华阳太ふとし后きさき

華陽かよう太たい后きさき（前ぜん296年ねん？—前まえ230年ねん），秦はた國こく政治せいじ人物じんぶつ，秦はた始はじめ皇すめらぎ嬴政至いたり成年せいねん親政しんせい前まえ的てき七なな年ねん，嬴政養やしなえ祖母そぼ華陽かよう太たい后きさき。原はら為ため戰國せんごく時代じだい秦はた孝文たかふみ王おう的てき繼室けいしつ，後ご因いん繼子けいし庄しょう襄じょう王おう即位そくい尊稱そんしょう为華陽かよう太たい后きさき。與あずか秦はた惠めぐみ文ぶん王おう之これ妾わらわ秦はた宣せん太ふと后きさき同どう為ため出身しゅっしん於楚すわえ国こく王族おうぞく宗室そうしつ的てき芈姓之これ後ご（據よりどころ推測すいそく應おう為ため宣せん太ふと后きさき的てき姪めい孫まご女おんな，同母どうぼ弟おとうと弟おとうと華はな陽よう君くん羋戎〔又また稱たたえ辛からし戎えびす〕的てき孫まご女おんな。）。莊そう襄じょう王おう登のぼり基はじめ前ぜん，世せい稱たたえ華陽かよう夫人ふじん或ある華陽かよう后きさき。

華陽かよう太たい后きさき
小しょう说《东周列国れっこく志こころざし》插画そうが：吕不韦巧计归异人
姓せい	芈
名な	不ふ詳しょう
封ふう號ごう	華陽かよう
婚姻こんいん名めい份	妾わらわ → 繼室けいしつ
坟墓	寿ことぶき陵りょう（与あずか秦はた孝文たかふみ王おう合ごう葬そう）
親おや屬ぞく
夫おっと	秦はた孝文たかふみ王おう
夫おっと之の父ちち	秦はた昭あきら襄じょう王おう
夫おっと之の母はは	唐から太ふとし后きさき
夫おっと之の側室そくしつ	夏なつ姬ひめ (秦はた孝文たかふみ王おう)
兄弟きょうだい	阳泉君くん
養子ようし	秦莊はたしょう襄じょう王おう
其他親おや屬ぞく	秦はた宣せん太ふと后きさき、昌平しょうへい君くん、嬴政正妻せいさい

生平おいだいら

封ふう號ごう華陽かよう

華陽かよう夫人ふじん出身しゅっしん於楚國王こくおう族ぞく宗そう親ちかし，下しも嫁よめ秦はた昭あきら王おう次子つぎこ安國やすくに君くん柱ばしら時間じかん不詳ふしょう；秦はた昭あきら王おう42年ねん（公おおやけ元もと前まえ265年ねん），因よし秦はた昭あきら王おう長子ちょうし先さき於兩年ねん前まえ病びょう逝魏ぎ國こく芷陽，昭あきら王立おうりつ安國やすくに君くん為ため太子たいし，安國やすくに君くん立りつ其為正せい夫人ふじん，封ふう號ごう曰「華陽かよう」，一時いちじ風光ふうこう無限むげん。

收おさむ養やしなえ異人いじん

衛まもる國こく商賈しょうこ呂りょ不ふ韋透過とうか華陽かよう夫人ふじん之の姊與弟おとうと弟おとうと陽ひ泉いずみ君くん的てき牽線，入にゅう秦はた獻策けんさく。呂りょ氏し進言しんげん夫人ふじん無む子こ，安國やすくに君くん百ひゃく年ねん之これ後ご，庶子しょし嬴子傒若わか立だて，夫人ふじん將はた無む所ところ可か託かこつけ，而安國こく君くん有子ゆうこ二に十じゅう餘人よにん，居中きょちゅう有ゆう異人いじん（亦また作さく嬴異）者しゃ，饒にょう有ゆう賢けん名めい，因いん生母せいぼ夏なつ姬ひめ不ふ受寵幸こう，被ひ送おく去ざ趙ちょう國こく做人質ひとじち，由ゆかり於秦趙ちょう交戰こうせん多年たねん，處しょ境さかい十じゅう分ふん艱難かんなん，異人いじん對たい華陽かよう夫人ふじん有ゆう依よ附ふ之の意い，還かえ望もち華陽かよう夫人ふじん願ねがい收おさむ繼つぎ其為嗣。

華陽かよう夫人ふじん深ふか以為然しか，採用さいよう呂りょ不ふ韋提議ていぎ，不ふ日にち便びん向こう安國やすくに君くん刻こく以「玉たま符ふ」為ため憑，約やく以異人為じんい嗣。

秦はた昭あきら王おう50年ねん（前ぜん257年ねん），秦はた將すすむ王おう齕圍かこえ攻おさむ趙ちょう國こく首都しゅと邯鄲かんたん，趙ちょう國本こくほん欲よく處しょ死し質しつ子こ異人いじん洩も憤いきどお，幸さいわい賴よりゆき呂りょ不ふ韋重金きん買かい通どおり守もり城じょう官吏かんり助じょ異人いじん逃返秦しん國こく，其妻趙ちょう姬ひめ與あずか嬴政卻仍困於邯鄲かんたん，處しょ境さかい危殆きたい，僥倖ぎょうこう續ぞく存そん。

安やす返かえし秦しん國こく的てき異人いじん在ざい呂りょ不ふ韋的建議けんぎ下か，乃穿楚すわえ國こく服飾ふくしょく拜謁はいえつ華陽かよう夫人ふじん，華陽かよう夫人ふじん見み狀じょう大だい悅えつ，正式せいしき收おさむ養やしなえ為ため養子ようし，異人いじん又また特別とくべつ改名かいめい為ため子こ楚すわえ，以迎華陽かよう夫人ふじん所しょ好このみ。

王おう后きさき時期じき

秦はた昭あきら王おう56年ねん（前ぜん251年ねん），秦はた昭あきら襄じょう王おう駕が崩くずれ，安國やすくに君くん即位そくい，史し稱しょう秦はた孝文たかふみ王おう，華陽かよう夫人ふじん被ひ封ふう為ため王おう后きさき，立子たつこ楚すわえ為ため太子たいし。趙ちょう國こく為ため表示ひょうじ友好ゆうこう，將はた滯留たいりゅう趙ちょう國こく九年的趙姬和嬴政送至秦國。

根據こんきょ歷史れきし學者がくしゃ李り開ひらく元もと說法せっぽう，趙ちょう姬ひめ與あずか嬴政因いん長時間ちょうじかん滯留たいりゅう趙ちょう國こく、生死せいし不明ふめい，子し楚すわえ在ざい生母せいぼ夏なつ姬ひめ的てき安やす排はい下か，納おさめ韓國かんこく王族おうぞく女子じょし為ため妾わらわ，已やめ有ゆう一いち子し成なり蟜（亦また作さく盛もり橋きょう）；對たい於華陽ひ太ふとし后きさき而言，長ちょう孫まご嬴政才ざい是ぜ符合ふごう自身じしん的てき政治せいじ利益りえき的てき王位おうい繼承けいしょう人選じんせん，而非成なり蟜。

太ふとし后きさき時期じき

莊そう襄じょう王おう時期じき

孝文たかふみ王おう在位ざいい不ふ到いた一いち年ねん（正式せいしき即位そくい僅三さん日にち）便びん去さ世よ，子し楚すわえ繼つぎ位い，是ぜ謂いい莊そう襄じょう王おう。華陽かよう后きさき被ひ尊みこと為ため華陽かよう太たい后きさき，子し楚すわえ生母せいぼ夏なつ姬ひめ則のり尊とうと為ため夏なつ太ふとし后きさき，趙ちょう姬ひめ為ため王おう后きさき。

子こ楚すわえ在位ざいい三さん年ねん（公おおやけ元もと前まえ247年ねん）而逝，嬴政即位そくい，時じ年ねん僅十じゅう三さん歲さい（實じつ歲とし十じゅう二に）。

太ふとし王おう太ふとし后きさき時期じき

嬴政即位そくい時じ僅十じゅう二に歲さい，由ゆかり於尚未成年みせいねん，未み能のう親政しんせい，只ただ得とく委い政せい太ふとし后きさき與あずか大臣だいじん；而直至いたり嬴政二に十じゅう二に歲さい（實じつ歲とし二に十じゅう一いち）親政しんせい之の前まえ，依據いきょ秦しん國こく法律ほうりつ的てき繼承けいしょう原則げんそく，委い政せい的てき第だい一順位應是養祖母華陽太后，其次為ため親おや祖母そぼ夏なつ太ふとし后きさき（夏なつ姬ひめ），生母せいぼ趙ちょう太ふとし后きさき反はん而是最さい末位まつい。故こ近代きんだい多言たげん嬴政成年せいねん前ぜん託たく政せい於帝太ふとし后きさき-趙ちょう姬ひめ與あずか相國しょうこく呂りょ不ふ韋者，乃是誤解ごかい。

秦はた王政おうせい17年ねん（公おおやけ元もと前まえ230年ねん），華陽かよう太たい后きさき薨，身み後ご與あずか孝文たかふみ王おう合ごう葬そう壽ことぶき陵りょう。

綜觀華陽かよう太たい后きさき自じ秦しん王政おうせい即位そくい（公おおやけ元もと前まえ247年ねん）至いたり逝世之の前まえ，左右さゆう秦しん國こく國政こくせい長ちょう達たち17年ねん，惟おもんみ《秦はた記き》一いち併不載の，以致華陽かよう太たい后きさき具備ぐび「政治せいじ家か」的てき一面多為後人忽略。

秦はた國こく外戚がいせき集團しゅうだん

嬴政時期じき外戚がいせき集團しゅうだん有ゆう三さん，分別ふんべつ為ため「楚すわえ系けい」、「韓かん系けい」與あずか「趙ちょう系けい」；「楚すわえ系けい」以華陽ひ太ふとし后きさき、昌平しょうへい君くん為ため代表だいひょう、「韓かん系けい」主幹しゅかん為ため夏なつ太ふとし后きさき與あずか成なり蟜，呂りょ不ふ韋、嫪毐則そく屬ぞく於趙姬ひめ的てき「趙ちょう系けい」人馬じんば；茲舉例れい秦しん國王こくおう廷三さん派は角力すもう，相關そうかん歷史れきし事件じけん如下：

• 秦はた王政おうせい五ご年ねん（前ぜん242年ねん），王おう弟おとうと成なり蟜出使し韓國かんこく，領有りょうゆう韓國かんこく割わり地ち百ひゃく里り之の功こう，封ふう長安ながやす君くん。
• 秦はた王政おうせい七なな年ねん（前ぜん240年ねん），夏なつ太ふとし后きさき過か世よ，韓かん系けい消けし弱じゃく，朝廷ちょうてい勢力せいりょく丕變。
• 秦はた王政おうせい八はち年ねん（前ぜん239年ねん），成なり蟜（韓かん系けい）叛亂はんらん，嫪毐（趙ちょう姬ひめ面めん首くび）舉兵平ひら叛，嫪毐因いん功こう受封長信ながのぶ侯こう，趙ちょう系けい勢力せいりょく權けん傾かたぶけ一いち時じ，引起楚すわえ系けい勢力せいりょく忌憚きたん。
• 秦はた王政おうせい九きゅう年ねん（前ぜん238年ねん），嫪毐與趙ちょう姬ひめ聯れん手しゅ在ざい咸陽發動はつどう武裝ぶそう政變せいへん，討伐とうばつ對象たいしょう應おう是ぜ針はり對たい華陽かよう太たい后きさき及其人馬じんば，而並非ひ是ぜ向こう嬴政搶奪王位おうい。嫪毐之の亂みだれ最終さいしゅう在ざい呂りょ不ふ韋、昌平しょうへい君くん與あずか昌文まさふみ君くん領りょう兵へい之の下した，平ひら叛告終おわり，趙ちょう姬ひめ也因此事被ひ迫せり幽かそけ禁きん於雍。
• 秦はた王政おうせい十じゅう年ねん（前ぜん237年ねん），呂りょ不ふ韋因曾舉薦こも嫪毐而遭牽連免めん相しょう；楚すわえ系けい外戚がいせき勢力せいりょく可か謂いい自じ此獨大だい。

後代こうだい史書ししょ雖然沒ぼつ有紀ゆうき錄ろく留とめ存そん，但ただし秦はた王政おうせい的てき婚姻こんいん應おう係がかり由ゆかり華陽かよう太たい后きさき主持しゅうもち。依よ照あきら當時とうじ貴族きぞく間あいだ的てき婚姻こんいん慣例かんれい，合理ごうり推測すいそく華陽かよう太たい后きさき傾向けいこう安やす排はい同どう為ため楚すわえ國こく宗室そうしつ的てき親族しんぞく做孫媳，日本にっぽん學者がくしゃ藤田ふじた勝久かつひさ主張しゅちょう，這位楚すわえ國こく夫人ふじん即そく是ぜ嬴政的てき王おう后きさき，也是後來こうらい皇すめらぎ長子ちょうし扶蘇的てき親おや生せい母親ははおや。

身み後事こうじ

華陽かよう太たい后きさき過か世よ之これ後ご，30歲さい的てき嬴政才ざい逐漸擺脫外戚がいせき陰影いんえい，秦しん國こく朝廷ちょうてい的てき楚すわえ系けい勢力せいりょく陸續りくぞく遭到秦しん王おう貶斥，最さい著名ちょめい代表だいひょう人物じんぶつ為ため秦しん王政おうせい21年ねん（公おおやけ元もと前まえ226年ねん）被ひ外そと放ひ至いたり韓國かんこく新しん鄭てい的てき丞相じょうしょう昌平しょうへい君くん，而秦王政おうせい23年ねん（前ぜん223年ねん），秦しん國こく發動はつどう滅めつ楚すわえ之の戰たたかえ，楚すわえ國こく滅亡めつぼう，亦また是ぜ華陽かよう太たい后きさき過か世よ後ご發生はっせい之の事こと。

相あい关条目め

• 宣せん太ふと后きさき
• 阳泉君くん
• 嬴子楚すわえ
• 昌平しょうへい君くん
• 夏なつ姬ひめ
• 趙ちょう姬ひめ
• 赢政

影かげ視し作品さくひん

年とし份	剧名	演えんじ员	剧中称ちゅうしょう谓
2000	乱世らんせい英雄えいゆう吕不韦	林はやし静しず	华阳夫人ふじん
2019	皓あきら镧传	谭卓	华陽夫人ふじん
2020	大秦たいしん赋	鄔君梅うめ	华陽太ふとし后きさき

参考さんこう書籍しょせき

• 《楚すわえ国こく历史文化ぶんか辞典じてん》石泉いしずみ主ぬし编；何なん浩ひろし、陈伟副ふく主しゅ编。 ISBN 7-307-02066-1
• 司馬しば遷，《史記しき·秦はた始はじめ皇すめらぎ本紀ほんぎ》、《史ふみ记·吕不韦列传》，北京ぺきん：中華ちゅうか書しょ局きょく（1982年ねん二に版はん第だい22刷さつ），2008年ねん。ISBN 9787101003048
• 李り開ひらく元もと著ちょ，《秦はた謎なぞ：秦はた始はじめ皇すめらぎ的てき秘密ひみつ》，台北たいぺい市し：聯れん經けい，2011年ねん。ISBN 9789570836523
• 李り開ひらく元もと著ちょ，《楚すわえ亡ほろび：從したがえ項羽こうう到いた韓かん信しん》，台北たいぺい市し：聯れん經けい，2013年ねん。ISBN 9789570841701