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交通取り締まりと年金改革 2005年09月28日 | 大和総研 | 川岡 和也

交通こうつうまりと年金ねんきん改革かいかく

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2005ねん09がつ28にち

  • かわおか 和也かずや
あき全国ぜんこく交通こうつう安全あんぜん運動うんどう只中ただなかである。3連休れんきゅうちゅう路上ろじょうのおまわりさんのおおさでがついたサンデードライバーもおおいことだろう。重点じゅうてん項目こうもく中心ちゅうしんとして、交通こうつう安全あんぜん意識いしき高揚こうようとうその実施じっし意義いぎすくなくないのかもしれないが、まりにあったひと自身じしんの“不運ふうん”をうらなげき、交通こうつう安全あんぜん期間きかんちゅうかをわずどう程度ていどきびしさでまるべきとの意見いけんひとおおいとおもう。経験けいけんのあるドライバーのなかには期間きかんちゅうだけ“まられないように”注意ちゅういして運転うんてんし、期間きかん終了しゅうりょうすると“通常つうじょうの”運転うんてんもどるというひともいる。いまのやりかた意識いしき高揚こうよう安全あんぜん認識にんしきにどのくらい効果こうかがあるのだろうか。スピード違反いはん駐車ちゅうしゃ違反いはんとう普段ふだんまりでもえることだが、違反いはんしやすい状況じょうきょうまりやすい場所ばしょまるのではなく、スピードをすと危険きけんなケースや駐車ちゅうしゃすると迷惑めいわくとなる場所ばしょから重点的じゅうてんてきまるべきである。なにのためのまりなのか、かりやすく共感きょうかんられる内容ないようであることが重要じゅうようである。

様々さまざま制度せいど改革かいかくについても同様どうようのことがえる。かりやすく共感きょうかんられるということが重要じゅうようである。衆議院しゅうぎいん選挙せんきょわり郵政ゆうせい改革かいかくだけでなくほか改革かいかくにもこれから方向ほうこうせいしていく段階だんかいだが、とく年金ねんきんについては国民こくみん関心かんしんたかく、納得なっとくかんのある議論ぎろんふかめてほしい。日本にっぽん年金ねんきん制度せいど改定かいてい歴史れきしについて国民こくみんは、制度せいど改定かいていのたびに根本こんぽんてきなありかたろんじているわりには実際じっさいにはまえ技術ぎじゅつてき改定かいていわっているという印象いんしょうがぬぐえないのではないだろうか。それも以前いぜんにはかったあたらしいはなしされ、支給しきゅう開始かいし年齢ねんれいげにしてもマクロ経済けいざいスライドにしても結局けっきょく年金ねんきん減額げんがくという印象いんしょうつよ改定かいていであることに嫌気いやけがさして、ひいては年金ねんきん制度せいどへの全体ぜんたいてき不信ふしんかんにつながっていることは否定ひていできないだろう。国民こくみん現実げんじつてき場面ばめん関心かんしんがあるのは、将来しょうらい自分じぶん生活せいかつ設計せっけい検討けんとうするさいにどの程度ていど年金ねんきん給付きゅうふ水準すいじゅん予定よていできるかである。いまのままでは将来しょうらい年金ねんきん水準すいじゅん想定そうていするのに、いつまたあらたな減額げんがくのしくみがれられるかからないので、不安ふあん年金ねんきん制度せいどはあてに出来できないとかんがえるひとおおいにちがいない。

国民こくみんのぞむのは根本こんぽんてき議論ぎろんである。とくに「(1)公的こうてき年金ねんきん単位たんい個人こじんごとでかんがえるか、それとも家族かぞく基本きほんかんがかたとして水準すいじゅん仕組しくとう構築こうちくするか」、「(2)現役げんえき時代じだい所得しょとく比例ひれいした保険ほけんりょう将来しょうらい給付きゅうふ体系たいけい公的こうてき年金ねんきん全体ぜんたい基本きほんえるか」の2てんについては年金ねんきん制度せいど抜本ばっぽんてき見直みなおすにあたりけてとおれないポイントであろう(2005.04.22弊社へいしゃコラム参照さんしょう)。今回こんかい厚生こうせい年金ねんきん共済きょうさい年金ねんきん統合とうごうだけをとりあえず実施じっしするだけではなく、これらの基本きほんてき理念りねん仕組しくみを充分じゅうぶん議論ぎろんすることが大切たいせつである。

交通こうつうまりと年金ねんきん改革かいかくが、とも国民こくみん共感きょうかんられる内容ないようとなることをねがう 。

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