相続そうぞくに必要ひつよう不可欠ふかけつな戸籍こせきの集あつめ方かた　便利べんりな新しん制度せいど「法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう証明しょうめい制度せいど」も紹介しょうかい

1. 相続そうぞく手続てつづきの際さいの戸籍こせき収集しゅうしゅう

相続そうぞくが発生はっせいすると、相続そうぞく手続てつづきのために相続そうぞく人じんの確定かくていを行おこなう必要ひつようがあります。相続そうぞくにおいては、相続そうぞく人じんを確定かくていさせるため、現在げんざいの戸籍こせきだけでなく、被ひ相続そうぞく人じんの出生しゅっしょうから死亡しぼうまでの全すべての戸籍こせきを入手にゅうしゅする必要ひつようがあります。
例たとえば、相続そうぞくが発生はっせいしたとき、被ひ相続そうぞく人じんの預貯金よちょきんの引ひき出だし、相続そうぞく税ぜいの申告しんこく、不動産ふどうさんの相続そうぞく登記とうき、株式かぶしき等とうの名義めいぎ変更へんこう、相続そうぞく放棄ほうきなど、様々さまざまな場面ばめんで戸籍こせきが必要ひつようになります。

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2. 戸籍こせきの種類しゅるい

戸籍こせきには、現在げんざい戸籍こせきの他ほかに除籍じょせき謄本とうほんや改あらため製せい原げん戸籍こせき（かいせいげんこせき・かいせいはらこせき）があります。
除籍じょせき謄本とうほんは、結婚けっこん・離婚りこん・死亡しぼう・転籍てんせきなどによって、その戸籍こせきに記載きさいされている人ひとが誰だれもいなくなった状態じょうたいの戸籍こせきの謄本とうほんを指さします。

また、改あらため製せい原げん戸籍こせきは原げん戸籍こせきとも言いいます。
明治めいじ5年ねんに戸籍こせき法ほうが施行しこうされて以来いらい、現在げんざいまでに5回かい（戸籍こせきをコンピュータ化かしていない市区しく町村ちょうそんでは4回かい）、戸籍こせき簿ぼの様式ようしき変更へんこうがあり、様式ようしき変更へんこうの際さいに、その当時とうじ有効ゆうこうな（除籍じょせきになっていない）戸籍こせきは、新しん様式ようしきへの作つくり替かえ作業さぎょうが行おこなわれました。この新しん様式ようしきに作つくり替かわる前まえの戸籍こせきを改あらため製せい原げん戸籍こせき又または原げん戸籍こせきと言いいます。

そして、相続そうぞくの手続てつづきにおいては、現在げんざい戸籍こせきの謄本とうほんだけでなく、除籍じょせきや原はら戸籍こせきの謄本とうほんも必要ひつようとされる場合ばあいがほとんどです。

3. 戸籍こせきの作つくり替かえの際さいには記載きさいが省略しょうりゃくされる場合ばあいがある

戸籍こせきの改あらため製せいなどで戸籍こせきが作つくり替かえられると、新あらたな戸籍こせきにそれまでの戸籍こせきの内容ないようが記載きさいされますが、前まえの戸籍こせきに記載きさいされていた内容ないようが後こうの戸籍こせきに記載きさいされていない場合ばあいがあります。

例たとえば、被ひ相続そうぞく人じんが結婚けっこんする前まえに子こがおり、認知にんちしていたとしても、離婚りこん後ごに本籍ほんせき地ちを移うつした（転籍てんせきした）場合ばあい、認知にんちの記載きさいの省略しょうりゃくが可能かのうですので、転籍てんせき後ごの戸籍こせきからはその子この存在そんざいが分わからないことがあります。また、戸籍こせきの改あらため製せいが行おこなわれた場合ばあいも同様どうように、認知にんち等とうの記載きさいの省略しょうりゃくが行おこなわれます。

そのため、相続そうぞく手続てつづきにおいては、現在げんざいの戸籍こせきだけでなく、被ひ相続そうぞく人じんの出生しゅっしょうから死亡しぼうまでの全すべての戸籍こせきを入手にゅうしゅする必要ひつようがあるのです。

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4. 戸籍こせきの入手にゅうしゅ方法ほうほう

戸籍こせき謄本とうほん（抄本しょうほん）は、基本きほん的てきには本籍ほんせき地ちのある市区しく町村ちょうそん役場やくばに対たいして申請しんせいをすると入手にゅうしゅが可能かのうです。

そして、被ひ相続そうぞく人じんの前まえの戸籍こせきは、被ひ相続そうぞく人じんの最後さいごの本籍ほんせき地ちの市町村しちょうそん役所やくしょで最終さいしゅうの戸籍こせき謄本とうほんを取得しゅとくし、その戸籍こせきにある「改あらため製せい」「転籍てんせき」などの文言もんごんから前まえの戸籍こせきを辿たどっていくことになります。
被ひ相続そうぞく人じんが転籍てんせきや婚姻こんいん・離婚りこんを繰くり返かえしている場合ばあいは、入手にゅうしゅしなければならない戸籍こせきの数かずが多おおくなり、その分ぶん手間てまがかかります。

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5. 法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう証明しょうめい制度せいどの利用りよう

相続そうぞく手続てつづきでは、被ひ相続そうぞく人じんの戸と除籍じょせき謄本とうほん等とうの束たばを相続そうぞく手続てつづきを取とり扱あつかう各種かくしゅ窓口まどぐちに何なん度ども出だし直なおす必要ひつようがあります。

そのため、平成へいせい29年ねん5月がつ29日にちから、全国ぜんこくの登記とうき所しょ（法務局ほうむきょく）において、各種かくしゅ相続そうぞく手続てつづきに利用りようすることができる「法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう証明しょうめい制度せいど」が始はじまりました。
法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう証明しょうめい制度せいどは、登記とうき所しょ（法務局ほうむきょく）に戸と除籍じょせき謄本とうほん等とうの束たばを提出ていしゅつし、併あわせて相続そうぞく関係かんけいを一覧いちらんに表あらわした図ず（法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう一覧いちらん図ず）を提出ていしゅつすれば、登記とうき官かんがその一覧いちらん図ずに認みとめ証文しょうもんを付ふした写うつしを無料むりょうで交付こうふするというものです。

そして、その後ごの相続そうぞくによる登記とうきの移転いてん手続てつづきや被ひ相続そうぞく人じんの預金よきん払戻はらいもどしなどの場合ばあいに、法定ほうてい相続そうぞく情報じょうほう一覧いちらん図ずの写うつしを利用りようすることで、戸と除籍じょせき謄本とうほん等とうの束たばを何なん度ども出だし直なおす必要ひつようがなくなり、相続そうぞく手続てつづきがスムーズになります。

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6. 戸籍こせき収集しゅうしゅうが難むずかしい場合ばあいは専門せんもん家かに

上記じょうきのように、被ひ相続そうぞく人じんの出生しゅっしょうから死亡しぼうまでの全すべての戸籍こせきを入手にゅうしゅすることは、相続そうぞく以上いじょうにとても手間てまのかかる作業さぎょうです。また、原はら戸籍こせきは手書てがきのものもあるため、文字もじが読よみ取とりにくいものも存在そんざいします。

特とくに被ひ相続そうぞく人じんが婚姻こんいん、離婚りこんを繰くり返かえして家族かぞく関係かんけいが複雑ふくざつな場合ばあいや数次すうじ相続そうぞく（相続そうぞくが開始かいししたが、遺産いさん分割ぶんかつ協議きょうぎをする前まえに相続そうぞく人じんが死亡しぼうし、新あらたな相続そうぞくが開始かいしすること）や代だい襲かさね相続そうぞく（被ひ相続そうぞく人じんの孫まご、ひ孫まご、甥おい、姪めいなどが相続そうぞく財産ざいさんを受うけ継つぐこと）などは相続そうぞく人じんの数かずが多おおいことが予想よそうされるので、より戸籍こせきの収集しゅうしゅうが大変たいへんになります。

また、相続そうぞくが発生はっせいすると期限きげん内ないに相続そうぞく税ぜいの申告しんこくや準じゅん確定かくてい申告しんこくなど他たの手続てつづきにも追おわれることになります。
そのため、仕事しごと等とうで忙いそがしい方ほうや自身じしんも高齢こうれいで戸籍こせきの収集しゅうしゅうに不安ふあんがある方ほうなどは、行政ぎょうせい書士しょしや弁護士べんごし等とうの専門せんもん家かによる戸籍こせきの収集しゅうしゅう代行だいこうサービスが1万まん円えん～5万まん円えん程度ていどで依頼いらいできることが多おおいので、専門せんもん家かに被ひ相続そうぞく人じんの戸籍こせき収集しゅうしゅうを依頼いらいすると安心あんしんです。

（記事きじは2020年ねん9月がつ1日にち現在げんざいの情報じょうほうに基もとづきます）

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