哥舒翰

哥舒翰（？—757年ねん12月1日にち，姓せい哥舒名な翰），陇西郡ぐん（今いま甘あま肃省定てい西市さいち）人にん，突骑施ほどこせ（西にし突厥别部）首くび领哥舒部落ぶらく人じん，唐から朝あさ名将めいしょう。

生平おいだいら

胡えびす人じん多た以部落ぶらく稱しょう姓せい，因いん以為氏し。其父哥舒道元どうげん为安西都さいと护将军、赤水あかみず军使，世せい居きょ安西あんざい。哥舒翰家富とみ于財，倜傥任にん俠，好こう然諾ぜんだく，縱たて蒲がま酒しゅ。哥舒翰初為ため隴右節度せつど使し王おう忠嗣ただつぐ幕府ばくふ將はた，能のう讀《左ひだり氏し春秋しゅんじゅう》、《漢書かんしょ》，頗得士し兵へい擁よう戴。

天宝てんぽう六ろく年ねん（747年ねん），王おう忠嗣ただつぐ提つつみ拔哥舒翰为大斗と军副使ふくし，迁左卫郎将しょう。天宝てんぽう年間ねんかん與あずか吐蕃战于苦く拔海ばっかい，屡しばしば破やぶ吐蕃，擢授右みぎ武たけ卫员外がい将はた军，充たかし陇右节度副使ふくし、关西兵へい马使、河かわ源げん军使。王おう忠嗣ただつぐ為ため宰相さいしょう李り林はやし甫はじめ所ところ忌き，故こ诬陷王おう忠嗣ただつぐ“欲よく奉たてまつ太子たいし”，玄げん宗むね以哥舒翰取代だい王おう忠嗣ただつぐ。朝廷ちょうてい對たい忠嗣ただつぐ嚴いむ加か審しん訊，打算ださん處しょ以極刑けい。哥舒翰聞知ぶんち後ご，極言きょくげん王おう忠嗣ただつぐ無罪むざい，請求せいきゅう用よう自己じこ的てき官爵かんしゃく來らい贖王忠嗣ただつぐ的てき罪ざい，玄げん宗そう不ふ聽，走入はしり內宮，哥舒翰一路いちろ追隨ついずい，「言げん詞し慷慨こうがい，聲淚せいるい俱下」，玄げん宗そう深ふかし受感動かんどう，遂とげ貶忠嗣為漢かん陽ひ（今こん湖北こほく武たけ汉汉阳区く）太守たいしゅ。

天宝てんぽう八はち年ねん（749年ねん）六ろく月がつ，哥舒翰统领陇右、河西かさい及突厥阿おもね布ぬの思おもえ之これ兵へい，向こう石いし堡城发起进攻。吐蕃凭もたれ险据守もり，唐から军进攻おさむ多た日ひ，伤亡惨むご重おも。哥舒翰大怒いか，限きり三さん日にち內破城じょう，否いや則のり斩殺攻おさむ城しろ先さき锋官副将ふくしょう高秀たかひで岩いわ、张守瑜。三日みっか後ご，唐から军占领石堡城。功こう拜はい特とく进、鸿胪员外卿きょう兼けん西平にしだいら郡ぐん太守たいしゅ，摄御ご史し中ちゅう丞すすむ。

天宝てんぽう十じゅう一いち年ねん（752年ねん），進しん為ため开府仪同三さん司つかさ。

天宝てんぽう十じゅう二に年ねん（753年ねん），进封凉国公こう，加か河西かさい节度使し。八月はちがつ三さん十じゅう日にち，进封西平にしだいら郡ぐん王おう。天宝てんぽう十じゅう三さん年ねん（754年ねん），又また拜おがめ太子たいし太ふとし保たもて，加か实封三さん百ひゃく户，兼けん御ご史し大夫たいふ。唐詩とうし中ちゅう即そく有ゆう一いち首しゅ《哥舒歌か》：“北斗七星ほくとしちせい高こう，哥舒夜よる帶刀たいとう。至いたり今こん窺牧馬ば，不ふ敢過臨洮。”宰相さいしょう楊國忠ただし厭いや惡あく安やす祿ろく山さん，知ち其必反はん，聯合れんごう哥舒翰牽制けんせい安やす祿ろく山やま。

天寶てんぽう十じゅう四よん年ねん（755年ねん）哥舒翰患風ふう疾やまし（即そく中ちゅう风）半身はんしん不ふ遂とげ，回かい到いた長安ながやす，病やまい廢はい於家。

安やす史し之の乱みだれ时，名將めいしょう封ふう常つね清きよし、高こう仙せん芝しば受诬被ひ杀，唐から玄げん宗むね命いのち哥舒翰为天下でんか兵へい马副元もと帅，代替だいたい高だか仙せん芝しば守まもる潼关（今こん陝西せんせい潼關東北とうほく）。哥舒翰到了りょう潼關，風ふう疾やまし愈いよいよ來き愈いよいよ嚴重げんじゅう，不ふ復ふく躬親，政事せいじ悉委行軍こうぐん田でん丘おか良りょう，陣中じんちゅう大將たいしょう王思おうし禮れい、李り承うけたまわ光ひかり爭そう權けん。哥舒翰知道どう敵てき鋒ほこさき正ただし銳するど，應おう避之以待援軍えんぐん前まえ來き共きょう禦潼關。

此一策略さくりゃく與あずか封ふう常つね清きよし、高こう仙せん芝しば所部ところぶ相しょう同どう。經けい研けん擬なずらえ後ご，哥舒翰在潼關的てき二に十じゅう萬まん大軍たいぐん即そく堅守けんしゅ不出ふしゅつ。

天寶てんぽう十じゅう五ご年ねん（756年ねん）二に月がつ，哥舒翰的舊きゅう屬ぞく時任ときとう元帥げんすい府馬ふま軍ぐん（騎兵きへい）都みやこ将すすむ的てき王思おうし禮れい，密みつ說せつ翰抗表ひょう請誅杨国忠ちゅう，但ただし翰不赞同對たい楊國忠ちゅう下手へた;思おもえ禮れい又また說せつ翰謀殺ぼうさつ安やす思おもえ順じゅん（在ざい安やす史し之の亂みだれ爆發ばくはつ前まえ，安やす思おもえ順じゅん曾多次じ提つつみ醒中央ちゅうおう，安やす祿ろく山やま有ゆう不軌ふき舉動）。安やす思おもえ順じゅん跟哥舒翰結ゆい怨。於是，翰命人じん偽造ぎぞう安やす祿ろく山さん寄やどりき給きゅう安やす思おもえ順じゅん的てき書信しょしん，在ざい潼關派は人じん抓つめ住じゅう信しん使し，搜さがせ出で信しん件けん呈てい報ほう給きゅう中央ちゅうおう；哥舒翰列出で安やす思おもえ順じゅん七なな條じょう罪責ざいせき，要求ようきゅう處しょ死し安やす思おもえ順じゅん。三月さんがつ，安やす思おもえ順じゅん與あずか弟おとうと安元やすもと貞さだ皆みな被ひ賜たまもの死し，家いえ屬ぞく遷徙於嶺外がい，天下てんか冤之。宰相さいしょう楊國忠ただし無法むほう救すくい安やす思おもえ順じゅん，對たい哥舒翰開始かいし感かん到いた畏かしこ懼。

天寶てんぽう十じゅう五ご年ねん（756年ねん）六ろく月がつ，當時とうじ有人ゆうじん跟楊國こく忠ちゅう說せつ：「天下てんか兵馬へいば盡つき在ざい哥舒翰之手しゅ，如果他た想そう西進せいしん，那な您豈不ふ危險きけん?」楊國忠大ただひろ懼，於是上奏じょうそう：「潼關兵力へいりょく雖盛，但ただし沒ぼっ有ゆう後備こうび部隊ぶたい，那な京師けいし不ふ就岌岌可危。請擴軍ぐん三さん千せん人並ひとなみ且訓練くんれん。」唐から玄げん宗むね同意どうい，楊國忠ただし又また派は他た的てき親おや信しん杜もり乾いぬい運うん囤駐於霸上じょう，名めい為ため禦敵實則さねつね堤防ていぼう哥舒翰。哥舒翰知道どう此舉是ぜ針はり對たい他た，於是上表じょうひょう請奏把わ霸上的てき一萬人部隊歸潼關統一指揮，並なみ且邀杜もり乾いぬい運うん來らい潼關議事ぎじ，卻找個こ罪狀ざいじょう斬首ざんしゅ杜もり乾いぬい運うん，楊國忠ちゅう恐慌きょうこう，對たい自己じこ兒じ子こ說せつ：「我わが恐こわ怕死無む葬そう身み之これ所しょ」。哥舒翰也感かん到いた不安ふあん，謀はかりごと劃很久ひさし又また不ふ敢作決斷けつだん，數次すうじ上奏じょうそう：「安やす祿ろく山やま竊據河かわ朔ついたち之これ地ち，不ふ得とく人心じんしん，我わが們只要よう謹慎きんしん持じ重じゅう，等とう待まち賊軍ぞくぐん內部分裂ぶんれつ，兵へい不ふ血ち刃ば就可以抓到いた安やす祿ろく山やま。」

安やす祿ろく山やま的てき將領しょうりょう崔ちぇ乾いぬい祐ゆう守まもり陝郡，故意こい放ひ倒たおせ旗はた子こ停止ていし敲鼓，故意こい示しめせ弱じゃく引誘出で戰せん。有人ゆうじん就說：「賊ぞく人じん沒ぼつ有ゆう防備ぼうび，我わが們可以攻打だ他た們。」唐から玄げん宗むね相しょう信しんじ了りょう，詔みことのり見み哥舒翰商量しょうりょう該如何なん討伐とうばつ。哥舒翰說：「安やす祿ろく山やま帶たい兵へい很久，隱かくれ藏ぞう很久現在げんざい才ざい開始かいし反はん叛，不可能ふかのう沒ぼつ有ゆう防備ぼうび，他た是ぜ故意こい用よう陰謀いんぼう引誘我わが們。賊ぞく人じん大老たいろう遠來えんらい，最さい希望きぼう速そく戰せん速決そっけつ。上計あげ是ぜ王師おうし堅守けんしゅ，不要ふよう隨ずい便びん出で關せき。而且其他地方ちほう的てき部隊ぶたい還かえ沒ぼっ有ゆう集合しゅうごう完かん畢，最さい好こう還かえ是ぜ繼續けいぞく觀察かんさつ，不ふ必急。」當然とうぜん，安やす祿ろく山やま雖然佔領河北かほく、洛陽らくよう，但ただし到いた處しょ濫殺無辜むこ，人民じんみん怨恨えんこん他た。好こう幾いく個月かげつ都と不能ふのう再さい推進すいしん。郭かく子こ儀ぎ、李り光ひかり弼又また收おさむ復ふく常山つねやま幾いく個こ郡ぐん，安やす祿ろく山やま開始かいし後悔こうかい作出さくしゅつ反はん叛的決定けってい，在ざい幽かそけ州しゅう堅守けんしゅ。而楊國こく忠ちゅう卻建議けんぎ唐から玄げん宗そう要かなめ哥舒翰出潼關收おさむ復ふく陝、洛らく。郭かく子こ儀ぎ、李り光ひかり弼遠在ざい外地がいち上書うわがき勸すすむ諫：「賊ぞく人知じんち道どう哥舒翰老了りょう而且病びょう很重，而且我わが們的軍隊ぐんたい訓練くんれん不足ふそく以應戰おうせん。賊ぞく人じん派は精銳せいえい往南佔領宛あて、洛らく，而其餘あまり的てき人じん守もり幽かそけ州しゅう。我わが直ちょく搗敵人じん老ろう巢す，抓つめ住じゅう他た們的族ぞく人じん威い脅おびえ它們投降とうこう，就可以得到いた安やす祿ろく山やま的てき腦のう袋ぶくろ。倘若潼關的てき大軍たいぐん出で戰せん打だ敗はい，京きょう城じょう安全あんぜん出現しゅつげん問題もんだい，那な天下でんか就完了かんりょう。」極力きょくりょく要求ようきゅう不要ふよう讓ゆずる哥舒翰出戰せん，但ただし唐から玄げん宗そう不ふ聽。一直派使臣要求哥舒翰出戰。

哥舒翰痛哭つうこく，不ふ得とく已やめ出で關與かんよ崔ちぇ乾いぬい祐ゆう一戰いっせん。唐から军抵达灵宝たから县西南せいなん，靈寶れいほう南面なんめん靠もたれ山やま，北きた临黄河かわ，中間なかま為ため七なな十じゅう里さと长的狹窄きょうさく山道さんどう。哥舒翰乘船じょうせん在ざい黄河こうが上うえ见崔ちぇ乾いぬい祐ゆう兵へい少しょう，命令めいれい大だい军冒進すすむ，於是唐とう軍ぐん進入しんにゅう隘路あいろ，軍隊ぐんたい行進こうしん不ふ成なり行列ぎょうれつ，賊ぞく人じん從したがえ高だか處しょ砸落石打いしうち死し了りょう不ふ少しょう官かん兵へい。哥舒翰登上じょう北部ほくぶ的てき高地こうち，命令めいれい三さん萬人沿著河岸鳴鼓，王思おうし禮れい率りつ領りょう精銳せいえい當とう先鋒せんぽう，其他十じゅう萬まん人にん緊跟在ざい後ご。崔ちぇ乾いぬい祐ゆう部隊ぶたい的てき陣じん型がた，以最小さいしょう編制へんせい的てき「什」「伍ご」組成そせい，一回いっかい前進ぜんしん一いち回かい後退こうたい，有ゆう五千名陌刀手排列在陣行後面。官かん兵へい們看賊ぞく人的じんてき陣じん法ほう亂みだれ無む章しょう法ほう，忍しのぶ不ふ住用すみよう手指しゅし著ちょ嘲笑ちょうしょう他た們。才ざい剛つよし開始かいし戰せん鬥，崔ちぇ乾いぬい祐ゆう部隊ぶたい就有人じん想そう逃跑。官かん兵へい們開始かいし鬆す懈たゆ，突然とつぜん賊軍ぞくぐん開始かいし拼命近きん身み搏鬥。哥舒翰下令れい毛皮けがわ氈帳蒙こうむ住じゅう馬車ばしゃ，想そう要よう往北突圍，賊軍ぞくぐん就用木ようぼく柴しば堵と塞ふさが通つう道どう，順じゅん著ちょ風勢ふうせい燒しょう馬車ばしゃ，濃こ煙けむり讓ゆずる官かん兵へい們看不ふ清楚せいそ還かえ自じ相あい殘ざん殺ころせ，過か很久才知さいち道どう殺到さっとう同どう袍ほう。官かん兵へい們丟盔卸甲かぶと奔向山谷やまたに也有やゆう的てき溺死できし在ざい河かわ裡うら。河邊かわべ有ゆう運うん糧かて船せん數すう百ひゃく艘そう，因いん為ため爭そう相しょう上船じょうせん的てき逃難官かん兵へい太ふとし多た，船せん就沉了りょう。有ゆう的てき人ひと用よう矛ほこ綁著盾たて牌ぱい想そう渡河とか。賊軍ぞくぐん就趁勝しょう追擊ついげき。快かい要よう逃到潼關，關門かんもん前ぜん挖三道どう壕ごう溝みぞ，黑くろ暗中あんちゅう士し兵へい看み不ふ清楚せいそ方向ほうこう掉進壕ごう溝みぞ，被ひ後こう面めん掉進去さ的てき人じん壓死あっし，三道壕溝都被官兵的屍體填滿。

哥舒翰帶數すう百ひゃく名めい騎兵きへい渡河とか，剩あま下しも不ふ到いた八はち千せん人にん的てき老弱ろうじゃく殘ざん兵へい。哥舒翰回到いた潼關，崔ちぇ乾いぬい祐ゆう又また開始かいし進攻しんこう。火ひ拔归仁ひとし等とう將領しょうりょう造反ぞうはん，把わ哥舒翰綁架か到いた洛陽らくよう交給安やす祿ろく山やま處置しょち，潼关失しつ守もり。次つぎ日び王思おうし禮れい自じ潼關奔回，報ほう明あきら哥舒翰降賊ぞく，玄げん宗むね授思禮れい為ため隴右河西かさい節度せつど使し。

安やす祿ろく山やま与あずか哥舒翰有旧怨きゅうえん。早年そうねん，安やす禄ろく山やま欲よく結ゆい交哥舒翰，對たい其曰：“我わが父ちち是ぜ胡えびす、母はは是ぜ突厥；公こう父ちち是ぜ突厥、母はは是ぜ胡えびす。与あずか公おおやけ族ぞく类同，何なに不ふ相あい亲乎？”哥舒翰则回答かいとう：“古人こじん云うん，野の狐きつね向こう窟くつ嗥，不祥ふしょう，以其忘本也。敢不尽ふじん心こころ焉！”兩人りょうにん仇怨きゅうえん日び深ふか。

如今安やす禄ろく山やま见到哥舒翰被俘，骂說：“汝なんじ常つね轻我，今日きょう如何いか？”哥舒翰為免めん死し，向むかい之の谢罪说：“肉眼にくがん不ふ识陛下か，遂とげ至いたり于此。”安やす祿ろく山さん大喜だいぎ，用もちい他た劝降唐から将しょう，拜はい为司つかさ空そら、同どう中書ちゅうしょ门下平しもだいら章あきら事ごと。安やす祿ろく山やま罵ののし火ひ拔归仁ひとし等とう將領しょうりょう背せ主ぬし棄義，把わ他た們都斬首ざんしゅ。哥舒翰写信しん招降其他将はた帅，反はん被ひ其他唐とう軍ぐん将はた帅辱罵ののし不能ふのう死し節ぶし，安やす禄ろく山やま知ち其無用よう，將はた他た囚しゅう禁きん於禁苑えん。

至德しとく二に载，安やす禄ろく山やま为其子こ安やす庆绪所ところ杀，九きゅう月がつ二に十じゅう八はち日にち，唐から军進攻しんこう长安，安あん慶けい緒いとぐち屢敗，十じゅう月がつ十じゅう六ろく日にち（757年ねん12月1日にち）安あん慶けい緒いとぐち逃往邺（今いま河南かなん安やす阳），臨行前まえ，殺ころせ哥舒翰、程ほど千せん里さと等とう三さん十じゅう余よ名めい俘虜ふりょ。唐とう代だい宗むね赠太尉じょう，谥曰武たけ愍。

史書ししょ評論ひょうろん

《舊きゅう唐とう書しょ》：“大だい盗作とうさく梗，禄ろく山やま乱らん常つね，词虽欲よく诛国忠ちゅう，志こころざし则谋危社稷しゃしょく。于时承平日へいじつ久ひさし，金きむ革かわ道どう消きえ，封ふう常つね清きよし、高こう仙せん芝しば相しょう次じ率りつ不ふ教之のりゆき兵へい，募つの市し人じん之の众，以抗凶きょう寇，失しつ律りつ丧师。哥舒翰废疾やまし于家，起おこり专兵柄がら，二に十じゅう万まん（舊きゅう唐とう書しょ本紀ほんぎ第だい九きゅう，玄げん宗むね下か：“哥舒翰將兵へい八はち萬まん…”）众拒贼关门，军中之の务不亲，委任いにん又また非ひ其所。及遇羯贼，旋致败亡，天子てんし以之播迁，自身じしん以之拘かかわ执，此皆命いのち帅而不ふ得とく其人也。《礼れい》曰：“大夫たいふ死し众。”又また曰：“谋人之の军师败则死し之の。”翰受署しょ贼庭，苟延视息，忠ちゅう义之道どう，即そく可か知也ともや，岂不愧于颜杲卿きょう乎！抑そもそも又また闻之，古いにしえ之の命いのち将しょう者しゃ，推毂而谓之の曰：“阃外之の事こと，将はた军裁之の。”观杨国こく忠之ただゆき奏そう事ごと，边令诚之护戎，又また掣肘せいちゅう于军政せい者しゃ也，未み可か偏へん责三さん帅，不ふ尤ゆう伊い人じん。后きさき之の君子くんし，得とく不ふ深ふか鉴！”

歷代れきだい評論ひょうろん

李白りはく《答こたえ王おう十じゅう二寒夜獨酌有懷》諷刺ふうし哥舒翰在石せき堡城之の戰たたかえ軍事ぐんじ表現ひょうげん，我わが眾敵寡下犧牲ぎせい巨大きょだい，卻能媚こび主ぬし求もとめ榮さかえ：「君きみ不能ふのう學がく哥舒，橫行おうこう青海おうみ夜よる帶刀たいとう，西にし屠ほふ石いし堡取紫むらさき袍ほう。」

杜もり甫はじめ《喜き聞盜賊とうぞく蕃しげる寇總退すさ口くち號ごう五ご首しゅ》，對たい於朝廷ちょうてい放棄ほうき和わ親政しんせい突然とつぜん起用きよう哥舒翰發動はつどう對たい吐蕃戰爭せんそう之の事こと表ひょう達たち不滿ふまん：「朝廷ちょうてい忽ゆるがせ用よう哥舒將はた，殺伐さつばつ虛きょ悲公主ぬし親おや」

當時とうじ民みん歌か（後世こうせい稱しょう哥舒歌か）贊さん頌哥舒翰抵禦吐蕃侵略しんりゃく有功ゆうこう：「北斗七星ほくとしちせい高だか，哥舒夜よる帶刀たいとう。至いたり今こん窺牧馬ば，不ふ敢過臨洮。」

南みなみ宋そう謝しゃ采さい伯はく《密みつ齋とき筆記ひっき》：「哥舒翰始亦また善用ぜんよう兵へい，後ご困こま於酒色しょく之の娛，迫さこ於君命いのち，慟哭どうこく而出，潼關喪も師し二に十じゅう萬まん，僅存八はち千せん。」

明代あきよ王おう夫おっと之の《讀通鑑かん論ろん·卷まき二に十じゅう三さん·肅宗》：「其一，自じ天寶てんぽう以來いらい，邊へん兵へい外がい疆，所しょ可か與あずか幽かそけ，燕つばめ，河北かわきた並なみ峙者，唯ただ王おう忠嗣ただつぐ之の於朔方かた耳みみ。自じ削そぎ其輔，奪だつ忠嗣ただつぐ而廢之の，奉たてまつ忠嗣ただつぐ之の餘威よい收拾しゅうしゅう西にし陲者，哥舒翰也。翰為祿ろく山やま屈こごめ而稱病びょう閒あいだ居い，朔さく方かた之の勢いきおい已やめ不振ふしん，既すんで且盡撤之以守潼關，而陷沒ぼつ於賊。」

清しん代だい臨洮詩人しじん吳ご鎮在ざい《題だい哥舒翰紀功こう碑ひ》一詩中贊到：

李り唐から重じゅう防ぼう秋あき，哥舒节陇右みぎ。浩ひろし气扶西にし倾，英名えいめい壮たけし北斗ほくと。

带刀夜よる夜行やこう，牧まき马潜遁走とんそう。至いたり今西いまにし陲人，歌うた咏遍童わらわ叟。

渔阳烽火ほうか来らい，关门竟不守もり。惜哉百ひゃく战雄，奸相坐すわ掣肘せいちゅう。

平生ひらお视禄山さん，不ふ值一鸡狗。伏ふく地ち呼よび圣人，兹颜一いち何なに厚あつ。

毋乃贼妄传，借か以威其丑。不ふ然しか效こう李り陵りょう，屈こごめ身み为图后きさき。

英雄えいゆう值老悖もと，天道てんとう遘阳九きゅう。终焉死し偃师，曾作司し空むなし否いや？

轰轰大道だいどう碑ひ，湛たたえ湛たたえ边城酒しゅ。长剑倚崆峒，永なが与あずか乾坤けんこん久ひさ！

清末きよすえ民みん初はつ文人ぶんじん蔡東藩はん在ざい其演義えんぎ小說しょうせつ《唐とう史し演義えんぎ》第だい五ご十じゅう一いち回かい評論ひょうろん道どう：「哥舒翰之所為しょい，不ふ謂いい無罪むざい，但ただし守まもり關せき不戰ふせん，待まち賊ぞく自じ敝，未み始はじめ非ひ老成ろうせい慎重しんちょう之の見み，況きょう有ゆう郭李かくり諸しょ將しょう，規ぶんまわし复河朔ついたち，固かた足あし毀賊之の老ろう巢す，而制賊ぞく之の死命しめい者しゃ乎。國くに忠ちゅう忌き翰，促令陷おちい賊ぞく，潼關不ふ守もり，亟議幸こう蜀しょく，陷おちい翰猶可か，陷おちい天子てんし可か乎？惟おもんみ國こく忠之ただゆき意い，以為都と可か棄，君くん可か辱はずかしめ，而私怨しえん不可ふか不ふ复，身命しんめい不可ふか不ふ保たもて，兄弟きょうだい姊妹，不可ふか不安ふあん。自じ秦しん赴蜀，猶なお歸かえり故鄉こきょう，庸いさお詎知王思おうし禮れい等とう之の竊議其旁，陳ちん玄げん禮れい等ひとし之これ加か刃ば其後耶？楊玉環たまき不ふ顧廉恥はじ，競きおい尚ひさし驕奢きょうしゃ，看み似に無關むせき治亂ちらん，而實為ため亂らん階かい，蠱君誤あやま國くに，不死ふし何なん待まち？歷れき敘之以昭大だい戒，筆法ひっぽう固かた猶なお是ぜ紫むらさき陽よう也。」

英國えいこく漢かん學がく家かDenis Crispin Twitchett在ざい《劍けん橋きょう中國ちゅうごく史し》第だい三さん冊さつ隋ずい唐とう，第だい七章杨国忠的掌权（752—756年ねん）中ちゅう評論ひょうろん：「楊國忠ただし最さい迫せり切きり需要じゅよう的てき是ぜ一いち個こ強きょう有力ゆうりょく的てき軍事ぐんじ盟友めいゆう。他た選せん中ちゅう了りょう唯ただ一與安祿山明顯為敵的突厥將領哥舒翰，此人是ぜ西北せいほく隴右和わ河西かさい兩りょう地ち的てき節度せつど使し，已やめ在ざい753年ねん農のう曆れき八はち月がつ被ひ封ふう為ため王おう他た與あずか安やす祿ろく山やま的てき堂どう兄弟きょうだい朔ついたち方かた節度せつど使し安やす思おもえ順じゅん長期ちょうき不和ふわ；雖然在ざい快かい到いた李り林はやし甫はじめ臨終りんじゅう時じ玄げん宗むね試ためし圖ず讓ゆずる宦官かんがん高だか力士りきし去さ彌わたる合ごう雙方そうほう的てき分ぶん歧，但ただし這反而使局面きょくめん更さら加か惡化あっか;安やす祿ろく山さん和かず哥舒翰曾在ざい朝廷ちょうてい公開こうかい激烈げきれつ爭そう吵。哥舒翰擁有ゆう龐大的てき軍隊ぐんたい，總數そうすう達たち14.3萬まん人にん，他た們久經けい沙すな場じょう，在ざい戰せん鬥中得え到いた鍛きたえ煉ねり，在ざい吐蕃邊境へんきょう的てき十多年中常常取勝。」

家庭かてい

高祖こうそ

• 哥舒鲁，唐から朝あさ镇军大将たいしょう军、左ひだり卫将军、天山あまやま郡ぐん开国公こう

曾祖そうそ

• 哥舒匐，唐から朝あさ云うん麾将军、左ひだり金吾きんご卫将军、交河县开国こく伯はく

祖父そふ

• 哥舒沮，唐から朝あさ云うん麾将军、代理だいり右みぎ清道きよみち率りつ、金きむ微ほろ县开国男くにお

父母ちちはは

• 哥舒道元どうげん，唐から朝あさ右みぎ羽林はばやし大将たいしょう军、河西かさい节度副使ふくし、上うえ柱ばしら国こく、天水てんすい郡ぐん开国公こう
• 尉じょう遲おそ氏し，于闐王おう尉じょう迟璥的てき姐あね妹いもうと，封ふう番ばん禾郡夫人ふじん

子こ孙

• 哥舒鼂
  • 哥舒洩
    • 哥舒穎
• 哥舒曄
• 哥舒晧
• 哥舒晃あきら，字じ子こ亮あきら，官かん至いたり循州刺史しし，诛杀岭南节度使し吕崇贲，举兵反はん叛，775年ねん被ひ诛杀。
• 哥舒曜，字じ子こ明あきら，官かん至いたり右みぎ驍衛上じょう將軍しょうぐん，追贈ついぞう幽かそけ州しゅう大だい都と督とく。
  • 哥舒峘
  • 哥舒崿
  • 哥舒嵫
  • 哥舒屺

延伸えんしん阅读

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在ざい维基文ぶん库阅读此作者しゃ作品さくひん

《舊きゅう唐とう書しょ·卷まき104》，出自しゅつじ刘昫《舊きゅう唐とう書しょ》

《新しん唐とう書しょ·卷まき135》，出自しゅつじ《新しん唐とう書しょ》

参考さんこう文献ぶんけん

前任ぜんにん： 安やす禄ろく山やま

唐から朝あさ尚なお书左仆射 756年ねん

繼つぎ任にん： 韦见素もと