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黃き真ま伊い

此条目め页的主題しゅだい是ぜ朝鮮ちょうせん歷史れきし人物じんぶつ。关于此名稱めいしょう其他用法ようほう，請見「黃き真ま伊い (消しょう歧義)」。

黃き真ま伊い（朝鮮ちょうせん語ご：황진이／黃き眞ま伊い，1500年代ねんだい—1560年ねん），本名ほんみょう黃き真しん，朝鮮ちょうせん王朝おうちょう時期じき女おんな詩人しじん，亦また是ぜ一いち位い著名ちょめい的てき妓生こしょう，京畿けいき道どう開城かいじょう人ひと，別名べつめい真ま伊い、真ま娘むすめ (진랑)，妓ぎ名めい明月めいげつ（명월），為ため黃き進士しんし與あずか妓生こしょう出身しゅっしん的てき盲めくら小しょう妾わらわ陳ちん玄げん琴きん所生しょせい之の庶女[1]。她善於琴藝げい、歌唱かしょう，且是出色しゅっしょく的てき詩人しじん，為ため「松まつ都と三さん絕ぜっ」之の一いち絕ぜっ（另二絕為松都景點朴ぼく淵ふかし瀑布ばくふ、理學りがく家か徐じょ敬たかし德とく）。[2][3]

黃き真ま伊い
황진이
朝鮮ちょうせん女おんな詩人しじん、妓生こしょう
姓せい黃き
名な真ま伊い
姓名せいめい黃き真ま伊い
字じ明月めいげつ（명월）
封ふう號ごう松まつ都と三さん絕ぜっ之の一いち絕ぜっ
尊號そんごう仙女せんにょ、女中じょちゅう翹楚
其他名號みょうごう真ま伊い、真ま娘むすめ
出生しゅっしょう1500年代ねんだい
京畿けいき道どう開城かいじょう
婚姻こんいん名めい份妾わらわ室しつ
逝世1560年ねん（59—60歲さい）
葬そう於路邊べ
坟墓長ちょう湍口井い峴南
親おや屬ぞく
父親ちちおや黃き進士しんし
母親ははおや陳ちん玄げん琴きん
經歷けいれき
李り士し宗むね（又また作さく李り彥邦），具ぐ樹じゅ勳くん，徐じょ有ゆう英えい， 宗室そうしつ李り渾然こんぜん（封ふう號ごう碧あお溪けい守もり）禮れい判ばん大人おとな交往
黃き真ま伊い（黃き眞ま伊い）
諺文おんもん황진이
汉字黃き眞ま伊い
文ぶん观部式しきHwang Jin-i
马-赖式Hwang Chin-i

生平おいだいら

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黃き真ま伊い的てき生平おいだいら不ふ見み於正史せいし，見み於當時とうじ的てき筆記ひっき、野史やし中なか。關せき於她的てき出身しゅっしん，一般說法是指她是黃姓進士しんし之これ庶女，母親ははおや陳ちん玄げん琴きん為ため盲めくら妓生こしょう[1]。《松まつ都と紀き異こと》、《中京ちゅうきょう志こころざし》描述她的出身しゅっしん具有ぐゆう神話しんわ色彩しきさい，《松まつ都と紀き異こと》記載きさい陳ちん玄げん琴きん十じゅう八はち歲さい時じ遇ぐう一いち人にん，容貌ようぼう英俊えいしゅん，衣冠いかん華美かび，兩人りょうにん互相傾かたぶけ慕，但ただし對たい方かた忽ゆるがせ然しか消失きえうせ，到いた黃昏たそがれ又また再さい出現しゅつげん，在ざい橋上はしかみ唱歌しょうか，並なみ向こう她要水すい喝かつ。玄げん琴きん盛もり水すい給きゅう他た，他た喝かつ了りょう一半いっぱん，就對玄げん琴きん說せつ這是酒しゅ，叫さけべ她也喝かつ。玄げん琴きん喝かつ下か後ご就生下か黃き真ま伊い。[4]《中京ちゅうきょう志こころざし》則のり指ゆび她是陳ちん玄げん琴きん與あずか仙人せんにん所生しょせい之の女おんな，出生しゅっしょう時じ異い香こう滿室まんしつ。[5]

黃き真ま伊い才ざい貌雙全ぜん，琴きん藝げい、歌うた藝げい、文才ぶんさい皆みな出で眾，被ひ喻為「仙女せんにょ」、「女中じょちゅう翹楚」，成なり為ため妓ぎ生後せいご獲え文人ぶんじん雅士まさし垂たれ青あお。她平日び衣ころも著ちょ樸しらき素もと，淡あわ掃娥眉まゆ，或ある不ふ施ほどこせ脂粉しふん、只ただ作さく梳くしけず洗あらい，天生あもう麗質れいしつ已やめ勝かち過か其他精せい心こころ打だ扮ふん的てき妓生こしょう。甚至衣ころも衫襤褸らんる、蓬よもぎ頭垢ふけ面めん時じ，仍然令れい其他妓生こしょう懾服。她的美貌びぼう令れい面壁めんぺき三さん十じゅう年ねん的てき知足ちそく禪師ぜんじ破戒はかい，又また令れい自認じにん為ため不ふ被ひ美び色しょく所しょ惑者，若わか被ひ惑即為ため「非人ひにん」的てき蘇そ世よ讓ゆずる寧やすし願ねがい作さく非人ひにん，但ただし徐じょ敬たかし德とく面めん對たい她誘惑ゆうわく依然いぜん不為ふため所しょ動どう，成なり為ため她敬重けいちょう的てき「真ま聖人せいじん」，並なみ拜はい為ため老師ろうし。她性情せいじょう高潔こうけつ，任にん俠倜儻，喜與きよ儒士交往，不ふ因いん為ため金錢きんせん所しょ誘さそえ而與市井しせい賤隸交往。[1][6][7][8][9][10]她喜愛あい遊山ゆさん玩水，想そう遊歷ゆうれき金剛山こんごうざん等とう名山めいざん，找了宰相さいしょう之子ゆきこ李り生なま同どう遊ゆう，她稱李り生なま為ため仙せん郎ろう，以此遊ゆう為ため仙遊せんゆう。出で遊ゆう時じ黃き真ま伊い穿ほじ著しる粗布そふ衣裳いしょう，无视李り生せい的てき宰相さいしょう之子ゆきこ的てき身み份，称たたえ他た为仆，李り生なま也用黄き真ま伊い乞食こじき所得しょとく为食而不觉得羞耻。[11]

黃き真ま伊い欣賞善ぜん歌か宣傳せんでん官かん李り士し宗むね（又また作つく李り彥邦），有ゆう一次她聽到奇妙的歌曲，認みとめ為ため是ぜ當代とうだい絕唱ぜっしょう，就派人じん去さ看み看み是これ誰だれ，看み到いた果然かぜん是ぜ李り士し宗むね，就主動しゅどう提出ていしゅつ和わ他ほか同居どうきょ六ろく年ねん。前ぜん三さん年ねん在ざい李り家か，黃き真ま伊い把わ自己じこ的てき財產ざいさん都と帶たい過去かこ，讓ゆずる李り士し宗むね的てき父母ちちはは、妻子さいし一同いちどう享とおる用よう，並なみ且操持じ家いえ務つとむ，對たい李り家か上下じょうげ盡つき妾わらわ婦ふ之の禮れい。後こう三年由李士宗出資供養黃真伊一家，到いた期き滿之まんし日び，黃き真ま伊い就淡然しか離はなれ去さ。[12][13]

此外，具ぐ樹じゅ勳くん《二に旬しゅん錄ろく》和かず徐じょ有ゆう英えい《錦にしき溪けい筆談ひつだん》及黃真ま伊い的てき作品さくひん《青山あおやま裡うら碧あお溪けい水すい》中ちゅう，有ゆう她和宗室そうしつ李り渾然こんぜん（封ふう號ごう碧あお溪けい守もり）交往的てき記載きさい。

另外又また相傳そうでん她在十じゅう六ろく歲さい時じ與あずか一個地方官的兒子和在成年後與一個王室宗親相戀，可か是ぜ依よ照あきら當時とうじ的てき從したがえ母はは法ほう，她繼承けいしょう了りょう母親ははおや的てき賤民せんみん身み份，不能ふのう作さく士し大夫たいふ和わ貴族きぞく的てき正妻せいさい，致使這兩段だん戀情れんじょう最終さいしゅう不能ふのう開花かいか結果けっか。

死し年ねん不祥ふしょう及約1560年ねん頃ごろ。她臨終りんじゅう前說ぜんせつ自己じこ喜き歡熱鬧ねっとう，不要ふよう把わ她葬在ざい深谷ふかや，而要把わ她葬於路邊べ。另一說則指她覺得自己令男子不知自愛，叫さけべ家人かじん不要ふよう為ため她買棺かん材ざい，讓ゆずる她暴屍かばね荒野あらの；後ご由よし一男子把她埋葬。[14]

詩作しさく

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维基文ぶん库中ちゅう该作者しゃ的てき作品さくひん：
黃き眞ま伊い

黃き真ま伊い一生いっしょう的てき創作そうさく，僅留幾いく首しゅ時どき調ちょう（시조）和わ玄げん琴きん（거문고）的てき曲きょく子こ傳でん世よ。

十じゅう六ろく世紀せいき是ぜ朝鮮ちょうせん文學ぶんがく的てき黃金おうごん時代じだい，而黃真ま伊い是ぜ當とう中ちゅう最さい出色しゅっしょく的てき詩人しじん，擅寫時どき調ちょう。其詩作しさく的てき風格ふうかく委い婉含蓄がんちく，以描寫びょうしゃ愛情あいじょう為ため主ぬし，有人ゆうじん認みとめ為ため其詩作しさく風格ふうかく像ぞう十じゅう七なな世紀せいき善用ぜんよう曲きょく喻的英國えいこく玄げん學がく詩し派は。她的詩作しさく是ぜ現今げんこん韓國かんこく中學ちゅうがく課か本ほん的てき教材きょうざい。

以下いか為ため黃き真ま伊い的てき兩りょう首くび時じ調ちょう

冬至とうじ漫長夜よる


青山あおやま裡うら的てき碧あお溪けい水すい

時どき調ちょう中ちゅう的てき「碧あお溪けい水すい」指ゆび的てき是ぜ碧あお溪けい守もり，在ざい韓かん文中ぶんちゅう水すい與あずか守もり同音どうおん，「明月めいげつ」又また是ぜ黃き真ま伊い的てき艺名，此詩寫うつし於與碧あお溪けい守もり於窄橋きょう上相かみや遇ぐう，詩し中ちゅう具有ぐゆう挑逗的てき情意じょうい。


朴ぼく淵ふかし瀑布ばくふ

相關そうかん影かげ視し作品さくひん及飾演者えんじゃ

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由よし於黃真ま伊い一生いっしょう傳奇でんき，因いん此曾有ゆう電でん視し劇げき、電でん影かげ及不少すくな小說しょうせつ講述こうじゅつ她的生平おいだいら。

電でん影かげ

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片名かたな 年とし份 演えんじ員いん
《黃き真ま伊い》 1957年ねん 都と琴きん峰ほう（朝あさ鲜语：도금봉）
《黃き真ま伊い的てき一生いっしょう》 1961年ねん 金きむ淑よし姬ひめ
《黃き真ま伊い的てき初戀はつこい》 1969年ねん 金芝美きむじみ（朝あさ鲜语：김지미）
《黃き真ま伊い》 1986年ねん 張ちょう美よし嬉うれし
《黃き真ま伊い》 2007年ねん 金きむ裕ひろし貞さだ、宋そう慧とし喬たかし

電でん視し劇げき

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劇げき名めい 年とし份 電でん視し台だい 演えんじ員いん
《女人にょにん列傳れつでん》—《黃き真ま伊い》 1982年ねん MBC 李り美よし淑よし
《黃き真ま伊い》 2006年ねん KBS 沈恩敬けい、河かわ智さとし苑えん

參考さんこう文獻ぶんけん

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  1. ^ 1.0 1.1 1.2 許もと筠《惺翁識小錄ろく》：「眞ま娘むすめ，開城かいじょう盲めくら女おんな之子ゆきこ。性せい倜儻類るい男子だんし。工こう琴きん善ぜん歌か。嘗遨遊ゆう山水さんすい間あいだ，其自楓かえで岳だけ歷れき太白たいはく、智さとし異い至いたり錦城きんじょう，州しゅう官かん方かた宴えん節ふし使し，聲こえ妓ぎ滿座まんざ。眞ま娘むすめ以弊衣ころも膩面，直ちょく坐すわ其上，捫蝨自若じじゃく，謳彈無む小しょう怍，諸しょ妓ぎ氣き懾。平生ひらお慕花潭爲人じん。必携ひっけい琴きん釃酒詣まい潭墅，盡つき驩而去。每まい言げん：「知足ちそく老ろう禪ぜん，三さん十じゅう年ねん面壁めんぺき，亦また爲な我わが所ところ壞。唯ただ花はな潭先生せんせい昵處累年るいねん，終おわり不ふ及亂，是ぜ眞ま聖人せいじん。」將しょう死し，命いのち家人かじん曰：「愼まき勿哭，出で葬そう以鼓樂らく導しるべ之の。」至いたり今こん歌うた者しゃ能のう謳其所作しょさ，亦また異人いじん也。
  2. ^ 許もと筠《惺翁識小錄ろく》：「眞ま娘むすめ常つね白しろ于花潭曰：「松まつ都と有ゆう三さん絶ぜっ。」先生せんせい曰：「云うん何なに？」曰：「朴ぼく淵ふかし瀑布ばくふ及先生せんせい曁小的てき也。」先生せんせい笑わらい之の。此雖善ぜん謔，亦また有ゆう是ぜ理り。蓋ぶた松まつ都と山水さんすい，鬱然うつぜん盤ばん紆，人才じんさい輩出はいしゅつ。花はな潭之理學りがく，爲國ためくに朝ちょう最さい，而石峯みね筆法ひっぽう，振ふ耀海內外。近日きんじつ車しゃ氏し父子ふし兄弟きょうだい，亦また有ゆう文名ぶんめい。眞ま娘むすめ亦また女中じょちゅう翹楚，卽そく此可知かち其言不ふ妄。」 」
  3. ^ 柳やなぎ夢ゆめ寅とら《於于野の談だん》：「嘉よしみ靖やすし初はつ, 松まつ都と有名ゆうめい娼眞伊い者しゃ, 女中じょちゅう之の倜倘任にん俠人也. 開花かいか潭處士し徐じょ敬たかし德とく, 高こう蹈不仕つかまつ, 學問がくもん精せい邃, 欲よく試ためし之の, 束たば絛帶, 挾はさみ大學だいがく, 往拜曰: “妾わらわ聞禮記き曰: ‘男おとこ鞶革, 女おんな鞶絲’, 妾わらわ亦また志學しがく, 帶おび鞶絲而來.” 先生せんせい笑わらい而誨之の. 眞ま伊い乘じょう夜よる相しょう昵, 如摩登之とし拊摩阿おもね難なん者しゃ累日るいじつ, 而花潭終不ふ少しょう撓たわわ。」
  4. ^ 李り德いさお泂《松まつ都と紀き異こと》：「真ま伊い者しゃ。松まつ都と名めい娼也。母はは玄げん琴きん頗有姿すがた色しょく，年ねん十じゅう八はち，浣布於兵部ぶ橋下はしした。橋上はしがみ有ゆう一人ひとり，形容けいよう端はし妙みょう衣冠いかん華美かび，注目ちゅうもく玄げん琴きん，或ある笑わらい或ある指ゆび。玄げん琴きん亦また心こころ動どう，其人仍忽不ふ見み。日ひ已やめ向こう夕ゆう，漂女盡つき散ち。其人倏來橋きょう上じょう，倚柱長歌ながうた，歌うた竟求飮いん。玄げん琴きん以瓢盛もり水すい而進，其人半はん飮いん，笑わらい而還與あずか曰：汝なんじ且試　之これ，乃酒也。玄げん琴きん驚異きょうい之の，因いん與あずか講こう歡，遂とげ生なま真ま娘むすめ。色いろ貌才藝げい妙みょう絕ぜっ一いち時じ，歌うた亦また絕唱ぜっしょう，人にん號ごう為ため仙女せんにょ。」
  5. ^ 金きむ履くつ載の《中京ちゅうきょう誌し》「眞之まさゆき母はは陳ちん玄げん琴きん …… 意い以爲仙人せんにん 果はて有ゆう 生せい眞しん 産さん時じ異い香こう滿室まんしつ 三さん日にち不ふ再さい齊ひとし之これ 則そく是ぜ 仙女せんにょ 有ゆう何なん姓せい黃き耶」
  6. ^ 《松まつ都と紀き異こと》：「留守るす宋そう公こう。 或ある云うん宋そう 或ある云うん宋そう純じゅん。未知みち孰是 初はつ莅のぞき政府せいふ。適てき値ち節ふし日び。郞ろう僚爲設しつらえ小酌しょうしゃく於府衙。眞ま娘むすめ來らい現げん。態度たいど綽約。擧止きょし閑雅かんが。宋そう公こう風流ふうりゅう人じん也。老ろう於花場じょう。一見知其爲非常之女。顧謂左右さゆう曰名不ふ虛きょ得とく。欣然きんぜん款接。宋そう公こう之の妾わらわ亦また關西かんさい名物めいぶつ也。從したがえ門もん隙すき窺見曰果然しか絶ぜっ色しょく。吾われ事ごと去さ矣。遂とげ挑門大呼たいこ。被ひ髮かみ跣はだし足あし突出とっしゅつ者しゃ累るい矣。羣婢扶擁勢ぜい不能ふのう止どめ。則のり宋そう公こう驚おどろき起おこり。坐すわ客きゃく咸退。
  7. ^ 《松まつ都と紀き異こと》：「宋そう公こう為ため大だい夫人ふじん設しつらえ壽ことぶき席せき，京きょう城じょう妙たえ妓ぎ歌姬うたひめ無む不ふ招集しょうしゅう。　邑守宰おさむ簪かんざし纓えい聯れん席せき，紅粉こうふん滿座まんざ，綺羅きら成なり叢くさむら。真ま娘むすめ不ふ施ほどこせ丹に粉こ，淡あわ粧來預あずか，天然てんねん國こく色しょく光彩こうさい動どう人じん。終おわり夕ゆう宴席えんせき，眾賓莫不稱たたえ譽ほまれ。而宋公こう少しょう不ふ借か顏かお，蓋ぶた慮おもんばか簾すだれ內之窺，恐こわ有ゆう前日ぜんじつ之の變へん也。酒さけ闌たけなわ始はじめ使し侍さむらい婢，滿まん酌しゃく叵羅勸すすむ飮いん真ま娘むすめ，使つかい之の促席獨唱どくしょう。真ま娘むすめ斂容而歌，歌聲うたごえ亮あきら，裊裊不ふ絕ぜっ，上うえ徹とおる雲くも衢，高低こうてい　婉。　異い凡調。宋そう公こう擊げき節ぶし亟稱曰天才てんさい。
  8. ^ 《松まつ都と紀き異こと》：「以樂工こう嚴守げんしゅ，年ねん七なな十じゅう，伽とぎ椰琴為ため通どおり國こく妙手みょうしゅ，又また善ぜん解かい音律おんりつ。始はじめ見み真ま娘むすめ，嘆曰：“仙女せんにょ也。”及聞歌聲うたごえ，不覺ふかく驚おどろき起おこり，曰：“此洞府ふ餘韻よいん，世間せけん寧やすし有ゆう此調！”時じ詔みことのり使し入いれ本ほん府ふ。遠近えんきん士し女おんな觀光かんこう者しゃ坌集，林立りんりつ路ろ左ひだり。有ゆう一いち頭とう目め望見ぼうけん真ま娘むすめ，催　而來，注ちゅう眼め良久よしひさ而去。到いた館かん，謂いい通事つうじ曰：“汝なんじ國有こくゆう天下でんか絕ぜっ色しょく。”
  9. ^ 《松まつ都と紀き異こと》：「真ま娘むすめ雖在娼流，性せい高潔こうけつ不ふ事こと芬華，雖官府ふ酒席しゅせき但ただし加か梳くしけず洗あらい，而衣裳いしょう不為ふため改易かいえき。又また不ふ喜き蕩とろけ佚，若わか市井しせい賤隶雖贈千金せんきん而不顧。好こう與あずか儒士交遊こうゆう。頗解文字もじ，喜き觀かん唐詩とうし。嘗慕花はな潭先生せんせい，每まい造みやつこ謁門下か，先生せんせい亦また不為ふため拒こばめ。與あずか之これ談笑だんしょう，豈あに非ひ絕ぜっ代だい名妓めいぎ也。」
  10. ^ 《松まつ都と紀き異こと》：「余よ於甲辰たつ年ねん為ため御ご史し於本府ふ。纔經兵火へいか，公おおやけ廨蕩然しか。館かん余あまり於南門もん內書吏陳福家ふけ，福ぶく之の父ちち亦また老ろう吏也，與あずか真ま娘むすめ為ため近きん族ぞく，時じ年ねん八はち十じゅう餘あまり，精神せいしん強健きょうけん，每まい說せつ真ま娘むすめ之の事こと歷歷れきれき如昨。余よ問もん曰：“真ま娘むすめ挾はさみ異こと術じゅつ然しか耶？”翁おう曰：“異い術じゅつ則そく未み知也ともや。房ぼう內時聞異香が數日すうじつ不ふ歇云。”余あまり以官事ごと未完みかん，留とめ連累れんるい日び。因よし翁おう熟じゅく聞　末すえ。故こ錄ろく之の如右，以廣奇談きだん。」
  11. ^ 柳やなぎ夢ゆめ寅とら《於于野の談だん》：「眞ま伊い聞金剛山こんごうさん, 爲ため天下でんか第だい一いち名山めいざん, 欲よく一いち辦淸遊ゆう, 無む可か與あずか偕, 時とき有ゆう李り生者しょうじゃ, 宰相さいしょう子こ也. 爲ため人じん佚宕淸きよし疏, 可か共とも方かた外がい之の遊ゆう, 從容しょうよう謂いい李り生なま曰: “吾われ聞中原人げんじん, ‘願ねがい生せい高麗こうらい國こく, 親おや見み金剛山こんごうざん’, 況きょう我國わがくに人じん, 生長せいちょう本國ほんごく, 去さ仙山せんのやま咫尺しせき, 而不見み眞面目まじめ, 可か乎? 今こん吾われ偶配仙せん郞ろう, 正せい好こう共きょう做仙遊ゆう, 山やま衣ころも野の服ふく, 去さ討幽勝しょう而還, 不ふ亦また樂らく乎?” 於是, 使つかい李り生せい, 止とめ童僕どうぼく勿隨, 布衣ふい草くさ笠かさ親おや荷に衣糧いりょう橐, 眞ま伊い自じ戴松蘿さるおがせ圓えん頂いただき, 穿ほじ葛かずら衫, 帶おび布ぬの裙, 曳芒鞋, 杖つえ竹ちく枝えだ, 而隨入いれ金剛山こんごうさん, 無む深ふか不ふ到いた. 乞食こじき諸しょ寺てら, 或ある自じ賣うれ其身, 取と糧かて於僧, 而李生せい不ふ之これ尤ゆう. 兩人りょうにん遠どお步ふ山林さんりん, 飢渴きかつ困こま悴せがれ, 非ひ復舊ふっきゅう時じ容顔ようがん. 行くだり到いた一いち處しょ, 有村ありむら儒十じゅう餘人よにん, 會かい宴えん於溪上じょう松林まつばやし, 眞ま伊い過か拜はい焉, 儒曰: “女おんな舍しゃ長ちょう, 亦また解かい飮いん乎?” 勸すすむ之の酒さけ, 不ふ辭じ, 遂とげ執と酌しゃく而歌, 歌聲うたごえ淸しん越えつ, 響ひびき震しん林はやし壑, 諸しょ儒心異こと之の, 侗以盃さかずき肴さかな. 眞ま伊い曰: “妾わらわ有ゆう一いち僕ぼく, 飢かつえ甚, 請餽餘あまり瀝.” 呼よび李り生なま與あずか酒肉しゅにく.時とき兩家りょうけ各かく失しつ所しょ往, 不ふ得とく尋ひろ影響えいきょう者しゃ, 殆歲餘あまり, 鶉うずら衣ころも黧面而返. 隣となり里見さとみ之の大だい驚おどろき. 」
  12. ^ 柳やなぎ夢ゆめ寅とら《於于野の談だん》：「宣傳せんでん官かん李り士し宗そう善よし歌か, 嘗出使し過か松まつ都と, 御ご鞍くら天壽てんじゅ院いん川邊かわべ, 脫だつ冠かんむり加か腹はら而臥, 高唱こうしょう數すう三さん曲きょく. 眞ま伊い有ゆう所しょ如, 亦また歇馬于院, 側がわ耳みみ聞之曰: “此歌調ちょう甚異, 必非尋常じんじょう村むら歌うた俚曲. 吾われ聞京都きょうと有ゆう風流ふうりゅう客きゃく李り士し宗むね, 當代とうだい絶唱ぜっしょう, 必此人じん也.” 使つかい人じん往探之の, 果はて士し宗むね也. 於是, 移うつり席せき相近すけちか, 致其款, 引至其家, 留とめ數日すうじつ曰: “當とう與あずか子こ六ろく年ねん同どう住じゅう.” 翌日よくじつ盡つき移うつり家産かさん三さん年ねん之の資し于士宗家そうけ. 其父母ちちはは妻子さいし, 仰おおせ事ごと俯育之これ費ひ, 皆みな辦自自家じか. 親おや着ぎ臂ひじ鞲, 盡つき妾わらわ婦ふ禮れい, 使つかい士し宗家そうけ不ふ助じょ鎖くさり銖, 旣すんで三さん年ねん, 士し宗むね餉眞伊い一家いっか, 一如眞伊餉士宗以報之者. 適てき三さん年ねん, 眞ま伊い曰: “業ぎょう已やめ遂とげ約やく期き滿まん矣.” 遂とげ辭じ而去. 後こう眞ま伊い病びょう且死, 謂いい家人かじん曰: “吾われ生せい時じ性せい好こう紛まがえ華はな, 死後しご勿葬我わが山谷さんや, 宜よろし葬そう之の大だい逵邊.” 今こん松まつ道どう大だい路邊ろへん, 有ゆう眞ま伊い墓ぼ. 林はやし悌爲平安へいあん都と事ごと, 過か松まつ都と, 爲ため文ぶん祭さい于其墓ぼ, 卒そつ被ひ朝ちょう評ひょう」
  13. ^ 許もと筠《惺翁識小錄ろく》：「恭きょう憲けん王朝おうちょう 有ゆう士人しじん李り彥邦者しゃ善ぜん謳 發はつ調ちょう淸しん越えつ 人じん莫敢較其藝げい 嘗倡崔ちぇ得とく霏女子じょし歌か 滿座まんざ皆みな感かん涕 游ゆう西京にしぎょう 坊ぼう妓ぎ幾いく二に百ひゃく人にん 方かた伯はく列れつ坐すわ之これ 勿揀能否のうひ 自じ都と上じょう至いたり童わらわ妓ぎ一いち人にん每ごと唱 彥邦輒和之の 發聲はっせい皆みな恰同無窮むきゅう已やめ 松まつ京きょう娼眞娘むすめ聞其善ぜん唱 來訪らいほう其家 彥邦佯作其弟以紿之の曰 家兄かけい不在ふざい 然しか吾われ亦また能のう歌か也 遂とげ謳一腔 眞ま握手あくしゅ曰 毋欺我わが爲ため 擧世きょせい何なん有ゆう此聲 君くん眞ま其人也 未知みち綿めん駒こま 秦しん靑あお去さ此奚遠どお哉」
  14. ^ 《松まつ阳耆旧きゅう传》真ま将しょう死し，嘱しょく其家人じん，曰，为我天下でんか男子だんし，不能ふのう自じ爱，以至于此，即そく我が死し，勿会棺かん舆，暴尸于古东门外がい沙すな水すい交，缕蚁狐狸こり得とく食しょく我わが肉にく；令れい天下でんか女子じょし，以真为戒，家人かじん其言，有ゆう一男子收而葬之。今こん长湍口こう井い岘南，有ゆう黄き真ま墓はか。


松まつ都と三さん絕ぜっ

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