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エッジコンピューティングとは

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エッジコンピューティングとは、ユーザーやデータソースに物理ぶつりてきちか場所ばしょ演算えんざん処理しょりおこなうコンピューティングのことです。コンピューティング・サービスが物理ぶつりてきちかくにあるため、ユーザーにはサービスが高速こうそくして信頼しんらいせいたかまるというメリットが、企業きぎょうにはハイブリッドクラウド・コンピューティングの柔軟じゅうなんせい活用かつようできるというメリットがあります。汎用はんようのリソースプールを多数たすうのロケーションに分散ぶんさんさせて使用しようするのであれば、エッジコンピューティングはその方策ほうさくの 1 つとなります。

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世界せかいてきなテクノロジー企業きぎょうがネットワークエッジへの 5G 導入どうにゅう推進すいしん

エッジは、コアデータセンターからユーザーやデータにちか物理ぶつりてき場所ばしょいたるまで、均一きんいつ環境かんきょう拡張かくちょうするための戦略せんりゃくです。ハイブリッドクラウド戦略せんりゃくによって、組織そしき独自どくじのデータセンターとパブリッククラウド・インフラストラクチャ (Amazon Web ServicesMicrosoft AzureGoogle Cloud など) の両方りょうほうおなじワークロードを実行じっこうできるように、エッジ戦略せんりゃくはクラウド環境かんきょうをさらにおおくの場所ばしょ拡張かくちょうします。

エッジコンピューティングは現在げんざい通信つうしん製造せいぞう運輸うんゆ公益こうえき事業じぎょうなど、おおくの業種ぎょうしゅ使用しようされています。エッジコンピューティングが実装じっそうされる理由りゆう多様たようで、組織そしきによってさまざまです。

一般いっぱんてきなエッジのユースケース

エッジのユースケースのおおくは、データをローカルでリアルタイムに処理しょりする必要ひつようせいからしょうじています。データを処理しょりするためにデータセンターに送信そうしんすると、がたいレベルのレイテンシーがしょうじるからです。

リアルタイムデータ処理しょり必要ひつようせい起因きいんするエッジコンピューティングのれいとして、先進せんしんてき製造せいぞう工場こうじょうについてかんがえてみましょう。工場こうじょうのフロアでは、IoT (モノのインターネット) センサーが安定あんていしたデータのストリームを生成せいせいしており、そのデータは、故障こしょう防止ぼうし運用うんよう改善かいぜん使用しようすることができます。ある評価ひょうかによれば、2,000 だい機器ききそなえた先進せんしんてき工場こうじょうでは、つきに 2,200 テラバイトのデータ生成せいせいされます。はなれたデータセンターにまずデータを送信そうしんするよりも、機器ききちかくで膨大ぼうだいりょうのデータを処理しょりするほう高速こうそくで、コストも低下ていかします。しかし、さらにのぞましいのは、機器きき一元化いちげんかされたデータ・プラットフォームをかいしてリンクされていることです。それにより、機器きき標準ひょうじゅんされたソフトウェア更新こうしん受信じゅしんしたり、場所ばしょにある工場こうじょう運用うんよう改善かいぜん役立やくだつフィルタリングされたデータを共有きょうゆうしたりできます。

エッジコンピューティングのもう 1 つの一般いっぱんてきれいが、コネクテッドカーです。バスや電車でんしゃには、乗客じょうきゃくながれとサービスの提供ていきょう追跡ついせきするコンピュータがそなえられています。配送はいそう運転うんてんしゅは、トラックに搭載とうさいされたテクノロジーを使用しようしてもっと効率こうりつてきなルートをつけることができます。エッジコンピューティング戦略せんりゃく使用しようしてデプロイされたかく車両しゃりょうでは、車両しゃりょう同一どういつ標準ひょうじゅんされたプラットフォームが実行じっこうされるため、サービスの信頼しんらいせいたかまり、データが均一きんいつ保護ほごされるようになります。

さらにいちすすんだのが自律じりつ走行そうこうしゃです。これはエッジコンピューティングのまたべつれいであり、接続せつぞく一貫いっかんせいがない可能かのうせいがある状況じょうきょうで、大量たいりょうのリアルタイムデータを処理しょりします。データりょうきわめておおいため、自動じどう運転うんてんしゃなどの自律じりつ走行そうこうしゃは、レイテンシーを短縮たんしゅくするために、搭載とうさいされているセンサーのデータを処理しょりします。しかし、無線むせんのソフトウェア更新こうしんおこなうために中央ちゅうおう場所ばしょ接続せつぞくすることもできます。

エッジコンピューティングは、人気にんきのあるインターネットサービスを高速こうそく実行じっこうつづけるのにも役立やくだちます。コンテンツ配信はいしんネットワーク (CDN) は、ユーザーがいる場所ばしょちかくにデータサーバーをデプロイし、おおくのひと利用りようする Web サイトをすばやくロードできるようにして、高速こうそく動画どうがストリーミングサービスをサポートします。

エッジコンピューティングのもう 1 つのれいは、まちでよくかける 5G セルタワーにもあります。通信つうしん事業じぎょうしゃは、ネットワークエッジの標準ひょうじゅんハードウェアで実行じっこうされている仮想かそうマシン使用しようして、ネットワーク機能きのう仮想かそう (NFV) によってネットワークを実行じっこうするようになってきています。これらの仮想かそうマシンは、高価こうか専用せんよう機器ききわりに使用しようすることができます。エッジコンピューティング戦略せんりゃくにより、通信つうしん事業じぎょうしゃは、すうまんのリモートロケーションのすべてでソフトウェアを一貫いっかんして実行じっこうつづけ、統一とういつされたセキュリティ標準ひょうじゅん準拠じゅんきょさせることができます。モバイルネットワークのエンドユーザーにちか場所ばしょでアプリケーションが実行じっこうされることによりレイテンシーも削減さくげんされるため、通信つうしん事業じぎょうしゃによるあたらしいサービス提供ていきょう可能かのうになります。

エッジコンピューティングは、より高速こうそく安定あんていしたサービスをていコストで実現じつげんします。エッジコンピューティングにより、ユーザーはより高速こうそく一貫いっかんせいのあるエクスペリエンスがられ、企業きぎょうやサービスプロバイダーはていレイテンシーかつこう可用性かようせいのアプリケーションを提供ていきょうしてリアルタイムでモニタリングできます。

エッジコンピューティングは、ネットワークコストの削減さくげん帯域たいいきはば不足ふそく回避かいひ転送てんそうにおける遅延ちえん削減さくげん、サービス停止ていし減少げんしょう機密きみつデータの移動いどうかんする制御せいぎょ向上こうじょう実現じつげんします。ロード時間じかん短縮たんしゅくされ、オンラインサービスはユーザーのちかくにデプロイされるので、動的どうてきキャッシングと静的せいてきキャッシングの両方りょうほう利用りようできます。

拡張かくちょう現実げんじつ仮想かそう現実げんじつのアプリケーションなど、応答おうとう時間じかんみじかいことがメリットになるアプリケーションは、エッジでのコンピューティングからメリットをられます。

エッジコンピューティングにはほかにも、オンサイトでのビッグデータ分析ぶんせき集約しゅうやく可能かのうになるというメリットがあります。これは、リアルタイムにちか状況じょうきょう判断はんだんおこなうために必要ひつよう能力のうりょくです。また、エッジコンピューティングではコンピューティング・パワーがすべてローカルにあるため、機密きみつデータ漏洩ろうえい危険きけんせい低減ていげんできます。それにより、企業きぎょうセキュリティプラクティスを実施じっしし、規制きせいポリシーに準拠じゅんきょできます。

エンタープライズ規模きぼ企業きぎょうにとっては、エッジコンピューティングがもたらすレジリエンシー (回復かいふくりょく) やコスト削減さくげん効果こうかというメリットもあります。コンピューティング・パワーがローカルにあるため、かく地域ちいきサイトはコアサイトから独立どくりつした運用うんよう可能かのうになり、たとえコアサイトがなんらかの原因げんいん停止ていししても、それにきずられることはありません。また、コアサイトと地域ちいきサイトあいだでのデータのやりりで消費しょうひされる帯域たいいきはばにかかるコストも、コンピューティング・パワーがデータソースのちかくにあれば大幅おおはば削減さくげんされます。

エッジ・プラットフォームは、運用うんようアプリケーション開発かいはつ一貫いっかんせい実現じつげんするのに役立やくだちます。データセンターとは対照たいしょうてきに、ハードウェア環境かんきょうとソフトウェア環境かんきょうじりうことを可能かのうにする相互そうご運用うんようせいをサポートする必要ひつようがあります。エッジ戦略せんりゃく効果こうかてき展開てんかいすれば、複数ふくすうのベンダーの製品せいひんをオープンエコシステムで連携れんけいさせることもできます。

エッジコンピューティングの 4 つのおもなメリットについてむ ->

エッジコンピューティングのとらかたの 1 つに、コードデータセンターから放射状ほうしゃじょうひろがる一連いちれんえんとしてとらえる方法ほうほうがあります。それぞれのえん階層かいそうあらわし、そとえんほどファーエッジにちかくなります。

  • プロバイダー/エンタープライズコア:これらは従来じゅうらいの「エッジ」階層かいそうであり、パブリッククラウドプロバイダー、通信つうしんサービスプロバイダー、またはだい規模きぼエンタープライズが所有しょゆうおよび運営うんえいしています。
  • サービス・プロバイダー・エッジ:これらの階層かいそうは、コアまたは地域ちいきのデータセンターとラストマイルアクセスのあいだ位置いちします。一般いっぱん通信つうしんサービスプロバイダーまたはインターネット・サービス・プロバイダーが所有しょゆうおよび運営うんえいしており、このプロバイダーから複数ふくすう顧客こきゃくにサービスを提供ていきょうします。
  • エンドユーザー・プレミス・エッジ:ラストマイルアクセスのエンドユーザーがわのエッジの階層かいそうで、エンタープライズエッジ (小売こうりてん工場こうじょう電車でんしゃなど) やコンシューマーエッジ (住宅じゅうたく自動車じどうしゃなど) がふくまれます。
  • デバイスエッジ:インターネットプロトコルをかいしてセンサー/アクチュエーターを直接ちょくせつ接続せつぞくするスタンドアローン (クラスタ) システムです。これが、ネットワークのファーエッジになります。

データ収集しゅうしゅうとリアルタイム計算けいさん重点じゅうてんいたエッジコンピューティングは、データ集約しゅうやくがたのインテリジェント・アプリケーションの成功せいこう貢献こうけんできます。いちれいとして、画像がぞう認識にんしきアルゴリズムなどの人工じんこう知能ちのう/機械きかい学習がくしゅう (AI/ML) タスクは、データソースのちかくでより効率こうりつてき実行じっこうできるため、大量たいりょうのデータを一元化いちげんかされたデータセンターに送信そうしんする必要ひつようがなくなります。

これらのアプリケーションは、おおくのデータポイントのわせを取得しゅとくし、それらを使用しようして、組織そしきがより適切てきせつ意思いし決定けっていおこなうのに役立やくだつ、より価値かちたか情報じょうほう推測すいそくします。この機能きのうにより、カスタマーエクスペリエンス、予防よぼうがたのメンテナンス、不正ふせい防止ぼうし臨床りんしょうてき意思いし決定けっていなど、さまざまなビジネスじょうのやりとりを向上こうじょうできます。

組織そしきは、受信じゅしんするかくデータポイントをイベントとしてあつかうことで、意思いし決定けってい管理かんりと AI/ML の推論すいろん技術ぎじゅつ利用りようして、イベントのフィルタリング、処理しょり限定げんてい融合ゆうごうおこない、高次こうじ情報じょうほう推測すいそくできます。

データ集約しゅうやくがたのアプリケーションは、それぞれが IT ランドスケープのことなる部分ぶぶん実行じっこうされる一連いちれん段階だんかい分割ぶんかつできます。エッジは、データみの段階だんかい、つまりデータの収集しゅうしゅうぜん処理しょり転送てんそうおこなうときに機能きのうします。データはエンジニアリングと分析ぶんせき段階だんかいて (通常つうじょうはパブリックまたはプライベートクラウド環境かんきょうで) 保存ほぞんおよび変換へんかんされ、機械きかい学習がくしゅうモデルのトレーニングに使用しようされます。そして、それらの機械きかい学習がくしゅうモデルが提供ていきょうおよびかんされるランタイム推論すいろん段階だんかいのエッジにもどります。

これらの多様たようなニーズをたし、さまざまな段階だんかいをつなぐには、柔軟じゅうなんせい適応てきおうせい弾力だんりょくせいすぐれたインフラストラクチャおよびアプリケーション開発かいはつプラットフォームが必要ひつようです。

パブリッククラウドとプライベートクラウドで一貫いっかんしたエクスペリエンスを提供ていきょうするハイブリッドクラウド・アプローチには、環境かんきょうのエッジでのデータキャプチャとインテリジェントな推論すいろんのワークロード、クラウド環境かんきょう全体ぜんたいでのリソース集約しゅうやくがたのデータ処理しょりとトレーニングのワークロード、そして、ビジネスユーザーにちか場所ばしょでのビジネスイベントと知見ちけん管理かんりシステムを、最適さいてきにプロビジョニングする柔軟じゅうなんせいがあります。

エッジコンピューティングは、一貫いっかんせいのあるアプリケーションおよび運用うんよう体験たいけん提供ていきょうするハイブリッドクラウド・ビジョンの重要じゅうよう位置いちめています。

ワークロードとサービスをネットワークのエッジに移行いこうするおおくの通信つうしん事業じぎょうしゃにとって、エッジコンピューティングの導入どうにゅうさい優先ゆうせん事項じこうです。

音声おんせい通話つうわやビデオ通話つうわなどの需要じゅようたかいネットワーク・アプリケーションのサービスを提供ていきょうする場合ばあいには、ミリびょう単位たんい時間じかんおおきなちがいをみます。エッジコンピューティングは、アプリケーションへのレイテンシーの影響えいきょう大幅おおはば削減さくげんできるため、サービスプロバイダーは、とくに 5G の進歩しんぽつづいて、既存きそんのアプリケーションのエクスペリエンス向上こうじょう可能かのうにするあたらしいアプリケーションやサービスを提供ていきょうできます。

しかし、エッジコンピューティングのメリットはあたらしいサービスの提供ていきょうだけではありません。プロバイダーは、ネットワーク運用うんよう単純たんじゅんし、柔軟じゅうなんせい可用性かようせい効率こうりつ信頼しんらいせい、スケーラビリティを向上こうじょうさせる方法ほうほうとして、エッジ戦略せんりゃくけています。

NFV とは

ネットワーク機能きのう仮想かそう (NFV) とは、IT 仮想かそう原理げんりをネットワーク機能きのうのユースケースに応用おうようする戦略せんりゃくです。NFV により、かつては高価こうかなプロプライエタリー・ハードウェアが必要ひつようだった機能きのう標準ひょうじゅんサーバーを使用しようできます。 

vRAN とは

無線むせんアクセスネットワーク (RAN) は、エンドユーザーのデバイスと事業じぎょうしゃのネットワークあいだ接続せつぞくポイントです。ネットワーク機能きのう仮想かそうできるのとおなじように、RAN も仮想かそうできるため、仮想かそう無線むせんアクセスネットワーク (vRAN) が可能かのうとなります。

5G ネットワークの継続けいぞくてきなロールアウトでは、おおくの場合ばあい運用うんよう単純たんじゅんし、よりおおくのデバイスにサービスを提供ていきょうし、より要求ようきゅうきびしいアプリケーションのニーズをたすための手段しゅだんとして vRAN が活用かつようされます。

vRAN で 5G 戦略せんりゃく加速かそくする

MEC とは

MEC は、マルチアクセス・エッジコンピューティングのりゃくで、サービスプロバイダーが、ユーザーのモバイルデバイスに近接きんせつしたモバイルネットワークのエッジでアプリケーションサービス環境かんきょう顧客こきゃく提供ていきょうするための手段しゅだんです。

MEC の利点りてんには、スループットの向上こうじょうとレイテンシーの削減さくげんがあります。MEC は、アプリケーション開発かいはつしゃとコンテンツプロバイダーが接続せつぞくポイントを利用りようできるようにし、ていレベルのネットワーク機能きのう情報処理じょうほうしょりにもアクセスできるようにします。

クラウド・コンピューティングとは、クラウドないでワークロードを実行じっこうする行為こういです。これは、ネットワークじょうでスケーラブルなリソースを抽象ちゅうしょう、プール、共有きょうゆうする IT 環境かんきょうです。 

クラウド・コンピューティングは従来じゅうらい、クラウドサービスを少数しょうすうだい規模きぼデータセンターに一元化いちげんかすることを目指めざしてきました。一元化いちげんかにより、制御せいぎょせいセキュリティ犠牲ぎせいにすることなく、リソースのスケーラビリティがおおきく向上こうじょうし、効率こうりつてき共有きょうゆうできるようになります。

しかし実際じっさいには、クラウド・コンピューティングによるこのような一元化いちげんかのアプローチでは十分じゅうぶん対応たいおうしきれないユースケースも存在そんざいします。おおくはネットワーキングの要件ようけんやさまざまな制限せいげん事項じこうによるものですが、エッジコンピューティングはそのようなユースケースに対応たいおうします。

さらに、コンテナでソフトウェアを実行じっこうするクラウド戦略せんりゃくは、エッジコンピューティング・モデルを補完ほかんします。コンテナはアプリケーションに搬性をもたらし、企業きぎょうにとってもっと意味いみのある場所ばしょでアプリケーションを実行じっこうできるようにします。コンテナ戦略せんりゃくにより、組織そしき運用うんようへの影響えいきょう最小限さいしょうげんおさえながら、アプリケーションをデータセンターからエッジに、またはそのぎゃくにシフトできます。

IoT (モノのインターネット) とは、電球でんきゅうなどの一般いっぱんてき家庭かてい用品ようひんから、医療いりょう機器ききなどの医療いりょう資源しげん、そしてウェアラブル、スマートデバイス、さらにはスマートシティにいたるまで、日常にちじょう使用しようする物理ぶつりてきなモノをインターネットに接続せつぞくするプロセスのことです。

IoT デバイスが、かならずしもエッジデバイスだというわけではありません。しかし、これらのコネクテッドデバイスは、おおくの組織そしきのエッジ戦略せんりゃくふくまれます。エッジコンピューティングは、IoT 対応たいおうネットワークのエッジによりおおくのコンピュート能力のうりょくをもたらし、IoT 対応たいおうデバイスとそれらのデバイスが接続せつぞくされている中央ちゅうおうの IT ネットワークのあいだ通信つうしんのレイテンシーを短縮たんしゅくします。

IoT は、たんなるデータの送受信そうじゅしんからはじまりました。しかし、IoT アプリケーションとともにデータを送信そうしん受信じゅしん分析ぶんせきするのは、エッジコンピューティングによって可能かのうになった、より先進せんしんてきなアプローチです。

IIoT について

関連かんれんする概念がいねんであるインダストリアル IoT (IIoT) は、製造せいぞう工場こうじょう農業のうぎょう施設しせつ、またはサプライチェーンの一部いちぶである機械きかいなど、インターネットに接続せつぞくされている産業さんぎょうよう機器ききします。

フォグ・コンピューティングとは、ユーザーやデータソースにちかい、分散ぶんさんした物理ぶつりてき場所ばしょおこなわれるコンピューティングを用語ようごです。 

フォグ・コンピューティングは、エッジコンピューティングの同義語どうぎごです。フォグ・コンピューティングとエッジコンピューティングには、かた以外いがいちがいはありません。

エッジコンピューティングは分散ぶんさんがたの IT 環境かんきょう単純たんじゅんできますが、エッジ・インフラストラクチャの実装じっそう管理かんりかならずしも単純たんじゅんではありません。

  • 多数たすう小規模しょうきぼサイトへのエッジサーバーのスケールアウトは、おな容量ようりょうを 1 つのコアデータセンターに追加ついかする場合ばあいよりも複雑ふくざつになりやすく、多数たすう物理ぶつりてきロケーションからしょうじるオーバーヘッドの増加ぞうか中小ちゅうしょう規模きぼ企業きぎょうにとっては対応たいおうしきれなくなる場合ばあいがあります。
  • エッジコンピューティング・サイトは通常つうじょうリモートの場所ばしょにあり、常駐じょうちゅう技術ぎじゅつスタッフはいないか、いても少数しょうすうです。オンサイトでなんらかの問題もんだい発生はっせいした場合ばあいそなえ、技術ぎじゅつてき知識ちしきとぼしいローカルスタッフでも簡単かんたん修理しゅうりできるインフラストラクチャを用意よういし、さらに、べつ場所ばしょ勤務きんむする少数しょうすう専門せんもんスタッフが一元いちげんてき管理かんりできるようにする必要ひつようがあります。
  • 管理かんり単純たんじゅんし、トラブルシューティングを容易よういにするために、サイトの管理かんり運用うんようはすべてのエッジコンピューティング・サイトでたか再現さいげんせいつことが必要ひつようです。ソフトウェアがサイトごとにすこしずつことなる方法ほうほう実装じっそうされている場合ばあいは、課題かだいしょうじます。
  • おおくの場合ばあい、エッジサイトの物理ぶつりてきセキュリティはコアサイトの物理ぶつりてきセキュリティよりもはるかにひくくなります。エッジ戦略せんりゃくでは、悪意あくい偶然ぐうぜんによりもたらされるさまざまなリスクを考慮こうりょれる必要ひつようがあります。

データソースとデータストレージおおくの場所ばしょ分散ぶんさんするようになると、エッジサイトをふくむ IT インフラストラクチャ全体ぜんたいにまたがる共通きょうつう水平すいへいインフラストラクチャが必要ひつようになります。複数ふくすう地理ちりてき場所ばしょでの運用うんようれている組織そしきにとっても、エッジコンピューティングには固有こゆうのインフラストラクチャの課題かだいがあります。組織そしきには、つぎのようなエッジコンピューティング・ソリューションが必要ひつようです。

  • 一元化いちげんかされたインフラストラクチャとおなじツールとプロセスを使用しようして管理かんりできる。これには、IT スタッフがいない、または最小限さいしょうげんかずしかいない、すうひゃく場合ばあいによってはすうまんのサイトの自動じどうプロビジョニング、管理かんり、およびオーケストレーションがふくまれます。 
  • ハードウェア・フットプリントのサイズ、環境かんきょう難易なんい、コストなど、さまざまな要件ようけんつさまざまなエッジの階層かいそうのニーズに対応たいおうする。
  • ネットワーク機能きのう動画どうがストリーミング、ゲーム、AI/ML、ビジネスクリティカルなアプリケーションを実行じっこうする、仮想かそうマシン、コンテナ、ベアメタルノードで構成こうせいされたハイブリッドワークロードを使用しようする柔軟じゅうなんせいがある。
  • ネットワーク障害しょうがい発生はっせいした場合ばあいでも、エッジサイトの動作どうさ継続けいぞくするようにする。 
  • さまざまなベンダーから供給きょうきゅうされるコンポーネントと相互そうご運用うんよう可能かのうである。単一たんいつのベンダーがエンドツーエンドのソリューションを提供ていきょうすることはできません。

Red Hat の多彩たさいなポートフォリオは、プラットフォーム、アプリケーション、開発かいはつしゃサービスの基盤きばんとして、接続せつぞくせい統合とうごう、インフラストラクチャを提供ていきょうします。このような強力きょうりょく構成こうせい要素ようそにより、お客様きゃくさまかかえるどのような困難こんなんなユースケースでも解決かいけつできます。

たしかな基盤きばん

Red Hat のソリューションでは、Red Hat Enterprise Linux® がすべての基盤きばんとなります。Red Hat Enterprise Linux はアプリケーションやコンテナの構築こうちく実行じっこうささえるツール、アプリケーション、フレームワーク、ライブラリの巨大きょだいなエコシステムを提供ていきょうします。

ワークロードのコンテナ

プライベート・データセンター、パブリック・データセンター、エッジなど、あらゆるインフラストラクチャやクラウドでコンテナベースのアプリケーションを構築こうちく、デプロイ、管理かんりする必要ひつようがある場合ばあいは、Red Hat® OpenShift®最適さいてきです。これは、コンテナを中心ちゅうしんとした、エンタープライズクラスの高性能こうせいのう Kubernetes 環境かんきょうです。

エッジでの自動じどう

エッジワークロードを自動じどうすると、IT タスクの単純たんじゅん運用うんようコストの削減さくげん実現じつげんするほか、高度こうど分散ぶんさんされたエッジ・アーキテクチャ全体ぜんたいでよりスムーズなカスタマーエクスペリエンスを提供ていきょうできます。Red Hat® Ansible® Automation Platform は、制限せいげんがある場合ばあいおおいエッジデプロイメントの物理ぶつりてきスペースと電力でんりょく要件ようけんたす柔軟性じゅうなんせい提供ていきょうします。 エッジロケーションからコアデータセンター、クラウド環境かんきょうまで単一たんいつ一貫いっかんしたビューで表示ひょうじするため、運用うんようチームはすうひゃくからすうせんにおよぶサイト、ネットワークデバイス、クラスタを確実かくじつ管理かんりできます。

仮想かそうマシンおよび HPC ワークロード

Red Hat OpenStack® Platform分散ぶんさんコンピュートノード機能きのうそなえており、負荷ふかたか仮想かそうマシンワークロード (ネットワーク機能きのう仮想かそう (NFV) など) や 高性能こうせいのう計算けいさん (HPC) ワークロードにも対応たいおうします。すぐれた安定あんていせいとスケーラビリティをそなえた Infrastructure-as-a-Service (IaaS) ソリューションであり、業界ぎょうかい標準ひょうじゅんAPI強力きょうりょくマルチテナンシー機能きのうゆうしています。コアデータセンターからエッジまで対応たいおうする一貫いっかんせいたかいこの一元いちげん管理かんりソリューションを導入どうにゅうすれば、コンピュートパワーをデータソースのちかくに配置はいちしやすくなります。

メッセージングと通信つうしん

Red Hat Application Services開発かいはつしゃツールは、エッジ・アーキテクチャをサポートするデータ集約しゅうやく変換へんかん接続せつぞくせいそなえたスケーラブルで高速こうそく軽量けいりょうエッジアプリケーションを開発かいはつするための、クラウドネイティブ機能きのう提供ていきょうします。分散ぶんさんおおきくすすんだ環境かんきょうにおいては、エッジサイトとクラウドじょう実行じっこうされるサービスあいだ通信つうしんには特別とくべつ配慮はいりょ必要ひつようとなります。Red Hat AMQ のメッセージングおよびデータストリーミング機能きのうはエッジコンピューティングのさまざまなユースケースにおける通信つうしんパターンに対応たいおうしています。メッセージングを、さまざまなクラウドネイティブ・アプリケーション・ランタイム (Red Hat Runtimes) とアプリケーション接続せつぞくせい (Red Hat Integration) とわせると、エッジネイティブのデータ転送てんそう、データ集約しゅうやく統合とうごうエッジ・アプリケーション・サービスを構築こうちくするための強力きょうりょく基盤きばん実現じつげんします。

管理かんり

Red Hat では、オープン・ハイブリッドクラウド・プラットフォームを拡張かくちょうおよび補完ほかんして、ハイブリッドクラウド環境かんきょう管理かんりおよびスケーリングする強力きょうりょくなテクノロジーぐん提供ていきょうしています。

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IoT では、物理ぶつりデバイスやデータソースの場所ばしょちかいところにコンピュート能力のうりょく配置はいちする必要ひつようがあります。エッジコンピューティングは、IoT が必要ひつようとする処理しょりおよびストレージのローカルソースを提供ていきょうします。

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エッジコンピューティングとは、ユーザーやデータソースに物理ぶつりてきちか場所ばしょ演算えんざん処理しょりおこなうコンピューティングのことです。

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通信つうしん事業じぎょうしゃけのエッジコンピューティング

ネットワークをモダナイズし、あらたな収益しゅうえきげんもとめるおおくの通信つうしん事業じぎょうしゃにとって、エッジコンピューティングはさい優先ゆうせん事項じこうです。

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製品せいひん

あたらしいアプリケーションの展開てんかい環境かんきょう仮想かそう、より安全あんぜんなハイブリッドクラウドの作成さくせいなどにてきした汎用はんようせいほこる、安定あんていせいすぐれた実績じっせきある基盤きばんです。

統合とうごうされたテストみのサービス一式いっしきそなえたエンタープライズ・アプリケーション・プラットフォームであり、ユーザーのえらぶインフラストラクチャを使つかってアプリケーションを市場いちば投入とうにゅうするために活用かつようできます。

エッジでの軽量けいりょうなデプロイけに最適さいてきされたエンタープライズ・ソフトウェアのポートフォリオ。

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