エネルギー列島れっとう　−全国ぜんこく47都道府県とどうふけんの最新さいしん事情じじょう−

北海道ほっかいどうで再生さいせい可能かのうエネルギーから水素すいそを製造せいぞうする試こころみが広ひろがってきた。家畜かちくのふん尿にょうで作つくったバイオガスを利用りようするプロジェクトのほか、風力ふうりょくや小しょう水力すいりょくの電力でんりょくでも水素すいそを作つくってエネルギー源げんに生いかす。道内どうないで余あまった電力でんりょくは水素すいそに転換てんかんして首都しゅと圏けんなどに供給きょうきゅうする。太陽光たいようこうや地熱じねつ発電はつでんの取とり組くみも活発かっぱつだ。

岩手いわて県けんで地熱じねつ発電はつでんの開発かいはつが活発かっぱつに進すすんでいる。スキー場じょうと温泉おんせんが広ひろがる高原こうげん地帯ちたいに地熱じねつ発電はつでん所しょを建設けんせつする計画けいかくが拡大かくだい中ちゅうだ。太平洋たいへいよう沿岸えんがんの漁港ぎょこうでは波なみ力りょく発電はつでんの実証じっしょう実験じっけんが始はじまろうとしている。県内けんないの各地かくちで太陽光たいようこうや風力ふうりょく発電はつでんの導入どうにゅう量りょうも増ふやしながら、2020年ねんに電力でんりょくの自給じきゅう率りつを35％まで高たかめていく。

秋田あきた県けんの沖合おきあい3カ所かしょで洋上ようじょう風力ふうりょく発電はつでん所しょの建設けんせつ計画けいかくが進すすんでいる。最大さいだいで150基き以上いじょうの大型おおがた風車かざぐるまを日本海にほんかいに展開てんかいする。陸上りくじょうでも風力ふうりょく発電はつでんが拡大かくだいする一方いっぽう、地熱じねつやバイオマス発電はつでんの開発かいはつプロジェクトが活発かっぱつになってきた。太陽光たいようこうと小しょう水力すいりょく発電はつでんを含ふくめて再生さいせい可能かのうエネルギーの導入どうにゅう量りょうを10年間ねんかんで倍増ばいぞうさせる。

東日本ひがしにっぽん大震災だいしんさいから5年ねんが経過けいかして、福島ふくしま県けんの被災ひさい地ちでは復興ふっこうに向むけたメガソーラーが相次あいついで運転うんてんを開始かいしした。太陽光たいようこう発電はつでんの規模きぼは全国ぜんこくでトップになり、県内けんないのエネルギー自給じきゅう率りつは30％に迫せまる。洋上ようじょうには浮体ふたい式しきによる風力ふうりょく発電はつでんプロジェクトが拡大かくだい中ちゅうで、温泉おんせん地ちでは地熱じねつ発電はつでんも始はじまった。

茨城いばらき県けんの再生さいせい可能かのうエネルギーが活発かっぱつだ。間伐かんばつ材ざいを利用りようした木質もくしつバイオマス発電はつでんや下水げすいの汚泥おでいを発酵はっこうさせたバイオガス発電はつでんが相次あいついで動うごき出だした。ゴルフ場じょうの跡地あとちには巨大きょだいなメガソーラーが生うまれ、アウトレットモールでも太陽光たいようこう発電はつでんで電力でんりょくの供給きょうきゅうが始はじまった。沿岸えんがん部ぶの風力ふうりょく発電はつでんも増ふえ続つづけている。

群馬ぐんま県けんでは再生さいせい可能かのうエネルギーを大幅おおはばに増ふやして、電力でんりょくの自給じきゅう率りつを2030年ねんに40％以上いじょうへ高たかめる計画けいかくを推進すいしん中ちゅうだ。農地のうちで営農えいのう型がたの太陽光たいようこう発電はつでんが始はじまり、山間さんかん部ぶでは豊富ほうふな水量すいりょうを生いかせる中小ちゅうしょう水力すいりょく発電はつでんが活発かっぱつに進すすんでいる。森林しんりんの間伐かんばつ材ざいを利用りようした木質もくしつバイオマス発電はつでんも地域ちいきの安定あんていした電力でんりょく源げんになる。

広ひろい土地とちがなくても再生さいせい可能かのうエネルギーは導入どうにゅうできる。千葉ちば県けんでは世界せかい最大さいだいの水上すいじょう式しきメガソーラーの建設けんせつがダムで進すすんでいる。工場こうじょうの駐車ちゅうしゃ場じょうや物流ぶつりゅう施設しせつの屋根やねでもメガソーラーが稼働かどう中ちゅうだ。太陽光たいようこう発電はつでんの電力でんりょくを使つかった果物くだものの温室おんしつ栽培さいばい、日本にっぽん初はつの洋上ようじょう風力ふうりょく発電はつでんの実証じっしょうプロジェクトも軌道きどうに乗のってきた。

神奈川かながわ県けんの港みなとを中心ちゅうしんに水素すいそエネルギーを地産ちさん地ち消けしする動うごきが広ひろがってきた。風力ふうりょく発電はつでんの電力でんりょくからCO2フリーの水素すいそを作つくって燃料ねんりょう電池でんちフォークリフトに供給きょうきゅうするプロジェクトが始はじまる。鉄道てつどうの駅えきでもCO2フリーの水素すいそを製造せいぞうする計画けいかくが進すすむ。バイオマス発電はつでんや太陽光たいようこう発電はつでんでも新あらたな取とり組くみが活発かっぱつだ。

水力すいりょく発電はつでんが盛さかんな長野ながの県けんでは電力でんりょく需要じゅようの8割わり以上いじょうを再生さいせい可能かのうエネルギーで供給きょうきゅうできる。2017年度ねんどに自給じきゅう率りつ100％を目指めざして、農業のうぎょう用水路ようすいろに小しょう水力すいりょく発電はつでん所しょを拡大かくだい中ちゅうだ。森林しんりん資源しげんを生いかした木質もくしつバイオマスによるガス化か発電はつでん、牧草ぼくそう地ちやゴルフ場じょうの跡地あとちを利用りようした巨大きょだいなメガソーラーの建設けんせつ計画けいかくも始はじまった。

古ふるくから水力すいりょく発電はつでんが盛さかんな富山とやま県けんには流ながれの急きゅうな川かわが多おおく、年間ねんかんを通とおして大量たいりょうの雨あめや雪ゆきが膨大ぼうだいな水力すいりょくエネルギーをもたらす。現在げんざいも川かわやダムのエネルギーを生いかして、小しょう水力すいりょく発電はつでんの導入どうにゅうプロジェクトが活発かっぱつに進すすんでいる。水量すいりょうに合あわせてさまざまなタイプの発電はつでん設備せつびが相次あいついで運転うんてんを開始かいしした。

福井ふくい県けんでバイオマス発電はつでんの導入どうにゅうプロジェクトが相次あいついで始はじまった。林業りんぎょうで発生はっせいする用途ようとのない木材もくざいや下水げすいの汚泥おでいを処理しょりする時ときに生うまれるバイオガスを燃料ねんりょうに利用りようする。風力ふうりょく発電はつでんや小しょう水力すいりょく発電はつでんの取とり組くみも広ひろがり、停止ていし中ちゅうの原子力げんしりょく発電はつでん所しょから離はなれた場所ばしょで再生さいせい可能かのうエネルギーの電力でんりょくが増ふえていく。

静岡しずおか県けんでは温暖おんだんな気候きこうと傾斜けいしゃの多おおい地形ちけいを生いかして多た品種ひんしゅの農作物のうさくもつを栽培さいばいしている。農地のうちに水みずを供給きょうきゅうする用水路ようすいろに小しょう水力すいりょく発電はつでんが拡大かくだい中ちゅうだ。ブルーベリー栽培さいばいと太陽光たいようこう発電はつでん、トマト栽培さいばいとバイオガス発電はつでんなどユニークな取とり組くみも広ひろがってきた。港みなとの防波堤ぼうはていに波なみ力りょく発電はつでんを導入どうにゅうする計画けいかくもある。

森林しんりん資源しげんが豊富ほうふな三重みえ県けんで木質もくしつバイオマス発電はつでん所しょが相次あいついで運転うんてんを開始かいしした。工業こうぎょう地帯ちたいの遊休ゆうきゅう地ちとバイオマス資源しげんを活用かつようして再生さいせい可能かのうエネルギーの電力でんりょくを生うみ出だす。歴史れきしのある熊野くまの地域ちいきの産業さんぎょう振興しんこうにも木質もくしつバイオマスを生いかす。高原こうげん地帯ちたいでは巨大きょだいなメガソーラーと風力ふうりょく発電はつでん所しょが拡大かくだい中ちゅうだ。

滋賀しが県けんでは2030年ねんまでに再生さいせい可能かのうエネルギーとコージェネレーションで電力でんりょくの自給じきゅう率りつを30％以上いじょうに高たかめる構想こうそうを推進すいしん中ちゅうだ。琵琶湖びわこの周辺しゅうへんに太陽光たいようこう発電はつでんと小しょう水力すいりょく発電はつでんを拡大かくだいして災害さいがいに強つよい社会しゃかいを作つくり上あげる。市民しみんの出資しゅっしによる太陽光たいようこう発電はつでんや、農業のうぎょう用水路ようすいろに展開てんかいする小しょう水力すいりょく発電はつでんが続々ぞくぞくと運転うんてんを開始かいしした。

大阪おおさか府ふと大阪おおさか市しは再生さいせい可能かのうエネルギーを中心ちゅうしんに150万まんkWにのぼる電力でんりょくを2020年度ねんどまでに増ふやす計画けいかくだ。下水げすい処理しょり場じょうでバイオガス発電はつでんを拡大かくだいしながら、建物たてものの屋根やねを利用りようした太陽光たいようこう発電はつでんや地中ちちゅう熱ねつによる空調くうちょうに取とり組くむ。新あらたに水素すいそエネルギーを拡大かくだいする「H2Osakaビジョン」にも乗のり出だした。

森林しんりんに囲かこまれた奈良なら県けんで木質もくしつバイオマス発電はつでん所しょが運転うんてんを開始かいしした。林業りんぎょうの活性かっせい化かを目指めざして自治体じちたいと森林しんりん組合くみあいが連携れんけいして発電はつでん事業じぎょうを支援しえんする。山奥やまおくの村むらでは100年ねん以上いじょうも前まえに造つくった小しょう水力すいりょく発電はつでん所しょを復活ふっかつさせるプロジェクトが進すすむ。太陽光たいようこう発電はつでんを加くわえて再生さいせい可能かのうエネルギーの地産ちさん地ち消けしが広ひろがっていく。

冬ふゆに雪ゆきが降ふる鳥取とっとり県けんで太陽光たいようこう発電はつでんの取とり組くみが活発かっぱつだ。積雪せきせつ対策たいさくとして太陽光たいようこうパネルを高たかく設置せっちする施工しこう法ほうが定着ていちゃくしてきた。農地のうちに支柱しちゅうを立たてて建設けんせつしたメガソーラーでは販売はんばい用ようの植物しょくぶつを栽培さいばい中ちゅうだ。豊富ほうふな水量すいりょうを生いかして小しょう水力すいりょく発電はつでんが拡大かくだいするなか、土砂崩どしゃくずれで運転うんてんを停止ていしする事態じたいも発生はっせいした。

岡山おかやま県けんでは降水こうすい量りょうが少すくない利点りてんを生いかして太陽光たいようこう発電はつでんの導入どうにゅうが活発かっぱつだ。閉鎖へいさしたゴルフ場じょうに建設けんせつした巨大きょだいなメガソーラーや、干拓かんたく地ちに設もうけた池いけの水上すいじょうでも太陽光たいようこう発電はつでんが始はじまった。水道すいどう設備せつびを利用りようした小しょう水力すいりょく発電はつでんに取とり組くみ、林業りんぎょうや製材せいざい業ぎょうと連携れんけいした木質もくしつバイオマスの活用かつようも進すすんでいる。

ユニークな再生さいせい可能かのうエネルギーの導入どうにゅうプロジェクトが山口やまぐち県けんに数多かずおおくある。イチゴを栽培さいばいするハウスではフィルム型がたの太陽光たいようこう発電はつでんシートで暖房だんぼう用ようの電力でんりょくを供給きょうきゅうする。竹たけを燃料ねんりょうに利用りようする世界せかい初はつのバイオマス発電はつでん所しょの建設けんせつも進行しんこう中ちゅうだ。ダムの水面すいめん下かにある施設しせつでは小しょう水力すいりょく発電はつでん所しょが運転うんてんを開始かいしした。

面積めんせきが全国ぜんこく最小さいしょうの香川かがわ県けんの再生さいせい可能かのうエネルギーは太陽光たいようこうとバイオマス発電はつでんが中心ちゅうしんだ。バイオマスでは廃棄はいき物ぶつを再さい利用りようする取とり組くみが活発かっぱつで、うどんカスに続つづいて下水げすいや生なまごみから燃料ねんりょうを作つくって発電はつでんに活用かつようする。年間ねんかんを通とおして雨あめが少すくない利点りてんを生いかして、ため池いけの水上すいじょうに太陽光たいようこう発電はつでんを展開てんかいしていく。

再生さいせい可能かのうエネルギーの資源しげんが豊富ほうふな高知こうち県けんでは、電力でんりょくの自給じきゅう率りつ100％に向むけて官民かんみん連携れんけいの発電はつでんプロジェクトが拡大かくだい中ちゅうだ。高原こうげんで風力ふうりょく発電はつでんの建設けんせつ計画けいかくが進すすみ、川かわや農業のうぎょう用水路ようすいろには小しょう水力すいりょく発電はつでんを導入どうにゅうする。太陽光たいようこう発電はつでんとバイオマス発電はつでんを加くわえて、2020年度ねんどまでに再生さいせい可能かのうエネルギーの導入どうにゅう量りょうを倍増ばいぞうさせる。

福岡ふくおか県けんでは太陽光たいようこう発電はつでんと水素すいそエネルギーの導入どうにゅうが活発かっぱつなうえに洋上ようじょう風力ふうりょく発電はつでんの取とり組くみも進すすむ。沖合おきあいで稼働かどう中ちゅうの洋上ようじょう風力ふうりょく発電はつでん所しょの周辺しゅうへんに大型おおがた風車かざぐるまを展開てんかいして一大いちだい拠点きょてんを形成けいせいする構想こうそうだ。陸上りくじょうでは農業のうぎょう用ようため池いけに太陽光たいようこう発電はつでんが広ひろがり、自動車じどうしゃ工場こうじょうでは太陽光たいようこうから水素すいそを製造せいぞうするプロジェクトが始はじまる。

長崎ながさき県けんの沖合おきあいで日本にっぽん初はつの浮体ふたい式しきによる洋上ようじょう風力ふうりょく発電はつでん所しょが商用しょうよう運転うんてん中ちゅうだ。さらに世界せかい最大さいだい級きゅうの潮流ちょうりゅう発電はつでん機きを2つの島しまのあいだの海底かいていに設置せっちするプロジェクトが始はじまった。空港くうこうの隣となりには大だい規模きぼなメガソーラーが運転うんてんを開始かいしし、テーマパークのホテルでは太陽光たいようこうから水素すいそを作つくって客室きゃくしつに電力でんりょくを供給きょうきゅうする。

地熱じねつ発電はつでんで全国ぜんこくの先頭せんとうを走はしる大分おおいた県けんでは、さまざまな方式ほうしきで電力でんりょくを作つくる。低温ていおんの蒸気じょうきと熱ねつ水すいを利用りようするバイナリー方式ほうしきのほか、温泉おんせん水すいを使つかわずに地中ちちゅうの熱ねつを吸収きゅうしゅうして発電はつでんする実証じっしょう設備せつびが世界せかいで初はじめて運転うんてんに成功せいこうした。森林地帯しんりんちたいと臨海りんかい工業こうぎょう地帯ちたいでは大だい規模きぼなバイオマス発電はつでん所しょが電力でんりょくの供給きょうきゅうを開始かいしした。