「らんまん」最終さいしゅう回かい　万太郎まんたろう＆寿ことぶき恵子けいこの図鑑ずかん　最後さいごにスエコザサ…ネット号泣ごうきゅう「産毛うぶげのシーンまで」ロス広ひろがる

[ 2023年ねん9月がつ29日にち 08:15 ]

連続れんぞくテレビ小説しょうせつ「らんまん」最終さいしゅう回かい（第だい130話わ）。万太郎まんたろう（神木しぼく隆之たかゆき介かい）は寿ことぶき恵子けいこ（浜辺はまべ美波みなみ）を抱だき締しめると…（C）NHK
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　俳優はいゆうの神木しぼく隆之たかゆき介かい（30）が主演しゅえんを務つとめ、女優じょゆうの浜辺はまべ美波みなみ（23）と夫婦ふうふ役やくを演えんじたNHK連続れんぞくテレビ小説しょうせつ「らんまん」（月つき～土曜どよう前まえ8・00、土曜どようは1週間しゅうかん振ふり返かえり）は29日にち、最終さいしゅう回かい（第だい130回かい）を迎むかえ、完結かんけつした。主人公しゅじんこう・万太郎まんたろうと妻つま・寿ことぶき恵子けいこが大だい冒険ぼうけんを共ともにし、大願たいがんだった植物しょくぶつ図鑑ずかんが完成かんせい。半はん世紀せいき近ちかくにわたる2人ふたりの愛あいの軌跡きせきに、涙なみだの視聴しちょう者しゃが相次あいついだ。SNS上じょうには放送ほうそう終了しゅうりょうを惜おしむ声こえや感謝かんしゃの声こえが続出ぞくしゅつ。「らんまんロス」が広ひろがった。

　＜※以下いか、ネタバレ有ゆう＞

　朝あさドラ通算つうさん108作さく目め。「日本にっぽん植物しょくぶつ学がくの父ちち」と称しょうされる牧野まきの富太郎とみたろうをモデルに、江戸えど末期まっきから昭和しょうわの激動げきどうの時代じだいを生いき抜ぬき、明あかるく草花くさばなと向むき合あい続つづけた主人公しゅじんこう・槙野まきの万太郎まんたろうの人生じんせいを描えがいた。脚本きゃくほんはNHK「流行りゅうこう感冒かんぼう」「群青ぐんじょう領域りょういき」「旅たび屋やおかえり」なども手掛てがけた注目ちゅうもくの劇げき作家さっか・長田ながた育恵いくえ氏し。神木しんぼくの朝あさドラ出演しゅつえんは2007年度ねんど前期ぜんき「どんど晴ばれ」以来いらい16年ねんぶり2作さく目め。初はつ主演しゅえんとなる。男性だんせい主人公しゅじんこうは20年度ねんど前期ぜんき「エール」（窪田くぼた正ただし孝こう）以来いらい3年ねんぶり。

　神木しんぼくが愛あいすべき植物しょくぶつオタク・万太郎まんたろう役やくを体現たいげん。浜辺はまべも万太郎まんたろうと図鑑ずかん作づくりという大だい冒険ぼうけんを繰くり広ひろげる文学ぶんがくオタクにして資金しきん面めんも支ささえる軍師ぐんし・寿恵ひさえ子役こやくを好演こうえんし、大人気だいにんき。朝あさドラ史しに残のこる夫婦ふうふ像ぞうを創つくり上あげた。

　長田ながた氏しが丁寧ていねいに積つみ上あげた人物じんぶつ描写びょうしゃや美うつくしい台詞せりふの数々かずかず、牧野まきの博士はかせの名言めいげん「雑草ざっそういう草くさはないき」の通とおり、光ひかり輝かがやく脇役わきやくたちと週しゅうタイトルの植物しょくぶつが絡からみ合あう巧たくみなストーリー展開てんかいが視聴しちょう者しゃを魅了みりょう。キャストの熱演ねつえんも相あいまって、派手はでさはなくとも支持しじを集あつめた。

　第だい115話わ（9月がつ8日にち）の平均へいきん世帯せたい視聴しちょう率りつが番組ばんぐみ最高さいこう19・2％（ビデオリサーチ調しらべ、関東かんとう地区ちく）。21年度ねんど後期こうき「カムカムエヴリバディ」以来いらい、朝あさドラ3作さくぶりの19％超こえをマークした。

　最終さいしゅう回かいは、昭和しょうわ3年ねん（1928年ねん）春はる、竹雄たけお（志こころざし尊みこと淳あつし）と綾あや（佐久間さくま由衣ゆい）が新酒しんしゅを持もって槙野まきの家かを訪おとずれる。万太郎まんたろう（神木しぼく隆之たかゆき介かい）寿ことぶき恵子けいこ（浜辺はまべ美波みなみ）虎とら鉄てつ（濱田はまだ龍りゅう臣しん）千歳ちとせ（遠藤えんどうさくら）千鶴ちづる（本田ほんだ望のぞむ結ゆい）ら家族かぞくみんなで新酒しんしゅを堪能たんのうし、楽たのしい時間じかんを共ともに。そして季き節ぶしは夏なつ。悲願ひがんの図鑑ずかんがついに完成かんせいし、掲載けいさいされた植物しょくぶつは3206種しゅ。最後さいごのページを飾かざったのは「スエコザサ」。万太郎まんたろうが見みつけた新種しんしゅのササに寿ことぶき恵子けいこの名なを刻きざんだ。寿ことぶき恵子けいこへの感謝かんしゃと永遠えいえんの愛あいを誓ちかい…という展開てんかい。

　縁側えんがわ。万太郎まんたろうは完成かんせいした図鑑ずかんのページをめくる。謝辞しゃじには田邊たなべ（要よう潤じゅん）徳永とくなが（田中たなか哲司てつし）大窪おおくぼ（今野こんの浩喜ひろき）波多野はたの（前原まえはら滉ひろし）藤丸ふじまる（前原まえはら瑞樹みずき）野宮のみや（亀田かめだ佳明よしあき）ら植物しょくぶつ学がく教室きょうしつの面々めんめん、寿ことぶき恵子けいこら家族かぞく、夭折ようせつした長女ちょうじょ・園子そのこの名前なまえもある。

　ボタン、ヒメスミレ…。夫婦ふうふの歩あゆみがよみがえる。寿ことぶき恵子けいこは「きれい、万まんちゃん。こんなにたくさんの草花くさばな。3206種しゅ。万まんちゃん、爛漫らんまん（らんまん）ですね」と涙なみだ。万太郎まんたろうも「爛漫らんまんじゃ」――。

　最後さいごのページにスエコザサ。「私わたしの名前なまえ？じゃ、私わたし、万ばんちゃんと永久えいきゅうに一緒いっしょにいれるんですね」「寿恵ひさえちゃん、わしを信しんじてくれて、ありがとう。寿恵ひさえちゃんはいつじゃち、わしを照てらしてくれた。寿恵ひさえちゃんがわしの命いのちそのものじゃ」「万まんちゃんこそ、私わたしのお日様ひさまでした。でも、約束やくそくね。私わたしがいなくなったら…。いなくなったら、いつまでも泣ないてちゃ駄目だめですからね。万太郎まんたろうさんと草花くさばなだけ。草花くさばなに、また会あいに行いってね。そしたら、私わたしもそこにいますから。草花くさばなと一緒いっしょに、私わたしもそこで待まってますから」。万太郎まんたろうは寿ことぶき恵子けいこを抱だき締しめ「愛あいしちゅう。愛あいしちゅう。寿恵ひさえちゃん、わしら、ずっと一緒いっしょじゃ」――。

　寿ことぶき恵子けいこが旅立たびだち、植物しょくぶつ採集さいしゅうの会かいに招まねかれた万太郎まんたろう。参加さんか者しゃからの「博士はかせ、これは何なにですか？」に次々つぎつぎと答こたえる。

　気きがつくと、寿ことぶき恵子けいこの姿すがた。「万太郎まんたろうさん、この子こはだあれ？」「ねえ、日本にっぽん中ちゅうの植物しょくぶつ、本当ほんとうにこれで全部ぜんぶかしら？」「確たしかめに行いかんと」「じゃあ、まだまだ探さがしに行いかないとね」「うん。寿恵ひさえちゃん、草花くさばなが待まちゆうき。おまん、誰だれじゃ？」――。万太郎まんたろうと寿恵子すえこの冒険ぼうけんは終おわらない。

　SNS上じょうには「ブラボー！半年はんとし間あいだありがとうございましたっ！」「謝辞しゃじの名前なまえだけで泣なけるの、凄すごすぎる」「図鑑ずかんの謝辞しゃじに並ならんだ名前なまえたちに、花はなのように咲さき誇ほこるそれぞれの人生じんせいが浮うかび上あがる。最高さいこうの朝あさドラ、最高さいこうの最終さいしゅう回かい」「タキさんの時ときのタイトル回収かいしゅうも鮮あざやかに思おもい出だしちゃって、追おい泣なき」「こんなに見事みごとなタイトル回収かいしゅうはないよと号泣ごうきゅう！」「いつかの寿ことぶき恵子けいこの産毛うぶげのシーンまでスエコザサに重かさねていたの、こんなん泣なくわ」「あいみょん、未来みらい予知よちで歌詞かし書かいたんか…」「万まんちゃんと寿恵ひさえちゃんの夫婦ふうふ愛あいに涙なみだが止とまらん…お二に人にんの人生じんせいを懸かけた大だい冒険ぼうけんを丁寧ていねいに描えがいてくださり、本当ほんとうにありがどうございました」などの声こえが続出ぞくしゅつ。視聴しちょう者しゃの涙なみだを誘さそった。