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伝承(デンショウ)とは? 意味や使い方 - コトバンク

伝承でんしょうみ)デンショウ

デジタル大辞泉だいじせん伝承でんしょう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

でん‐しょう【伝承でんしょう

(スル)
つたくこと。ひとづてにくこと。
浪士ろうしすうひゃくめい島津しまついずみしゅうつき暴挙ぼうきょくわだてあるのおもむきやましくも―ためたりしかば」〈染崎そめざき延房のぶふさきん世紀せいき聞〉
ある集団しゅうだんなかで、ふるくからあるしきたり信仰しんこう風習ふうしゅう・いいつたえなどをいで後世こうせいつたえていくこと。また、そのようにしてつたえられた事柄ことがら。「郷土きょうど芸能げいのう伝承でんしょうする」
[類語るいご]かたかたつたえるいつたえる口承こうしょうつたえる伝説でんせついつた俗伝ぞくでん物語ものがたり口伝くちづた伝統でんとう主義しゅぎ伝統でんとうてき古典こてんてき因習いんしゅうてき歴史れきしてきトラディショナルコンベンショナル

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精選せいせんばん 日本にっぽん国語こくごだい辞典じてん伝承でんしょう」の意味いみみ・例文れいぶん類語るいご

でん‐しょう【伝承でんしょう

  1. 名詞めいし
  2. つたくこと。ひとづてにくこと。
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「白昼はくちゅうやぶ以上いじょうたくもんいちなり濫行いちこれよし云々うんぬん、以無実むじつこといちいたる天聴てんちょういちこれよし、愁上ためおそれ伝承でんしょうしょ心神しんしんしつ措、こと真偽しんぎ顕然けんぜんいち、慥被さがせといいち理非りひ分明ふんみょう歟者」(出典しゅってんけん長保ながほねん(1000)なながつろくにち)
    2. 浪士ろうしすうひゃくめい島津しまついずみしゅうに就て暴挙ぼうきょくわだてあるのおもむき、やまし(はや)くも伝承でんしょう(デンショウ)ためたりしかば」(出典しゅってんきん世紀せいき聞(1875‐81)〈染崎そめざき延房のぶふさ)
  3. ある社会しゃかい集団しゅうだんなかでのしきたりや信仰しんこう口碑こうひ伝説でんせつなどをいで後世こうせいつたえてゆくこと。また、その事柄ことがら
    1. [初出しょしゅつ実例じつれい]「於帝王ていおういち此礼しょ伝承でんしょういち也」(出典しゅってんみね問答もんどう(1185‐90ごろいちがつよんにち)

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日本にっぽんだい百科全書ひゃっかぜんしょ(ニッポニカ)伝承でんしょう」の意味いみ・わかりやすい解説かいせつ

伝承でんしょう
でんしょう

一般いっぱんには、ぜん世代せだいからの伝統でんとうてき文化ぶんか遺産いさんつぎ世代せだいぐこと、または継承けいしょうされたその内容ないよう意味いみするが、民俗みんぞくがく文化ぶんか人類じんるいがくでは、常民じょうみん社会しゃかいにおけるあるしゅのまとまった知識ちしき技術ぎじゅつ信仰しんこう体系たいけい習俗しゅうぞく文字もじされていない説話せつわ神話しんわ伝説でんせつ民話みんわ昔話むかしばなしなど)、民謡みんようことわざ(ことわざ)などの世代せだいえた伝達でんたつを「民間みんかん伝承でんしょう」として研究けんきゅう対象たいしょうとしている。伝承でんしょう内容ないよう形式けいしきとは地域ちいきてき特性とくせいをもつが、ある文化ぶんか体系たいけいないにおける個々ここ文化ぶんか要素ようそは、実際じっさいには地域ちいきからもたらされたものがおおい。このような文化ぶんか要素ようそ空間くうかんてき移動いどう伝播でんぱ(でんぱ)とよぶのにたいし、伝承でんしょうとは文化ぶんかどき系列けいれつ、とくに世代せだい伝達でんたつ意味いみするのが普通ふつうである。

 情報じょうほう流通りゅうつう体系たいけい比較的ひかくてき限定げんていされている社会しゃかいでは、伝承でんしょう過程かていはより円滑えんかつで、その内容ないようもほぼ一定いっていしているが、現代げんだい社会しゃかいのように情報じょうほうりょうえ、内容ないよう多様たようし、しかも価値かちかん多岐たきによって、めるべき情報じょうほう選択せんたく基準きじゅん自体じたい流動的りゅうどうてきとなると、伝承でんしょう形態けいたい内容ないようりょうしつ規制きせいされることになる。

 ある時期じき、ある社会しゃかい集団しゅうだん特有とくゆう文化ぶんかがあっても、それがつぎ世代せだいにおいて機能きのうすることがなければ伝承でんしょうされず、一時いちじてき流行りゅうこうまたは風俗ふうぞくわる。しかし、なかには、比較的ひかくてき修正しゅうせいされることがすくなく、時代じだいえて伝承でんしょうされるものがある。ドイツ民俗みんぞく学者がくしゃハンス・ナウマンはこれを基層きそう文化ぶんかとよび、その時代じだいにおける特殊とくしゅ個別こべつてき表層ひょうそう文化ぶんか区別くべつした。基層きそう文化ぶんかは、その社会しゃかい常民じょうみんちょう世代せだいてき伝承でんしょうしてきた民族みんぞく文化ぶんか中核ちゅうかくをなすものであり、日常にちじょうかえされる行動こうどう様式ようしきのなかに包含ほうがんされている。それゆえに、伝承でんしょう文化ぶんか研究けんきゅうは、その民族みんぞくてき特性とくせい理解りかいする重要じゅうよう手掛てがかりをあたえると主張しゅちょうする民俗みんぞく学者がくしゃおおい。民間みんかん伝承でんしょうしょうされるものも、社会しゃかい成員せいいん同等どうとう共有きょうゆうしているわけではない。伝承でんしょうされる知識ちしき技術ぎじゅつ体系たいけい記述きじゅつ分析ぶんせきするのが民族みんぞくがくであり、これが比較ひかく民族みんぞくがく文化ぶんか人類じんるいがく基礎きそてき資料しりょう提供ていきょうしている。

丸山まるやま孝一こういち

和歌森わかもり太郎たろうちょ新版しんぱん日本にっぽん民俗みんぞくがく』(1970・清水しみず弘文こうぶんどう)』

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伝承でんしょう】でんしよう

つてかさねする。

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