舞台ぶたい「川越かわごえボーイズ・シング」開幕かいまく、躍動やくどう感かんたっぷりのクワイアが彩いろどる青春せいしゅん群ぐん像ぞう劇げき

TVアニメ「川越かわごえボーイズ・シング」を原作げんさくとする「舞台ぶたい『川越かわごえボーイズ・シング』-喝采かっさいのクワイア-」が、本日ほんじつ6月がつ22日にちに開幕かいまくした。前日ぜんじつの6月がつ21日にちにはゲネプロと囲かこみ取材しゅざいが行おこなわれ、響ひびき春男はるお役やくの染谷そめや俊之としゆきらメインキャストが意気込いきごみを語かたった。

「川越かわごえボーイズ・シング」は2023年ねんに放送ほうそうされたオリジナルTVアニメ。ひょんなことからボーイズ・クワイア部ぶを立たち上あげることになった元もと天才てんさい指揮しき者しゃ・響ひびき春男はるおと、部ぶに集あつめられた男子だんし生徒せいとたちが、音楽おんがくを通つうじて成長せいちょうしていくさまを描えがく。「舞台ぶたい『川越かわごえボーイズ・シング』-喝采かっさいのクワイア-」ではアニメをベースにオリジナル要素ようそも交まじえながら、春男はるおの視点してんで物語ものがたりを展開てんかい。約やく2時じ間あいだ20分ぶんの上演じょうえん時間じかんのうち、前半ぜんはんでは川越かわごえ学園がくえんボーイズ・クワイア部ぶの部員ぶいん10人にんが集あつまるまでがテンポよく描えがかれ、後半こうはんではコンクールに挑いどむ中なかで、それぞれの部員ぶいんが自身じしんの抱かかえる悩なやみやコンプレックスと向むき合あっていく。

舞台ぶたいでの見みどころはなんといっても、アニメに登場とうじょうした劇げき中歌なかうたの数々かずかずをキャストが生せいで歌唱かしょうする場面ばめん。事前じぜんにミュージックビデオが公開こうかいされていた「LA LA LA」をはじめ、「On the Set」や「いつかのアイムソーリー」まで、20曲きょく近ちかくが披露ひろうされた。いくつかの楽曲がっきょくはピアニスト・細貝ほそがい柊ひいらぎによる生なま演奏えんそうも加くわわり、YUKI KANESAKAらが手てがけたこだわりの楽曲がっきょくを贅沢ぜいたくに堪能たんのうできる。今こん牧まき輝あきら琉演えんじる“だんぼっち”こと出井でい天使てんしらボーイズ・クワイア部員ぶいんは、楽曲がっきょくによってはダンスも披露ひろう。しっかりキャラクターを表現ひょうげんしつつも、役者やくしゃ自身じしんのみずみずしいエネルギーに満みちたパフォーマンスを見みせた。クライマックスで迎むかえるコンクールの場面ばめんでは、観客かんきゃくも作品さくひんの中なかに入はいり込こんだような感覚かんかくが味あじわえる。

染谷そめや演えんじる春男はるおはマイペースで高慢こうまんながら、華はなやかで気品きひんたっぷり。春男はるおの視点してんから物語ものがたりが展開てんかいされることで、改あらためて春男はるおの抱いだく部員ぶいんへの思おもいも掘ほり下さげられる。演えんじるうえでこだわったのはもちろん指揮しきのシーンとのこと。囲かこみ取材しゅざいでは「初はじめての経験けいけんだったのでたくさん教おしえていただき、今いまもなお、がんばっているところです」と語かたった。また先生せんせいという役柄やくがらから生徒せいとたちの姿すがたをどう感かんじていたかと問とわれると、「僕ぼく、学校がっこうの先生せんせいを目指めざしていた時期じきがあって、大学だいがくで教職きょうしょく（課程かてい）を取とっていたんです」と明あかし、生徒せいと役やくのキャスト陣じんからも「ええー！」と驚おどろきの声こえが上あがる。「学校がっこうの先生せんせいを演えんじてみたいなと思おもっていて、今回こんかい夢ゆめが叶かなって。みんなががんばっている姿すがたを見みると泣なきそうになっちゃう。きっとお客きゃくさんもぐっとくる」と太鼓判たいこばんを押おした。

内気うちきだが音楽おんがくへの思おもいは人一倍ひといちばい持もつ出井でい天使てんしを演えんじる今こん牧まきは「メインは歌うたですが、だんぼっちくんの成長せいちょう物語ものがたりでもある。シャイボーイからどう変かわっていくかを観みていただけたら」と話はなす。変かわり者もののITをキレのいい動うごきで魅みせた小橋こはし快かい人ひと役やくの横山よこやま賀が三さんも、「小橋こはし快かい人ひとも成長せいちょうしていくし、みんなが音楽おんがくを通とおして成長せいちょうしていく物語ものがたり」と“キャラクターの成長せいちょう”が見みどころの1つであると伝つたえる。加藤かとう将すすむは「僕ぼくたちが進すすんでいく道みちがどうなっていくか、最後さいごに希望きぼうを届とどけられる作品さくひん」とアピールした。

またキャラクターだけではなく、役者やくしゃ自身じしんも今いま作さくを通とおして成長せいちょうしたと口くちにするキャスト陣じん。矢沢やざわひろし役やくの武本たけもと悠ゆう佑たすくは「（演出えんしゅつの）松崎まつざき史ふみ也さんが、今いままで僕ぼく自身じしんも気きづけなかったことを、この稽古けいこ期間きかんで『もっと殻からを破やぶっていいよ』って、成長せいちょうの機会きかいを与あたえてくださった」と感謝かんしゃを述のべ、葉は加瀬かせ友ともを演えんじる高梨たかなし怜れいも「僕ぼく自身じしん新あたらしい挑戦ちょうせんをさせていただいて、いろいろ悩なやみながらやらせていただいた」と振ふり返かえった。

茨戸ばらと静男しずお役やくの桜庭さくらば大だい翔しょうは、「合唱がっしょう、クワイアに焦点しょうてんを当あてた作品さくひんは少すくなかったと思おもいます。観かんに来きたられる方ほうもどのような雰囲気ふんいきになるのか、ぜひ楽たのしみにしていただきたいです」と音楽おんがく面めんをアピール。足立あだち尽つき役やくの手島てじま章あきら斗とは自身じしんがアーティスト活動かつどうをしていることから、「改あらためて音楽おんがくの起源きげん、本来ほんらいの音楽おんがくのある姿すがたが、僕ぼくも身みに沁しみました」と語かたる。劇げき中歌なかうたには英えい詞しの楽曲がっきょくも多おおく、鈴木すずきカーティス役やくのジョエル・ショウヘイが「僕ぼくが一応いちおう英語えいごできるから皆みなさんにちょくちょく教おしえさせていただいたんですが、成長せいちょう速度そくどがすごくって」と褒ほめると、「ありがとうございます！」「センキュー！」と共演きょうえん者しゃたちから感謝かんしゃの声こえが上あがった。

男子だんし高校生こうこうせいの青春せいしゅん群ぐん像ぞう劇げきということで、稽古けいこの現場げんばもさながら男子校だんしこうのようなノリだったそう。日向ひゅうが進すすむ役やくの磯野いその亨とおるは「男子だんし高校生こうこうせいに戻もどったような感覚かんかくで稽古けいこしていたので、ありのままの僕ぼくたちの雰囲気ふんいきをお届とどけできれば」と意気込いきごむ。双子ふたごの役やくということで、磯野いそのと息いきぴったりの演技えんぎを見みせた日向ひゅうが行こう役やくの井い阪ばん郁いく巳みは「稽古けいこ初日しょにちから波長はちょうが合あっていた」と振ふり返かえった。

だんぼっちの幼おさななじみであり、圧倒的あっとうてきな実力じつりょくを持もつ浦和うらわ學習がくしゅう院いんボーイズ・クワイア部ぶを率ひきいる森村もりむら充たかし。森村もりむらを演えんじる樫かし澤さわ優太ゆうたは、舞台ぶたい上じょうでも圧倒的あっとうてきな歌唱かしょう力りょくでその強つよさを表現ひょうげんした。樫かし澤さわは「森村もりむらがしっかりと強つよい音楽おんがくを出だすことによって、川越かわごえ学園がくえんのキラキラした音楽おんがくも立たってくると思おもいますので、僕ぼくはなるべく“帝王ていおう感かん”を出だしていきたいと思おもいます」と意気込いきごんだ。

「舞台ぶたい『川越かわごえボーイズ・シング』-喝采かっさいのクワイア-」は6月がつ22日にちから30日にちまで東京とうきょう・シアターHで上演じょうえんされる。チケットはローソンチケットで販売はんばい中ちゅうだ。