幽かそけ州しゅう (九州きゅうしゅう)

幽かそけ州しゅう，又また稱たたえ燕つばめ州しゅう，古代こだい漢かん地ち九州きゅうしゅう（十じゅう二に州しゅう）之の一いち，原げん屬ぞく《禹贡》冀州地域ちいき，由ゆかり舜しゅん所ところ析置^[1]。

西にし汉时设置幽かそけ州しゅう刺史しし部ぶ，其后成なり为实际的行政ぎょうせい区く，即そく古ふる幽かそけ州しゅう。

起源きげん

《禹贡》九州きゅうしゅう、《职方》九州和西漢政區的關係
《尚なお书·禹贡》九州きゅうしゅう	《周しゅう礼あや·职方》九州きゅうしゅう	西にし漢かん政せい區く
冀州	冀州	冀州
	幽かそけ州しゅう	幽かそけ州しゅう
	并州	并州
雍州	雍州^[2]	朔ついたち方かた^{[註 1]}
		涼りょう州しゅう^{[註 2]}
		司つかさ隶^{[註 3]}
梁やな州しゅう		益えき州しゅう^[6]^[7]^[8]^[9]
兗州	兗州	兗州
青あお州しゅう	青あお州しゅう^[2]	青あお州しゅう
徐じょ州しゅう	青あお州しゅう^[2]	徐じょ州しゅう
揚あげ州しゅう	揚あげ州しゅう	揚あげ州しゅう
揚あげ州しゅう	揚あげ州しゅう	交趾^{[註 4]}
荊州	荊州	荊州
豫よ州しゅう	豫よ州しゅう	豫よ州しゅう

先さき秦しん以来いらい

幽かそけ州しゅう的てき中心ちゅうしん是ぜ蓟城（今北いまきた京きょう城ぐすく区く西南せいなん，即そく蓟县）。上うえ古称こしょう为“蓟”，蓟国的まと国こく都と；春秋しゅんじゅう中期ちゅうき，燕つばめ国こく灭蓟国こく，迁都于此，改名かいめい为“燕つばめ京きょう”。《周しゅう礼あや·职方》记载，“东北曰幽州しゅう”，今こん天てん的てき北京ぺきん市し、天津てんしん市し与あずか河北かほく省しょう北部ほくぶ、辽宁省しょう全ぜん境さかい地域ちいき。其南面めん是ぜ面積めんせき縮小しゅくしょう的てき冀州（河北かほく省しょう南部なんぶ），西にし面めん是ぜ并州（山西さんせい省しょう），北面ほくめん和わ东面则是接せっ壤外族ぞく地區ちく如匈奴やつ、夫おっと餘あまり和かず朝鮮ちょうせん。

汉朝至いたり西にし晋すすむ期き间於幽かそけ州しゅう地域ちいき设有幽かそけ州しゅう刺史しし部ぶ，以春秋しゅんじゅう战国的てき燕つばめ国こく国こく都と蓟县（今こん北京ぺきん市し范围）为治所しょ。十じゅう六ろく国こく、南北なんぼく朝あさ、隋ずい朝あさ、唐から朝あさ，幽かそけ州しゅう的てき名称めいしょう、治ち所しょ、范围时有变化（隋ずい炀帝时叫涿郡、唐とう天宝てんぽう年とし间叫范阳郡ぐん），但ただし位置いち基本きほん不ふ变。唐から朝あさ时，幽かそけ州しゅう土ど贡：绫、绵、绢、角すみ弓ゆみ、人ひと、栗ぐり。户六ろく万まん七なな千せん二に百ひゃく四よん十じゅう三さん，口くち三さん十じゅう七なな万まん一いち千せん三さん百ひゃく一いち十じゅう二に。下した领九县：蓟县、幽かそけ都と县、广平县、潞县、武たけ清きよし县、永えい清きよし县、安次やすつぐ县、良りょう乡县、昌平しょうへい县。

五ご代だい初期しょき，军阀刘仁恭きょう在ざい这里建立こんりゅう地方ちほう政せい权，称しょう燕つばめ王おう，后きさき被ひ后きさき唐とう消しょう灭。

后きさき晋すすむ的てき建立こんりゅう者しゃ沙すな陀人ひと石いし敬けい瑭为了打だ败后唐とう，把わ燕つばめ云うん十じゅう六ろく州しゅう让给契ちぎり丹に。后きさき来らい宋そう太ふとし宗むね率りつ军北きた伐き时，它的名字みょうじ仍叫“幽かそけ州しゅう”。辽朝于会同かいどう元年がんねん起おこり在ざい幽かそけ州しゅう建立こんりゅう了りょう陪都，号ごう南京なんきん幽かそけ都みやこ府ふ，开泰元年がんねん改号かいごう析津府ふ，后きさき又また改號かいごう燕つばめ京きょう。幽かそけ州しゅう这一名称めいしょう不ふ再さい被ひ使用しよう。

此后朝代あさしろ更さら替かえ，它陆续又叫さけべ过“中ちゅう都と大だい兴府”（金かね朝あさ）、“大だい都路みやこじ（即そく元もと大だい都と或ある汗あせ八はち里さと）”（元朝がんちょう）、“北平きたひら府ふ”（明あかり初はつ）、“北京ぺきん顺天府ふ”（明朝みょうちょう、清朝せいちょう）、“京きょう兆ちょう地方ちほう”（中華民国ちゅうかみんこく初年しょねん）、“北平きたひら市し”（中華民国ちゅうかみんこく）、“北京ぺきん市し”（中華人民共和国ちゅうかじんみんきょうわこく）。

注ちゅう释

^ 朔ついたち方かた原げん屬ぞく雍州地域ちいき^[3]，後こう在ざい西にし汉末年ねん被ひ并入并州
^ 凉州由よし雍州改名かいめい而来^[4]，而三辅和朔方也自雍州析出
^ 由よし京きょう兆ちょう尹いん、左ひだり馮翊、右みぎ扶風、弘ひろ農のう郡ぐん、河東かとう郡ぐん、河かわ內郡、河南かなん郡ぐん，共きょう七なな郡ぐん組成そせい，其中京ちゅうきょう兆ちょう尹いん、左ひだり馮翊、右みぎ扶風三さん郡ぐん屬ぞく雍州，河東かとう郡ぐん、河かわ內郡二に郡ぐん屬ぞく冀州，弘ひろ農のう郡ぐん、河南かなん郡ぐん二に郡ぐん屬ぞく豫よ州しゅう^[5]。
^ 原はら屬ぞく揚あげ州しゅう地域ちいき^[10]^[11]^[12]^[13]。

参考さんこう文献ぶんけん

^ 《史ふみ记卷一いち·五ご帝みかど本ほん纪第一いち》集しゅう解かい注ちゅう馬うま融とおる曰：「禹平水へいすい土ど，置おけ九州きゅうしゅう。舜しゅん以冀州しゅう之の北きた廣大こうだい，分ふん置おけ并州。燕つばめ、齊ひとし遼遠りょうえん，分ふん燕つばめ置おけ幽かそけ州しゅう，分ふん齊ひとし為ため營州。於是為ため十じゅう二に州しゅう也。」
^ ^2.0 ^2.1 《漢書かんしょ·地理ちり志こころざし第だい八はち上じょう》所載しょさい「周しゅう既すんで克かつ殷いん，監かん於二に代だい而損益えき之の，定てい官かん分ぶん職しょく，改あらため禹徐、梁はり二に州しゅう合あい之の於雍、青あお，分ふん冀州之の地ち以為幽かそけ、並なみ。」
^ 揚あげ雄ゆう《十じゅう二に州しゅう箴·并州牧まき箴》：「雍別朔ついたち方かた，河水こうすい悠悠ゆうゆう。」
^ 唐とう代だい魏ぎ徵ちょう《晉すすむ書卷しょかん十じゅう四よん·志こころざし第だい四よん·地理ちり上じょう·涼りょう州しゅう》：「涼りょう州しゅう。案あん禹貢雍州之の西にし界かい，周しゅう衰おとろえ，其地為ため狄。秦はた興きょう美陽みよ甘あま泉宮いずみみや，本ほん匈奴きょうど鑄金ちゅうきん人じん祭さい天てん之の處しょ。匈奴きょうど既すんで失しつ甘あま泉いずみ，又また使つかい休きゅう屠ほふ、渾邪王おう等とう居きょ涼りょう州しゅう之の地ち。二王後以地降漢，漢かん置おけ張ちょう掖わき、酒さけ泉いずみ、敦煌とんこう、武威ぶい郡ぐん。其後又また置おけ金城きんじょう郡ぐん，謂いい之の河西かさい五ご郡ぐん。漢かん改あらため周しゅう之の雍州為ため涼りょう州しゅう，蓋ぶた以地處しょ西方せいほう，常つね寒かん涼りょう也。」
^ 《晉すすむ書卷しょかん十じゅう四よん·志こころざし第だい四よん·地理ちり上じょう·司つかさ州しゅう》「司つかさ州しゅう。案あん《禹貢》豫よ州しゅう之の地ち。及漢武たけ帝みかど，初はつ置おけ司し隸校尉じょう，所部ところぶ三さん輔、三河みかわ諸しょ郡ぐん。其界西にし得とく雍州之の京きょう兆ちょう、馮翊、扶風三さん郡ぐん，北きた得とく冀州之の河東かわとう、河かわ內二に郡ぐん，東ひがし得とく豫よ州しゅう之の弘ひろ農のう、河南かなん二に郡ぐん，郡ぐん凡七。」
^ 揚あげ雄ゆう《蜀しょく都と賦ふ》「蜀しょく都と之の地ち，古こ曰梁州しゅう。禹治其江，渟臯彌わたる望もち，郁いく乎青蔥，沃壄千里せんり。」
^ 揚あげ雄ゆう《十じゅう二に州しゅう箴·益えき州しゅう牧まぎ箴》雲くも「巖いわお巖いわお岷山，古こ曰梁州しゅう。」
^ 《華陽かよう國こく志こころざし·巴ともえ志こころざし》：《洛らく書しょ》曰「人皇じんのう始はじめ出で，繼つぎ地ち皇すめらぎ之これ後ご，兄弟きょうだい九きゅう人にん，分ふん理り九州きゅうしゅう，為ため九きゅう囿。人ひと皇居こうきょ中州なかす，制せい八はち輔。」華陽かよう之の壤，梁りょう岷之域いき，是ぜ其一囿；囿中之なかの國こく，則のり巴ともえ蜀しょく矣。其分野ぶんや，輿こし鬼おに、東ひがし井い。其君，上世じょうせい未聞みもん。五ご帝みかど以來いらい，黃き帝みかど、高こう陽ひ之の支ささえ庶，世せい為ため侯こう伯はく。及禹治水ちすい命いのち州しゅう，巴ともえ、蜀しょく以屬梁やな州しゅう。
^ 《華陽かよう國こく志こころざし·巴ともえ志こころざし》：「昔むかし在ざい唐から堯，洪水こうずい滔天とうてん。鯀こん功こう無む成なり，聖せい禹嗣興きょう，導しるべ江こう疏河，百川ももかわ蠲修；封ふう殖ふえ天下でんか，因いん古こ九きゅう囿以置おけ九州きゅうしゅう。仰おおせ稟參伐き，俯壤華陽かよう，黑水くろみず、江こう、漢かん為ため梁やな州しゅう。...及武王おう克かつ商しょう，並なみ徐じょ合ごう青あお，省しょう梁はり合あい雍，而職方かた氏し猶なお掌てのひら其地，辨べん其土壤どじょう，甄其貫ぬき利り，迄まで於秦帝みかど。漢かん興きょう，高祖こうそ藉之成業せいぎょう。武たけ帝みかど開拓かいたく疆壤，乃改雍曰涼すずし，革かわ梁はり曰益。故こ巴ともえ、漢かん、庸いさお、蜀しょく屬ぞく益えき州しゅう。」
^ 《藝文げいぶん類聚るいじゅう》引《太ふとし康やすし地ち記き》曰：「交州本屬ほんぞく揚あげ州しゅう，取と交阯以為名めい，虞おそれ之の南極なんきょく也。」
^ 《晉すすむ書卷しょかん十じゅう五ご·志こころざし第だい五ご·地理ちり下か》：「青あお州しゅう，案あん《禹貢》為ため海うみ岱之地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……徐じょ州しゅう，案あん《禹貢》海うみ岱及淮之地ち，舜しゅん十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……荊州，案あん《禹貢》荊及衡陽之の地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。............揚あげ州しゅう，案あん《禹貢》淮海之の地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……交州，案あん《禹貢》揚あげ州しゅう之の域いき，是ぜ為ため南越なんごし之の土ど。……廣州こうしゅう，案あん《禹貢》揚あげ州しゅう之の域いき，秦はた末まつ趙ちょう他所よそ據よりどころ之の地ち。」
^ 《史記しき·天てん官かん書しょ》和かず《漢書かんしょ·天文てんもん志こころざし》皆みな云うん「角かく、亢、氐，兗州。房ぼう、心しん，豫よ州しゅう。尾お、箕み，幽かそけ州しゅう。斗と，江こう、湖みずうみ。牽牛けんぎゅう、婺女，楊州。虛きょ、危，青あお州しゅう。營室至いたり東ひがし壁かべ，并州。奎、婁、胃い，徐じょ州しゅう。昴すばる、畢，冀州。觜觿、參まいり，益えき州しゅう。東ひがし井い、輿こし鬼おに，雍州。柳やなぎ、七星ななえ、張ちょう，三河みかわ。翼つばさ、軫，荊州。」
^ 《史記しき南越なんごし列傳れつでん》「秦はた時じ已やめ並なみ天下でんか，略ほぼ定てい楊越，置おけ桂かつら林りん、南海なんかい、象ぞう郡ぐん。」《集しゅう解かい》張ちょう晏曰：「楊州之の南越なんごし也。」索さく隱かくれ案あん「戰國せんごく策さく雲くも吳くれ起おこり為ため楚すわえ收おさむ楊越。」《正義まさよし》「夏なつ禹九州きゅうしゅう本屬ほんぞく楊州，故こ云うん楊越。」《漢書かんしょ南みなみ粵傳》「秦はた並なみ天下でんか，略ほぼ定てい揚あげ粵，置おけ桂かつら林りん、南海なんかい、象ぞう郡ぐん。」顏かお師し古こ曰：「本ほん揚あげ州しゅう之これ分ぶん，故こ云うん揚あげ粵。」

延伸えんしん閱讀

孙泓. 幽かそけ州しゅう刺史しし墓ぼ墓はか主ぬし身み份再考さいこう证[J]. 社会しゃかい科学かがく战线, 2015(01):117-126. 刊かん載の《表ひょう三さん·幽かそけ州しゅう刺史しし任にん职时间表》（325年ねん至いたり416年ねん）

[4] 朔ついたち方かた原げん屬ぞく雍州地域ちいき^[3]，後こう在ざい西にし汉末年ねん被ひ并入并州

[6] 凉州由よし雍州改名かいめい而来^[4]，而三辅和朔方也自雍州析出

[8] 由よし京きょう兆ちょう尹いん、左ひだり馮翊、右みぎ扶風、弘ひろ農のう郡ぐん、河東かとう郡ぐん、河かわ內郡、河南かなん郡ぐん，共きょう七なな郡ぐん組成そせい，其中京ちゅうきょう兆ちょう尹いん、左ひだり馮翊、右みぎ扶風三さん郡ぐん屬ぞく雍州，河東かとう郡ぐん、河かわ內郡二に郡ぐん屬ぞく冀州，弘ひろ農のう郡ぐん、河南かなん郡ぐん二に郡ぐん屬ぞく豫よ州しゅう^[5]。

[17] 原はら屬ぞく揚あげ州しゅう地域ちいき^[10]^[11]^[12]^[13]。

[1] 《史ふみ记卷一いち·五ご帝みかど本ほん纪第一いち》集しゅう解かい注ちゅう馬うま融とおる曰：「禹平水へいすい土ど，置おけ九州きゅうしゅう。舜しゅん以冀州しゅう之の北きた廣大こうだい，分ふん置おけ并州。燕つばめ、齊ひとし遼遠りょうえん，分ふん燕つばめ置おけ幽かそけ州しゅう，分ふん齊ひとし為ため營州。於是為ため十じゅう二に州しゅう也。」

[a-2] 2.0 ^2.1 《漢書かんしょ·地理ちり志こころざし第だい八はち上じょう》所載しょさい「周しゅう既すんで克かつ殷いん，監かん於二に代だい而損益えき之の，定てい官かん分ぶん職しょく，改あらため禹徐、梁はり二に州しゅう合あい之の於雍、青あお，分ふん冀州之の地ち以為幽かそけ、並なみ。」

[3] 揚あげ雄ゆう《十じゅう二に州しゅう箴·并州牧まき箴》：「雍別朔ついたち方かた，河水こうすい悠悠ゆうゆう。」

[5] 唐とう代だい魏ぎ徵ちょう《晉すすむ書卷しょかん十じゅう四よん·志こころざし第だい四よん·地理ちり上じょう·涼りょう州しゅう》：「涼りょう州しゅう。案あん禹貢雍州之の西にし界かい，周しゅう衰おとろえ，其地為ため狄。秦はた興きょう美陽みよ甘あま泉宮いずみみや，本ほん匈奴きょうど鑄金ちゅうきん人じん祭さい天てん之の處しょ。匈奴きょうど既すんで失しつ甘あま泉いずみ，又また使つかい休きゅう屠ほふ、渾邪王おう等とう居きょ涼りょう州しゅう之の地ち。二王後以地降漢，漢かん置おけ張ちょう掖わき、酒さけ泉いずみ、敦煌とんこう、武威ぶい郡ぐん。其後又また置おけ金城きんじょう郡ぐん，謂いい之の河西かさい五ご郡ぐん。漢かん改あらため周しゅう之の雍州為ため涼りょう州しゅう，蓋ぶた以地處しょ西方せいほう，常つね寒かん涼りょう也。」

[7] 《晉すすむ書卷しょかん十じゅう四よん·志こころざし第だい四よん·地理ちり上じょう·司つかさ州しゅう》「司つかさ州しゅう。案あん《禹貢》豫よ州しゅう之の地ち。及漢武たけ帝みかど，初はつ置おけ司し隸校尉じょう，所部ところぶ三さん輔、三河みかわ諸しょ郡ぐん。其界西にし得とく雍州之の京きょう兆ちょう、馮翊、扶風三さん郡ぐん，北きた得とく冀州之の河東かわとう、河かわ內二に郡ぐん，東ひがし得とく豫よ州しゅう之の弘ひろ農のう、河南かなん二に郡ぐん，郡ぐん凡七。」

[9] 揚あげ雄ゆう《蜀しょく都と賦ふ》「蜀しょく都と之の地ち，古こ曰梁州しゅう。禹治其江，渟臯彌わたる望もち，郁いく乎青蔥，沃壄千里せんり。」

[10] 揚あげ雄ゆう《十じゅう二に州しゅう箴·益えき州しゅう牧まぎ箴》雲くも「巖いわお巖いわお岷山，古こ曰梁州しゅう。」

[11] 《華陽かよう國こく志こころざし·巴ともえ志こころざし》：《洛らく書しょ》曰「人皇じんのう始はじめ出で，繼つぎ地ち皇すめらぎ之これ後ご，兄弟きょうだい九きゅう人にん，分ふん理り九州きゅうしゅう，為ため九きゅう囿。人ひと皇居こうきょ中州なかす，制せい八はち輔。」華陽かよう之の壤，梁りょう岷之域いき，是ぜ其一囿；囿中之なかの國こく，則のり巴ともえ蜀しょく矣。其分野ぶんや，輿こし鬼おに、東ひがし井い。其君，上世じょうせい未聞みもん。五ご帝みかど以來いらい，黃き帝みかど、高こう陽ひ之の支ささえ庶，世せい為ため侯こう伯はく。及禹治水ちすい命いのち州しゅう，巴ともえ、蜀しょく以屬梁やな州しゅう。

[12] 《華陽かよう國こく志こころざし·巴ともえ志こころざし》：「昔むかし在ざい唐から堯，洪水こうずい滔天とうてん。鯀こん功こう無む成なり，聖せい禹嗣興きょう，導しるべ江こう疏河，百川ももかわ蠲修；封ふう殖ふえ天下でんか，因いん古こ九きゅう囿以置おけ九州きゅうしゅう。仰おおせ稟參伐き，俯壤華陽かよう，黑水くろみず、江こう、漢かん為ため梁やな州しゅう。...及武王おう克かつ商しょう，並なみ徐じょ合ごう青あお，省しょう梁はり合あい雍，而職方かた氏し猶なお掌てのひら其地，辨べん其土壤どじょう，甄其貫ぬき利り，迄まで於秦帝みかど。漢かん興きょう，高祖こうそ藉之成業せいぎょう。武たけ帝みかど開拓かいたく疆壤，乃改雍曰涼すずし，革かわ梁はり曰益。故こ巴ともえ、漢かん、庸いさお、蜀しょく屬ぞく益えき州しゅう。」

[13] 《藝文げいぶん類聚るいじゅう》引《太ふとし康やすし地ち記き》曰：「交州本屬ほんぞく揚あげ州しゅう，取と交阯以為名めい，虞おそれ之の南極なんきょく也。」

[14] 《晉すすむ書卷しょかん十じゅう五ご·志こころざし第だい五ご·地理ちり下か》：「青あお州しゅう，案あん《禹貢》為ため海うみ岱之地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……徐じょ州しゅう，案あん《禹貢》海うみ岱及淮之地ち，舜しゅん十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……荊州，案あん《禹貢》荊及衡陽之の地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。............揚あげ州しゅう，案あん《禹貢》淮海之の地ち，舜しゅん置おけ十じゅう二に牧まき，則のり其一也かずや。……交州，案あん《禹貢》揚あげ州しゅう之の域いき，是ぜ為ため南越なんごし之の土ど。……廣州こうしゅう，案あん《禹貢》揚あげ州しゅう之の域いき，秦はた末まつ趙ちょう他所よそ據よりどころ之の地ち。」

[15] 《史記しき·天てん官かん書しょ》和かず《漢書かんしょ·天文てんもん志こころざし》皆みな云うん「角かく、亢、氐，兗州。房ぼう、心しん，豫よ州しゅう。尾お、箕み，幽かそけ州しゅう。斗と，江こう、湖みずうみ。牽牛けんぎゅう、婺女，楊州。虛きょ、危，青あお州しゅう。營室至いたり東ひがし壁かべ，并州。奎、婁、胃い，徐じょ州しゅう。昴すばる、畢，冀州。觜觿、參まいり，益えき州しゅう。東ひがし井い、輿こし鬼おに，雍州。柳やなぎ、七星ななえ、張ちょう，三河みかわ。翼つばさ、軫，荊州。」

[16] 《史記しき南越なんごし列傳れつでん》「秦はた時じ已やめ並なみ天下でんか，略ほぼ定てい楊越，置おけ桂かつら林りん、南海なんかい、象ぞう郡ぐん。」《集しゅう解かい》張ちょう晏曰：「楊州之の南越なんごし也。」索さく隱かくれ案あん「戰國せんごく策さく雲くも吳くれ起おこり為ため楚すわえ收おさむ楊越。」《正義まさよし》「夏なつ禹九州きゅうしゅう本屬ほんぞく楊州，故こ云うん楊越。」《漢書かんしょ南みなみ粵傳》「秦はた並なみ天下でんか，略ほぼ定てい揚あげ粵，置おけ桂かつら林りん、南海なんかい、象ぞう郡ぐん。」顏かお師し古こ曰：「本ほん揚あげ州しゅう之これ分ぶん，故こ云うん揚あげ粵。」

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