錢ぜに (鑄い貨)

古銅こどう錢ぜに

錢ぜに，卽そく鑄い貨、錢ぜに幣ぬさ或ある硬貨こうか，今こん多た稱しょう硬かた幣ぬさ，金屬きんぞく製せい成之しげゆき圓えん狀じょう通貨つうか也。金かね鑄い之の貨，上古じょうこ已やめ有ゆう之の。時人じじん嘗以金きん、銀ぎん、銅どう材ざい（曰「貴金屬ききんぞく」）等とう鑄い之これ，是ぜ爲ため市し貨，歷代れきだい承うけたまわ襲かさね至いたり今いま。當世とうせい錢ぜに貨，面めん額がく較之鈔貨爲ため賤，故こ常つね以鐵鎳等鑄い之これ，曰「輔幣」。其上多た刻こく有ゆう紋もん飾かざり字じ樣さま。