【好このみが分わかれる「とんかつの流儀りゅうぎ」】「ソースか塩しおか」それぞれの醍醐味だいごみ　「やっぱりソースドバドバが最高さいこう」「白しろいとんかつを塩しおで食たべる幸福こうふく」

近頃のトレンドとなっている“白いとんかつ”。豚肉がほんのりピンク色だが、低温調理でしっかり火が通っている — 近頃ちかごろのトレンドとなっている“白しろいとんかつ”。豚肉ぶたにくがほんのりピンク色ぴんくいろだが、低温ていおん調理ちょうりでしっかり火ひが通かよっている

写真しゃしん3枚まい

　日本にっぽんの国民こくみん食しょくともいえるほどの人気にんきを誇ほこる「とんかつ」。濃厚のうこうなソースで食たべるのが定番ていばんだ。しかし昨今さっこん、専門せんもん店てんなどを中心ちゅうしんに「塩しお」で食たべるスタイルを推奨すいしょうするケースも増ふえている。

　原材料げんざいりょうに野菜やさいや果物くだものを使つかうとんかつソースには、絶妙ぜつみょうな酸味さんみと甘味あまみで豚肉ぶたにくや衣ころもの油あぶらっこさを調和ちょうわさせる効果こうかがある。ただしその濃厚のうこうな味あじが強力きょうりょくであるがゆえに、豚肉ぶたにくの素材そざいの旨味うまみを隠かくしてしまう一いち面めんも指摘してきされる。一方いっぽうの塩しおは、さっぱりした味あじわいで素材そざいの旨味うまみを引ひき立たてて、衣ころものサクサク感かんを損そこなわないという利点りてんもある。いうなれば、とんかつの“素材そざいの魅力みりょく”を最大限さいだいげんに活いかす調味ちょうみ料りょうであるともいえる。

　それぞれ異ことなる魅力みりょくがあるため、好このみは分わかれるところだろう。それぞれの「とんかつの流儀りゅうぎ」を聞きいた。

週しゅうに1回かいは必かならず専門せんもん店てんでとんかつを食たべるという都内とないに住すむ会社かいしゃ員いんのAさん（40代だい男性だんせい）は、完全かんぜんなるソース派はだ。

「自宅じたくの近所きんじょにある昔むかしながらのとんかつ店みせに通かよっています。その店みせで出でてくる、こんがりときつね色しょくに揚あがったとんかつに、濃厚のうこうなソースをたっぷりかけて食たべるのが好すきですね。キャベツの千切せんぎりもドレッシングではなく、とんかつソースをかけて食たべます。

　他たのとんかつ店みせでは塩しおで食たべたこともありますが、やっぱり物もの足たりませんでした。僕ぼくは『とんかつが食たべたい』というよりも『とんかつソースをドバドバかけたとんかつを食たべたい』んだと思おもいます」（Aさん）

次つぎのページ：低温ていおん調理ちょうりされた白しろいとんかつの長所ちょうしょと短所たんしょ

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