげん

ちゅうなごん(中納言ちゅうなごん

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すけ‐の‐ものもうすつかさ‥ものまうすつかさ中納言ちゅうなごん

  1. 名詞めいし れいそと(りょうげ)かん大納言だいなごんにつぐ。大臣だいじん政事せいじし、けんじがえ(けんたい)にんにあたる重職じゅうしょくで、相当そうとうしたがえさん天武てんむちょう納言なごん飛鳥あすかきよしはられい(あすかきよみはらりょう)だいちゅうしょうかれ、大宝たいほうれい中納言ちゅうなごん廃止はいしけいくもねんなな)に復活ふっかつした。ちゅうなごん。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「中納言ちゅうなごん(スケノモノマウスツカサ)ちょく大弐だいにさんりん朝臣あそんだか麻呂まろ(たかいちまろ)ひょうのぼりて敢(たた)直言ちょくげん(まう)して」(出典しゅってん日本書紀にほんしょき(720)すべろくねんがつ北野きたのほん南北なんぼくあさくん))

ちゅう‐なごん【中納言ちゅうなごん

  1. 名詞めいし 太政官だじょうかん次官じかんれいがいかんで、大納言だいなごんぐもの。せいけんとがある。職掌しょくしょう大納言だいなごんとほぼおなじで、奏上そうじょう宣下せんげのことをつかさどり、政務せいむにあずかった。もちすべ天皇てんのうのときはじめてもうけられ、大宝たいほうれいせい廃止はいしされたが、けいくもねんなな)には大納言だいなごんにん減員げんいんしたわりにさんめいいた。相当そうとうははじめせいよんじょう、のちしたがえさん。すけのものもうすつかさ。なかのものもうすつかさ。〔ぞく日本にっぽん大宝たいほう元年がんねん(701)さんがつかぶとうま
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「あに中納言ちゅうなごん行平ゆきひらのむすめのはらなり」(出典しゅってん伊勢物語いせものがたり(10Cまえななきゅう)

なか‐の‐ものもうすつかさ‥ものまうすつかさ中納言ちゅうなごん

  1. 名詞めいし 太政官だじょうかんかんじんで、大納言だいなごん下位かいれいがいかんけいくもねんなな大納言だいなごんにんらして中納言ちゅうなごんさんにんいた。のち、はちにんさだまった。したがえさん相当そうとうかん。ちゅうなごん。〔じゅうかんほん和名わみょうしょう(934ごろ)〕

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)中納言ちゅうなごん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

中納言ちゅうなごん
ちゅうなごん

れいそとかん(りょうげのかん)のひと和名わみょうでは「なかのものもうすつかさ」とみ、唐名とうみょうでは黄門こうもん(こうもん)、門下もんかさむらいろう(もんかじろう)にあてる。『日本書紀にほんしょき』によれば、692ねんもちすべ天皇てんのう6)に中納言ちゅうなごんさんりん高市たかいち麻呂まろ(みわのたけちまろ)のがみえ、すでにきよしはら(きよみはら)れいせいかれていたことがれるが、701ねん大宝たいほう1)の大宝たいほう(たいほう)れい施行しこう当日とうじつこのかん廃止はいしした。705ねんけいくも2)大納言だいなごん2にんげんじ、かわりに中納言ちゅうなごん粟田あわた真人まさと(あわたのまひと)、高向たこう麻呂まろ(たかむくのまろ)、阿倍あべ宿やど麻呂まろ(あべのすくなまろ)の3にんにんじた。その職務しょくむ大納言だいなごんちかく、政務せいむ奏上そうじょう勅命ちょくめい宣下せんげ従事じゅうじし、朝議ちょうぎにも参与さんよした。またれいそとかんのため相当そうとうはなかったが、このときせいよんじょうとし、べつふうじ200じん(しじん)30にん支給しきゅうされ、761ねん天平てんぴょうたから5)にはしたがえさん(じゅさんみ)相当そうとうとなった。

渡辺わたなべ直彦なおひこ

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改訂かいてい新版しんぱん 世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん中納言ちゅうなごん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

中納言ちゅうなごん (ちゅうなごん)

れいせい太政官だじょうかん官職かんしょくめい大臣だいじん大納言だいなごん身分みぶんで,大納言だいなごんらとともに朝政ちょうせい参与さんよし,律令りつりょう国家こっか政務せいむ運営うんえいたった。制度せいどはつ天武てんむちょう官制かんせいのときで,大宝たいほうれいではいったんはいされたが,705ねんけいくも2)れいそとかんとして定員ていいん3めいかれ,明治維新めいじいしんまで存続そんぞくした。員数いんずう時代じだいによって増減ぞうげんがあり,けんかん随時ずいじかれた。せいよんじょう相当そうとうかんとされ,しょくふう200じん30にんきゅうされたが,761ねん天平てんぴょうたから5)したがえさん相当そうとうかんとされた。
執筆しっぴつしゃ

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ブリタニカ国際こくさいだい百科ひゃっか事典じてん しょう項目こうもく事典じてん中納言ちゅうなごん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

中納言ちゅうなごん
ちゅうなごん

律令制りつりょうせい時代じだいれいそとかん (りょうげのかん) のひとつで『大宝たいほう律令りつりょう制定せいてい増置ぞうちされたしょくごとかんけいくも2 (705) ねん大納言だいなごん 4にん2人ふたりとし,中納言ちゅうなごん3にんをおいた。れいせい太政官だじょうかん大納言だいなごんした位置いちし,職掌しょくしょう大納言だいなごんおなじで,天下てんか政事せいじにあずかったが,大臣だいじん不在ふざいのときその職務しょくむ代行だいこうすることはできない。人数にんずう次第しだいし,一時いちじは8にんさだめられたが一定いっていしなかった。『大宝たいほう律令りつりょう以前いぜんにも設置せっちされたことがあり,『日本書紀にほんしょきすべ天皇てんのう6ねんじょうはつする。

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百科ひゃっか事典じてんマイペディア中納言ちゅうなごん」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

中納言ちゅうなごん【ちゅうなごん】

れいそとかん(りょうげのかん)のひとつ。705ねんめいいたのがはじめ。天皇てんのう近侍きんじ(きんじ)して奏上そうじょう宣下せんげのことをつかさどった。大納言だいなごんことなり大臣だいじん不在ふざいさい,その代行だいこうはできなかった。→黄門こうもん(こうもん)

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山川やまかわ 日本にっぽんしょう辞典じてん 改訂かいてい新版しんぱん中納言ちゅうなごん」の解説かいせつ

中納言ちゅうなごん
ちゅうなごん

律令制りつりょうせい太政官だじょうかんにおいて,大納言だいなごんにつぐ地位ちいれいそとかん(りょうげのかん)。天武てんむちょう納言なごん飛鳥あすかきよしはら(きよみはら)れいだいちゅうしょうにわけられ,大宝たいほうれいでいったん廃止はいしされたが,705ねん(けいくも2)のみことのりにより大納言だいなごん定員ていいんを4にんから2にんげんじるとともに,大納言だいなごん同様どうよう政務せいむ奏上そうじょう勅命ちょくめい宣下せんげ朝政ちょうせいへの参議さんぎ職掌しょくしょうとする定員ていいん3にんせいよんじょう相当そうとうれいそとかんとしてさいおけされた。761ねん(天平てんぴょうたから5)にはしたがえさん相当そうとうとなる。平安へいあん時代じだい以降いこうにはけんかん(ごんかん)がほぼ常置じょうちされ,その人数にんずうはしだいに増加ぞうかした。

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旺文社おうぶんしゃ日本にっぽん事典じてん さんていばん中納言ちゅうなごん」の解説かいせつ

中納言ちゅうなごん
ちゅうなごん

律令制りつりょうせいれいそとかん (りようげのかん) のひと
705ねん大納言だいなごん定員ていいんを2めいげんじ,中納言ちゅうなごんめいいて新設しんせつ職掌しょくしょう大納言だいなごんおなじく天皇てんのう側近そっきんで,奏上そうじょう宣下せんげ政務せいむにあたった。のち定員ていいん増加ぞうかされて,鎌倉かまくら時代じだいには8〜10めいとなった。

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デジタル大辞泉だいじせんプラス中納言ちゅうなごん」の解説かいせつ

中納言ちゅうなごん

株式会社かぶしきがいしゃ中納言ちゅうなごん展開てんかいする和食わしょくてんのチェーン。

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世界せかいだい百科ひゃっか事典じてん旧版きゅうばんうち中納言ちゅうなごん言及げんきゅう

少納言しょうなごん】より

…この納言なごん天皇てんのう近侍きんじして,天皇てんのう命令めいれい臣下しんかせんし,臣下しんか意見いけん天皇てんのうそうすることをにんとした。飛鳥あすかきよしはられい(689施行しこう)の官制かんせい納言なごん大納言だいなごん中納言ちゅうなごんしょう納言なごんけられた。しかし701ねん(大宝たいほう1)の大宝たいほうれい官制かんせいでは中納言ちゅうなごん廃止はいしされ,大納言だいなごんにはさむらいたてまつかんそうせんかんにんとともに政官せいかんとしての権能けんのう付与ふよされたが,しょう納言なごんあらた少納言しょうなごんさむらいたてまつかんそうせんかんにとどめられた。…

※「中納言ちゅうなごん」について言及げんきゅうしている用語ようご解説かいせつ一部いちぶ掲載けいさいしています。

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